奨学金を免除してもらう方法【徹底解説】進学したい人必見!

大学、短大、専門学校の学費、どうしますか?どうしてもだめなときは借りる、という手段もあります。でも、日本学生支援機構の奨学金を借りた場合、将来の返済金額がかなりの額になることも……そこで知っておきたい、免除してもらう手段と、支払えないときの対処法を考えてみました。返済不要の奨学金をゲットする方法も盛り込んであります!



奨学金を免除してもらうには?

※以下の文章において、特に注記がない場合は、日本学生支援機構の奨学金(第一種、第二種)を「奨学金」と表記します。

大学院、大学、短大、専門学校……高校を出てからの進路のために、奨学金を借りた人も多いかもしれません。一番メジャーなのは日本学生支援機構(旧・日本育英会)の奨学金ではないかと思います。利子がないもの(第一種)とあるもの(第二種)がありますが、長くにわたって借りたらそれなりの金額になるはずです。返済が大変…とぼやいでいる人、いませんか?

そこで、まずは奨学金の返済を免除してもらう方法は果たしてあるのか考えてみましょう。

免除の要件

日本学生支援機構のホームページによれば、奨学金の返済が免除されるためには、次の状態になることが条件のようです。

死亡又は精神若しくは身体の障害により返還ができなくなったとき。

出典:

www.jasso.go.jp

返還免除-JASSO
参照:独立行政法人日本学生支援機構(2015年12月、筆者調べ) つまり、亡くなってしまうか、ひどい病気やケガで障害が残り、働けなくなった場合しか免除はしてもらえそうにありません。自分からそういう状況に進んでなる人もいないと思います。奨学金返せないから命を……なんて、あまりに物騒すぎる話ですよね。

昔は教員、研究職などにつけば、返還を免除してもらえるという制度があったようです。しかし、昔の組織(日本育英会)から今の組織(日本学生支援機構)に変わったとき、制度の見直しがなされ、この制度はなくなってしまいました。

となると、奨学金を借りたら、何事もなければ基本的に返していかなければいけません。そして、免除してもらうにはほぼ手段はありません。極端な話、奨学金を免除してもらいたいから自分の身を……なんて本末転倒もいいところでしょう。奨学金を利用するときは、「自分に返していけるか?」をよく考え、計画的に利用することが大前提のようです。

これを読んでいる方の中には、進学を控えたお子さんをお持ちの方もいらっしゃると思います。奨学金を利用する前に、まず自分でなんとかできないか、他の制度は活用できないか、学費の安い学校に進学できないか、様々な選択肢を探ってみるといいでしょう。その上で、奨学金を使うときは、「どこまでなら手助けしてあげられるか」「どう働くべきか」など、お子さんと相談することを強くオススメします。



返還不要の奨学金をもらうには?

また、大学によっては、返還不要の奨学金を設けているところもあります。こういった制度も活用して、返還が必要な奨学金の返済に回したり、生活費の足しにしたりするといいかもしれません。

さらに、件数は少ないですが、入学試験で優秀な成績をとると、4年間の学費が免除になるなどの制度を設けている大学もあります。かなり狭き門にはなりますが、自分(もしくはお子さん、ご家族)の頭脳に自信がある!という人は、そういった制度を狙ってみるのも一つの手段でしょう。

奨学金制度を知る

とはいえ、自分の大学がどんな奨学金制度を設けているのか、なんて知らない人の方がほとんどでしょう。まずは学生課など、奨学金を管轄する部署に行ってください。そこでストレートに「返還不要の奨学金って、ありますか?」と聞いてみましょう。すぐに制度がまとめられたパンフレットなどを持ってきてくれるはずです。

最近ではインターネットでも奨学金に関する制度を開示している大学も多いでしょう。情報収集がカギになります。

また、学校によっては、成績優秀者の学費を免除するという形で奨学金を付与しているところもあります。頭脳に自信があるなら、チャレンジしてもいいかもしれません。結果として、かなりの節約につながります。

