シングルマザーの生活費を工夫するコツ【徹底解説】

これを読んでいるあなたがシングルマザーかもしれない、あなたの友達にシングルマザーがいらっしゃるかもしれない……今はそういうことが珍しい時代でもなくなりました。つまり、よくあることだからこそ、シングルマザーの生活の在り方は真剣に考えなくてはいけません。ということで、生活費を工夫するコツを4つの視点で考えてみました。



シングルマザーの生活費<台所事情>

さて、生活費の工夫について考える前に、シングルマザーのリアルな台所事情がどうなっているのか、というトピックについて触れておきたいと思います。

平均額は?

平成23年度のデータになりますが、いわゆる「母子家庭」は全国に123.8万世帯あります。そのうち、離婚によって母子家庭になった割合は約80%。母親の就業状況は正規雇用が約39%、パート・アルバイトが約47%となっています。そして、平均年間収入は223万円、そのうち平均年間就労収入は181万円とのことです。

厚生労働省「ひとり親家庭の支援について」
参照元:厚生労働省「ひとり親家庭の支援について」(2015年11月、筆者調べ) このようなデータを並べて、何が言いたいか?についてお話しします。一言で言えば、「シングルマザーで台所事情がいい人はなかなかいないもの」ということです。

お子さんがいない&実家暮らしだったら、年間220万円もあればそれなりに暮らせます(贅沢はできないだろうけど)。しかし、シングルマザーということはお子さんがいて、しかも実家で暮らせないことだってあるのです。そうなると、かなり厳しい水準でやりくりしている家もある、ということになります。

工夫が何よりも大事

シングルマザーになる理由には、もちろんパートナーとの死別(約7.5%)も含まれます。しかし、割合としては圧倒的に離婚が多いのです。さて、離婚となると養育費や慰謝料の話が出てきます。「もらえるんだったら……」と思うかもしれませんが、実際はなかなかそうはいきません。平成18年の調査なので、データとしては少し古いのですが、厚生労働省がこのあたりの事情について、調査を行っています。

16 離婚母子世帯における父親からの養育費の状況|厚生労働省
参照元:厚生労働省「平成18年度全国母子世帯等調査結果報告」 この調査によれば、「養育費の取り決めをしている」と答えた人は全体の約39%にすぎません。逆に、「取り決めをしていない」と答えた人が約58%にも上ります。また、「養育費を受けたことがない」と回答した人が全体の約60%にも……身もふたもない考え方かもしれませんが、養育費をもらうのはなかなか険しい道のりのようです。だからこそ、「まずは自分でできることを工夫する」という心構えが必要になります。



「衣」を工夫する

シングルマザーでも、洋服や化粧に全く気を使わないで生きていくのはなかなか難しいです。それなりにちゃんとした身なりをしていないと、仕事をしていく上でもマイナスです。また、お子さんにも悪い影響を及ぼすこともあります。そこで、「お金をかけないで身なりを整えるための工夫」について考えてみました。

その1 リサイクルショップ

最近のリサイクルショップは、扱う品目も増え、品物のコンディションもよくなってきました。少し大きなリサイクルショップだと、ブランドごとに品物が陳列されていることも珍しくありません。「自分はこのブランドの服が好きだったけど、今の生活では手が届かなくて……」という人でも、手が届く値段になっていることが多いです。一度見に行ってみる価値はあるでしょう。もちろん、自分のものだけではなく、お子さんのものも一緒に見ることができます。うまく活用できれば、洋服代はかなり節約できますよ!

