専業主婦世帯の年収別家計|年収800万円でも破綻の危険?

専業主婦世帯の年収平均は600万円ほどと見られているようですが、そのうち1割以上は年収300万円以下の経済的余裕のない世帯だと言われています。専業主婦世帯でいるには最低限年収500万円はないと難しいと思われますが、年収800万円でも破綻する例も。専業主婦世帯ならどういった家計にすべきか年収別にみてみましょう。



専業主婦世帯の年収

専業主婦世帯の割合

1980年には全世帯の6割以上が専業主婦世帯だったようですが、1997年に共働き世帯の割合が半数を超え、2014年には全世帯のうち専業主婦世帯は4割となりこの35年ほどの間で割合が逆転したようです。特に20代後半~30代前半の6~7割程度の既婚女性は有職だというデータもあるようです。

これには女性の労働意欲が上昇しているからだという意見も多いですが、反面20~30代の女性の4割は専業主婦を希望しているという情報もあります。本心では専業主婦でいたいものの、経済的な余裕を持つためにやむを得ず働いているという既婚女性も多いようです。

専業主婦世帯数と共働き世帯数の推移/統計情報Q&A|労働政策研究・研修機構(JILPT)
参照元:独立行政法人 労働政策研究・研修機構(2015年11月:著者調べ)

専業主婦世帯の平均年収

専業主婦世帯の平均年収は600万円強といわれているそうです。専業主婦になっても最低限生活していけるラインは年収500万円だとのことですが、それでもライフスタイルにもよりますが、例えば子供が2人以上いる場合は生涯専業主婦というのはかなり難しいと思われます。 専業主婦世帯のすべてに経済的に余裕があるわけではなく、年収300万円以下の専業主婦世帯も1割以上を占めているということです。これには子供の預け先がないという理由が大きいようで、働きたくても働けないので仕方なく専業主婦になってしまっているケースが多いようです。

しかし、実際のところ年収が500万円であってもずっと専業主婦でいるのは経済的にかなり厳しいと思われます。子供を保育園に入れることができなかったとしても幼稚園に入ったら少しなら時間はできますので、できれば短期間でもパートに出る、単発アルバイトをするなどして少しでも収入を増やしておくのが安心でしょう。

全国4千世帯調査で判明「貧困なのに専業主婦な家庭が急増」(今週の町ネタ) – 女性自身[光文社女性週刊誌]
全国4千世帯調査で判明「貧困なのに専業主婦な家庭が急増」 参照元:光文社女性自身(2015年11月:著者調べ)



年収800万円以上でも破産危機?

プチ贅沢が積もり積もれば…

年収が800~900万円の専業主婦世帯であっても、家計を把握できずに毎月赤字だというケースも多いようです。住居や車などの固定費が高額になると家計はあっという間に破綻すると思われますので、場合によっては住み替えや車を売るなどして収入の2割までに抑える必要があるということです。

しかし破綻の危機が迫るのは特に贅沢な生活をしている家庭ばかりということもないのだそう。夫の小遣いが少し多かったり、外食やレジャーにお金をかけがちであったり、少しだけ良質なものをちょこちょこ買ったり…という「ありがちな行動」も家計に響くケースが多いと思われます。

年収が平均以上の専業主婦世帯でも、しっかり家計を把握しておく必要がありそうですね。

なぜ年収800万の「Mart主婦」家計は破綻しやすいか:PRESIDENT Online – プレジデント
参照元:PRESIDENT-Online(2015年11月:著者調べ)

働きたくない専業主婦、家計を把握できず年収900万円で生活苦に (週刊SPA!) – Yahoo!ニュース
参照元:Yahooニュース(2015年11月:著者調べ)

年収1200万円でもギリギリの生活

年収1,200万円の専業主婦世帯でも、都心のマンションに住み、自家用車を持ち、子供2人を私立中学に進学させるというレベルの生活になると家計は火の車となるようです。これには車を手放し、妻は働きに出て家計を改善するしかないようです。

このように年収が高くても、支出とのバランスが取れていないと、生涯専業主婦でいるには経済的に苦しい状況に陥ることも。年収が高くなると生活レベルを上げてしまいがちですが、税額も大きくなり、所得制限によりいろいろな恩恵を受けられない場合が出てくるため、実際はそれほど生活を変えるわけにはいかないようです。

妻が夫の収入を食いつぶすメタボ家計簿 お金が貯まる家計簿vs没落家計簿【年収1200万】:PRESIDENT Online – プレジデント
参照元:PRESIDENT‐Online(2015年11月:著者調べ)

