<家族4人の生活費>リアルな支出から考える「痛気持ちいい節約」生活術

家族4人の生活費は家庭により様々です。どの家庭でも「なるべく抑えて貯蓄に回したい」と思っているものですが、なかなか同じ生活スタイルから抜け出せないですね。平均の支出額から各支出項目を見直して、少しでもスリム化したいものです。生活費のまめ知識についてご紹介します。



家族4人の生活費は、赤字ギリギリ?!

家族構成は一緒でも

4人家族といっても、少ない支出でやりくりして貯蓄を確実に増やしている家庭もあれば、年収1,000万円なのになかなか貯蓄ができていないという家庭もあります。

その違いはなんといっても「支出額」です。どれだけ入ってこようと使ってしまったらどうにもならないわけですね。

どこかを「思いきって」削らなければ家計は改善しません。どこを削りましょうか?

支出割合などの視点から各項目をチェックして見ていきましょう。



一つの目安として平均額を基準に

支出割合で考えれば参考になります

総務省「家計調査」のデータがありますので見てみましょう。2014年の勤労者世帯のうち2人以上の世帯の消費支出、となっていますから厳密には4人家族に限った統計ではありませんが、目安にすることはできます。

調査の結果、消費支出の1ヵ月平均が318,755円となっています。

【項目:平均消費支出(単位:千円)】
●食料:71.2
●住居:20.5
●光熱・水道:23.4
●家具・家事用品:10.9
●被服及び履物:13.7
●保健医療:11.3
●交通・通信:53.4
●教育教養娯楽:30.4
●その他:65.9

地域別の統計もあります。最も高いのが北陸の356,620円、最も低いのは沖縄の239,923円で、約11.7万円の開きがあります。

では月々32万円近くの支出ができる家庭が多いかというとそうでもないわけです。平均ということは所得の高い家庭の影響が出ているからですね。そのため、割合で見てみましょう。特にこれから子供が大きくなって支出が増えるのが怖い、という30代の例でご紹介します。合わせて、20万円の支出でやりくりしたい場合どの程度の金額になるのかも示します。

【項目:30代平均消費支出割合(単位:%):20万円でやりくりする場合の金額(単位:円)】
●食料:22.4:44,800
●住居:9.3:18,600
●光熱・水道:7.3:14,600
●家具・家事用品:3.6:7,200
●被服及び履物:5.0:10,000
●保健医療:3.4:6,800
●交通・通信:17.8:35,600
●教育教養娯楽:10.5:21,000
●その他:15.8:31,600

続いて、それぞれの項目について分析していきましょう。

月々の生活費は平均していくらくらい?|公益財団法人 生命保険文化センター
参照元:公益財団法人 生命保険文化センター(2015年11月時点、著者調べ)

一つ一つの項目を厳しくチェック

1. 食費

食費は家庭によって大きく異なる、つまり減らそうと思えば減らせる項目と言えます。

まず「外食」のあるなしで数千円、あるいは万単位で変わります。また、牛肉のカレーにするか鶏肉のカレーにするか、細かくなってくると鶏モモ肉のソテーにするか鶏ムネ肉のソテーにするかでも変わってくるわけです。例えば鶏ムネ肉であれば片栗粉を活用するとやわらかいまま食べることのできる料理にできます。工夫次第でヘルシー食材に切り替えることもできるということですね。

「工夫で減らせるのが食費」でもありますから(しかも美味しく食べられれば満足度が変わらない)、積極的にコントロールしてほしい支出項目と言えます。

最近は冷蔵庫の冷凍機能、あるいはチルド室の解凍機能が上がり、安いときにお肉をまとめ買いしておいても美味しく調理できます。それでも気になる場合は、新鮮なうちは簡単にソテーにして、解凍肉のときはカレーにする、などメニューで工夫してもいいですね。

野菜も旬のものを買うようにし、単価の低いものでやりくりしましょう。同じ野菜でも調理方法で全く別の楽しみ方ができます。節約料理情報もあふれていますから、活用していきましょう。

そして、ありがちなのが「ちょこっと食べ」の誘惑の恐ろしさです。スナック菓子を1日に150円分消費するだけでも、1ヶ月で4,500円、1年では54,000円です。いきなり全部やめるというのは無理なので、まずは「買い置きをしない」から始めることがオススメです。「どうしても食べたいときはそのときに食べる分だけを買ってくる」という習慣にしましょう。あれば食べてしまうのは当たり前です。どうしても食べたい、という思いがあるときに「そのとき食べる分だけ」買う習慣に見直して食べる回数を徐々に減らしていきましょう。

