[葬式マナー]お香典の金額は?人に聞きたいけど聞けない豆知識

突然の訃報に慌てることって、ときどきありますよね!?特に、親戚や友人などの葬儀へお香典を持っていく時、考えてしまう、その「金額」。お香典のマナーは、おばあちゃんに聞かないと判らないことが多いかもしれません。少なすぎても恥ずかしいし、多すぎても失礼かも。一体、いくらが妥当なのか?お香典のマナーについて調べてみました!



葬式に持参する「お香典」について

まず、お香典の意味について、みてみることにしましょう!

「香典」とは、もともと「香奠」と書かれていました。昔、仏式葬儀の際は、故人に由縁のあった人が「香木」を持参し、焚き供えたことから始まったと由来されます。それが、時代とともにその形を変えて、会葬者らが遺族に対して、葬儀費用の一部を「補助する」という意味合いも込めるようになったそうです。

現在は、現金を贈ることが日本の「風習」となっているのは、みなさんもご存知でしょう。また、葬儀に「香」を便用することのない、「神式」や「キリスト教式」の葬儀においても、我が国では、不祝儀袋の表書きをそれぞれ宗教別に書き換え、持参することが慣例となったそうです。



お香典の金額について

目安となる金額は?

お香典の金額は、故人にお世話になった度合によって違うため、この金額でなければいけないと言うことが出来ません。しかし、一応の目安となる調査結果があります。

社団法人全日本冠婚葬祭互助協会が行った「香典に関するアンケート調査」(平成23年度)によると、

■祖父母:17,978円
■親:72,155円
■兄弟姉妹:45,979円
■おじ・おば:17,325円
■上記以外の親戚:13,372円
■職場関係:5,573円
■勤務先社員の家族:5,130円
■取引先関係:7,436円
■友人・その家族:5,939円
■隣人・近所:5,583円
■その他:5,327円

が全国の平均額となっています。
お香典の額は、故人や遺族と「密接な関係」であるほど高くなていると言ってよいでしょう。また、お香典は、金額や紙幣の数を偶数とするのを避ける「4(死)」や「9(苦)」を語呂合わせとして[禁忌]とするという伝統的な慣習があります。そのため、これらの数字の金額については、避けたほうが良いでしょう。※結婚式のお祝い金と同様です。

また、お香典の相場は、[送る側]と[送られる側]の関係性によっても変わってくると思います。故人や自分の年齢、地位によっても金額が変わります。会社関係や近所の人であっても、親密度合によっては、多めに包むことも考えられるでしょう。会社関係であれば、部署や課などで出し合い、連名で包むという方法も有り得ます。また、香典の相場は、地域によっても異なるので注意する必要があります。 ※連名の場合について:包む金額は、連名だからといって、合計一人分ということではありません。1人ずつ、お付き合いの程度によって用意することが望ましいでしょう。

葬儀について:一般社団法人全日本冠婚葬祭互助協会冠婚葬祭
参照元:一般社団法人全日本冠婚葬祭互助協会冠婚葬祭(2015年11月時点、著者調べ)

地域別による香典金額の「相場」とは?

社団法人全日本冠婚葬祭互助協会が行った「香典に関するアンケート調査」(平成23年度)により、各地域別のお香典金額の相場(平均額)について、みてみましょう。

<北海道>
■両親:110,156円
■兄弟姉妹:32,143円
■祖父母:15,741円
■おじおば:13,171円
■会社関係、友人、知人、近所の人:3,000円~5,000円

<東北地方>
■両親:46,095円
■兄弟姉妹:31,571円
■祖父母:16,140円
■おじおば:21,649円
■会社関係、友人、知人、近所の人:3,000円~5,000円

<北関東>
■両親:93,644円
■兄弟姉妹:47,000円
■祖父母:21,349円
■おじおば:17,128円
■会社関係、友人、知人、近所の人:5,000円~10,000円

