扶養控除申告書に書く住所は、実際住んでいる所か住民票の住所か!?

単身赴任などで住民票を異動していない方が、扶養控除申告書の住所を書く場合、住民票のある住所?もしくは現在住んでいる住所でしょうか?住所を適切に記載しなければいけない理由は、住民税を納めるためです。住民税の手続きと併せて住所の記載はどうすれば良いのでしょうか?2重課税されないためにも住民税の流れを知っておきましょう。



扶養控除申告書とは

扶養控除申告書は税務署だけに必要な書類?!

会社に勤務している方は、会社から「年末調整のために扶養控除申告書を提出するように」と言われるでしょう。さて、扶養控除申告書はそもそもなぜ提出しなくてはいけないのでしょうか?税金の計算のために必要な書類というのはなんとなく理解できますが、税務署に必要な所得税(国税)だけの申告だけでなく実は、市町村の住民税(地方税)も関係しているようです。

所得税は、毎月徴収していたものを年末調整することによって1年間の所得税が確定されます。それによって所得税が戻ってきたり、または追加で支払う事になります。会社は、所得税の計算をするために扶養控除申告書を使用します。扶養控除申告書と別紙の保険料控除申告書から扶養控除や保険料控除をうける事ができるのです。

扶養控除申告書は提出した後どうなる?!

年末調整の事務が終わった後、扶養控除申告書は会社で保管されます。会社ではこの扶養控除申告書と保険料控除申告書を元に源泉徴収票を作成します。この源泉徴収票と一緒に給与支払報告書も作成されます。源泉徴収票は税務署へ、給与支払報告書は市役所へ提出されます。そもそも税務署は所得税(国税)、市役所は住民税(地方税)です。

所得税は、会社で計算されて年末調整も終わっているので、税務署にはある一定の金額以上の年収のある方だけ源泉徴収票が提出されます。



給与支払報告書が市役所に提出されてから

住民税の計算は

この給与支払報告書は年末調整が終わった(12月に終われば)翌年1月に市役所へ提出されます。その給与支払報告書をもとに住民税の計算をします。そしてその年の住民税は翌年6月から~翌々年5月に納付する事になります。市役所は計算する事務手続きが必要なので住民税の納付はどうしても遅れてしまい、翌年の6月からの納付になってしまうのです。

市役所は、計算した後に今度は給与支払報告書を送ってくれた会社に住民税がいくらかかるのか個々の明細を送ります。これが6月の給料明細と一緒に入っている小さな用紙です。市役所が作成した個々の住民税の納付額一覧になります。

なぜ住民税は各々の市役所で計算するのか

会社で所得税のように一緒に住民税の計算をしてくれればいいのですが、住民税はなぜ市役所で計算するのでしょうか?所得税が国に治めるため、税率は一律です。国の税収になります。

しかし住民税は地方税なので市役所ごとに均等割額等が違ったりするので個々に計算されているのだと思います。国民健康保険の算出も前年度の収入によって算出されますので必要です。住民税は各々の市役所の都合が関係しているようです。

さて扶養控除申告書の住所は!?

扶養控除申告書の住所は、申告書年度の1月1日にご自身が住んでいる市町村になります。しかし原則は住民登録地です。住民登録地とは、住民票を置いている市役所です。ということは実際住んでいる住まいに住民票を移さなければなりません。

しかし何らかの事情で住民票を異動させていない場合は、年末調整の扶養控除申告書の住所に実際住んでいる住所と住民票の住所と両方記載した方がよいと思われます。両方記載する事によって、重複して住民税を課税するリスクを防ぐことができるからです。

もし、単身赴任で家族と離れて生活している方は、赴任先の住所へ住民票を異動してもらうのが原則です。しかし週末には毎週家族の住む家へ帰る場合は、住民票を移さなくても週末はそこで暮らしているということになると思います。

単身赴任の方で住宅ローン控除をうけている人

あと単身赴任の方の中には住宅ローン控除をうけているので住所を変更できないと思われる方もみえるでしょう。やむを得なく会社の都合で転勤となった場合は生計を一にする家族が住宅ローン控除をうけている住居に入居していれば住宅ローン控除はうける事ができます。提出書類に住民票が必要な場合は家族の住民票を提出すれば良いです。

また【転任の命令等により居住しないこととなる旨の届出書】等の提出により適用を受けることになります。ですので住民票を転勤先に変更しても住宅ローン控除は受けることができます。ただし、海外転勤で単身赴任の場合はその年の12月31において本人が非居住者である場合は住宅ローン控除を受けることはできません。

No.1234 転勤と住宅借入金等特別控除等|所得税|国税庁
参照元:国税庁(平成27年11月 著者調べ)

No.1234 転勤と住宅借入金等特別控除等 Q&A|所得税|国税庁
参照元:国税庁(平成27年11月 著者調べ)

[手続名]転任の命令等により居住しないこととなる旨の届出手続|申告所得税関係|国税庁
参照元:国税庁(平成27年11月 著者調べ)

まとめ

原則ですが、1月1日の居住地で、納税地が決まるという事です。年の途中に住所を異動していたとしても翌年の1月1日の居住地へ住民税を納付するということになります。

もし途中で退職されている場合は、退職された時の住所を記載するようにしましょう。働いていた時の住所に住民税がかかってくるということになります。住民票と実際の住所が違う場合は、住民税の二重課税の防止のためにも両方の住所を記載することをお勧めします。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
※本記事は一般的な情報に過ぎず、適用法令等の改正、前提事実や個人状況の違いおよび変化によって、掲載内容と実際の結果が異なってしまう可能性があります。従って本記事の掲載内容については一切の責任を負いかねますので、内容の解釈や実践はご自身の責任で行い、専門家に相談されることを推奨いたします。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・