<年金アドバイザー>資格のススメ|将来の年金は自分で守る!

公的年金の受給額低下など、不安なことが山積みのいま、将来の資産である年金をいかに守るか考える時代になりました。いま、年金アドバイザーという資格が注目されています。仕事に活かすのはもちろん、年金の勉強がしたいと取得を目指す人もいるそう。年金を自分で守るには敵を知ることから!注目の『年金アドバイザー』について解説します。



いま注目の資格「年金アドバイザー」

アベノミクスによる公的年金の”物価スライド制度”化や、年金の積立資金を株式に利用など、将来の年金に不安を抱える政治が続いています。ニュースでもよく取り上げられていますね。今の20代・30代が年金受給世代になった時、いったいどうなってしまうのでしょうか?

それはともかく、いまの年金制度は分からない事が多すぎると思いませんか。専門的な言葉を使っていますが、つまりは「年金を減らしますよ」ということでしょう?そういった事をちゃんと理解している人はどれくらいいるのか。若い世代の人なら、半数にも満たないかもしれません。

いま注目の資格に”年金アドバイザー”というものがあります。聞いた事はありますか?保険の選び方やお金の運用など、相談に乗ってくれる”ファイナンシャルプランナー”はずいぶん一般的になりました。それと似ていますが、こちらは公的年金のプロフェッショナルです。

年金はこれまで開かずの扉だったのを、アベノミクスがテコ入れした事で、制度や運用方法が難しくなっています。経済や資金運用に疎い人には、そんなこれからの公的年金について教えてくれる相談員のような存在が必要になってくるでしょう。”年金アドバイザー”は、年金の困った!に応えてくれる存在として、いま注目されています。

仕事に活かすスキルとしても活用できますが、年金について自分でも勉強したいという一般の人も受けられる資格なのだそうです。大事な将来の生活資金をすべて人任せにしますか?将来の年金に何かあった時に、自分で行動できる人になるためにも年金アドバイザーの資格は有効になりそうです。



注目資格を取る!試験日程と詳細

年金アドバイザーの仕事は、年金にまつわる事柄全般が仕事範囲です。この試験を実施している銀行業務検定協会のHPによると、年金アドバイザー資格は次のようなスキルを身につけるものとしているようです。

「主として金融機関の渉外係・窓口係が顧客からの年金に関する制度の仕組み・支給要件・年金額計算・受給手続などの相談や照会に応じることのできる知識および振込指定口座獲得のために必要とされるセールス技能・応用力についてそのレベルを判定するもの」

つまりは、銀行窓口の担当者でお客様から年金の相談を受けた際に、対応できる知識があること。年金受取口座開設を提案できる営業スキルが備わっているか、判断するためのものという事が書かれています。

過去問題を見れば、年金アドバイザー資格のおおまかな内容が分かるかもしれません。資格取得興味がある人には試験問題の傾向は気になりますよね。年金アドバイザー資格の試験詳細と、出題傾向を見てみましょう。

年金アドバイザーの試験詳細

実施日や受験費用などの詳細を見てみましょう。年金アドバイザーには、4級・3級・2級の3種類あります。3級は公的年金の基本的な知識を身につけているかを判断するのが目的の試験のようなので、試験範囲を見ると、”年金の仕組み”や”年金給付の種類”といったような内容になっています。2級になると、実践的な実務技術に触れた試験内容になっているようです。

<年金アドバイザー4級>
実施日:年1回
受験費用:3,240円
試験範囲:(年金の基礎/老齢給付/障害・遺族給付/セールス・その他)

<年金アドバイザー3級>
実施日:年2回、3月・10月
受験費用:4,320円
試験範囲:(わが国の社会保険制度とその仕組み/年金制度とその仕組み/年金給付の種類と支給要件/企業年金個人年金の仕組みの要点/裁定請求手続きと年金受給者手続き/その他)

<年金アドバイザー2級>
実施日:年1回、3月
受験費用:5,250円
試験範囲:(社会保険制度の概要・沿革/公的年金制度の仕組み/年金給付と支給要件・年金額計算/企業年金・個人年金の仕組み/雇用・医療・介護保険制度/年金・退職一時金の税金/年金相談とその対応の仕方 その他)

