<都内マンションの相場>買い時?待つ?買う前に知りたい実情

平成32年のオリンピック開催が決まり「これから不動産が上がる!」という話を耳にすることも多い今日この頃。「今は安い?」「これから上がるの?」「頭金はいくら払えばいい?」など、マンション購入を考えている人必見の情報が満載です!



都内マンションって増えてる?

週末になると分譲マンションのチラシが何枚も入ってくる-こんなことありませんか?実際、都内にあるマンションは増えているのでしょうか?ここでは国土交通省発表のデータから、首都圏の新規マンション販売戸数を見てみましょう。

この販売戸数、平成20年(2008年)に起きたリーマンショックを発端にその翌年はいったん減少したものの、その後の景気回復により増加。平成22年(2010年)以降は年間で約4.4万戸~で推移しています。特に消費税増税前の平成25年(2013年)は駆け込み需要が発生し販売戸数は5.6万戸にまで大きく増加。

その翌年平成26年(2014年)はその反動で供給戸数が4.4万戸まで減少しました。この減少には、価格の上昇も大きく関係していると言われています。どうやら価格は上昇しているようですね。

平成26年度 住宅経済関連データ – 国土交通省
参照元:国土交通省(2015年11月、著者調べ)



知っておきたい相場のこと

今の価格、買うには適正?

マンション購入を考えているなら、1番気になるのが「最近の価格動向」ですよね。先ほどと同様、国土交通省発表の統計から、平成22年から5年間の価格動向を見てみましょう。

首都圏の新築マンションの平均価格は、平成22年(2010年)~平成24年(2012年)は4,500万円~4,700万円で推移していますが、平成25年(2013年)に4,900万円台に乗った後、平成26年(2014年)には5,060万円と上昇しています。

なぜ平成25年以降、価格が上昇傾向にあるのでしょうか。理由は以下のことが考えられます。

・東日本大震災の復興やオリンピック関連の工事の需要が増え、建築コストが上がった。
・人口の一極集中が続き、東京の地価が上昇している。
・マンション用地が限られ、業者間の獲得競争が激しくなり取引価格が上がっている。

こう見ると複数のコストが販売価格に転嫁されて、価格が上がっているようですね。

主要都市の高度利用地地価動向報告~地価LOOKレポート~
参照元:国土交通省(2015年11月、著者調べ)

気になる今後の見通しは?

マンションを買う!となると、さらに気になるのが「これから価格がどうなるか」。国土交通省発表が3か月ごとに発表している「主要都市の高度利用地地価動向報告~地価LOOKレポート~」から、今後の見通しをチェックしてみましょう。

このレポート、鑑定評価員(不動産鑑定士)が流通業者へヒアリングを行ったり、自ら地価動向を算出したりした情報がまとめられているものなのですが、国の機関が地価の先行きを発表するということで、見どころの多い内容となっています。区よりもっと細かい「銀座1丁目」「二子玉川」など具体的なエリアについて状況が載っているのも、読んでいてなかなか面白いです。

全体を通して共通しているのは

・建築費の上昇による価格の上昇で、売買件数は減少している。
・ただオリンピック開催に向けた不動産価格の上昇を見込む購入者を中心に、需要は旺盛。
・特にオリンピック開催決定以降、湾岸エリア(豊洲、月島、晴海等)では分譲マンション市況が急速に良くなっている。
・地価動向は今後も上昇の見通し。理由としては「オリンピック開催による経済効果、賃料の上昇」や「街の再開発による利便性の向上」、「マンション用地は引続き限られるため、高価格での獲得競争が起きやすい」があげられる。

価格が高いため購入をためらう人が増え、取引件数が減少しているものの「これからまだ上がる」という期待感が強く、不動産購入への意欲は依然として強いようですね。ただし平成25年からの価格上昇にはやや過熱感があると言われています。

今後さらに価格が上昇するとそれについていけなくなる消費者が増え、売れ残りによる価格の下落が考えられます。また需要の減少からマンションの新規販売戸数が伸び悩み、分譲マンション市場が停滞する可能性も考えられるんですね。

オトクに都内に住みたい!

穴場なエリアを探そう!

