ふるさと納税で控除される税額を知りたい!全額帰ってくるの?

私はいくら税金が安くなるの?めいっぱい控除してもらえるお得な寄付金額はいくら?ふるさと納税の控除額を計算する方法を、目安額を紹介しながら解説いたします。



寄付でふるさとも私もハッピー!

ふるさと納税とは、自分の好きな都道府県や市町村に寄付をすることで、その寄付金額のほぼ全額を所得税と住民税から控除してもらえる制度です。しかも多くの自治体が、お米や化粧品などさまざまな品物を寄付のお礼としてプレゼントしてくれますので、とってもお得なのです! そもそもこの制度は、故郷を離れて働く人が自分の生まれた地域に貢献できるように整備されました。育ててくれた地元に寄付という形で恩返ししやすくするために、寄付をすれば税金が安くなるようにしたのです。 また、寄付金の使い道を選んで寄付できる場合も多く、自分の意志で地方を支援していると実感できるのも人気の秘密です。ただし愛着や返礼品による自治体格差の発生や、贈呈品競争の過熱による税収の低下などの問題も指摘されています。 とはいえ、多額の税額控除や趣向が凝らされた返礼品はとても魅力的ですし、生まれ故郷や好きな地方を気軽に支援できるのはうれしいと感じる人もいるのではないでしょうか。

総務省|ふるさと納税ポータルサイト|ふるさと納税で地方創生
ふるさと納税で日本を元気に!ふるさと納税の理念についてご案内します 参照元:総務省(2015年11月時点、筆者調べ)



ふるさと納税の特典は3つ!

自治体からお礼を受け取れます

ふるさと納税が広まった理由のひとつに、自治体からの返礼品があります。「寄付をしたらその半額相当のお米がもらえて、しかも税金まで安くなる!」という謳い文句を聞いたこともあるのではないでしょうか。 自治体としても地元の特産品をアピールできますし、さらに増収にも繋がるということで非常に力を入れています。また保健福祉を充実してもらいたいとか、雇用創出に活用してもらいたいといったように、使い道を限定できるようにしているケースも目立ちます。 ※以下は2015年の返礼品の一例
・家計にうれしいお肉やお米
・贅沢に味わうカニやアワビ
・甘くておいしいフルーツやスイーツ
・こだわり感じる食器や化粧品
・自分へのご褒美に温泉旅行やエステ体験

ふるさと納税サイト [ふるさとチョイス] | 全国のふるさと納税を地域・特典・使い道から選べる
あなたの支払っている税金の使い道をあなたの意志で選べたらいいと思いませんか?ふるさと納税なら、寄付という形でそれを実現できます。さらに、その寄付金は税金から控除され、地域の特産品がもらえるふるさとも。税金の使い道の選択を通じ、日本の地域を支援します。あなたの意思を、ふるさとに。 参照元:ふるさとチョイス(2015年11月、筆者調べ)

所得税が帰ってきます

確定申告をすると所得税の一部が還付されます。ちなみに源泉徴収されていない個人事業主などは確定申告で初めて納税するため、還付ではなく控除になります。 金額はケースバイケースですが、例えば年収300万円の給与所得者がふるさと納税を2万円した場合、確定申告することで最大918円が還付されます。 残念ながら年末調整では行えませんので、所得税を還付してほしい人は確定申告をしましょう。

総務省|ふるさと納税ポータルサイト|ふるさと納税のしくみ|ふるさと納税の概要
ふるさと納税で日本を元気に!ふるさと納税の意義や納税制度、ふるさと納税の制度改正についてご案内いたします。 参照元:総務省(2015年11月時点、筆者調べ)

住民税が安くなります

住民税は前年の所得を元に計算され、毎年6月に納税額が通知されます。そのためふるさと納税によって安くなるのは、寄付を行った年の翌年度の住民税です。 ちょっとややこしいですが、ふるさと納税でもっとも効果があるのがこの住民税です。前述の所得税のケースと同じく年収300万円で2万円の寄付をした場合を考えてみますと、最大でなんと17,082円も控除してもらえちゃいます! このように住民税の控除額が大きいのは、ふるさと納税が住民税の前払いという性質を持っているためです。「住民税を前払いすると様々な品物をもらえる制度」と考えてもいいかもしれませんね。

総務省|ふるさと納税ポータルサイト|ふるさと納税のしくみ|ふるさと納税の概要
ふるさと納税で日本を元気に!ふるさと納税の意義や納税制度、ふるさと納税の制度改正についてご案内いたします。 参照元:総務省(2015年11月時点、筆者調べ)

ふるさと納税による控除額の計算

寄付金控除額=寄付金額-2,000円

ふるさと納税は寄付金控除の一種なので、税額ではなく所得から控除されます。所得税は課税所得に税率を掛けて計算しますので、寄附金控除額に税率を掛けたものを税額から差し引くことになります。 また、寄付金控除には「2,000円」という自己負担額が設定されています。これは寄付金のうち2,000円だけは自分で負担してね、という意味です。つまり寄付金額から2,000円を差し引いたものが寄付金控除額です。 ところで寄付金控除には「総所得金額等の40%」という限度額が設定されていますが、この限度額を超えることは一般的にはほとんどありません。例えば年収300万円の給与所得者の場合、給与所得は192万円なので、寄付金控除の限度額は76万8千円です。 余談ですが、寄付金控除の対象となる寄付金にはふるさと納税以外にもいろんな種類があります。例えば寄付をすると赤い羽根をもらえる「赤い羽根共同募金」もそのひとつで、もちろん確定申告で使うことができます。

