雇用保険を計算する!【あなたの受給額】超簡単にわかります!

雇用保険は、失業保険とも一般的に呼ばれています。つまり、失業したときに給付金がもらえる制度です。万が一失業したらいくらもらえるか知っていますか?もらえる額は人それぞれです。自分や自分の家族の場合はいくらもらえるのか、いざという時のために調べておくと安心です。



雇用保険制度

いわゆる失業保険です

一般的に失業保険としても多くの人に知られていますが、正式には雇用保険となります。これはすべての働く人に加入が義務付けられている社会保険の一つです。

雇用保険に加入していると、失業したときに給付金を受け取ることができます。これは失業したときも生計を維持するための制度で、生活に困る事なく就職活動が出来るよう配慮されたものです。

加入している人は、在職中は毎月保険料を支払います。天引きされているので、給与明細にはいくら雇用保険として支払ったかが記載されます。

加入の条件

正社員、契約社員、フルタイムじゃないと雇用保険には加入できないと思っている人もいるかもしれませんが、実はアルバイト、パートでも一定の要件を満たせば加入することが可能です。一定の要件とは次の通りです。

・一週間の所定労働時間が20時間以上あること
・31日以上の雇用見込みがあること

この二つの条件を両方とも満たせば、加入できます。ですからパートで週に3日以上ぐらい働いている人は、ぜひ週に何時間仕事をしているか、月に何時間仕事をしているか改めて確認してみて下さい。もしかしたら加入要件を満たしているかもしれません。

二番目の31日以上の雇用見込みですが、これは働き始めてから一カ月以上経過していれば大丈夫です。たとえ一カ月経過してなくても、一カ月以内に辞める予定がなければ雇用見込みがあるという事になっています。

雇用保険に加入していますか
参照元:厚生労働省(2015年12月時点、著者調べ)

加入の確認

自分が加入しているかどうかがわからない人もいるかもしれません。加入の確認は、次のとおりです。

・給与明細を見て、雇用保険料が毎月天引きされているかどうかを確認する
・雇用保険資格取得等確認通知書(被保険者通知用)を雇用主から渡されている

給与明細に雇用保険という欄がありますので、その欄を見てみます。数字が記入されていれば、加入されているはずです。また加入した場合は、その確認の通知書が雇用主の元に届けられます。それを雇用主から受け取っていれば間違いないです。

あるいは一番確実な方法は、都道府県労働局職業安定部又は最寄りのハローワークに聞いてみることです。実際に調べてもらうには、書類の提出等の手続きが必要となります。電話で調べることは出来ないそうです。

毎月の保険料

保険ですから、加入すると毎月保険料を支払うことになります。加入できるとしても、保険料が高くて負担になるようだと二の足を踏んでしまいます。そこでもらえる額を計算する前に、毎月支払う保険料がいくらになるのか調べてみましょう。

雇用保険の場合、保険料率は5/1000となっています。つまり月収が4万円なら200円、10万円なら500円、20万円なら1,000円、50万円なら2,500円です。

これなら負担は軽いですね。特に仕事がなくて困っているときに給付金が受け取れることを考えたら、積極的に加入を検討したいものです。

平成27年の雇用保険保険料率
参照元:厚生労働省(2015年12月著者調べ)



雇用保険の給付金を計算する

給付金は「基本手当」

失業した際に受け取れる給付金ですが、当たり前のようですがこれまでの給与額を上回ることはありません。大体ですが、これまでの給与の4から8割程度の金額が受け取れると考えていいでしょう。

この給付金ですが、受け取るにあたっていろいろと条件があります。雇用保険は、職を失って次の職が見つかるまでの間、生計を維持できるようにとの意図から作られています。ですから次のような場合、給付金は出ません。

・すぐに次の仕事が見つかった
・次の仕事が見つかるまで少々休む
・仕事をするかどうかわからない

要は本人に就職しようという積極的な気持ちがあり、それが可能な状況であることが求められます。

またここまで給付金という呼ばれてきたものは、ハローワークでは「基本手当」と呼ばれています。このように基本手当は、一生懸命に就職先を探している人を支援するという雇用保険の精神に基づいて支給されるものです。

基本手当の目的について、ハローワークでは次のように説明しています。雇用保険のあるべき姿が反映されています。

基本手当とは… 雇用保険の被保険者の方が、定年、倒産、契約期間の満了等により離職し、失業中の生活を心配しないで、新しい仕事を探し、1日も早く再就職していただくために支給されるものです。

出典:

www.hellowork.go.jp

金額の目安は何?