筆者の体験談

ついでなので、実際に大学院時代に返還不要の奨学金’(10万円)をいただいた筆者が、体験談をもとにアドバイスを書いてみます。

筆者は大学院時代、とある国家資格の勉強をしていました。そこで、その国家資格を目指している人向けの返還不要奨学金がある、という話を聞きつけたのです。ものは試し、で応募してみることにしました。

まず、出願書類です。具体的に書いた方が通る確率も高いだろう、と思い、「その国家資格を取るためにどんな努力をしているか」をわかりやすく書きました。テストの結果表なども付けていたはずです。

そして、ゼミの指導教授に推薦状を書いてもらう手続きをしました。これに関しては、普段からそれなりにうまくやれていたので、あんまり問題はなかったように思います。「先生、よろしくお願いします」の一言で済んでいたはずです。

最後に、面接では、「なぜ奨学金が欲しいのか?」という問いに「勉強が忙しくてアルバイトをする時間がない(本当にありませんでした!)ので、少しでも足しにしたい」「普段からこれだけ頑張っている」といったことを話しました。

結果は……見事採用!こうして奨学金をゲットしたわけです。私の体験がどこまであてになるかわかりませんが、次のポイントに気を付けると、奨学金をゲットできる確率は上がる気がします。

・自分が奨学金の思い描く人物像になるために、どれだけ努力しているかをアピールする。
・奨学金の基本は「お金の心配をせずに勉強できるように」という趣旨にあるので、「あくまで勉強優先」というスタンスで物事を進める。
・指導教授とは普段からいい関係を築いておく。

どれも、やろうと思えば誰でもやれるレベルのことなので、一度試してみることをお勧めします!

奨学金が返済できないと思ったときには?

さて、いくら免除を目指したり、返還不要の奨学金でつないだところで、どうしても返せない!という事態に陥ることだってあるでしょう。そういうときは、どうすればいいのでしょうか?

返済できないとえらいことになる

具体的な対策に移るより前に、奨学金を返済できないと一体何が待っているのか?ということについて、改めて考えてみましょう。まず、滞納することによるリスクです。日本学生支援機構によれば、滞納した場合、次のことを行うとされています。

<電話による督促>
つまり、「奨学金を返してください」という電話がかかってくる、ということです。
日本学生支援機構の職員、業務を委託している債権回収会社の職員からかかってくる場合があります。職場にもかかってくることがあるようです。なお、時間は9時から21時までと決まっているので、真夜中に電話が……というのは考えにくいでしょう。

<連帯保証人、保証人への請求>
もちろん、連帯保証人、保証人に請求書がいく場合もあります。

延滞した場合-JASSO
参照:独立行政法人日本学生支援機構(2015年12月、筆者調べ) <信用情報>
奨学金とはいえ、一種の借入金です。滞納していると、信用情報機関に記録されてしまいます。
働き始めてクレジットカードを作るときや、住宅ローンを申し込むときなどにかなり不利になるので、気を付けましょう。

<働けない場合>
学校を出ても、すんなり働けるとは限りません。特に、大学院の博士課程にまで行った場合、研究者のポストが空いていないと、その分野での就職は一気に厳しくなります。その間、非常勤講師などをしてつなぐことになるのも珍しい話ではありません。派遣、フリーターなどの非正規雇用と同じ状態であり、十分な収入が得られないことも考えられます。大学院まで奨学金で通ったら、かなりの返済額になってしまいます。そのため、奨学金が返せなくて自己破産というケースにまで発展することもあるようです。

今までの話を一言でまとめましょう。奨学金の返済ができなくなるだけで、その後の人生計画が全部台無しになってしまう可能性があるのです。何もしないでただ「……やばい、返せない」と思っているだけではダメだ、ということはお分かりいただけましたか?

取れる方法は?