その2 フリーマーケット

お金をかけずに洋服を、ということでしたら、フリーマーケットもオススメです。こちらは商売ではなく、人の善意で成り立っている場合が多いので、交渉次第で値段が安くなる可能性もあります。掘り出し物に出会うのがなかなか難しいこともありますが、出会えればかなりラッキーです。対面型のフリーマーケットはもちろん、最近ではインターネット経由のフリーマーケットもあるので、利用してみる価値はあるかもしれません。

その3 友達に頼る

とはいえ、リサイクルショップ、フリーマーケットに抵抗がある、という人もいるのではないかと思います。それは、「誰が使ったかわからないものはイヤ」という心理故ではありませんか?と、なると、誰が使ったかわかるものなら……と思えますよね。そんなあなたにオススメしたいのが、友達を頼る方法です。

おしゃれな友達がいれば、「これ、まだ着られる(使える)と思うけど、自分は使わない。でも捨てるのはもったいない」というアイテムの一つや二つ、持っているでしょう。いっそ、譲ってもらうのもアリです!運がよければ、欲しかったアイテムが手に入ります。もちろん、それなりのお礼はしてくださいね。

その4 コスメは口コミ

突然ですが、日本にいらした外国人の方(特に女性)が何を買って帰るのか、考えたことはありますか?答えは「化粧品」。それもデパートのカウンターで売っているようなものではなくて、ドラッグストアで売っているリーズナブルなものが大人気だそうです。

つまり、それだけ日本の化粧品はレベルが高いうえに、安いのです!日本に住んでいる私たちがこれを活用しない手はありません。キレイになるためには、口コミを参考にして「安くてもキレイに見える」コスメを厳選することが大事です。口コミを侮らないようにしましょう。

「食」を工夫する

生きていくためには、食べなくてはいけません。お金がないから……という理由だけで、あまりに食事をおろそかにしてしまうと、体調を崩す原因にもなります。やはり、ある程度は栄養があって、ちゃんとした食事をすることが大事です。

その1 旬の食材

今は一年中いろいろな食材が手に入る時代です。そのため、あまり意識することはないかもしれませんが、食材には旬があります。例えばトマト。本来は夏の野菜です。そのため、夏に食べるトマトが一番栄養価が高いんですよ。また、出荷量も多くなるので、必然的に安くなります。トマトは一例ですが、旬の食材をメニューに取り入れることで、安くておいしいご飯づくりができてしまいます!

その2 買い物に行く頻度

外で働いているシングルマザーだったら、考えておきたいことがあります。それは、「食材をいつ買いに行くか」ということです。仕事が終わってからお子さんを迎えに行って、それから買い物……って、結構キツイと思いませんか?「さっさと家帰って家事こなして寝たい」というのが正直な気持ちでしょう。

また、頻繁に買い物に行くと、それだけお金を使ってしまいます。そこで提案したいのが、「買い物は週1~2に抑える」ということです。そうすれば肉体的にも、金銭的にも負担になりません。もし、途中で足りないものが出てきたら、そのときは適宜買い物に行けばいいだけです。

その3 ストック

買い物に行く頻度を減らすと、食材をある程度ストックすることを考えて買い物をしなければいけないことに気付くでしょう。当然、食材をどうストックするかについても考えなくてはいけません。インターネットを検索すれば、冷凍保存の方法や食材の使いまわしの方法について、様々な情報が載っています。ぜひ活用してください。

また、活用という意味で外せないのは「乾物」。ひじきや切り干し大根など、体にもいい上にストックしておくことができる食材がたくさんあります。これを活用することも、節約と栄養の面からオススメです。

その4 リーズナブルな素材

もやし、豆腐、卵、ひき肉……スーパーに行くと、リーズナブルな値段で売っている食材が案外あることに気付くと思います。積極的に取り入れましょう。とはいえ、いつも同じ料理を作っていると、家族に飽きられてしまう可能性も高いです。

リーズナブルな食材は、みんなが使いたがるものでもあるので、レシピサイトでの登場回数も多いです。様々な工夫を凝らしたレシピがたくさん掲載されているので、「なんか、マンネリ……」と思ったら、新規開拓を試みましょう。

その5 少数精鋭の調味料

料理をする人だったらわかると思うのですが、変わった調味料って、案外使わないものだと思いませんか?気が付いたら、使われないまま、冷蔵庫に残っている……という見たくない光景が広がっていることもありますよね。これはお金の無駄です。調味料を揃えるなら、いいものを少しずつ、というスタンスでいきましょう。