年収別・専業主婦世帯の家計

年収300万円の専業主婦世帯

年収300万円の世帯では、妻が専業主婦でいることはかなり難しいと考えたほうがよさそうです。手取り年収にしておよそ240万円と考えると、月々20万円ずつで生活することとなります(ボーナス0と考えた場合)。そうなるとまず生活するのが精いっぱいで貯蓄はほぼできないこととなります。

▼手取り月収20万円とした場合(夫婦+子供2人と仮定)

・住居費:65,000
・自動車関連費:12,000
・食費:30,000
・水道光熱費:20,000円
・通信費:10,000円
・保険料:15,000円
・教育費:8,000円
・レジャー費:5,000円
・小遣い:15,000円
・その他:20,000円
 (合計:200,000円)

・子供が15歳になる年の年度末まで
 児童手当総額2人分:396万円
       (2015年11月現在)

このようにかなり切りつめてもギリギリの家計となり、児童手当をすべて貯蓄に回したとしても400万円程度となりそうです。自家用車も持たないか軽自動車1台のみのほうが無難です。子供2人を大学まで進学させたり、マイホームを購入したりするには専業主婦世帯のままでは難しいと思われます。 解決策としては、親世帯との同居が可能であれば同居し住居費や駐車料などの負担を減らす、公営住宅に入居するなどして住居費を抑える、交通の便が悪くなければ車を手放す…などがありますが、イレギュラーな出費に備えるためには、やはり妻も働くのが最も効率的だと思われます。

年収400万円の専業主婦世帯

年収400万円の場合、手取り年収は320万円程度になると思われますので、月々26万円で生活する計算になります。ぎりぎりに切り詰めれば、妻が専業主婦でも子供が義務教育のうちなら月5万円の貯蓄も可能かと思われますが、収入が増えない場合は苦しい家計になるのではないでしょうか。

▼手取り月収26万円とした場合(夫婦+子供2人と仮定)

・住居費:65,000
・自動車関連費:12,000
・食費:30,000
・水道光熱費:20,000円
・通信費:10,000円
・保険料:15,000円
・教育費:8,000円
・レジャー費:5,000円
・小遣い:25,000円
・その他:20,000円
・貯蓄:50,000円
 (合計:260,000円)

子供に教育費がかからないうちならやっていくことは可能かと思われますが、やはり妻が専業主婦の場合は公営住宅に入るなどして住居費を抑える必要がありそうです。また車両も軽自動車であれば維持可能かと思われますが、交通の便がいい場所であれば手放すことも視野に入れたほうがより安心なのではないかと思われます。

年収500万円の専業主婦世帯

年収500万円ですと、手取り額は約390万円程度と思われますので、月額32万円で生活することとなります。一般的な相場より節約して生活した場合、貯蓄もできる計算になりますので、子供2人も自宅通いであればアルバイトなどをしながら大学に通うこともできるのではないでしょうか。できれば私立大学は避けたいといったところです。

▼手取り月収32万円とした場合(夫婦+子供2人と仮定)

・住居費:75,000
・自動車関連費:20,000
・食費:30,000
・水道光熱費:20,000円
・通信費:10,000円
・保険料:15,000円
・教育費:15,000円
・レジャー費:5,000円
・小遣い:30,000円
・その他:20,000円
・貯蓄:80,000円
 (合計:320,000円)

ただし、住宅を購入するとなると専業主婦世帯のままではかなり厳しいと思われます。マンションであれば修繕積立金や管理費、駐車料も必要となりますし、中古戸建でも定期的な修繕は必要です。年収500万円なら専業主婦生活は可能ですが、もし住宅を購入するなら共働きは必須であると言えるでしょう。また老後資金などの余裕はあまりないと見られますので、何年間かだけでも妻が働いて貯蓄を増やしたほうが安心でしょう。

年収800万円の専業主婦世帯

年収800万円になると、かなり余裕ができますので専業主婦世帯となっても生活苦とはならないと思われます。手取り額にすると600万円強、ボーナスを考えずに単純計算すると月額50万円程度と考えられます。

▼手取り月収50万円とした場合(夫婦+子供2人と仮定)

・住居費:100,000
・自動車関連費:30,000
・食費:50,000
・水道光熱費:20,000円
・通信費:12,000円
・保険料:15,000円
・教育費:30,000円
・レジャー費:10,000円
・小遣い:50,000円
・その他:33,000円
・貯蓄:150,000円
 (合計:500,000円)

月々の貯蓄が15万円以上可能になると期待できます。生活レベルを上げなければさらに余裕のある家計になるのではないでしょうか。子供2人に適度な習い事をさせ、大学まで進学させるにも特に無理はないと考えられます。住宅の購入もローン支払い額・維持費を含めて月々10万円以内に収めれば可能でしょう。 年収800万円でも実際使えるお金は600万円!あなたは自分の「手取り年収」を知っている?|老後のお金クライシス! 深田晶恵|ダイヤモンド・オンライン
参照元:DIAMOND‐online(2015年11月:著者調べ)