実施日は4級が年1回、3級が年2回、2級は年1回となっています。2級になると出題範囲も広く、専門的な内容になってきますので、しっかりとした学習スケジュールが必要です。国家試験を受験するような気持ちで挑むのがいいかもしれません。

種目一覧 | 銀行業務検定協会 | 経済法令Group Web Site
参照元:銀行業務検定協会(2015年11月、著者調べ) 年金アドバイザー資格の試験スケジュール、受験費用、試験の範囲などを説明しています。

試験の出題傾向とは

試験勉強をする時に力を入れたいのは、過去問題集を何度もくり返し解くことです。3級・2級ともに過去問題を解くことで、出題傾向が分かってきます。そこを抑えるだけでも8割ほどの正解を取れる可能性が高いといいます。過去問題の統計や掲載されている数字は、受験年度の最新データをチェックする事もお忘れなく!

2級では、ひっかけ問題が多いそうです。計算問題は(1)で出した答えを基に「次の質問に答えなさい」といった問題もあるそうなので、芋づる式に間違い連鎖を起こさないよう注意が必要です。また過去問題を学習するなら、5年分遡ってほぼ理解できているようにしておきたいです。

年金制度は細かい所がよく変更されているようで、年金の計算問題では過去問題を使って勉強しても、基礎年金の額が変わったりすれば置き換えたりする応用力も求められます。回答は記述式だそうなので、計算は数をこなしてなれるのがいいでしょう。まとめると、年金アドバイザー資格の学習には「過去問題の集中学習が一番効果的」だと思われます!

銀行業務検定協会から、毎年過去問題集が発行されています。2015年版では、ホームページ上の発売予定日が11/20、店頭発売予定日が12月上旬となっているそうです。古い過去問題ももちろんですが、制度の変更などを考えたら、新しい過去問題を使って頭を最新版に近づけておきたいですね。

年金アドバイザー試験の出題傾向は?|濃縮!年金アドバイザー
参照元:濃縮!年金アドバイザー(2015年11月、著者調べ) 濃縮!年金アドバイザーは、3級合格に必要なポイントを聞いて覚える音声リスニング型要点教材です。このページは、年金アドバイザー試験の出題傾向のページです。

年金アドバイザー3級問題解説集 2016年3月受験用 | 書籍&マルチメディア | 取扱商品 | 経済法令Group Web Site
参照元:銀行業務検定協会(2015年11月、著者調べ) 年金アドバイザー3級の過去問題集の発売予定日など、商品説明です。

年金アドバイザー合格率は何%?

年金アドバイザーには3級と2級がありました。その資格を持っている事で得られるメリットや、出題範囲も違います。そのため合格率も違ってきます。専門性が高まればその分、合格率も低くなります。それぞれの合格率を見れば、その試験がどの程度難しいのかが読み取れそうです。

年金アドバイザー4級の合格率は、受験者数2,187人中、合格者数は1,286人でした。合格率58.80%。年金の仕組みや制度など、3段階の試験の中でも基本的な知識を身につけているかを問われるものです。
2014年実施の試験での合格率が銀行業務検定協会ホームページ上で発表されていました。

4級の受験者数は、2,187名に対して合格者数1,286名でした。合格率は 58.80%と門戸はわりと広そうです。年金の基礎的な知識を扱っているので、あまり現場での活用度は高くありません。そのため、受験者もそんなに多くないそうです。

年金アドバイザー3級の受験者数は11,361名中で、合格者数は4,056名。合格率は 35.70%、平均点は50.16点ということです。「比較的取りやすい資格」とは受験経験者の言葉ですが、35%は決して高くはないですね。

3級の資格取得者はどんなレベルかというと、お客さんに対して年金相談のアドバイスができる、簡単な年金計算ができるといったことになるようです。

2級の合格率を見てみましょう。受験者数2,379名で、合格者数は630名でした。合格率は 26.48%。前年より合格者数は多いということです。最も専門性が高い試験なだけに、合格率も低めです。試験が記述式の問題で、計算して答えを求めるものなどに苦戦する傾向があるようです。

2級くらいの知識があると、年金についての幅広い知識が得られるので、アドバイザーとして指導を行ったりセミナーを任せられるほどだそうです。

<第127回>銀行業務検定試験成績発表 | スコープ | 銀行業務検定協会 | 経済法令Group Web Site
参照元:銀行業務検定協会(2015年11月、著者調べ) 年金アドバイザーの合格率や問題の難易度などについて解説しています。



