<確定申告>扶養控除を活用すれば財布にお金が戻ってくる!

確定申告の時期が近づくと、そわそわした気分になりませんか?払いすぎた税金がいくら戻ってくるのか、楽しみな人もいるでしょう。その前に、確定申告を済ませましょう!扶養控除の申請はちゃんとできていますか?控除を受けるためには条件があるんですよ。扶養控除を活用して、戻ってくるお金を少しでも増やしましょう!



扶養控除って何なの?!

確定申告の時期が近付くと、世間の主婦たちはそわそわし始めます。特に、働く主婦の人は今年の収入がちょっと多かったから…なんていうと税金の事が気になって仕方ないのではないでしょうか。

一般的に、夫の扶養に入っていると控除が受けられるというのはよく知られています。そして扶養内で働くためには、「○○の壁」などと言われているようです。103万円を超えると危ない、と聞いたことがあるけど、もし超えてしまったら税金はどうなるのか知っている人は多くないと思います。

そもそも法律上決められている扶養とは、どこまでをそう呼ぶのでしょう。配偶者も、子供も、一緒に住んでいれば全部”扶養”に認められるのでしょうか?

確定申告するのに知っておきたい扶養控除の内容と、扶養控除と配偶者控除の違いについて詳しく解説します。確定申告の修正方法まで見ていきましょう。これで、確定申告も怖くない!

扶養親族・範囲はどこまで

法律上の”扶養”とはどこまでを指すのでしょうか。扶養親族の規定によると次の通りです。扶養親族とは、その年の12/31の時点で次の4つの条件に該当する者。

①配偶者以外の親族(6親等内の血族及び3親等内の姻族をいいます。)又は都道府県知事から養育を委託された児童(いわゆる里子)や市町村長から養護を委託された老人であること。
②納税者と生計を一にしていること。
③年間の合計所得金額が38万円以下であること。(給与のみの場合は給与収入が103万円以下)
④青色申告者の事業専従者としてその年を通じて一度も給与の支払を受けていないこと、又は白色申告者の事業専従者でないこと。

①の親族の6親等内の血族とは、本人から見て6代前または6代後の親族ということです。例えば本人から見て1代前は父母、2代前は祖父母…といった具合です。本人から見て1代後は子、2代後は孫ですね。家系図にしてみると分かりやすいかもしれません。

3親等内の姻族とは配偶者の血族の事です。つまり配偶者の血族であれば、3代前・3代後までが親族に認められているのです。ちなみに、6親等内の配偶者も姻族と認められています。

③と④については「扶養控除の内容」で詳しく解説します。

No.1180 扶養控除|所得税|国税庁
法律上の扶養親族について範囲を説明しています。(参照元:国税庁、2015年11月著者調べ)

配偶者は扶養控除に入らない!

扶養親族の規定の中で注目したいのが、①の文章にある「配偶者以外の」と部分。配偶者は、夫に扶養されているのに扶養親族にならないのです。配偶者には、配偶者(特別)控除というものが存在します。配偶者控除はご存知の方が多いと思いますが、法律上、次のように規定されています。

①民法の規定による配偶者であること(内縁関係の人は該当しません。)。
②納税者と生計を一にしていること。
③年間の合計所得金額が38万円以下であること。(給与のみの場合は給与収入が103万円以下)
④青色申告者の事業専従者としてその年を通じて一度も給与の支払を受けていないこと又は白色申告者の事業専従者でないこと。

①にもあるように、例え生計を共にしていたとしても、戸籍上の配偶者と認められない場合は配偶者控除を受けられません。

配偶者控除では年間の合計所得金額が38万円以下と決められています。それを超えた場合は控除から外れてしまうのですが、配偶者の合計所得金額が38万円以上76万円未満だった場合には、配偶者特別控除という別の枠が作られています。

配偶者特別控除の条件なのについては、後の「配偶者特別控除の内容」で詳しく解説します。

No.1191 配偶者控除|所得税|国税庁
配偶者控除の条件について説明しています。(参照元:国税庁、2015年11月著者調べ)



扶養控除の内容

扶養控除で控除される金額はいくらくらいなのでしょうか。扶養控除額は、対象になる親族の年齢で変わってきます。また、扶養になっている親は、同居しているかそうでないかでも金額に差が出ます。それぞれ扶養対象者の区分をご説明しましょう。

