お通夜の香典の相場|大人なら知っておきたい!冠婚葬祭の常識

実はあまりわからない・自身がない、お香典の相場…でも今さら人には聞けないし…。なんてことはよくあるお話しです。大人なら身に付けておきたいマナーでもあるこの相場を調べました!



通夜・葬儀で香典を持っていくワケ

誰にも等しく訪れる最期の時…覚悟はしていてもそれは急にやってくるものです。その報せを聞いて参列しようと思ったものの…ふと頭をよぎる一つの問題…それは「香典っていくら包めばいいの?」という疑問です。そんな疑問、あなたにも経験はないですか?

今さら誰にも聞けなかったり、相場がよくわからなかったりしますよね。通夜はいつも急にやってくるものです。当日になってバタバタしなくてもいいように、しっかりと事前に調べて知識をつけておきましょう。

一口に「香典」といっても、それはなんのためのお金なのかご存知ですか?そもそも香典とは線香やお香、花の代わりに仏前にお供えするお金のことで、不祝儀ののし袋に入れて通夜か葬儀の際に持参します。

もともとご焼香に使うお香代として現金を包んだものなので香典には「香」という文字が入ります。だからといって現代社会で現金の代わりにお香を持っていくと、マナーどころか常識を疑われかねませんのでご注意を。



通夜と葬儀…違いって何?

一言で「通夜」や「葬式」と言っても、実際にその違いというものを意識したことはありますか?言われてみれば、なにが違うんだろう…と思われる方も少なからずおられると思いますので、そもそも通夜となんなのか、ということを考えてみましょう。意外に知らなかった…なんてこと、あるかもしれませんよ?

そもそも、通夜って?

「葬儀」が個人の成仏を祈ることなのに対し、仏教における「通夜」というのは故人がこの世で過ごす最後の夜を親しい人たちで集まり、邪霊が入り込むのを防ぎ、故人を囲んで生前の思い出話をすることでした。

その起源は、釈迦が亡くなったあとに悲しんだ弟子たちが釈迦の遺体を見守りながら、生前の説法を夜通し聞きあったとされる故事が由来になっているようです。

日本の仏教における通夜では、ロウソクや線香を親族が一晩中絶やすことなく焚き続け、故人の遺体を守るというのが一般的でした。これは親しい人たちで集まって、故人の思い出話をするという上記のことに加え、遺体の保存技術がまだ進んでいなかった時代に遺体の腐敗臭を線香で消すためのものだったようです。

現在は保存技術が進んだため、腐敗臭がすることはほとんどない、とされています。また近年では後述する「葬儀」や「告別式」に参加できない人のための故人とのお別れの場という風にも変わってきていて、1~2時間程度で終わる「半通夜」というスタイルが定着してきているようです。

じゃあ葬儀と告別式ってなに?

上記では日本における「通夜」について説明させていただきました。通夜の次に待ち受ける儀式は何でしょうか。そう、「葬儀」ですね。

しかし、ここで新たな疑問が生じました。「葬儀」と「告別式」の違いについてです。そもそも仏教における葬儀というのは、宗派によって見解に違いがあるかもしれませんが故人の魂をこの世からあの世へ渡らせ、残された家族や親族が故人の冥福を祈る儀式です。

そして告別式というのは喪主などの主催側ではなく弔問に訪れた会葬者全員がご焼香をして、故人との最後のお別れをする儀式ということになります。本来であればこの「葬儀」と「告別式」は別々に執り行うものでしたが、近年ではこれら両方を同時に行い、一時間程度で終了することが増えてきているようです。

通夜の流れ

さて、通夜とはなにか、葬儀とはなにかということを上記で説明しましたが、流れがわからなければ当日になって困ることがあるかもしれません。そうならないように、ここでもう少し予備知識を仕入れておいてはいかがでしょう。通夜、葬儀の一般的な流れを簡単にまとめてみました。

まずは通夜の流れですが、なにはともあれまずは式場へ行き、受付をします。香典もこの場で渡します。受付を済ませると式場内へ入り着席します。このとき、一般的には祭壇に向かって右側に親族や関係者、左側に一般の参列者が座りますが、混雑状況や地域性によってこの限りではありません。