年金アドバイザーが求められる場面

注目の年金アドバイザーですが、まだまだ実際の現場ではお目に掛かる事が少ないような気がします。どのような場面で、必要になってくるのでしょう。

年金アドバイザーの資格検定を実施しているのは、”銀行業務検定協会”です。主に金融機関の職員のスキル向上を目的に始められた検定試験だそうです。そのためこの協会が実施している検定試験には、”法務””財務”をはじめとする、実務知識や技能を高める内容が多くあります。

銀行で年金の相談来る人も多いそうで、年金アドバイザーの資格を持っているとお客さんの対応に専門的な知識で対応でき、現場ではたいへん重宝されます。年金アドバイザーの資格単独でも仕事に活かす事は可能ですが、他の関連資格と一緒に持つ事でさらに専門性が高まり、活躍の場が広がります。

仕事に活かすために一緒に取得するなら、社会労務士・ファイナンシャルプランナー・証券アナリストなどがあります。特に社会労務士はダブル受験する人が多いといいます。実際に、年金アドバイザー資格を取得したらどのような仕事に活かせるのかを見ていきましょう!

年金相談員

年金アドバイザー資格を持った職員が年金事務所に常駐していれば、利用者のどんな質問にも対応できそうです。年金事務所を訪れる人というのは、年金受給の申請手続きや、見込み資産の依頼など年金相談があると思います。そんな利用者にも安心感を与えられますね。

繰り上げ支給の年金額を計算したり、受給の要件に関する質問など、分かりにくいことはたくさんあります。そんな時、年金事務所に年金について詳しく丁寧に説明してくれる年金相談員がいるのは助かります。年金アドバイザーは、これからの時代に必要不可欠な存在と言えるかもしれません。

銀行業務

銀行業務と言えば、どんなものを想像しますか?お客さんの預金を管理する”預金業務”。取引先に融資する”貸付業務”。口座振替などでお金の送金を行う”為替業務”を思い浮かべます。

近頃では銀行も、あらゆる要望に応える時代になりました。年金もその一つです。銀行に行った時に、「年金の受取りは当行で!」というようなポスターを見かけませんか?商品の一つとして扱っているからこそ、銀行員にとって年金の知識は大切です。

銀行によっては、年金アドバイザー資格を持っている事が昇給の条件になっている所もあるそうです。ちょっと驚きますね。それほどに年金の知識は必要とされているという事です。

社会保険労務士

社会保険労務士の仕事は大きく3つに分けられます。

①労働社会保険諸法令に基づく書類の作成(役所に提出する、書類の作成や提出代行)
②労働社会保険諸法令に基づく帳簿の作成(労働者名簿の作成、給与計算など)
③労務に関するコンサルティング(社員教育、資金調達など)

この中で年金に関わる業務は、①の書類作成にあたります。元々、年金受給のための申請書類代行も社会保険労務士の仕事としてあります。年金アドバイザー資格を持っていれば、年金の事がよく分からない相談者に知識の裏付けがある説明をできるので、信頼してもらえるでしょう。

その他にも、保険の外交員にもこの資格は有利です。個人年金の知識は十分持っていると思いますが、公的年金については詳しくないという人もいます。年金アドバイザー資格の知識が加われば、お客さんにより詳しい提案ができる可能性が広がります。

将来のため、一般教養にしたい資格!

アベノミクス以前の日本では、年金は掛けた分だけもらえるという意識が強かったように思います。しかし、年金の管理体制が正常に働いていなかったために、今の年金受給者では受給率が低くなっているといいます。過ぎたことは取り戻せないかもしれませんが、将来の年金は自分で守らなければいけません。

いま年金アドバイザー資格を取得する人の中には、サラリーマンだけでなく学生や主婦の人もいるといいます。就職に有利になるようにという人もいますが、自分の年金がどういう仕組みで運用されているかを勉強したいからという人もいるそうです。

学校では教えてくれない公的年金の仕組みや制度の中身を自分で学ぶのはいいことだと思います。これからの時代は、”自分で自分のお金を守る”という姿勢が大切ではないでしょうか。これからの高齢化社会にとって需要の多い資格の一つと言えるかもしれません。年金アドバイザー資格を取得して、知識を広げてみませんか?