専業主婦の年金が増える!今から始める<年金上乗せ>テクニック

正社員じゃない、パートもしていない、専業主婦の私が年金なんてもらえるの?もらえますとも!それに、増やすことだってできるかもしれませんよ。会社員の夫を持つ妻なら国民年金はもらえます。老後のために年金を増やしたいなら必見。年金の仕組みから未納期間の追納について、年金を増やすテクニックを解説します。



専業主婦と年金の複雑な関係

専業主婦の方は将来を考える時に、一番心配なのが年金の問題ではないでしょうか。会社員の人が65歳以上からもらえる厚生年金。これは、正社員として働いていない主婦では手にする事ができないものです。扶養に入っているから国民年金があるし、大丈夫。そう思っていますか?

甘い!それはちょっと楽天的に過ぎるかもしれません。いまの年金制度を考えると、年々もらえる年金受給額は減り続けていますし、子供の人数も少なくなっているので年金がもらえるのか不安という局面に来ています。

国民年金だけで老後の生活が安定すると思いますか?年金だけに将来を託していいものでしょうか?今回は、専業主婦がもらえる年金について解説したいと思います。専業主婦が年金をもらえる仕組みから、将来、少しでも年金を多くもらうためのテクニックまでご紹介します。

専業主婦ももらえるのね?

まず、大前提に言っておきたいのは「専業主婦も年金はもらえます」ということです。年金って難しくてよく分からない…という方もご安心ください。後ほど、専業主婦が年金を受け取れる仕組みについても分かりやすく解説いたします。

専業主婦は夫の扶養家族として扱われています。そのため、65歳以上になると国民年金を受け取れるのです。一方被保険者の夫は、会社員であれば厚生年金にも加入しているので、国民年金に加えて厚生年金も受け取れます。

これが夫婦ともに正社員として定年まで働いていたなら、どちらも国民年金+厚生年金の両方受け取る事ができ、夫のみ会社員の家庭に比べると受け取れる年金の額に大きな差が出ますね。専業主婦でいる以上これは仕方がないのでしょうか?もらえるだけいいか!と考えるのはまだ早いかもしれません。

専業主婦がもらえる国民年金を解説する前に、国民年金の仕組みと、国民年金における専業主婦の位置と考え方についてご紹介したいと思います。



専業主婦は<第3号被保険者>

国民年金は、日本に住む20歳以上60歳未満の人は支払う義務があります。この国民年金の仕組みについて見てみましょう。国民年金には「第1号被保険者」「第2号被保険者」「第3号被保険者」の3種類あります。働く形態によってそれぞれ分けられるのですが、どのような区分かというと?

・第1号被保険者…農業など自営業の人、学生、フリーター、無職の人
・第2号被保険者…会社員で厚生年金に加入している人(65歳以上で、年金受給者は除く)
・第3号被保険者…第2号被保険者の配偶者で20歳以上60歳未満の人。(ただし年収130万円以上で、扶養から外れる人は第1号被保険者となります。)

第1号被保険者で国民年金の支払いが難しい人は、事前に申請すれば免除される場合もあるので、該当するか分からない時はお住まいの市町村の年金窓口に相談してみてください。

この中で専業主婦は、「第3号被保険者」に当たります。パートとして扶養内の収入で働いている主婦の方も、ここに入ります。よく”1,300,000円の壁”と言いますが、それを超えてしまうと第1号被保険者として自分で保険料を支払わなければいけないからなんですね。

公的年金の種類と加入する制度|日本年金機構
国民年金加入者の説明をしています。(参照元:日本年金機構、2015年11月著者調べ)

第3号被保険者とは?

では、第3号被保険者について詳しくご説明いたしましょう。先ほど少しお話したように、第3号被保険者とは専業主婦、または年収が1,300,000円以下の被保険者の配偶者ということです。つまり、夫がいる専業主婦と扶養内で働くパートの主婦ですね。

第3号被保険者になるには条件があります。まず、20歳以上60歳未満であること。20歳になる前に結婚して専業主婦になった場合、20歳になるまでは第1号被保険者ということです。同じように、60歳以上の妻も第1号被保険者になります。

もしパートをしていて、規定以上の収入になったため第1号被保険者に変わってしまった時には、自分で届け出をしなければいけません。届け出を忘れてしまうと、よく耳にする未納期間になってしまい、最悪の場合年金が受け取れなくなるケースがあるかもしれません。ご注意ください!

専業主婦はお得とはどういう事?

