住宅ローンの隠れたコスト、手数料を知って賢い借入を!

マイホームの購入には、本当にいろいろな費用がかかるもの。住宅ローンを組むための費用だけでも様々な名目のものがあります。今回は、そんなローン費用の中でも見落とされがちな「手数料」について取り上げます。住宅購入はまだまだという方もそろそろという方も、ローンはお得に組みたいならばぜひチェックしておきましょう。



ローンの手数料、気にしていますか?

住宅ローンを組むとき、一番気になることといえばやはり金利という方が多いでしょう。一方、見落とされがちなのが金融機関へ支払う手数料です。ここでは、住宅ローンにかかる手数料を見てゆきましょう。

利息だけじゃない、ローンのコスト

住宅ローンを利用するにあたって、一番大きなコストはやはり利息です。そのほかにも、保証料、団体信用生命保険料、火災保険料、登録免許税(登記の時にかかる税金です)や登記手続きを依頼する司法書士への報酬、印紙税などなどが必要になります。字面を見ているだけでくらくらしてきてしまいますね。新規に家を購入する場合だと、ローンの費用の他に不動産業者に支払う仲介手数料や引越し費用など、本当に様々な費用がかかってきます。そして支払う金額もかなり大きなものになり、「何にいくらかかっているのか?」が曖昧になり、気づけば予想外の出費額に……!ということがよく起こります。

ローンの手数料、考えたほうがいいの?

そんな数々な出費の中でも忘れられやすいのは、金融機関へ支払う手数料です。理由は、やはり「金融機関選び=金利の比較」と考えている方が多いからでしょう。ただ、歴史的な低金利を背景に熾烈な金利下げ競争が続いた結果、金利の差が小さくなっています。金利が横並びの現状では、手数料の数万円の差額が意味を持つようになるのです。

なお、一口に「手数料」といっても「金融機関へ支払うもの」と「金融機関経由で保証会社へ支払うもの」がありますが、ここでは両者を区別せず、「手数料」と呼ぶことにします。



手数料がかかるのはどんなとき?

ローンの手数料は、大きく分けて「契約を結ぶときにかかる手数料」と「返済中にかかる手数料」の2種類があります。

といってもなかなかイメージが湧きにくいので、ここからはそれぞれの手数料について、実際に金融機関が設定している手数料を見てみましょう。店舗型代表としてメガバンク3行と、ネット銀行代表としてソニー銀行、住信SBIネット銀行を例に取り、それぞれの一番代表的な商品の手数料を挙げてゆきます。なお、ここで挙げている手数料はすべて2015年11月時点のものです。

ローンの契約時にかかる手数料

呼び方は金融機関によって「事務手数料」「保証会社手数料」「取扱手数料」など様々ですが、「契約するときにかかる手数料」と考えておいてください。各社の手数料は以下のようになっています。

・三菱東京UFJ銀行:32,400円
・三井住友銀行:32,400円
・みずほ銀行:32,400円
・ソニー銀行(変動・固定金利選択型):43,200円
・ソニー銀行(変動金利型):借入額の2.16%
・住信SBIネット銀行:借入額の2.16%

メガバンク3行の手数料は違いが無いことが分かります。一方、金利の低さで注目を浴びているネット銀行ですが、手数料はメガバンクよりやや高いようです。特に、ソニー銀行の変動金利型や住信SBIネット銀行のように手数料が定率の場合、借入額が大きくなればなるほど手数料も大きくなるので要注意です。例えば1,500万円の借入の場合、借入額の2.16%というと324,000円。メガバンクの手数料の10倍にもなってしまいます。概ね金利が低い金融機関ほど手数料は高い傾向があるので、利息と手数料の合計を見てお得な金融機関を見極めたいですね。

ローンの返済中にかかる手数料

ローンの返済中には、基本的には手数料がかかることはありませが、繰上返済や金利タイプ(固定/変動)の変更、その他条件変更をした場合には手数料がかかります。手数料の金額は手続きの内容によって異なり、手数料形態も金融機関によって様々です。

繰上返済であれば、一部繰上なのか全部繰上なのか、返済額はいくらなのか、固定金利特約期間中か、などによって手数料が変わってきます。金額はだいたい0〜5万円の範囲に収まる場合が多いようです。まとまったお金ができた時に「少しでも繰上返済して、ローン残高を減らしたい」と思う方も多いでしょうが、あまり少額での繰上げ返済では、利息負担の軽減と手数料が相殺してしまったり、更には手数料が上回って損が出る場合もあるのです。

金利タイプの変更も同様に「利息の軽減<手数料」にならないよう気をつけなくてはなりませんが、金利についてはそもそも変更して利息が軽減されるのか、それとも増大するのか蓋を開けてみるまで分からないという難しさもあります。

こういった返済期間中に発生する手数料は金融機関選びの決め手にはなりにくいですが、「他の条件がほとんど同じで、決めかねている」なんていう場合には参考にしてみてもいいかもしれませんね。

手数料まで考えて、賢く借入を!

ここまで読んできて、いかがでしょうか。「手数料があることは分かったけれど、結局どうしたらいいのか分からない」という方が大半かと思います。どうしたらいいか、それはズバリ「金融機関で見積りを取りましょう」の一言につきます。ローンというのは借入金額や借入期間が人によって異なる、いわばオーダーメイドの商品です。その上金利は常に変動していますので、手数料についてはその時そのローンにあわせて決定していくしかありません。

借り入れするときには手数料を含めた初期費用+返済シミュレーションの見積りを、いくつかの金融機関で作ってもらいましょう。繰上返済や金利タイプ変更を検討しているときには、それをした場合としなかった場合でどちらが得かをシミュレーションします。これらのシミュレーションは、金融機関のウェブサイトで自分で作れる場合もあり、落ち着いて比較検討したいときなどにおすすめです、

手数料は、ローンの費用としては目立たない存在です。しかし、金融機関の間でローンの金利に大差がなくなってきた今だからこそ、手数料を含めた総費用を考慮して、賢くローンを利用したいものです。

三菱東京UFJ銀行
参照元:三菱東京UFJ銀行(2015年11月時点、著者調べ)

三井住友銀行
参照元:三井住友銀行(2015年11月時点、著者調べ)

みずほ銀行
参照元:みずほ銀行(2015年11月時点、著者調べ)

MONEYKit – ソニー銀行(ネット銀行)
参照元:ソニー銀行(2015年11月時点、著者調べ)

住信SBIネット銀行
参照元:住信SBIネット銀行(2015年11月時点、著者調べ) ※本記事の情報は、一般的または筆者個人の調査によるものです。法令などの改正、前提事実や個人状況の違いや変化によって、掲載内容と実際の結果が異なってしまう可能性があります。 従って本記事の掲載内容については一切の責任を負いかねますので、内容の解釈や実践はご自身の責任で行い、専門家に相談されることを推奨いたします。