床暖房リフォームの費用を徹底解剖!いくらかかるか教えます

床暖房は高いイメージがあるからつけなかった、でもやっぱりつけた方が良かったかな、と気になってしまう。そんな方もいることと思います。床暖房にはどのような種類があるでしょうか、またリフォームでつけるとしたらいくらでできるでしょう?そんな疑問にわかりやすく答えます。



床暖房の種類

温水式と電気式

床暖房の種類は大きく分けて二つあります。

●温水式
床下に敷いた温水パネル(マット)に熱源機で作った約40~60℃の低温水を循環させ、暖まる方式

●電気式
電熱線(ヒーター)タイプと蓄熱タイプがあり、床下にヒーターを内臓したパネルを設置してそのヒーターが発熱して暖まる方式

温水床暖房の概要:温水床暖房とは:日本床暖房工業会
参照元:日本床暖房工業会(2015年10月時点、著者調べ)

どっちがお得!?電気とガス:床暖房で比較!|リフォーム生活
参照元:リフォーム生活(2015年10月時点、著者調べ)

温水式と電気式の使用感覚での比較

温水式と電気式ではそれぞれにメリット、デメリットがあります。使用するときの快適さについてどんなメリット、デメリットなのかご紹介しましょう。

●暖まりの立ち上がり時間
・温水式
立ち上がりの時間が比較的早く素早く適温になるため、ランニングコストを安く抑えられます。
・電気式
温水式に比べ立ち上がりの時間が遅く、適温になるまで時間がかかります。そのため無駄なランニングコストがかかります。

●暖まり方のムラ
・温水式
ムラなく均一に温めることが可能です。
・電気式
電気線の結合部分が冷たく感じられ床面温度にムラが生じます。

●空気の乾燥
・温水式
部屋全体を均一に暖めるため室温が16~18℃でも快適です。そのためエアコンなど他の暖房器具を併用しなくても心地よく過ごすことができ、乾燥は気になりません。
・電気式
床暖房による乾燥は気にならないものの、 電気式床暖房だけでは、充分な暖かさを得られません。ファンヒーターなど他の暖房器具と併用する場合、乾燥に注意する必要があります。

●接触面の特徴
・温水式
温水循環のため高温になりにくく安心です。約40度までしか上がらないため、陽だまりにいるような心地よさが持続します。低温やけどの心配はほとんどありません。
・電気式
高温になることもあり、体が床面に長時間触れていると熱く感じられる時もあります。低温やけどの可能性もあります。

快適さの違い/比べてみよう床暖房:床暖房で快適.com
参照元:床暖房で快適.com(2015年10月時点、著者調べ)

温水式と電気式の設置・メンテナンスでの比較

温水式と電気式では設置・メンテナンス環境上もそれぞれにメリット、デメリットがあります。どんなメリット、デメリットなのかご紹介しましょう。

●工事が簡単か手間がかかるか
・温水式
温水式は施工に手間がかかります。まず床下に温水パネルを敷設し、更に温水を循環する温水配管と熱源機の設置も必要となります。既築住宅で床材の上から後付けで温水パネルを敷くタイプもあります。
・電気式
温水式に比べ工事は簡単です。床下に電熱パネルを敷設します。既築住宅でのリフォームにも最適です。

●設置にどんな条件が必要か
・温水式
屋外に熱源機を設置するスペースが必要となります。電気ではヒートポンプ、ガスではハイブリッド給湯器エコジョーズがあります。
・電気式
電気を使用するためアンペアの容量を増設する必要があるかもしれません。もちろん、増設すると電気の使用量もアップします。

●耐久年数
・温水式
温水パイプは、耐用試験によって30年以上使用できることが確認されています。ただし、お湯をつくる熱源機は、一般ガス器具などと同程度の耐用年数となります。一般的に耐用年数は10年程度です。
・電気式
基本的には建物と同等の年数で使えると考えていいでしょう。ただし、人が直接ふれる床材などは劣化が生じることもあります。



床暖房の設置手順

検討段階

(1)設置する部屋を決めます
(2)設置面積を決めます:部屋の約70%の面積に設置します
(3)床下をチェックします:(温水式の場合)床下の断熱材や床下配管の施工位置などをチェックしてもらいます
(4)リモコンや室外機の設置場所をチェックします

床暖房とフローリング|リフォーム会社紹介サイト「ホームプロ」
参照元:ホームプロ(2015年10月時点、著者調べ)

工事手順(床を剥がす方式)

●温水式
(1)床を剥がす
(2)床下に床暖房パネルを設置
(3)床暖房パネルと温水配管の接続
(4)床材の敷設
(5)室外機と温水配管の接続
(6)リモコンの設置
※床を剥がさず、今の床の上から温水マットと床材を貼るタイプもあります。