No.1150 一定の寄附金を支払ったとき(寄附金控除)|所得税|国税庁
参照元:国税庁(2015年11月時点、筆者調べ)

ちょっとだけ還付される所得税

所得税の還付額は寄付金控除額に所得税率を掛けて計算します。所得税率は課税所得によって違いますので、自分の税率を知る必要があります。 給与所得者の場合は源泉徴収票を見るとよいでしょう。源泉徴収票の「給与所得控除後の金額」から「所得控除の額の合計額」を差し引いた金額を課税所得と言い、この額によって税率が決まっています。 ※課税所得と所得税率
・195万円以下:5%
・195万円~300万円以下:10%
・300万円~695万円以下:20%
・695万円~900万円以下:23%
・900万円~1,800万円以下:33%
・1,800万円~4,000万円以下:40%
・4,000万円以上:45% 例えば、単身者や共働きもしくは中学生以下の子供のみ扶養している給与所得者は、概ね以下の所得税率となっています。 ※年収と所得税率
・400万円まで:5%
・600万円まで:10%
・1,000万円まで:20%
・1,300万円まで:23%
・2,000万円まで:33%

No.2260 所得税の税率|所得税|国税庁
参照元:国税庁(2015年11月時点、筆者調べ)

ほぼ全額が控除される住民税

ふるさと納税の控除においてメインとなるのが住民税の控除で、まずは寄付金控除額の10%が住民税から控除されます。これを住民税の基本控除と呼びます。 そしてふるさと納税にのみ、基本控除に加えて特例控除というものがあります。これにより、寄付金控除額から所得税の控除額と住民税の基本控除を差し引いた残りの額すべてを、プラスアルファで控除することができるのです! 式にすると「住民税特別控除額=ふるさと納税額-自己負担額2,000円-所得税控除額-住民税基本控除額」となります。これは「ふるさと納税額から2,000円を引いた金額が何らかの形で還ってくる」とも言えます。 ただし特例控除には限度額が設定されているので、特例控除額は住民税の所得割額の20%を超えることができません。住民税は一律10%の所得割に均等割や利子割などを加算して算出しますが、一般的な給与所得者でしたら住民税の年間納付額の20%を限度額として問題ありません。 住民税の課税明細書をお持ちの人は、見てみると分かりやすいでしょう。

総務省|ふるさと納税ポータルサイト|ふるさと納税のしくみ|税金の控除について
ふるさと納税で日本を元気に!ふるさと納税の意義や納税制度、ふるさと納税の制度改正についてご案内いたします。 参照元:総務省(2015年11月時点、筆者調べ)



全額控除してもらえる上限額

1.年収300万円の給与所得者

・単身もしくは共働き:31,000円
・専業主婦の妻を持つ夫:23,000円
・専業主婦の妻を持つ夫で中学生以下の子供1人:23,000円
・専業主婦の妻を持つ夫で高校生の子供1人:15,000円
・専業主婦の妻を持つ夫で大学生の子供1人:10,000円
・シングルマザーで中学生以下の子供1人:24,000円
・シングルマザーで高校生の子供1人:16,000円
・シングルマザーで大学生の子供1人:11,000円

2.年収500万円の給与所得者

・単身もしくは共働き:67,000円
・専業主婦の妻を持つ夫:59,000円
・専業主婦の妻を持つ夫で中学生以下の子供1人:59,000円
・専業主婦の妻を持つ夫で高校生の子供1人:46,000円
・専業主婦の妻を持つ夫で大学生の子供1人:42,000円
・シングルマザーで中学生以下の子供1人:60,000円
・シングルマザーで高校生の子供1人:47,000円
・シングルマザーで大学生の子供1人:43,000円

3.年収700万円の給与所得者

・単身もしくは共働き:118,000円
・専業主婦の妻を持つ夫:108,000円
・専業主婦の妻を持つ夫で中学生以下の子供1人:108,000円
・専業主婦の妻を持つ夫で高校生の子供1人:86,000円
・専業主婦の妻を持つ夫で大学生の子供1人:83,000円
・シングルマザーで中学生以下の子供1人:109,000円
・シングルマザーで高校生の子供1人:87,000円
・シングルマザーで大学生の子供1人:84,000円 ※上記の金額はあくまで目安額です。個々の状況によって金額は変動します。

総務省|ふるさと納税ポータルサイト|関連資料
ふるさと納税で日本を元気に!ふるさと納税の関連資料をご案内します 参照元:総務省(2015年11月、筆者調べ)