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しかしながら、年収800~900万円の世帯は最も破綻しやすいとも一部で言われています。子供を中学から私立校に行かせる、高級車を持つなどの贅沢はできないのではないかと思われます。少し高価な服や鞄などの衝動買いなども避けたいところです。プチ贅沢で家計破綻しないように、常に収支を意識しておく必要がありそうですね。



専業主婦でも余裕のある家計にするには

他人と比べない

以前、子供が小さいころに通っていた児童館で2人目の性別についての話題をされている男の子のママさん2人の会話を盗み聞きました。「子供の洋服代が大変だから、本当は女の子がほしいけど、おさがりで着られると思うと男の子でもいいかな」という感じのことを言われていたと思います。

洋服代が大変って…すぐ着られなくなる子供服にどんだけ金かけてるんだ!と驚いた記憶があるのですが、お相手の方も「だよね~」という感じだったので、そんなものなのね~と自分の「おしゃれじゃ無さ加減」にいじけた覚えがあるのですが、正真正銘のオバサンになった今は、そんな家計に響くほど子供服にお金かけなくてもいいじゃないか!とやっぱり思うのです。

みんながブランド服着せてるからって同じようにしなくてもいいんですよ。しまむら系列のバースディのチープな服を着ていても、とってもおしゃれに見えるお子さんも知っています。ママ友ランチも家計ピンチなら断ったっていいのです。公園で遊ぶだけでもママ友はできます。

要は無理してまで他人と一緒にしようとしないことです。私はあまりダサいと思われることを(ちょっとは気にしてますが)そこまで気にしないので携帯もつい最近までガラケーでした。でも「やっとスマホにしたよ」報告をしたら、いまだにガラケーを使っているママさんも2人いました。カッコいい!と思いましたよ。私もポリシーを貫けば良かったと後悔しました。

ポリシーを貫いてる人になればいいのです。子供を延長保育に預けて悪口ばかりのランチ会をやっているママ軍団よりよほどカッコいいですよ!

家計を把握し支出を減らす

子供が小さいうちはお金があまりかからないため黒字でやっていけたとしても、子供が大きくなるにつれて支出はどんどん増えていきます。高校まで公立に通ったとしても、志望校などによっては塾に通う必要も出てくるかもしれませんし、食費や通信費などもさらに必要になってきます。

いま現在は専業主婦で十分生活できていていたとしても、将来何が起こるか分かりません。そのままの支出ではいられないので、できるだけ貯蓄はしておかなければならないでしょう。そのためには収入を増やすか支出を削るかしかありません。つまり専業主婦でいるためには夫の収入が増えない限り支出を削るしか方法がないということになるでしょう。

専業主婦業を収入に換算

2011年の内閣府無償労働貨幣評価の報告によると、専業主婦の仕事を年収に換算すると304万円相当だということになったようです。専業主婦が外で同等の仕事をすればある程度の収入を得ると評価されるのは確かなようですが、家政婦のミタさんのように完璧な家事を効率よくこなすのならともかく、私の場合は自分のだらだらした家事でそこまでお金を得られるとはちょっと考えにくいです…。

ですので、控えめに1日1,000円で自分が家事担当で雇われていると仮定し、きちんと料理・洗濯・掃除・節約を含めた家計管理などの家事が効率よくこなせた日のみ給与として家計からもらうという考えはどうでしょうか。家事をさぼったらもらえないという設定にして、うまくいけば1カ月で3万円前後になります。

そのかわり自分のために使う費用は家計からではなく、そこから出すようにするのです。美容代、被服費、ママ友とのお付き合い費用、お菓子代…すべてをここからねん出してみましょう。そうすると、家事も手抜きせずがんばろうと思うようになり、余計なお金を使わないように意識するきっかけにもなるのではないでしょうか。

仕事だと思えば、面倒だった家計簿の記入もできるようになるかもしれません。家計管理は専業主婦の最も大事な仕事です。きっちり管理して、できるだけ支出を抑えるように努めたいですね。

統計局ホームページ/夫と妻の仕事・家事時間
参照元:総務省統計局(2015年11月:著者調べ)

15年間ほぼ横ばい 女性の家事時間なぜ減らない  :日本経済新聞
参照元:日本経済新聞(2015年11月:著者調べ)

まとめ

いかがでしたでしょうか。年収によっては専業主婦のままでは厳しい家計となる場合もありますが、働きたくても働けない場合も多いと思われます。その場合、専業主婦の間はできるだけ支出を抑えられるように家計管理を怠らないようにしたいですね。削れる支出はないか考えて、上手に専業主婦生活を送れるようにしましょう!

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