実は最重要ポイント!「結婚式の料理」の相場

結婚式に招待された人が最も楽しみにしているのが料理。そして式の後で記憶に残るのも料理、って知っていました?



結婚式の料理とは

さぁ、結婚式をしよう!となると、ついつい花嫁のドレスのデザインやブーケのデザイン、会場の装飾などに気が行きがちです。ですが、限られた予算の中で、もっとも重視しなくてはいけないのは、披露宴で招待客にふるまわれるお料理だということを、ご存知でしょうか。

実はこれこそがメインである

結婚式といえば、純白のウエディングドレスに身を包んだ新婦の初々しい美しさ、こわばった表情で娘を見送る新婦の父、挙式の荘厳な雰囲気、ブーケトス、キャンドルサービス、新婦から両親への手紙…というのが主な見どころです。

と思っているのは、式を挙げるこちら側目線でのお話しです。実際式に招待される人々にとって、一番のメインイベントは披露宴での会食です。「どんなお料理が出てくるのかな」それこそが一番の楽しみです。そして次に楽しみなのがお土産…引き出物、女性ならば帰りにプレゼントされる装花などです。

自分に置き換えて考える

まずは自分に置き換えてみましょう。せっかくの仕事の休みに、朝早くからヘアセットのために美容室へ行き、ドレスを着る…着物を着る場合は着付けのために花嫁と同じくらい早く現地入りしているかもしれません。

そして有り余っているわけではない収入の中から、心ばかりのお祝いとしてご祝儀を包み、新婦の幸せそうな姿を見て…では自分は何を楽しみにしていけばいいのでしょう?もちろん、友人ならば友人の門出をお祝いしたいのはやまやまです。しかし、自分の休日を削ってまで出席するからには何かしら楽しみが欲しいものです。

そうすると、やはり楽しみは披露宴になります。披露宴は何が楽しみかと言えば、友人代表のスピーチでもなければ、花嫁が読む両親への手紙でもないでしょう。ズバリ、歓談しながらの美味しいお食事に外なりません。

表向きケチケチしてはいけない

披露宴の食事は、新郎新婦から招待客へのおもてなしです。ここをケチケチすると、あとあと招待客には不満が残るものとなります。それもそのはずです。そんなつもりはなくても、招待客は「ご祝儀」という料金を払って、「食事をしに来ている」くらいの感覚の人もいるのです。

それなのに、自分が飲みたいものをウェイターに頼んだら、「ございません」と断られたり、冷え冷えの硬い肉が出されたりしたら、どんな風に感じるでしょうか?「食べ物の恨みは怖い」とよく言いますが、結婚披露宴に関しても同じことが言えると、大げさに思っておくくらいが丁度いいかもしれません。



これがお料理の相場!

では、結婚披露宴で提供されるお料理の相場とは、いったいどのくらいの物なのでしょうか。相場といっても、そもそも地域ごとに物価の違いなどもありますが、2015年現在、首都圏で挙式・披露宴を挙げたカップルの料理に関する平均は総額で115.4万円です。これは、ウエディングケーキ、デザートブッフェ、ウェルカムドリンク、シャンパンタワーなどをすべて含んだ総額で、1人当たりの平均額は18,700円です。

これが例えば関西圏になるとどうなるでしょう。条件は同じとして、総額は105.5万円、1人当たりの平均額は18,400円となります。

結婚式の費用(首都圏)の相場|ゼクシィ
参照元:ゼクシィ(2015年12月時点、筆者調べ)

どういう内訳?