専業主婦はお得だという意見を聞いたことはありますか?”お得”と言ってしまうと語弊があるかもしれません。どういうことか、しっかり解説したいと思います。

第3号被保険者の妻は、夫である第2号被保険者の扶養に入っているため、国民年金の支払い義務が免除されています。そう、直接には年金を払っていないというわけです。そのため、うがった見方をすると”主婦はお得”といった事になっているようです。

「私の年金は、夫が一緒に払っているから」と勘違いされている方もいるようなので、この機会に仕組みをきちんと理解しておきましょう。

支払い免除されている第3号被保険者の年金ですが、財源はどこからくるのでしょうか?夫が代わりに払っているわけではないのです。実は、第1号被保険者・第2号被保険者の保険料でカバーされているというのです。夫1人どころか、多くの人々に支えられていたんですね!

そんなわけで「専業主婦はお得。」という考え方が出てきたのかもしれません。家計を考えると大助かりですが、まったく働いていない専業主婦の人と、ギリギリで計算しながら毎日働いているパートの主婦とを比べると、不公平を感じる人がいるのかもしれませんね。

会社員などの配偶者に扶養されている方、扶養されていた方(主婦・主夫)へ 知っておきたい「年金」の手続:政府広報オンライン
政府の広報・広聴活動をまとめたポータルサイト。内閣府大臣官房政府広報室が運営。第3号被保険者の保険料の仕組みについて説明しています。(参照元:政府広報オンライン、2015年11月著者調べ)

こんな年金もあった!

子供育てをしていると、学費やその他もろもろお金がかかりますね。そんな時、もしも病気や事故で夫が亡くなったら?おそらく途方に暮れてしまうでしょう。これから、どうやって生活していくの?と。そんな時に手を差し伸べてくれるものが、年金にはあるのです。

それが「遺族年金」です。その名の通り、被保険者の夫が亡くなった、子供がいる配偶者に支払われる年金の事です。もちろん受給者の条件はあって、それは次の通りになります。

<遺族年金受給条件>
・被保険者で年金受給期間を満たした者が亡くなった場合。
・受給資格者は、亡くなった被保険者に養ってもらっていた「子のある配偶者」とその「子」。
・18歳になる年の3/31を過ぎていない子。
・20歳未満で障害手帳の等級が1級または、2級の子。

受給金額は「780,100円+子の加算」となっており、子の加算は子供1人当たり決められた金額がプラスされるという事です。決められた子の加算金額は次の通りです。

<子の加算>
・第1子、第2子…各:224,500円
・第3子以降…各:74,800円

つまり国民年金受給期間を満たした夫が亡くなった場合と言うのは、受給期間が25年以上とされているので、もし夫が高校を卒業してから就職したのであれば43歳以上の時に該当するわけですね。

子育て世代で家族の支えである夫が亡くなるのは、想像もしたくありません。ですが、妻が専業主婦ならもしもの時に即困る事態を避けるためにも、知識だけでも知っておくことは大切だと思います。

遺族基礎年金(受給要件・支給開始時期・計算方法)|日本年金機構
遺族基礎年金について説明しています。(参照元:日本年金機構、2015年11月著者調べ)

年金未納期間をなかったことに!

いましきりに話題になっているのが、年金未納問題です。第3号被保険者の主婦がパートに出ていて、気付かないうちに年間1,300,000円を超えてしまっていたというケース。それ以外にも、知らない内に年金未納期間に入ってしまっていた!という事が多くあるようです。

そこで平成27年4月から、日本年金機構が「年金特例追納制度」の案内を初めました。これは文字通り、未納期間があるため年金が受け取れない!減額されてしまう!という事を防ぐため、将来の年金受取額を増やすための特別措置です。

3年間に限り、通常は遡ることのできない未納期間を、10年まで遡り納付する事ができるという専業主婦にとっては救いの手ともいえる制度です。絶対に払わなければいけないというわけではありませんが、支払う余裕があるのであれば、老後の生活のために空白の期間を埋めておく方が良さそうです。

未納期間に該当してるかも…

気になるのは、未納期間にあたる対象者になっているかどうかですよね。対象になり得る人を上げてみますので、ご自分が該当するか一度チェックして見る事をお勧めします。

・会社員の夫が転職し、一時的に無職の状態にあった。
・パート収入が規定より多くなり、第3号被保険者から外れていた。
・60歳で夫が定年した後、妻の第1号被保険者への切り替えを忘れていた。

もしこのようなケースに心当たりがある方は、市町村の年金窓口に相談してみるとよいかもしれません。年金がもらえるチャンスは、できるだけ活用して老後に備えたいですね。

会社員などの配偶者に扶養されている方、扶養されていた方(主婦・主夫)へ 知っておきたい「年金」の手続:政府広報オンライン
政府の広報・広聴活動をまとめたポータルサイト。内閣府大臣官房政府広報室が運営。年金の特例追納制度について説明しています。(参照元:政府広報オンライン、2015年11月著者調べ)



年金が増えたら将来バラ色♪

ここまで専業主婦の年金について解説してきました。国民年金がもらえるのはありがたい事ですが、正社員で働いている妻がもらう年金額と比べると、大きな差があるのは間違いありません。やはり夫婦共働きで受け取る年金の額には手が届かないように思います。

できる事はすべてやってみるのがいいでしょう。未納期間があるなら、追納してから期間を埋めておけば年金受給資格が満たされます。できる事といっても限界があります。未納分が上乗せされるとはいえ、受け取れる金額が大幅にアップするわけではありません。

専業主婦でいる以上、もう年金を増やす事は望めないのでしょうか。よく調べてみると、そうとは限らないようです。あらゆる手段を活用して、将来受け取れる年金を増やすテクニックを見ていきしょう!