時間に余裕がある場合は食材を「まとめ買い」するのではなく、少しずつ買い足す、方式がオススメです。チラシを見て「冷蔵庫にある食材に日替わり商品などを足す」ことでメニューが思い浮かんだら、それを目的に買いに行きましょう。このとき無駄な買い物をしないように「お財布の中身を少な目にしておく」と良いですね。安いからと買いすぎて、冷蔵庫の中で食材を駄目にしてしまう、ということは避けましょう。

例えば1ヶ月あたりの食費を4万円にしたいと思った場合。お米分を5千円引いて3万5千円。1日あたり1,200円弱になります。ですから、1日おきに買い物に行くとしたら一回あたり2,300円の支払いで済むように考えましょう。あるときが1,300円だったら次は3,300円でも大丈夫など、大体の目安で考えて使うようにするとストレスも少なくなります。

生協などの宅配を利用する場合は頼みすぎてしまう場合もあるかもしれませんね。月当たりいくらまでを生協分、と決めたら残りの金額で1日あたりいくらになるのかを計算してその額で買い物を計画するようにしましょう。

昔の食生活のお年寄りは長生きをして健康だと言われていました。極端な例を言えば、たまにはご飯と具沢山味噌汁だけの食事があってもいいわけです。魚をつけなくては、肉をつけなくては、と毎食完璧にしなくても胃を休めるのはいいことでもありますし、節約と健康のためにヘルシーメニューもアリですね。お米代を減らすのとダイエットを兼ねて主婦がご飯の量を減らす(子供用の茶碗を使う)という例もあるようです。

働いていて買いに行く時間がないのであれば冷凍室などもフル活用してのまとめ買いをオススメしますが、時間のある主婦の場合は「日替わり商品を買い足す方式」で十分です。新鮮な食材で安ければ言うことなしです。また、賞味期限が近くなって割引になっている生鮮食品もその日に使ってしまうのであれば有効に選ぶことができます。

○○の素、といった商品に頼らないこともオススメです。調味料を活用すれば美味しく大抵の料理を作ることができます。料理の腕も上がるし、節約にもなります。

2. 住居費

平均値では低い値となっていますが、現実問題としてどの家庭でも大きいのがこの「住居費」です。たまたま「夫の会社から補助が出る」という理由で大変ではないという家庭もあるかもしれませんが、ほとんどの家庭は持ち家でも賃貸でも、この住居費が大きくのしかかってきます。

大事なのは「若いうちに無理なローンを組む計画をして家を建てることはしない」、「収入に見合わない賃貸物件を選ぶことはしない」といったことでしょう。

場合によっては「一定期間親と同居して」住居費分を貯蓄に回す必要のある家庭もあるかもしれません(少しは住居費として親に渡すことも必要ですが)。

住居費を考えるときは、年単位、10年単位でいくらになるかを算出し、適正価格かどうかを「事前に」考えておくことが必要です。特に持ち家の場合、月々の支払も高額、ボーナス払いもあり、といった無理なプランをたてないようにくれぐれも気を付けましょう。

3. 光熱・水道費

毎月固定で出て行ってしまうので、家族の意識改革が大切です。無駄な部屋の明かりをつける習慣がある場合や、歯磨きのときに水道を出しっぱなしにするようなことがあったら改善しましょう。

ガス代も小さな心がけで節約が身につきます。鍋からはみ出るような火の強さにしないよう火加減に気を付けましょう。また、圧力鍋を使うことで煮込み料理が短時間でできるようになります。オニオンスープなども、玉ねぎを一度電子レンジで加熱していから作れば火にかける時間が短時間で済みます。料理も短時間になるとラクチンですし、節約になれば言うことなしですね。

お風呂の湯量も夏だったら少な目に設定しても十分かもしれません。半身浴は体にもいいですし、試してみるのもいいでしょう。

4. 家具・家事用品

節約を気にしている人は「家具」はしっかり使い倒していることでしょう。「模様替えが好き!」という人でもお金をかけない方法で工夫しているのなら良いかもしれませんね。

家具にしろ、電化製品にしろ、寿命がきたら大きな金額の出費になります。購入する際は「長く使いたくなるものか」の視点でしっかり選んでください。

5. 被服及び履物

子供の靴はサイズアウトしたら買い替えなくてはなりません。健康にも直結するので削りたくない出費と言えます。

洋服でうまく節約するといいですね。バザーを利用したり、リサイクルショップを利用したり、親戚からお古をもらうなどできることは全て活用しましょう。

大人は、クローゼットがパンパンになっているなら「上手に着回せていない」証拠です。「気に入ったものを上手に着回せるように」なれば、お財布にも優しくお洒落にもできます。クローゼット内のアイテムの改善から始めてみましょう。