●電気式
(1)床を剥がす
(2)床下に電熱パネルを設置
(3)床材の敷設
(4)配線、コントローラーなどの設置
※設置手順は商品や現場状況によって変わります。

工事手順(床を剥がさない場合:温水式)

温水式で、床を剥がさない工事の例として東京ガス・大阪ガスの「はやわざ」を紹介しましょう。工事期間は標準で半日~1日です。また、下記手順の他に「屋外への床暖房熱源機」の設置と「屋内へのリモコン取り付け」も行います。

●一戸建ての場合(フローリング仕上げ)
(1)温水マットを広げビスで固定します。
(2)温水マットと温水配管を接続します。
(3)温水マット以外のスペースをうめるダミーマットを敷き、ビスで固定します。
(4)仕上げ材を敷きます。

●一戸建ての場合(畳仕上げ)
現在の畳をはがし、床下地の補強、段差の調整をします。
(1)畳用温水マットを敷設します。
(2)畳用温水マットと温水配管を接続します。
(3)畳用温水マット以外のスペースをうめる畳用ダミーマットを敷き込みます。

●マンション場合(フローリング仕上げ)
(1)温水マットを敷設します。
(2)温水マットと温水配管を接続し、屋内配管をします。
(3)温水マット以外のスペースをうめるダミーマットを敷きます。
(4)仕上げ材を敷きます。
※マンション用にはカーペット仕上げもあります。

ガス温水床暖房「ヌック」 | カタログビュー
参照元:大阪ガス(2015年10月時点、著者調べ)

工事手順(床を剥がさない場合:電気式)

遠赤外線型床暖房「カボナ」の例でご紹介しましょう。
(1)断熱シートを敷き込みます。
(2)断熱シートのつなぎ目をテープで固定します。
(3)カボナを部屋面積の60%敷設の計算で敷き込みます。
(4)カボナのつなぎ目をテープで固定します。
(5)端子と電線などの調整をします。その後コントローラーへ接続します。
(6)フローリングを貼ります。

床暖房カボナの施工要領
参照元:伊藤建材株式会社(2015年10月時点、著者調べ)

床下から床暖房の工事手順(温水式)

床下の条件などもありますが、床下からの床暖房という方法もあります。
(1)床下から工事が可能か床下の状況を調べます。
(2)床下から根太と根太との間に床暖房パネルを入れてタッカーで止めていきます。
(3)床暖房パネル同士を銅管で圧着接続します。ハンダも接着剤も使用しません。
(4)床暖房をした部分に断熱材を入れて専用金具などで固定して完了です。
※床下から床暖房ができる条件
・床下収納庫や和室の下地合板を取り外し床下に資材が運び込めること
・地面から35㎝の空間があり作業が可能なこと
・布基礎のコンクリート通風口があり、作業員が床下内を自由に移動できること

床下から床暖房
参照元:富士環境システム株式会社(2015年10月時点、著者調べ)

リフォーム床暖房の費用

温水式費用(床を剥がさない場合)

本格リフォーム(床を剥がす)よりもリーズナブルな「床を剥がさない」簡単リフォームで費用を見ていきましょう。ますは東京ガス・大阪ガスの「はやわざ」の例で温水式の費用をご紹介します。以下の費用に加え熱源機も必要となります。

床暖房専用の熱源機ではリモコン付で約9万円。給湯器取り替えでエコジョーズを取り入れるなら約46万円。(「エコウィル」や「エネファーム」導入となれば約76万円、約200万円と大掛かりになっていきます。)
※熱源機の耐用年数は約10年。エコジョーズも同じく約10年と言われています。

●フローリング(戸建て)
・6畳:約27万円+施工費
・8畳:約33万円+施工費
・10畳:約39万円+施工費
・12畳:約45万円+施工費
※6畳の場合の施工費の目安は約10万円

●フローリング(マンション)
・6畳:約32万円+施工費
・8畳:約38万円+施工費
・10畳:約46万円+施工費
・12畳:約52万円+施工費

●畳仕上げ
・五八間4.5畳:約27万円+施工費
・五八間6畳:約31万円+施工費
・五八間8畳:約40万円+施工費
・本間4.5畳:約30万円+施工費
・本間6畳:約36万円+施工費
・本間8畳:約44万円+施工費

●カーペット仕上げ
・8畳:約25万円+施工費

既存住宅向け はやわざフローリング仕上げ – ガス温水床暖房 ヌック/大阪ガス
参照元:大阪ガス(2015年10月時点、著者調べ)

ガス温水床暖房「ヌック」 | カタログビュー
参照元:大阪ガス(2015年10月時点、著者調べ)

電気式費用(床を剥がさない場合)