着席して開式の時刻になると僧侶が入場し、読経・焼香が始まります。読経・焼香が終わると喪主挨拶があり、その後は「通夜振る舞い」という故人の供養と参列に対するお礼の食事が用意されます。これは一般の参列者は焼香を済ませると順次案内されますが、西日本では辞退するのが一般的なようです。

そして服装ですが、通夜の場合は親しい人たちが取り急ぎ駆けつける、といった意味合いの強い儀式なので、亡くなってから数日たった通夜であれ、平服での参列で問題ないとされています。男性はブラックスーツかダークスーツ、女性であれば黒か地味なデザインのワンピースかスーツでの参列で問題ないとされています。

葬儀の流れ

それでは葬儀はどのような流れで行われるのでしょうか。先ほど説明したように、近年では葬儀と告別式を一緒にやるパターンが増加傾向にあるので、そのパターンで説明します。

まずは式場へ行き、前日の通夜へ参列していなければ受付で香典を渡しましょう。そしてこれは通夜にも言えることですが、開始時刻に遅れることがないよう、時間に余裕を持って式場へ向かいましょう。

開始時刻になれば司会の方が弔電を読み上げたり代表の方が弔文を読み上げたりします。その後、通夜と同じように僧侶が入場し、読経・焼香が始まります。このとき、告別式も同時に行うので参列者も焼香を行います。葬儀が終わると棺が霊柩車へ載せられ、斎場へ運ばれた後に火葬が執り行われます。

葬儀・告別式に参列する場合の服装は基本的には喪服を着用します。しかし、特に親しい間柄ではないときは黒めの平服でも良いとされています。その場合は男性であればブラックスーツかダークスーツに黒のネクタイ、黒い靴で女性であれば黒か地味な色のワンピース、もしくはスーツと黒い靴が基本とされています。ただし、服装全般の注意点として、男性も女性も光沢のあるものはNGとされています。注意しましょう。

急な通夜!香典の相場チェック

先にも書いたように、誰にも等しく訪れるこの時。しかもそれは思いがけずやってきて、心の準備ができていない、ということが多いと思います。そんなとき香典にいくら包めばいいのか、なんて慌てなくても済むようにしっかりと予備知識をつけてきましょう。

特にあなたと故人の生前の付き合いの長さによっても相場は変わりますし、勤務先の方であれば勤務先での上下関係、あなたの年齢によっても相場はだいぶ変わってきますのでご注意を。

勤務先の上司、またはその家族

もし、あなたの勤務先の上司や上司の家族が亡くなったときはいくら包めばいいのでしょうか。あなたの年齢と照らし合わせてチェックしてみてください。

※あなたの勤務先の上司の場合
・あなたが20代の場合:5,000円
・あなたが30代の場合:5,000円~10,000円
・あなたが40代の場合:10,000円~

※上司の家族の場合
・あなたが20代の場合:3,000円~5,000円
・あなたが30代の場合:3,000円~10,000円
・あなたが40代の場合:5,000円~10,000円

となります。しかし一つ注意点として、例えば上司のご家族がお亡くなりになり、あなたが20代だとした場合の香典は3,000円~5,000円が相場と表記しましたが、4,000円などの偶数の金額はタブーです。理由は後ほどご説明しますね。

勤務先の社員、同僚や部下の場合

では次に、もしあなたの勤務先のメンバーや同僚、または部下の場合を見てみましょう。先ほどと同じようにご本人か、そのご家族の場合と分けて調べてみました。

※社員、同僚や部下の場合
・あなたが20代の場合:5,000円
・あなたが30代の場合:5,000円~10,000円
・あなたが40代の場合:10,000円~

※社員、同僚や部下の家族の場合
・あなたが20代の場合:3,000円~5,000円
・あなたが30代の場合:3,000円~10,000円
・あなたが40代の場合:3,000円~10,000円