<東京>
■両親:133,333円
■兄弟姉妹:100,000円
■祖父母:24,000円
■おじおば:22,500円
■会社関係、友人、知人、近所の人:5,000円

<南関東>
■両親:87,391円
■兄弟姉妹:55,015円
■祖父母:15,697円
■おじおば:16,212円
■会社関係、友人、知人、近所の人:5,000円~10,000円
<中部地方>
■両親:67,231円
■兄弟姉妹:64,515円
■祖父母:20,510円
■おじおば:19,494円
■会社関係、友人、知人、近所の人:5,000円

<近畿地方>
■両親:68,379円
■兄弟姉妹:37,222円
■祖父母:19,107円
■おじおば:21,754円
■会社関係、友人、知人、近所の人:5,000円~10,000円

<中国地方>
■両親:78,333円
■兄弟姉妹:44,000円
■祖父母:27,583円
■おじおば:15,433円
■会社関係、友人、知人、近所の人:5,000円~10,000円

<四国地方>
■両親:調査結果なし
■兄弟姉妹:43,333円
■祖父母:10,000円
■おじおば:15,556円
■会社関係、友人、知人、近所の人:5,000円~10,000円

<九州地方>
■両親:48,095円
■兄弟姉妹:27,333円
■祖父母:8,000円
■おじおば:11,347円
■会社関係、友人、知人、近所の人:3,000円~5,000円 こうして比べてみると、やはり地域によって金額格差があることが顕著にわかります。嫁ぎ先の風習で戸惑うことも多くあることが垣間見れますね。

香典に関するアンケート調査(平成23年):一般社団法人全日本冠婚葬祭互助協会冠婚葬祭
参照元:一般社団法人全日本冠婚葬祭互助協会冠婚葬祭(2015年11月時点、著者調べ)

お香典のマナーについて

お香典袋の選び方

お香典袋は、[水引が印刷]されたものから、[豪華な水引き]がついているものなど、多くの種類がお店で売られています。どれを選べばよいか!?その目安としては、お香典の金額が

■「5千円くらい」まで:水引が印刷されているシンプルなもの
■「1万円以上」:実物の水引がかかっているもの

を選ぶことをおすすめします。

[蓮の花]が印刷されているお香典袋もよく見られますが、これは「神式」と「キリスト式」の葬式では使いませんので、覚えて置くと良いでしょう。「仏式」の場合のみで、使用しましょう。

お香典袋の「用途」について

お香典金額と同様に悩むのが、お香典袋の「用途」ではないでしょうか?!お店で売っている香典袋には、「御霊前」や「御仏前」など、用途別でいろいろと置かれていますよね。この用途を間違えてしまうと、マナーに反してしまいますので、注意する必要があります。

用途は、「御霊前」が一般的です。念のため、全宗教の葬式で使える表書きですので覚えておきましょう。ちなみに、「御仏前」は、お葬式で使用しません。(四十九日の法要から使う表書きのため)

※浄土真宗では、人は死後すぐに「仏」になるという思想であるため、香典であっても「御佛前」になります。 宗教や儀式の意味によって、お香典の表書きが違います。間違えば、大変失礼になりますので、注意しましょう。

<宗教別「用途」の違いについて>

■仏式:御霊前、御香典、御香料
■神式:御霊前、御玉串料、御神前
■キリスト式:御霊前、御花料、献花料
■無宗教式:御霊前

※キリスト教[プロテスタントの福音派]は、「御香典」や「御霊前」と書いてはならないため、「御花料」または、「葬儀代」と書くのが一般的でしょう。

「御霊前」は、大抵の宗教・宗派で使用可能とされているため、相手の宗教が不明な場合は、無難に「ご霊前」としておくと良いかもしれません。

葬儀のマナー:葬儀会館「ティア」
参照元:葬儀会館「ティア」(2015年11月時点、著者調べ)

