確定申告で医療費控除しよう!かんたん計算方法も詳しく解説

入院費用は結構高いため普段から保険をかけている方も多く医療保険と高額療養費で医療費を賄えるケースは結構多いです。よく耳にする医療費控除を受けようかと思い、年間の医療費から保険金を差し引いたら関係ないという場合が多いでしょう。それでは入院以外の特に高額な医療費で医療費控除になるものはいったい何でしょう。



医療費控除できる治療はいろいろ!

まず、確定申告で医療費控除の対象となる、意外な治療費・医療費をご紹介します。

歯の治療

歯の治療は保険適用外が多く、特に子供の歯の矯正はとても高額ですよね。でもこの矯正代は医療費控除の対象になるようです。子供の場合も、成長に伴う治療となるため、医療費控除の対象になるようです。

大人の矯正は治療目的でなければ、容姿の美化とみなされ残念ながら医療費控除にはなりません。ただし治療のためにおこなったインプラントや入れ歯は医療費控除が受けられます!入れ歯に使用する高価な金やポーセレンでも治療材料として認められます。

病院へ行くための交通費(交通機関)も適用になるようですよ。さらに、子供の場合は親が付き添いしても親の交通費も控除できるようです。

No.1128 医療費控除の対象となる歯の治療費の具体例|所得税|国税庁
国税庁(平成27年10月 著者調べ)

不妊治療

不妊治療は、注射や体内受精や体外受精における治療費代で保険適用外の支払が多ようです。県や市などから助成金はありますが、それを差し引いても金額は高額になるでしょう。確かに保険適用外ですが、この不妊治療にかかる費用はすべて医療費控除の対象になるようです。

また、不妊治療のためのサプリメントや漢方など医者の指示によれば控除の対象になるようです。ただし、不妊治療の為に市販のサプリメントを購入しても、明らかに治療用とは証明できないので認められない場合があるので注意しましょう。

しかし市販なので何でも認められないというわけではないようです。薬局で売っている、かぜ薬など病気を治すための医薬品は立派な控除となります!

施設サービスや居宅サービス

親や祖父母がかかっている介護保険制度の中で提供されている施設サービスや居宅サービスについても、医療費控除の対象となるようです。また、介護老人福祉施設の訪問介護や通所リハビリテーションも対象となり、介護費だけではなく居宅費や食費も含まれます。

オムツも、6ケ月以上寝たきりであれば、医者から「おむつ使用証明書」を発行してもらえれば医療費控除の対象となります!

No.1125 医療費控除の対象となる介護保険制度下での施設サービスの対価|所得税|国税庁
国税庁(平成27年10月 著者調べ)

No.1127 医療費控除の対象となる介護保険制度下での居宅サービスの対価|所得税|国税庁
国税庁(平成27年10月 著者調べ)



具体的な医療費控除の計算方法

医療費控除を受ける前に、下準備

①まずは年間の医療費を家族全員分の領収書を集めておきましょう!!
生計を1つにしていればまとめて申告できます。「生計を1」とは、同居しているという事ではなく大学生の子供や転勤中の旦那さん、別居している親も金銭的な送金などしていれば該当します。扶養など関係なく家族全員分をまとめましょう。

②次に、保険金などで戻ってきた額を確認します。
生命保険からの入院給付金、医療保険、社会保険などからの高額療養費や出産育児一時金、家族療養費、あと医療費として払われた損害賠償金などです。その治療に対しての入金額なので、保険金が来年になっても概算額を計算して今年度分に含めましょう。

給付の目的となった医療費より保険金が多くなった場合は、他の治療に加味する必要はありません。たとえば入院費と歯の治療が年間かかった医療費で、しかも入院費より入院給付金が多い場合、医療費控除は全部の医療費から全部の給付金を差し引くのではなく、入院給付金の治療科目だけ入れずに歯の治療だけで医療費控除をうけましょう。

③医療費控除額を計算します。
①-②-10万円または、所得が200万(給料だと年収が3,114,285円)までの方はその額の5%のいずれか少ない額、これが医療費控除額になります。

医療費控除額がある人は年明けに実施される確定申告をすれば、還付金として納税した金額の一部が戻ってくるでしょう。

No.1410 給与所得控除|税について調べる|国税庁
国税庁(平成27年10月 著者調べ)

医療費控除額は?

医療費控除額が200万以下であれば、家族の誰か一人が確定申告すると得でしょう。それでは誰の名義で申告したらいいでしょうか?その点を確認するために、医療費控除の計算方法を具体的に説明します。

例えば、医療費が年間45万円かかり、保険会社からは5万4千円の給付金があった場合は下記のような計算になります。

●奥さんの年収が300万の場合
①45万円
②5万4千円
③45万-5万4千=39万6千円

・年収300万では所得が192万円です。
・192万円×5%=96,000円<10万
・39万6千円-9万6千円=30万円
・医療費控除は30万円ということです。

●旦那さんが年収500万の場合
①45万円
②5万4千円
③45万-5万4千=39万6千円

・年収500万では所得が346万円です。
・346万円×5%=173,000円>10万
・39万6千円-10万円=29万6千円
・医療費控除は29万6千円ということです。

ここで注意したいのは医療費控除額とは税金が戻ってくる金額ではありません。医療費控除額は奥さんのが多いですが、果たして戻ってくるのはどちらが多いでしょうか?

それでは実際、確定申告で戻ってくる金額はいくらでしょうか?

●奥さんの年収300万円は、税率が5%なので、30万円×5%=15,000円の税金が戻ってきます。
●旦那さんの年収500万円は、扶養控除などの控除があるので個々に違いますが、税率10%の確率の方が多いです。したがって29万6千円×10%=29,600円の税金が戻ってくることになります!

上記からもいえるように旦那さんの方が戻ってくる金額が多いので旦那さんの方で確定申告をした方が得です。医療費は扶養している有無に関わらず生計を一にしていればまとめて申告できますが、医療費の控除の上限は200万までなのでもし200万を超えていれば超えている分を奥さんの確定申告へ分け合う事もできるようです。

No.1410 給与所得控除|税について調べる|国税庁
国税庁(平成27年10月 著者調べ)

まとめ

もし過年度で申告を忘れていても原則として5年前までさかのぼり申請することができます。(更正の請求)確定申告を書面で申告する場合は医療費の領収書を提出するか提示する必要があります。

税務署での領収書の保管は1年ですから後日医療費の領収書が必要な方は提示した方がいいと思います。電子申告は提出不要ですが、捨てずに保管しておいて下さい。医療費の中でも保険適用外の支払いは高額です。少しでも医療費控除をうけて確定申告で戻してもらえるようにした方がよいでしょう。

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