遠赤外線型床暖房「カボナ」の例でご紹介しましょう。全ての材料費と工事代金が含まれた概算です。
●6畳間:約34万円
●8畳間:約44万円
●10畳間:約53万円
●12畳間:約61万円

温水式費用:床下から(床を剥がさない場合)

条件さえ合えば可能な床下からの床暖房リフォーム。家具を移動する手間もないのが便利ですね。工事日数と標準料金表を下記に示します。また、ガス会社が行うガス工事として1.5万円~3万円も別途かかります。

●富士環境システム株式会社の例

・トイレ:工事日数1日:4万円(既存の回路に接続)
・洗面所:工事日数1日:8万円(既存の回路に接続)

居室になると下記費用にガス熱源機(※)分8万円が追加となります(取付費含む)。
・6畳間:工事日数1日:36万円
・8畳間:工事日数2日:48万円
・10畳間:工事日数2日:60万円
・12畳間:工事日数3日:72万円
・15畳間:工事日数3日:90万円
・18畳間:工事日数3日:108万円
・20畳間:工事日数4日:120万円
※ガス熱源機をヒートポンプにすることもできます(取付費込で約40万円以上)。熱源機、ヒートポンプの耐用年数は約10年

●施工後の定期的メンテナンス費用(希望者のみ)
・基本メンテナンス料金:7,350円
メンテナンスの状況により、不凍液の補充また不凍液の交換や部品交換等が生じた場合は上記の費用以外に追加料金がかかります。
追加費用例: 不凍液の補充及び交換1,890円/L、部品交換は実費精算
※床暖房が正常に能力を発揮しているか、不凍液の変質はないかの点検です。給湯器を最良の状態で運転することで、効率良くお湯をつくることが出来ます。 それは、光熱費を抑える事につながります。

床下から床暖房
参照元:富士環境システム株式会社(2015年10月時点、著者調べ)



リフォーム後のことで気になること

ランニングコスト

リフォーム費用検討のときに合わせて考える必要もあるランニングコスト。リフォーム後のランニングコストについてご紹介します。

●6畳間(月当たり)
・電気式:6,500円
・温水式:4,000円
●12畳間(月当たり)
・電気式:13,000円
・温水式:8,000円
●18畳間(月当たり)
・電気式:19,500円
・温水式:12,000円

ランニングコストは温水式の方がリーズナブルと言えますね。メンテナンス費用がかかるのは温水式ですが、メンテナンス費用が温水式よりもかからない電気式はランニングコストがかかる、ということのようですね。

費用はどっちがお得?/比べてみよう床暖房:床暖房で快適.com
参照元:床暖房で快適.com(2015年10月時点、著者調べ)

フローリングで起きる現象

床暖房を取り入れたときに、フローリングだからこそ起きる現象というものがあります。

一般的な洋室の床には合板(複合)フローリングが使われていますが、熱に弱く、ひび割れや反りなどが起こりやすいので、床暖房専用のフローリング材が発売されています。

また、無垢フローリングは自然の風合いと独特の素材感が人気で、ナチュラル志向の方を中心に一般の洋室の床に採用する方が多くなっています。しかし、反りやひび割れが特にしやすく、床暖房には向かないといわれてきました。しかし最近では床暖房に対応する無垢フローリングも開発されています。

●起きると言われている現象
・スキ、反り、突き上げ
床暖房使用事には床材が乾燥して縮みます。そのため継ぎ目部分で若干の隙間が空く場合があります。床暖房を使用しないと隙間は徐々に小さくなります。また、逆に床材が伸びて継ぎ目が沿ったり突き上がることもあります。
・床鳴り
床材の継ぎ目がずれて音が発生することがあります。木の調湿機能による伸び縮みで生じるものなのでやむを得ない現象です。

フローリングについてのこれらの現象を理解した上で素材検討することが大事ですね。

快適さと費用面3点を考慮して検討

いかがでしたか?床暖房リフォームには大きく分けて温水式と電気式の二通りの選択があることがおわかりになったことと思います。また、電気式にはパネルに様々な種類があり詳細な費用が多少変わってくることはありますが、温水式との違いという面では大体同じと言えるでしょう。

温水式にするか電気式にするかについては「初期費用」「メンテナンス費用」「ランニングコスト」の費用面での3点とともに「暖まり方」等の快適さを考慮に入れて検討するのが良さそうです。

床暖房リフォームを検討される場合に今回の知識を活かしてみてはいかがでしょうか。 *本記事は一般的な情報に過ぎず、適用法令等の改正、前提事実や個人状況の違いおよび変化によって、掲載内容と実際の結果が異なってしまう可能性があります。
従って本記事の掲載内容については一切の責任を負いかねますので、内容の解釈や実践はご自身の責任で行い、専門家に相談されることを推奨いたします。