上で述べた平均相場は、ウエディングケーキやシャンパンタワーなどの演出材も含まれているため、実際の「食事」としては平均すると15,000円前後と考えるのが無難かもしれません。披露宴で提供される食事のほとんどは立食形式ではなく、着席形式になります。料理はコース料理であることが多く、フランス料理や和食も含まれる折衷タイプが多いようです。

金額を左右するのは、料理の品数と、素材の質です。限られた金額の中であまりにも素材にこだわりすぎると、品数が減る、もしくはお皿の上に肉が一切れ…などという寂しいことになりかねません。また逆に、見た目の豪華さを優先するあまり、素材の質を落としてしまうと品数は増えるかもしれませんが、口に入れた瞬間、ゲストの表情が曇る可能性があります。

料理以外で金額を左右するもの

まずはウエディングケーキです。ケーキに入刀をするセレモニー用のイミテーションで、ナイフを挿入する部分だけスポンジでできているタイプのウエディングケーキを使うのか、オリジナルの生ケーキをオーダーするかで大きく金額は変わります。

作り物のウエディングケーキの場合、ケーキに入刀するだけで、実際に招待客にふるまわれるケーキは別物です。招待客のもとに運ばれてくる時にはすでに切り分けられた状態であるため、特別見た目にこだわったケーキである必要はないのです。

また、お皿に盛る際にはソースやフルーツを添えるなどデコレーションが施されるため、味が良ければ問題ありません。他の披露宴の招待客の分と合わせて、といったら聞こえが悪いかもしれませんが、会場側が大量生産をしているケーキになります。ですから一人当たりの金額は抑えることができます。

しかし、生ケーキの場合はそうはいきません。まずは招待客の人数全員分をカバーできる本物のケーキを、わざわざあなたのために作ることになりますので、それだけでお値段が高くなるのは想像に難くないでしょう。イミテーションのケーキの場合は1~3万円、生ケーキの場合は招待客の人数にもよりますが、5~7万円くらいです。一人分を1,000円くらいとして計算するのがわかりやすいでしょう。

更に、オリジナルデザインの生ケーキをオーダーした場合は、使う素材、サイズなどによりいくらでもお金をかけることが可能です。10~20万円と幅もあります。

次に、アルコールをどこまで提供するか、です。会場側が用意しているドリンクメニューは、おそらく予算に合わせて何段階かに分かれているでしょう。あまりないとは思いますが、ソフトドリンクだけのメニューがもっともリーズナブルになります。そしてビールが加わり、ワイン、ウィスキー、焼酎…と増やしていけばキリがありません。

ビールも、銘柄を一つにするのか、複数にするのかでまた揃える量が変わってきますから金額も変わります。招待客にアルコールをどれだけ提供するかも大きなポイントと言えるでしょう。

お料理の予算が相場を下回ると?

では、限られた予算の中で、どうしても譲れないポイントが多くてついつい料理までお金をかけられなかったら、どうなるのでしょうか?

人のウワサは75日以上

恐ろしいことに、ものすごく料理がおいしかった結婚披露宴と、ものすごく不満が残った結婚披露宴というのは、かなり長い間人の記憶に残るもののようです。そして困ったことに、親戚というのは、冠婚葬祭ごとに同じメンバーが集まりますので、記憶の共有が可能ですから、ことあるごとに話題に上る可能性が非常に高く、忘れていたとしても、思い出す可能性が非常に高いのです。

人としての器

この日ばかりは私が主役!人生に一度きりの一大イベントなんだから、思いっきりやりたいことをやるぞ!!と意気込むのはいいですが、結婚して所帯を構える大人として、できれば自分のことだけではなく、自分たちのために集まってくださる招待客の方々にも気配りをしたいものです。

この気配りをできる人なのか、できない人なのか、思いがけず対人面でのセンスが露呈してしまいますので気をつけたいところです。



無駄を省いて上手に節約ワザ5選

1.ドリンクにまつわるあれこれ

まず第一に、飲み放題にするかしないかです。一般的には飲み放題のプランが組み込まれていることが多いようですが、まずは招待するメンバーがお酒をよく飲む人たちかどうかを考えます。飲み放題をつけない場合は、純粋に消費した量で請求されるのではなく、披露宴が何人ならば大体このくらい、といった具合にざっくりとした平均的な量を想定しているドリンクプランが用意されていたりします。

その想定量を上回った分だけ後で精算する方式です。一方、飲み放題プランにも松竹梅のようにランクがあり、当日テーブルにメニューと一緒に配布されるドリンクメニューに表示される、限られた種類の中から選んで飲み放題となります。