平成26年(2014年)の新築マンション平均価格は5,060万円。平成25年から上昇しており「都内に住みたいけどこの価格は・・・」と思ってしまいますよね。ここでは少しでも安く都内に在住する方法を見ていきたいと思います。

1つ目の方法は、周辺に比べて価格が安いエリアを探すこと!ただ安いだけではなく「今後地価が上昇しそう、マンションの資産価値が上がりそう」という点で探すのがポイントです(資産価値が大きく下落しなさそう」とも言えます)。

その時に参考になるのが「再開発計画」や「新しい路線の計画」。再開発計画については東京都交通整備局のホームページで一部を確認できるほか、複数の民間サイトでも詳細を知ることができます。

また、新路線計画については東京都が発表した各路線計画の評価を参考にすることができます。この発表では「銀座と有明を結ぶ新しい地下鉄の計画」や「JR東日本の羽田空港新線計画」など7路線について「採算がとれ費用対効果も悪くない路線」と評価していたりして、とても興味深い内容になっています。

市街地再開発事業/東京都都市整備局
参照元:東京都都市整備局(2015年著者調べ)

広域交通ネットワークについて
参照元:東京都(2015年著者調べ)

リノベーション物件を狙おう!

「住みたい場所の新築マンションは手が届かない・・・」、そんな場合は最近注目のリノベーションを考えてみてはどうでしょうか?リノベーションとは電気・ガス・水道の配管や天井・壁・床などを全面的に新しくし、オーダーメイドで大規模な改修を行うことです。

リフォームは外壁の塗替え、壁紙や床の張替え、水まわりの交換などを指すのに対して、リノベーションでは間取りや外観を変更することもでき自分の好みやスタイルに合わせることができます。費用は工事の規模や、選ぶ素材によって異なりますがマンションで700~1,000万円が平均と言われているようです。



業者にナメられない相場の調べ方

レインズ(REINS)情報

国土交通大臣が指定した不動産流通機構が運営するサービスで、レインズの会員になっている不動産業者が成約事例を登録したり閲覧するなど、情報交換に使われているものです。一般の人も公開された取引情報から価格、面積、築年数、成約時期などを調べることができます。

不動産取引情報提供サイト(マンション・戸建住宅の売買価格・相場・取引事例の情報公開サイト)
参照元:指定流通機構(REINS)(2015年11月、著者調べ)

土地総合情報システム

こちらも国土交通省が作成しているもので、不動産の取引当事者を対象に行うアンケート調査の結果などを元に不動産取引価格を3ヶ月ごとに公表するものです。月の平均アクセス数は約700万ビュー、情報提供件数は約250万件とあって、たくさんの人が利用しているんですね。

地価公示・地価調査・取引価格情報 | 土地総合情報システム | 国土交通省
参照元:国土交通省(2015年11月、著者調べ)

人生最大の買い物!賢く支払うには?

頭金ゼロでOK!はホント?

最近は頭金ゼロの住宅ローンもありますし、ローン金利も低いので、「全部ローンでもいいのでは?」と思われる方もいると思います。一般的に「頭金は2割用意しましょう」と言われますが、その理由は何なのでしょうか。

・以前は頭金が2割ないと住宅ローンを組めなかった
・全部ローンにしてしまうと、結果的に金利の支払分が増える
・途中で住宅ローンが払えなくなるリスクがある
・新築で買った物件も、売却時には価値が下落する可能性が高い
・頭金ゼロだと金利が高くなる住宅ローンもある

頭金ゼロでOK!という話、聞くほどオイシイ話ではないんですね。

無理してでも頭金を払うべき?

では2割の頭金が貯まるまで、コツコツ貯金する方がいいのでしょうか?こちらもついてもデメリットがあるようです。

・貯まるまで待っていると「子どもが進学した」「急な転職」など生活環境が変わってしまい
 不動産の買い時を逃してしまう可能性がある。
・一般的に年齢が上がると住宅ローンはおりにくい傾向がある
・住宅ローンの金利が上がる可能性がある

などがあげられます。購入時期を逃さず、かつ余裕をもって頭金を支払うために大切なのが「自分はいくらまで住宅ローンを借りて大丈夫なのか?」を見極めることです。これからのキャリアプラン、転職の可能性、収入の見通し、学費にいくらぐらいかかりそうかなど、わかるものから具体的な数を書き出してみましょう。

まとめ

都内のマンションは、建築費や人件費の増加を背景に今後しばらく高値が続きそうと見られている一方、プチバブル感を指摘する声もあり、購入を考えている人は価格の動きを注意して見ていく必要がありそうです。

「相場の水準から価格が適切か」という視点と、「いくらまで住宅ローンを組めるのか、余裕をもって出せる頭金はいくらか」という視点をバランスよく考えていくことが大切と思われます。 ※本記事の情報は、一般的または筆者個人の調査によるものです。法令などの改正、前提事実や個人状況の違いや変化によって、掲載内容と実際の結果が異なってしまう可能性があります。 従って本記事の掲載内容については一切の責任を負いかねますので、内容の解釈や実践はご自身の責任で行い、専門家に相談されることを推奨いたします。