もし、あなたの友人の場合だと…

もし、あなたの友人やその家族だった場合はどうなるでしょう。あなたのショックは大変強いものとなるでしょう。しかし通夜、葬儀へ駆けつけて生前のお礼をしっかりしてこなければいけませんよね。

※あなたの友人の場合
・あなたが20代の場合:5,000円
・あなたが30代の場合:5,000円~10,000円
・あなたが40代の場合:5,000円~10,000円

※友人のご家族の場合
・あなたが20代の場合:5,000円
・あなたが30代の場合:3,000円~10,000円
・あなたが40代の場合:3,000円~10,000円

友人のご家族の場合は、その友人との付き合いの長さや、ご家族との面識の有無によって変わってきます。友人同士で数千円ずつ出し合い、一つの香典袋に連名で包む、というパターンも多いそうです。



意外に知らない!正しい香典の包み方

通夜、葬儀の流れもなんとなくわかったし、香典の大体の相場もわかったけど意外に皆さんがハマりがちな落とし穴といえるのが「香典の包み方」ではないでしょうか。

まず大前提として、お札の向きはしっかり合わせましょう。そして上記でも少し触れましたが、偶数など割り切れる金額は入れないこと。結婚式のご祝儀でも同じですね。これは割り切れる、という言葉のように故人とこの世とのつながりが切れてしまうということで、良くないこととされているようです。

そしてもう一つ重要なことがあります。それは「新札を用いない」ということです。なぜなら一般的に香典に新札を包むということは、不幸を見越して前もって準備していた、と捉えられるからです。地域性による違いはあるようですが、いずれにしろ新札は用いるべきではないでしょう。

ですが、もし手元に新札しかない…というのであれば、一度折って折り目を付けるようにしましょう。また、だからといって汚れたお札やシワシワのお札を包むのもマナー違反とされています。

香典袋への包み方

お店で買ってきた香典袋を開封すると「外包み」と「中袋」に分かれていることがほとんどです。お金は中袋に入れます。

中袋へお金を入れたら、中包みを開き、中央へ中袋を置きます。外包みを閉じるときの順番ですが左・右の順番で左右を閉じ、結婚式のご祝儀とは逆に下・上の順で包み終えます。閉じ終わったら水引の中へしまい、元通りにしておきましょう。上の折りを前面に出すのには悲しみで頭をうなだれている様子を表すとされます。

そして当然ですがお札には表と裏があります。人の肖像があるほうが表、人物の肖像がないほうが裏となります。香典袋へのお札の入れ方について、表と裏を気にされる方もおられるようですので注意しましょう。

表書きはどう書けばいいの?

では表書きはどう書けばよいのでしょうか。表書きは香典袋の水引の上に用途を書き、水引の下に自分の名前を書きます。仏教においては用途に「御霊前」と表記するのが最もポピュラーです。よく「御仏前」と表記する方がおられますが、これは49日の法要から使う表書きです。

浄土真宗においては「御仏前」でも良い、とされていますが、相手の宗派がわからない場合は「御霊前」としておいて間違いないといえます。

また、これは必ずというわけではないそうですが、用途や名前は薄墨の筆ペン等を使うのも一つのマナーとされています。これは「涙で字がにじむくらい悲しい」ということを意味します。

まとめ

さて今回は急に訪れる通夜や葬儀、その香典の相場や儀式の大まかな流れ、香典の包み方などを書いていきました。大人になったらぜひ冠婚葬祭のマナーというものは身に着けておきたいものです。

通夜や葬儀・告別式の流れは、あくまで一般的な仏教での流れです。宗派、地域によって多少の違いがあるということをあらかじめご了承ください。そして香典という呼び方をするのは、あくまで仏教でのお話です。

もし故人の通夜・葬儀がキリスト教式であれば香典の表書きは「御花料」となりますし、キリスト教のなかでもカトリックであれば「御ミサ料」となります。また神道での神式の葬儀であれば「御玉串料」となります。いずれにせよ、香典に包む金額の相場に変わりはないそうなので、どのような形で通夜・葬儀を行うかは必ず確認しておきましょう。