そこで、奨学金が返せない!と思ったときに取りうる手段をまとめてみました。

<返還期限猶予(一般猶予)>
大まかに言えば、日本学生支援機構に対し、月々の返済を一時的に止めてもらうよう頼むことです。
何らかの理由で、現状では奨学金は返済できないものの、将来的にちゃんと返済する意思があれば、一時的に返済を止めることを認める、というのが制度の趣旨と考えてください。
最大で10年間、支払いを猶予してもらうことができます。

では、この制度の恩恵を受けるためには、どうすればいいのでしょうか?
基本的には、次の3つの条件を満たす必要があります。

1)年収が300万以下
所得証明書等の年間収入金額、または年間所得金額(必要経費等を控除する)から、一律25万円を控除した金額が300万以下であれば、申請できます。
なお、自営業等の場合は、200万円以下とさらに引き下げられています。

また、被被用者(扶養している配偶者、子ども、親など)がいる場合、1人につき38万円の控除が受けられます。
つまり、年間収入金額または年間所得金額が300万円を上回っていても、この制度が使えるケースがあるのです。

2)届け出の時点で延滞していない
すでに奨学金の返済を滞納している場合、この制度は使えません。
しかし、滞納している分を払えば、この制度を使えます。

3)個人信用情報の取り扱いに関する同意書
日本学生支援機構が定める「個人信用情報の取り扱いに関する同意書」を提出する必要があります。
記入、押印して提出しましょう。

なお、この制度を利用している間の利息はかかりません。
国庫で賄われるためです。
そのため、利息が増えてしまう心配はないでしょう。

詳しくは日本学生支援機構のホームページを確認してください。

返還期限猶予(一般猶予)-JASSO
参照:独立行政法人日本学生支援機構(2015年12月、筆者調べ) <減額返還>
大まかに言えば、奨学金を借りるときに定めた、月々の返済額を半額にしてもらい、支払いを続けていく制度です。
最初に約束した通りの金額では払えないけど、半額なら……という人はぜひ利用しましょう。

しかし、間違えてほしくないのは、月々の支払金額が半分になるだけで、総支払金額が半分になるわけではありません。
返済期間はおおざっぱに言えば、2倍になります。
ただし、支払期間を長くすることにより新たに発生する利息については、国庫が負担してくれるので、あまり心配しなくていいでしょう。

この制度の恩恵にあずかるためには、次の5つの条件を満たしている必要があります。

1)年収が300万円以下
細かい条件については、先ほどの「返還期限猶予(一般猶予)」と同じです。

2)願い出の時点で延滞していないこと
これも「返還期限猶予(一般猶予)」と同じです。

3)リレー口座に加入していること
わかりやすく言えば、本人名義の引落口座が設定されていて、そこから毎月の返済を行っていることです。
口座を設定していない場合は、設定を行い、預貯金者控のコピーを書類に添付して提出しましょう。
金融機関受付印もお忘れなく。

4)月払いで返済している
年払い、半年払い、月払い・半年払い併用など、他の手段で返済している場合、月払いに変更されます。

5)個人信用情報の取り扱いに関する同意書
これも「返還期限猶予(一般猶予)」と同じです。

減額返還制度-JASSO
参照:独立行政法人日本学生支援機構(2015年12月、筆者調べ) なお、これらの手続きをするためには、市役所などで所得証明をもらう必要があります。実際に行って、奨学金の返済手続きのために使いたい、と言えばすぐに出してくれるので、安心しましょう。

また、手続きは早く進めれば進めるほど有利です。

何はともあれまず相談

残念なことに、日本学生支援機構の奨学金をめぐっては、たくさんのトラブルが起きています。やはり、奨学金とはいえ、一種の借入金です。使うときは、計画的に使わないとあとあと辛い思いをするのは確かでしょう。

もし、「ちょっと自分、これちゃんと返せるかわからないんだけど……ヤバくね?」という不安がよぎったら、まずは相談しましょう。その時に大事なのは、「ちゃんと返したいけど、今は返せないから、前向きな解決方法を教えてほしい」という姿勢です。

日本学生支援機構だって、前向きに取り組もうとする人にまでひどい扱いをするものではありません。何も相談しないで滞納してしまうから、トラブルに発展してしまうのです。自分一人で頑張らないことが案外大事かもしれません。 「本記事の情報は、一般的または筆者個人の調査によるものです。法令などの改正、前提事実や個人状況の違いや変化によって、掲載内容と実際の結果が異なってしまう可能性があります。 従って本記事の掲載内容については一切の責任を負いかねますので、内容の解釈や実践はご自身の責任で行い、専門家に相談されることを推奨いたします。」