調味料が良ければ、素材に少々難があっても、結構料理がおいしく仕上がります。また、いい調味料は栄養価も高いです。お子さんの発育のためにもいいでしょう。どうしても変わった調味料に手を出したくなったら、短期決戦で食べきるつもりで臨んでください。



「住」を工夫する

生活するにはもちろん、家が必要。家選びに関して気を付けたいポイントをまとめてみました。

その1 実家の近く

「実は家族と折り合いがよくないので、実家とは離れたところに住みたい」「仕事の都合が……」という場合を除けば、できる限り実家の近くで物件を探すといいかもしれません。ちゃんと理由があります。お子さんが小さいうちは、何かと手がかかるもの。熱を出して保育園から呼び出し……なんてのは日常茶飯事です。

誰も面倒を見てくれる人がいない場合、病児保育を頼むという最終手段もありますが、実施している施設が少ないので激戦になることも。「いざというときのために」実家の近くに住む、というのは悪い選択ではないでしょう。どうしても疲れているときは、顔を見せる、という名目でご飯を食べに行ってもいいかもしれませんよ。

その2 車を持たない

これも地域によって事情がいささか異なる点がある話ですが、交通の便がいいところだったら、車を持たないという選択肢もありでしょう。車は税金、駐車場代、ガソリン代など、維持費がそれなりにかかります。

「仕事には車で行っている」「はっきり言って車がないと何もできない地域に住んでいる」という事情があるなら別ですが、そうでないなら、車を持たない生活をしてみてもいいかもしれません。これだけでも経費はかなり浮きます。

その3 古くてもいい物件

アパート、マンション選びで考えたいのが「築年数」。一般的に、新しければ高いし、古ければ安くなります。家賃の節約という点で考えれば、古い方が安いです。とはいえ、古い物件はコンディションが……という点で抵抗を感じる人も多いかも。

でも、メンテナンスをきっちりしている物件だったら、十分暮らすことはできます。不動産屋さんで「家賃は押さえたいけど、なるべく状態のいい物件に住みたい」とリクエストしてみてください。一生懸命探してくれるはずです。

「未来」を工夫する

シングルマザーの生活で必要なのは、今を生きるための費用だけではありません。未来を見据えた費用設定も必要になります。そこで、考えておきたいのが保険や健康のこと。これだけは!というポイントをまとめておきました。

がん検診と保険

有名人が手術・闘病を告白するなど、がんはもはや「他人事」ではない病気かもしれません。でも、残念なことにがん検診の受診率はまだまだ低いのが現状です。少し古いデータですが、平成19年の時点で子宮がん、乳がん検診の受診率は約20%にとどまっています。

低い日本の検診受診率|がん検診受診率50%達成に向けた集中キャンペーン
参照元:厚生労働省「平成25年度 がん検診受診率50%達成に向けた集中キャンペーン」 がんにかかったとしても、昔に比べれば、はるかに社会復帰ができる確率は上がっています。しかし、一度なってしまうと入院、療養、仕事復帰へのハードルなど、様々な問題が噴出するのも事実です。早期発見に努めるのが何よりのリスクヘッジになります。「自己負担だし、面倒くさい」と思わず、必ず検診を受けるようにしましょう。

また、がんを含めた病気になったときの備えとして、医療保険を契約しておくのは有効な手段です。自分には何が必要か?を考え、しっかり商品を選びましょう。お子さんと幸せな未来を築くために、必要な支出として計上するべきです。

幸せな日々のために

生活費を工夫することで、何がいいのか?というまとめをしておきたいと思います。余分な支出を減らし、使うべきところにお金を使えば、生活の質はそれなりにあがります。贅沢はできないかもしれませんが、落ち着いて、幸せに暮らせればそれが一番です。

幸せな未来を親子で手に入れる、そう信じてご自分とお子さんが信じる道を歩んでいってほしいと思います。このコラムが、いいヒントになりますように。