給付金、すなわち基本手当の額の計算ですが、これは次の三つの点を基準に行われます。

・辞めた理由:会社都合か自己都合か
・雇用保険への加入期間
・過去六カ月間の給与額

まず辞めた理由ですが、会社都合とは会社のリストラや倒産など企業側の事情でやむなく辞めざるを得ない状況を指します。

それ以外は自己都合となる場合がほとんどです。会社都合以外は自己都合となってしまいます。会社都合の場合は、雇用保険は手厚いです。会社都合だと給付金を受け取る期間が長くなる事があり、結果として受け取る給付金の額が増えます。

自己都合の場合は給付開始の時期が三カ月後となるため、受け取れるまで少々待つことになってしまいます。また、加入期間が一年以下だと給付の対象となりません。

受け取れる期間はどのぐらい?

給付金を受け取る期間も決められています。90日から360日の間です。期間については次の三つの点が基準となって決定されます。

・加入期間
・離職した日の年齢
・離職の理由

加入期間が長いほうが受給期間も長くなります。そして離職したときの年齢も高いほうが長くなっています。

通常ですと、1年以上加入していれば受給は90日間です。20年以上だと150日間となっています。それ以外にも離職理由によって、特定理由離職者、特定受給資格者、就職困難者というのがあります。

ハローワークインターネットサービス – 基本手当の所定給付日数
参照元:ハローワーク(2015年12月著者調べ)

日数が増える場合もあります

この特定受給資格者、特定理由離職者、就職困難者と呼ばれるものは、それぞれ更に細かく年令や加入期間をもとに区分が設定されています。

この三つは、それ以外に比べると給付日数がかなり配慮されています。一年未満であっても給付を受けられる場合がありますし、期間も長く設定されています。区分によっては最長で360日というのがあります。

会社都合退職などは特定受給資格者となるようなので、この場合、受給日数が増えますから適用されそうな方は知っておいたほうが良いでしょう。

雇用保険は厚生労働省の労働局ハローワークが窓口になっています。詳しくはこちらのサイトで最新の情報を確認することができます。

ハローワークインターネットサービス – 特定受給資格者及び特定理由離職者の範囲の概要
参照元:ハローワーク(2015年12月時点著者調べ)

あなたの給付額を計算する

計算ステップ1:賃金日額

それではいよいよ基本手当をいくらもらえるかの計算を始めましょう。まずは計算の基本となる額「賃金日額」を求めます。これには過去六カ月間の給与の額を使います。この場合、ボーナスは含まれません。

賃金日額は過去六カ月の給与の総額を180で割ったものになります。ですから仮に毎月10万円のパート代だった人が35才で離職したとしましょう。六カ月で60万円ですから180で割ると3,333円(端数切捨)となります。

ですから賃金日額は3,333円となります。ここで気を付けたいのは、賃金日額には上限がある事です。上限額は年齢ごとに異なります。例えば2015年12月現在、29才以下の上限額は12,790円です。30~44才の上限額は14,210円となっています。

計算ステップ2:基本手当日額

次は基本手当日額の計算です。これが実際に支給される一日当たりの給付金の金額になります。求め方ですが、賃金日額に給付率をかけます。給付率は45~80%となります。例えば離職時の年齢が35才とすると80%が適用となります。

3,333円×0.8=2,666円となります。

給付率ですが、賃金が高い人ほど低く、賃金が低い人ほど高い傾向があります。例えば30~44才の人の場合、給付率は次のようになっています。

・賃金日額が4,600円未満だと80%
・4,600円以上11,660円以下だと50~80%
・11,660円超から14,210円だと50%

そして、この給付率を掛けて求めた基本手当日額にも上限があります。30~44才が7,105円となります。すべての年齢の上限額や給付率については、こちらで公開されています。

雇用保険の基本手当日額が変更になります
参照元:厚生労働省 都道府県労働局ハローワーク(2015年12月4時点、著者調べ)