ふるさと納税の控除を受けるには

ワンストップ特例制度を活用

ふるさと納税にはワンストップ特例制度というものがあります。これは確定申告を行わなくてもふるさと納税の控除を受けることができる仕組みで、ふるさと納税を行う自治体が5団体以下の場合に使うことができます。 ワンストップ特例を受けたい人は、ふるさと納税を行う自治体すべてに対して特例の申請書を提出しなければなりません。自治体によって手続きの方法や申請書の様式が異なりますので、その自治体のホームページで調べてみるとよいでしょう。 ちなみにこの制度を利用した場合、本来所得税から還付される分は住民税から減額されることになります。 ただし医療費控除の申告などで確定申告を行う人や、そもそも確定申告が必要な個人事業主の人は、ふるさと納税の控除についても一緒に確定申告で手続きをする必要があります。 また、この制度は平成27年4月1日以降に寄付を行ったふるさと納税が対象になっています。平成27年1月1日から同年3月31日までに行ったふるさと納税について控除を受けるためには確定申告が必要です。

総務省|ふるさと納税ポータルサイト|トピックス|制度改正について(2015年4月1日)
ふるさと納税で日本を元気に!2015年4月1日に行われた、ふるさと納税の制度改正についてご案内します 参照元:総務省(2015年11月、筆者調べ)

確定申告書を提出

ワンストップ特例制度を利用しないもしくはできない人は、確定申告を行うことでふるさと納税の控除を受けることができます。その際には、各自治体から発行される寄付金の受領証明書が必要になりますので、大切に保管しておきましょう。 確定申告は翌年の3月15日までに行わないといけません。確定申告の時期になると税理士による無料相談が開催されることも多いので、それを利用するのもひとつの手です。 インターネットで利用できる国税庁の「確定申告書等作成コーナー」も便利です。Q&A形式で入力していくだけで確定申告書が出来上がりますので、それを印刷して提出したり電子申告したりするとよいでしょう。

総務省|ふるさと納税ポータルサイト|ふるさと納税のしくみ|ふるさと納税の流れ
ふるさと納税で日本を元気に!ふるさと納税行った場合の税金の控除や、確定申告の手続について説明しています 参照元:総務省(2015年11月、筆者調べ)

住宅ローン控除などと併用可能!

給与所得者にもなじみのある所得控除といえば、住宅ローン控除や医療費控除だと思います。ふるさと納税がこれらの控除制度と併用ができるのか、そして併用した場合に控除額はどうなるのかが気になっている人も多いのではないでしょうか。 結論から言いますと、他の所得控除とふるさと納税は併用可能で、控除総額も増加します。 住宅ローン控除で所得税から控除しきれなかった額は、限度額こそあるものの翌年の住民税から控除してもらえます。ふるさと納税の控除で所得税が少なくなって、住宅ローン控除で差し引ける所得税が減ったとしても、その分は住民税からの控除に上乗せされるのです。

総務省|税源移譲|所得税から住宅ローン控除額を引ききれなかった方
参照元:総務省(2015年11月、筆者調べ) 医療費控除は課税所得が減るので住民税の所得割が減ります。結果、ふるさと納税の住民税控除額自体は減ってしまいますが、全体で見ると控除額は併用したほうが増えます。

No.1120 医療費を支払ったとき(医療費控除)|所得税|国税庁
参照元:国税庁(2015年11月、筆者調べ)

ふるさと納税に関する便利なサイト

総務省|ふるさと納税ポータルサイト
ふるさと納税で日本を元気に!ふるさと納税の意義や納税制度、ふるさと納税の制度改正についてご案内いたします。 ふるさと納税のすべてがここに!総務省が運営管理しているふるさと納税のポータルサイトです。

総務省|ふるさと納税ポータルサイト|関連資料
ふるさと納税で日本を元気に!ふるさと納税の関連資料をご案内します こちらのページの「ふるさと納税の概要」欄に目安一覧表と控除シミュレーションがありますので、気になる人は調べてみましょう。

ふるさと納税サイト [ふるさとチョイス] | 全国のふるさと納税を地域・特典・使い道から選べる
あなたの支払っている税金の使い道をあなたの意志で選べたらいいと思いませんか?ふるさと納税なら、寄付という形でそれを実現できます。さらに、その寄付金は税金から控除され、地域の特産品がもらえるふるさとも。税金の使い道の選択を通じ、日本の地域を支援します。あなたの意思を、ふるさとに。 株式会社トラストバンクが運営管理している、ふるさと納税のお礼をまとめたサイトです。返礼品が写真付きで紹介されており、カテゴリを指定して検索できるので大変便利ですよ!

所得税(確定申告書等作成コーナー)|申告・納税手続|国税庁
所得税(確定申告書等作成コーナー) 国税庁が運営管理している、インターネット上で確定申告書を作成できるサイトです。 本記事の情報は、一般的または筆者個人の調査によるものです。法令などの改正、前提事実や個人状況の違いや変化によって、掲載内容と実際の結果が異なってしまう可能性があります。従って本記事の掲載内容については一切の責任を負いかねますので、内容の解釈や実践はご自身の責任で行い、専門家に相談されることを推奨いたします。