6. 保険医療

自治体にもよりますが、子供が小さいうちは「医療費無料」の場合もあるようです。この無料期間のうちに、「お金のかからない健康状態」を整えるようにしましょう。例えば「歯磨き」などなんでもない習慣でも、しっかり身に着けることでその後の歯科診療代の節約につながります。

大人も風邪は初期のうちに対処し、なるべく早く治すことで何よりの節約となります。こじらせると服薬量も増え、診察回数も増えてしまいますね。ダラダラと医療費をかけることにならないように「ゾクッときたらこれ」という自分に合った対処方法を見つけておきましょう。体にも優しく、お財布にも優しく、の精神でいきましょう。

7. 交通通信

ここも金額が大きい支出と言えます。車は維持費がかかりますから、慎重に選択する必要があります。1台持つだけでも税金やガソリン代、車検代と馬鹿にならない出費が続きます。

地方では車がないと生活できない、という場合もありますから、燃費のいい車を選択することや問題がない限り安易に買い替えないなど、できる範囲で抑えていきましょう。

通信費は年単位で計算して「その支出分のメリットがあるのかどうか」をよく考えましょう。「貯蓄がなかなか増えない」と言いながらiPhoneを使っている、という話はざらにあります。通信費を本気で減らしている家庭は格安スマホやガラケーを使っているケースも多いようです。「本当に必要なギリギリの通信環境」を考えて選択するようにしましょう。

8.  教育教養娯楽

小さな子供の習い事に関しては「本当に必要かどうか」を見極める必要がありそうです。月謝が7,000円だったとして年間で84,000円、3年続けたとしたら252,000円です。家計に余裕があるならもちろん何の問題もないわけですが、そうでない場合は子供が中学生高校生になったときの塾代を考えて、小さいうちにあれもこれもと習い事をさせないように気を付けましょう。

娯楽に関しては、旅行プランを再検討するだけで貯蓄に回せる金額を浮かせることができますが、小さい努力も活用しましょう。例えばお出かけの際にすぐペットボトルを買ってしまう習慣の人がいます。水筒を持ち歩く習慣をつければその分を浮かせることができます。好きなお茶を持ち歩けば健康にもいいですね。

ペットボトルつながりで言いますと「コンビニエンスストア」も節約には向いていません。余計なものを買ってしまうきっかになりがちです。「本当に必要なものがあるときだけ」立ち寄るようにしましょう。時間つぶしにふらっと入って余計なものを買ってしまう習慣のある人はくれぐれも気を付けたいですね。



期間限定でのチャレンジ

無理だったらやめて他の方法を試す

「ずっとしなくてはならない」と思うとプレッシャーがかかりますが、季節限定で試してみて「うまくいったら取り入れる」という方法もオススメです。よくレストランなどでありますね?期間限定メニューで試してみて、好評だったら定番メニューに加える、というような方法。それを、家庭の節約方法にも取り入れるのです。この秋だけチャレンジ、と思えば「あと3ヶ月」とゴールも見えて頑張りやすい。それでうまくいって慣れたら続ければいいし、「ストレス溜まってだめ」と思ったら、また他の節約ポイントに切り替えてチャレンジすれば良いのです。「季節限定節約」、オススメです。

節水シャワーや、スイッチ付節電コンセントを導入するなど、簡単なことから始めてみて「節約に取り組んでいる」気分を盛り上げてもいいかもしれません。「気分」は大事です。ハードルを低くして徐々に上げるなど、自分の性格と向き合って取り組んでみましょう。

痛気持ちいいくらいで

いかがでしたか?「削れるところがない」と思っていた通り、「ラクチンに節約」なんて世の中甘くはありませんね。どの項目も「今までは当たり前と思って使ってきた」費用です。しかし、構造改革ではありませんが「痛みを伴わなければ」思いきった節約、貯蓄など実現しないのです。

あとは「どこを我慢するか」です。痛いだけでは続きませんから、腕のいいマッサージと同じで「痛気持ちいいくらいの節約」から始めてみましょう。まずは一歩からです。もちろん、性格によっては「エイヤッ」と変えてしまった方がいっそさっぱりする、という方もいらっしゃるかもしれませんね。自分に合わせたスタイルで「痛気持ちいい節約生活」を始めてみましょう。そのために、今回の知識を活かしてみてはいかがでしょうか。
*本記事は一般的な情報に過ぎず、適用法令等の改正、前提事実や個人状況の違いおよび変化によって、掲載内容と実際の結果が異なってしまう可能性があります。従って本記事の掲載内容については一切の責任を負いかねますので、内容の解釈や実践はご自身の責任で行い、専門家に相談されることを推奨いたします。