専業主婦が厚生年金に入れる?!

専業主婦が厚生年金に入れる?そう聞くと、ちょっとした衝撃を感じます。実は、パートで働く人にとって朗報とも言える法律が制定されたそうです。平成28年10月から、一定条件で働くパートタイム労働者でも厚生年金に加入できるようになる、というのです!その条件は下のとおりです。

・1週間の労働時間が20時間以上
・月収88,000円(年収1,060,000円)以上
・1年以上勤務見込みである
(平成28年10月から適用の、厚生年金保険法第12条による)

ただし学生は除外。また、従業員が501人以上の企業に勤めている事が条件に加えられています。これをみたしていれば、パートでも厚生年金に加入できるというのです。

これに適用されれば、毎月の給与から厚生年金が天引きされることになります。厚生年金には国民年金も含まれているので、自動的に国民年金にも入ることになります。そのまま定年まで厚生年金を払い続ければ、将来受け取れる年金は、正社員と同じく「厚生年金+国民年金」になります。

年金に不安がある方は、働く時間を少し延ばして、厚生年金に加入するというのも一つの方法です。

年金を外注してしまう

公的年金を増やすのも大事だけど、家族の時間を大事にするためには扶養内で働きたい。そう考える人もいるでしょう。そんな人は、思い切って年金を外注するという方法はいかがでしょうか?

いま、国民年金の受給額が少なくなっており、将来が不安だという声を多く耳にします。いつかやってくる老後を、豊かに、人並みくらいには過ごしたいと誰でも願います。そんな声に応えるためにお金を増やす提案が、いたるところで提案されていますね。

例えば、個人年金という言葉を聞いたことがあるでしょうか。保険会社が老後の備えのために提案しているもので、会社によって提案内容は違います。死亡保険などと違い、基本的には蓄えの意味合いが強いもののようです。気になった方は、一度検討してみてはいかがでしょうか?

思いきった方法なら投資という手もあります。投資というと、株や先物取引のように難解なイメージを思い浮かべます。近頃では、少額から始められて取り組みやすいNISAや、FXなども人気があります。投資ですからリスクはありますので、始める前に入念な下調べは大切です!

公的年金に頼らず老後の資金を得ようとするなら、どのような方法を選ぶとしてもリスクはつきものです。ですがギャンブル的に大きな利益を得ようとするのではなく、子供を育てるように少しずつまとまった資金ができるような、無理のない運用を心掛けたいものです。

少しの時間でお勉強のススメ!

専業主婦は会社やパートで働いていないため、年金はもらえないといった思い込みをしている人が少なからずいます。けれどそうではありません。国民年金では、専業主婦の人は夫に扶養されている第3号被保険者としています。

第3号被保険者であれば、65歳以上になると年金を受け取れます。それは、社会に出て働いてはいないけれど家庭を守る事を仕事として認めているように感じられます。ただ、国民年金は世間で語られているように、年間にさほど多くの金額を受け取れるわけではありません。

老後に豊かな生活を送りたいと願うなら、もらえる年金を増やす努力が必要ではないでしょうか。例えば、平成28年10月からは条件次第で、パートでも厚生年金加入が認められるようになります。これを機会に働き方を変えるという手もあります。

また、公的年金だけに頼らず自分で年金を作るという方法もありました。これまでのやり方を変えるというのは勇気のいる事です。これまで専業主婦で働いていなかった人にとっては、大きな選択でしょう。それでも、自分から動くというのは案外楽しいものです。

自分の進む道は自分で開拓しなければ何も始まりません。まずは、自分に何ができるのかを考えてみましょう。そのためには知識を増やすことが大切です。1日の内、少しの時間でも自分の将来のために使ってみませんか?いい方法が見つかるかもしれませんよ。 ※本記事は一般的な情報に過ぎず、適用法令等の改正、前提事実や個人状況の違いおよび変化によって、掲載内容と実際の結果が異なってしまう可能性があります。従って本記事の掲載内容については一切の責任を負いかねますので、内容の解釈や実践はご自身の責任で行い、専門家に相談されることを推奨いたします。