計算ステップ3:所定給付日数

最後に、基本手当日額を何日分もらえるのかを計算します。ハローワークではこれを所定給付日数と呼んでいます。所定給付日数は、特定受給資格者、特定理由離職者、就職困難者に認定されると長くなりますが、まずはそれ以外の場合で見てみます。いずれも加入期間をもとに考えます。

・1年以上10年未満:90日
・10年以上20年未満:120日
・20年以上:150日

このように雇用保険への加入期間が長いほうが、給付期間も長くなります。これを先ほど出した基本手当日額2,666円で考えてみましょう。
・加入期間10年未満の場合は90日分、すなわち2,666円×90日=239,940円
・加入期間10年以上20年未満だと120日分、すなわち2,666円×120日=319,920円

これはあくまで給付日数分すべてを受け取った場合になります。実際には仕事を探しているのですから、仕事が見つかったら、それ以降は受給しないことになります。

90日と言えば約三カ月、そして120日は約四カ月です。できればそれを待たずに新しい職場を見つけたいものですね。

ハローワークインターネットサービス – 基本手当の所定給付日数
参照元:ハローワークインターネットサービス(2015年12月時点、著者調べ)



すぐに計算したいなら

ここまではわかりやすい例で計算して来ましたが、実は給付率の計算が不慣れだと手間暇かかります。45~80%で細かく分かれていて、さらに計算式がある場合もあります。上限額にも気を付けなければなりません。

ここまでの流れで、どんな数字を使って給付額を計算するのか、その方法がわかりました。そこで実際に計算するにあたって、もっと簡単な方法をご案内します。最近ではネット上で様々な自動計算ツールがあるので、それを活用したいと思います。

いくつかサイトがありますが、わかりやすいのがあったので私も試しに今回の設定でやってみました。10秒で出来ました!下記のサイトですが、数字は私の計算とピッタリ合いました。加えて自己都合、会社都合で支給期間と開始時期も同時に知ることができました。

他の簡単な方法として、ハローワークで訊ねてみても計算してくれるそうです。その際は過去六カ月の給与の金額や雇用保険への加入期間等をあらかじめきちんと調べておくのを忘れずに。

雇用保険の給付額の計算 – 高精度計算サイト
雇用保険の給付額(失業給付)と給付日数を計算します。(平成27年8月1日改正)

keisan.casio.jp

加入したほうが良い理由

支払ってきた保険料額

ちなみにそれまで払った保険料はどのぐらいになっているのでしょう?

まずは加入期間が10年未満、90日受給の場合です。仮に10年払ったとしたら、保険料の累積はいくらになっているのでしょう。ここまで毎月10万のパート代という設定でした。毎月500円の雇用保険料を10年続けたとしたら1年で6,000円×10年なので、6万円になります。

また20年未満で120日受給の場合で、20年で計算してみましょう。上記の倍ですから12万円となります。6万円の保険料で受給が239,940円、12万円の保険料で319,920円。これなら効率も良いですね。

毎月の保険料も負担になる額ではありません。何よりも大切なのは、仕事がないときに受け取れると言う点です。背中を押してもらっている気持ちになれますね。

いつ辞める?今じゃないかも

いざというときのための雇用保険ですが、もし万が一退職することになったときは思い出したい事があります。というのも、ちょっとした事で金額が違ってくるからです。

上記の計算を考えると、計算ステップ1と2の賃金日額や基本手当日額は変更することが出来ません。でもステップ3の所定給付日数はどうでしょう?

所定給付日数は加入期間と辞めた理由で決まりました。だから辞めるタイミングを選べるようであれば、雇用保険の加入期間も確かめておいたほうが良さそうです。加入して11カ月だと給付金は出ませんが、12カ月になっていれば受け取れます。そうした節目が5年、10年、20年である訳なので、その前後の人は確かめておくことをお勧めします。

また辞める理由によっては、受給期間が長くなります。これも大切なポイントでしたね!

・会社を辞める理由は自己都合か会社都合か?
・雇用保険の加入期間が12ヶ月以上あるか?

「私、辞めます!」と手を挙げる前に、うえの2点を思い出して下さい。 本記事の情報は、一般的または筆者個人の調査によるものです。法令などの改正、前提事実や個人状況の違いや変化によって、掲載内容と実際の結果が異なってしまう可能性があります。 従って本記事の掲載内容については一切の責任を負いかねますので、内容の解釈や実践はご自身の責任で行い、専門家に相談されることを推奨いたします。