お香典袋への記入について

■表書きについて

筆ペンなどで、不祝儀袋の水引から下に名前を[フルネーム]で書きます。

■連名の場合について

連名にするのは多くても3名までです。目上から順に、右から左へ記入していきます。4名以上の場合については、代表者名を中央。その左側に小さく「外一同」と書くと良いでしょう。
■中袋について

中袋には、必ず住所、氏名、金額を楷書で記入しましょう。 中袋の表に、漢数字で金額を書き、裏側に住所と氏名を書きます。住所は省略せず、郵便番号から書くと良いでしょう。表袋とは別々に管理するものですので、表袋に住所を書いてあったとしても、再度記入することをおすすめします。

<連名の場合>
中袋に[全員分]の住所・氏名を書きます。 中袋、または別紙に、全員分の名前を記入します。

<夫婦の場合>
お付き合いの度合いによりますが、連名にするか?世帯主名にするか?どちらかを選択するのが一般的となっています。夫婦ともに交流があった場合は、連名にすると良いでしょう。

<グループの場合>
表書きには、「××会一同」や「株式会社△△営業部一同」のように、[全体を表す名称]だけを記入し、別紙に全員の名前を書き、中袋に入れます。個別の金額を書いても良いでしょう。
※中袋には、代表者の住所を記入しましょう。喪家がお香典返しで困らなぬよう、「香典のお返し等はご無用に願います」と書き添えると、親切かもしれませんね。

<会社名を入れる場合>
故人と仕事関係の付き合いだったなど、ご遺族と面識がない時もあります。そんな場合には、ご遺族にどのような関係性だったか?を分かりやすいよう、名前の右側へ[会社名]を入れると良いでしょう。水引より下部に名刺を貼ることも出来るでしょう。
■金額を書く際、注意が必要なのは、楷書(漢字)です。

・「壱(一)」
・「弐(二)」
・「参(三)」
・「阡(千)」
・「萬(万)」

例えば、3,000円なら「金参阡円」と書き、「也」は付けません。
※(金三千円)と記入しても可です。
<お札の入れ方>

①お札の向きを揃える
②[お札の表側](顔が書いてある面)が中袋の[裏側]になるように入れる。
※新札を使うと、「前もって用意していた」という意味合いになってしまうため、新札しかない時は、折り目を付けて入れると良いでしょう。

決まりごとが多くて大変ですが、葬儀などの弔事は、結婚式などの慶事と「反対」と覚えておくと簡単に覚えられるでしょう。

お香典袋の「裏側」の折り方について

お香典袋の「裏側」の折り方にも注意する必要があります。[慶事とは逆]で、

①先に下側を折る。
②次に、上の折りを重ねる。

[返しが下に向く]ことで、悲しみを表すと言われております。絶対、逆にしないように注意してください! また、裏側に名前や金額を書く欄がある場合は、記入しましょう。

葬儀のマナー:葬儀会館「ティア」
参照元:葬儀会館「ティア」(2015年11月時点、著者調べ)



お香典を渡すタイミングについて

通夜?それとも、告別式?

社団法人全日本冠婚葬祭互助協会が行った「香典に関するアンケート調査」(平成23年)によると、「通夜」と「告別式」のどちらに香典を持参したかという質問では、

■「通夜に持参」:66%
■「告別式に持参」:34%

この結果を見ると、全対的に香典を「通夜に持参」する傾向が強くなっていることがわかります。地域別では、首都圏や近畿など大都市を含む地域は、数字の通り「通夜に持参」の割合が高いと言って良いでしょう。逆に、東北と四国地方では、「告別式に持参」する割合が高く、故人との最期の別れである「告別式」を重要視する傾向がみられますね。北海道については、この見方が該当せず、「通夜に持参」する傾向が高く、特異な地域性を表した結果と言って良いかもしれません。

葬儀のマナー:葬儀会館「ティア」
参照元:葬儀会館「ティア」(2015年11月時点、著者調べ)

香典に関するアンケート調査(平成23年):一般社団法人全日本冠婚葬祭互助協会冠婚葬祭
参照元:一般社団法人全日本冠婚葬祭互助協会冠婚葬祭(2015年11月時点、著者調べ)

代理人へお願いする場合は?