・控除対象扶養親族…扶養親族のうち、その年12月31日現在の年齢が16歳以上の人をいいます。
・特定扶養親族…控除対象扶養親族のうち、その年12月31日現在の年齢が19歳以上23歳未満の人をいいます。
・老人扶養親族(同居老親等)…控除対象扶養親族のうち、その年12月31日現在の年齢が70歳以上で、納税者又はその配偶者の直系の父母・祖父母など。納税者またはその配偶者と常に同居している人をいいます。
・老人扶養親族(同居老親等以外の者)…”同居老人等”の項目に該当し、納税者またはその配偶者と同居していない人をいいます。

老人扶養親族の同居老親等では、病期のため1年以上病院で生活している場合は同居として認められています。しかし老人ホームなどに入居している人は、そこが生活する家とみなされるため、同居には入らないようです。次に控除額はそれぞれ、次の通りになっています。

・控除対象扶養親族…38万円
・特定扶養親族…63万円
・老人扶養親族(同居老親等以外の者)…48万円
・老人扶養親族(同居老親等)…58万円

平成23年から控除額に改正がありました。控除対象扶養親族の16歳未満について、扶養控除が廃止されています。また特定扶養親族のうち、年齢が16歳以上19歳未満の人に対する扶養控除について、控除額が38万円に減額されています。

No.1180 扶養控除|所得税|国税庁
扶養控除の控除額について詳細を説明しています。(参照元:国税庁、2015年11月著者調べ)

扶養控除以外の控除

税金の控除には、扶養控除以外にもいくつか種類があります。これからご紹介する配偶者控除や、サラリーマンの会社員を夫に持つ主婦の方なら目にしているかもしれませんが、生命保険控除などがそれにあたります。

納税者の個人的事情を加味して、所得税から控除した額を差し引くのが所得税控除です。他にはどんな控除の種類があるのか、簡単にご紹介します。

・配偶者控除、配偶者特別控除
・医療費控除
・生命保険料控除
・地震保険料控除
・小規模企業共済等掛金控除
・寄附金控除
・障害者控除
・寡婦(寡夫)
・勤労学生控除
・基礎控除

寡婦(寡夫)控除というのは、納税者が亡くなって再婚していない、または合計所得が規定以下であるなどの条件を満たした配偶者が受けられる控除の事です。配偶者が妻か夫かでも控除額は違います。また、勤労学生控除は既定の条件に該当する人に認められており、27万円まで控除が受けられます。

No.1100 所得控除のあらまし|所得税|国税庁
所得控除の説明と、控除の種類について説明しています。(参照元:国税庁、2015年11月著者調べ)

配偶者特別控除の内容

配偶者には配偶者控除という特別な枠が設けられていると、先ほどご紹介しました。しかし、既定の所得金額を超えた場合にはこの控除から外れてしまうのです。規定以上に収入があったら、控除は受けられないの?いいえ、実はもう一つ配偶者特別控除というものが存在しているのです。

配偶者特別控除と言うのは、配偶者控除が規定する所得金額を超えてしまった場合、一定の条件を満たしていれば控除が受けられるという働く主婦の救済策ともいえる制度です。その詳しい内容をご説明いたしましょう。

妻の収入「○○の壁」

よく「103円の壁」なんていいますよね。配偶者控除では、配偶者の所得合計金額が380,000円以下と決められているのですが、カッコ書きで「給与所得のみの場合は103万円以下」とあります。これは、どういうことなのでしょうか?

サラリーマンやパートなどの収入は給与所得と呼ばれています。給与所得には必要経費が認められており、最低でも65万円と決まっています。つまり、所得金額が38万円になるようにするには「所得+必要経費=38万円+65万円=103万円」ということなのです。

では、103万円を超えた場合どうなるのか。”配偶者特別控除”では次のようになっています。

①控除を受ける人(納税者)のその年の合計所得金額が1000万円以下であること。
②配偶者が、次の5つの条件全てに当てはまること。
イ 民法の規定による配偶者であること(内縁関係の人は該当しません)。
ロ 控除を受ける人と生計を一にしていること。
ハ その年に青色申告者の事業専従者としての給与の支払を受けていないこと又は白色申告者の事業専従者でないこと。
ニ ほかの人の扶養親族となっていないこと。
ホ 年間の合計所得金額が38万円超76万円未満であること。

上の条件に当てはまる配偶者に、所得合計金額に応じて段階的に控除額が決まっています。パートの方なら所得合計が76万円の場合、76万円+65万円=141万円となり、141万円までが控除対象になります。所得金額と控除額の関係は次の通りです。

38万円を超え40万円未満…38万円
40万円以上45万円未満…36万円
45万円以上50万円未満…31万円
50万円以上55万円未満…26万円
55万円以上60万円未満…21万円
60万円以上65万円未満…16万円
65万円以上70万円未満…11万円
70万円以上75万円未満…6万円
75万円以上76万円未満…3万円
76万円以上…0円

No.1195 配偶者特別控除|所得税|国税庁
配偶者特別控除の条件と控除額について説明しています。(参照元:国税庁、2015年11月著者調べ)



確定申告と扶養控除は、よくある悩み?!