知人の死亡連絡を受けたが、入院や仕事の都合などで葬儀へ行けない場合、家族が代理人として弔問に行くと良いと思います。そして、本人が後日改めて弔問するというのが、一般的な考え方です。代理人は、配偶者か、あるいは成人に達していれば、その子供でも構いません。また、代理人は、故人やその遺族と面識がなくても問題無いでしょう。

もし、代理人をたてられない場合、弔電を打つのが良いでしょう。そして後日、お悔やみの手紙を書き、弔問にいけなかった事情をそこに書きます。

本人も弔問にいけず、代理人もたてられない時は、電話で…と考える方もいらっしゃるかもしれませんが、喪家は取り込み中のため、電話をするのは、避けた方が無難でしょう。やむを得ない理由で電話する場合も、遺族を電話口に呼び出すことは止めましょう。

代理人として弔問する場合は、

喪家に行ったら、自分が代理であること。また、代理で来た事情を簡潔に伝え、お悔やみを述べます。

<例えば>
「父が現在入院しておりますので、本日は、私が代理で参りました。この度は誠にご愁傷様です。お悔やみ申し上げます。本人も、大事のときに申し訳ないと申しておりました。」

自分も参列する間柄で、あわせて他の方の香典も預かっている場合については、受付で、人数分の香典を手渡した後、自分の名前の他、預かってきた人の名前をそれぞれ記帳します。

自分には面識がなく、ただ代理として参列する場合、受付で香典を手渡した後、来られなかった人(ここでいう父)の名前を記帳します。その場合は、代理で持参したことを示すため、来られなかった人の名前の下に[代理](妻の場合は、「内」です)と書き、その下に自分の名前を小さく記入します。

葬儀のマナー:葬儀会館「ティア」
参照元:葬儀会館「ティア」(2015年11月時点、著者調べ)

お香典を郵送する場合は?

お香典を郵送する場合は、一緒に[お悔やみの手紙]も添えることがマナーと言っても良いでしょう。訃報を知ったら、弔電で弔意を伝え、お悔やみの手紙を[初七日まで]に出すと良いでしょう。

■お悔やみの手紙について

・便箋は白地のものを使い、封筒は2重でなく、1重のものを使用しましょう。
※2重が「不幸が重なる」といった意味合いがあるため、1重です。

・毛筆でなくても、必ず[手書き]で手紙は書きましょう。

・手紙の内容は、慰め・励ましを中心に、簡潔にまとめましょう。

<手紙の内容としては>
・逝去を知った驚き
・遺族の気持ちを慰め、励ましの言葉
・お葬式に参列できなかったことへお詫び
・ 同封したお香典をご霊前に供えていただきたいお願い
・ 故人の死を悼み、冥福をお祈りする言葉

など、心のこもった手紙になるようにしましょう。

お葬式について:一般社団法人全日本冠婚葬祭互助協会冠婚葬祭
参照元:一般社団法人全日本冠婚葬祭互助協会冠婚葬祭(2015年11月時点、著者調べ)

まとめ

ここまで葬儀で発生する「お香典」について詳しくみてきましたが、いかがでしたでしょうか?お香典の額は、故人や遺族と、どのくらい「密接な関係」だったか?ということで決まることが判明しました。故人へのこれまでのお礼、そして供養で供えるもの。高ければ良いというものでもありませんでしたね。お香典の奥の深さにびっくりしております。これは、日本の文化でもある風習です。今後、お葬式に行かれる際は、ぜひ、これを参考にお香典を包んでみて下さいね! ※本記事は一般的な情報に過ぎず、適用法令等の改正、前提事実や個人状況の違いおよび変化によって、掲載内容と実際の結果が異なってしまう可能性があります。従って本記事の掲載内容については一切の責任を負いかねますので、内容の解釈や実践はご自身の責任で行い、専門家に相談されることを推奨いたします。