内職や事業所得にあたる仕事(アフィリエイト収入も含む)をしている主婦の配偶者控除はどうなるの?というお悩みを持っている方もいるでしょう。そういった場合の配偶者控除についてどうなるのかを解説していきます。

所得税では、内職などの仕事についている配偶者の控除を、パートと同じように扱うと規定しています。パートと同じように必要経費があると認められ、内職などの収入が103万円以下であれば、配偶者特別控除が受けられるというのです!

給与所得の必要経費が認められないから、所得金額を38万円までにしなきゃいけないのでは…と思っていた人も多いでしょう。この制度があれば、内職などの仕事をする人も安心ですね!

その他にも、パート収入が103万円以下であれば住民税の控除が受けられる場合があります。配偶者のパートやアルバイト所得金額が100万円以下で、他に所得がなければ住民税はかからないそうです。ただ住民税は市町村に納める税金なので、地域によって課税される場合もあります。

家族と税|税について調べる|国税庁
内職などの仕事についている配偶者の控除について説明しています。(参照元:国税庁、2015年11月著者調べ)

年末調整と確定申告

個人事業主の人は確定申告で納税する事になりますが、会社員の夫であれば、年末近くになると年末調整の書類を受け取るかと思います。会社員は毎月の給与から税金が天引きされているので、年末に天引きされた税金の過払いや不足を調整するのが年末調整です。

年末調整を会社で受けた人も、確定申告するとお金が戻ってくる場合があるそうです。例えば、医療費控除。自分と生計を同じくする配偶者やその親族のために支払った医療費が、1年間で10万円以上の場合、確定申告で費控除が受けられます。

その他、住宅を新築又は新築住宅を取得した場合にも控除が受けられます。住宅ローン1年目は自分で確定申告をしなければいけませんが、2年目からは会社の年末調整の際、必要書類を添付して提出すればよい事とされています。

勤務先の会社で年末調整があっても確定申告が必要なケースは、その他、給与以外にも所得があった場合が考えられます。副業をしている人などは申告漏れのないようご注意ください。

No.1120 医療費を支払ったとき(医療費控除)|所得税|国税庁
医療費控除の詳細について説明しています。(参照元:国税庁、2015年11月著者調べ)

No.1213 住宅を新築又は新築住宅を購入した場合(住宅借入金等特別控除)|所得税|国税庁
住宅ローンの所得控除について説明しています。(参照元:国税庁、2015年11月著者調べ)

確定申告は1年の総まとめ

確定申告をする時、夫が会社から年末調整をもらってきた時、少しでも多くお金が戻ってきてほしい!と考えます。納税するのは国民の義務ですが、負担はできれば軽くしたいですよね。

そんな時、注目したいのが”扶養控除”の制度。税金を払う人と生計を共にする扶養親族なら、決められた条件に該当しているだけで所得税から一定の金額が控除されます。

配偶者は特別に”配偶者控除”というものがありました。これは、扶養控除とは別の控除になります。配偶者はパートなどで働いていても、所得合計が103万円以下なら控除が認められるというものです。もしそれを超えてしまった場合でも、”配偶者特別控除”に適用されるか確認しましょう。

そのほか、医療費控除や新築の住宅を購入した時の控除もありました。会社の年末調整をした場合でも確定申告する事でお金が戻ってくるとしたら、申告しなければもったいないです。ご自分に当てはまるか確定申告の前に、もう一度確認してみてはいかがでしょうか。 ※本記事は一般的な情報に過ぎず、適用法令等の改正、前提事実や個人状況の違いおよび変化によって、掲載内容と実際の結果が異なってしまう可能性があります。従って本記事の掲載内容については一切の責任を負いかねますので、内容の解釈や実践はご自身の責任で行い、専門家に相談されることを推奨いたします。