そしてメニューに表示されていないもの(プランに含まれていないもの)を注文すると追加料金という形で請求されることになります。この、ドリンクメニューに表示されるアルコール、ソフトドリンクの種類がどれだけあるか、アルコールがどこまでカバーされているのかに注目しましょう。

メニューに表示されていないものをわざわざ注文する人はあまりいません。たいていはメニューに書かれたものの中から選びます。となると、飲み放題とそうでないプランで一人当たり1,000円の違いがあったとして、全国平均の60人くらいの披露宴ならば6万円の差が出てきます。

2.ケーキにまつわるワザ

上で紹介したように、ケーキに入刀をしたい場合、イミテーションケーキにするか、生ケーキにするかで差が出てきます。イミテーションケーキは1~3万円、生ケーキは披露宴の人数にもよりますが、60人ならば一人当たり1,000~1500円として6万円から10万円くらいのケーキがひつようになります。

また、ケーキの飾りですが、生ケーキでこだわり始めると、当然ながらケーキが登場する際の演出、飾りつけにもこだわりたくなってきます。せっかくの生ケーキですから、周りにもフレッシュな生花をあしらって…お揃いでナイフにも同じテーマで花をつける?で、2~3万円かかります。

ケーキへの思い入れ、絶対的にシャッターチャンスであるため、ゴージャスな写真に仕上がってほしいという希望、様々な思惑でお金をかけたくなるポイントですが、冷静になって考えてみましょう。本当に必要かどうか。

3.デザートビュッフェというワザ

スイーツ食べ放題が大人気の昨今、結婚披露宴も例外ではなく、ゲストをおもてなしする演出としてデザートビュッフェという手法があります。デザートビュッフェのメリットは、まず女性客の心を鷲掴みにできるということと、小さな子供が退屈しにくいということでしょう。途中で席を立ってもいい、というただそれだけのことでずいぶんと解放感が生まれます。

デザートビュッフェをするには、まずは披露宴の限られた時間内で、ゲストが自由にうろうろできる時間が必要になります。ということは、常に誰かがスピーチをしていたり、歌っていたりすると難しくなってきます。また、アルコール好きがゲストに多い場合は、スイーツよりも酒!となり、余ってしまう場合もあるのでもったいないですね。

デザートビュッフェの相場は一人当たり2,000円前後です。60人ならば12万円、ちょっと高額になります。しかし、自分たちが他に用意している演出で、カラオケや映像機器の使用料がもしも10万円~20万円ならば、それをカットしてビュッフェに回すことで、披露宴の空白の時間を稼げるばかりでなく、ゲスト受けがいい場合があります。

そして、デザートビュッフェをもしもするならば、ケーキカットの際のケーキが不要になる場合もあります。イミテーションケーキにして、甘いものが好きな人だけが食べられるようにすれば、全員に配る一人あたり1,000~1,500円のケーキが不要になります。1,500円が60人ならば90,000円です。

4.料理のポイントを誤らない

再三にわたって料理の重要性を説いておいて、ここにきて料理のなにがしかを削れ、というのは矛盾しているように感じられるかもしれません。が、上でもすこし述べたように、では素材にこだわって最高級の物を使えば、品数が少なくても満足なのか、というとそうでもありません。

まずは自分に置き換えてみましょう。素材の味、どのくらいまでわかりますか?シェフの腕が良ければ、そこそこの素材で十分に美味しくしてくれます。また、とてもおいしい物だったけど、たったこれだけ?と思う料理と、全体的に満足、と思う料理。どちらの方が満足度が高いでしょうか。

腹八分目は日ごろから心がけているのなら、おめでたい席くらいはお腹いっぱい美味しいものを食べたいものです。となると、味がある程度美味しいというハイレベルな状態ならば、やはり重要なのは見た目の豪華さ、品数となってきます。

お料理も松竹梅形式でコースが用意されていると思いますが、写真だけでは実物のサイズなどは分かりませんし、量も味もわかりません。必ず試食をしましょう。そして、実際に自分たちで食べてみて、全体的にボリュームが足らないと感じたら、ランクアップをするべきかどうか検討してみましょう。

コースのランクは、10,000円、15,000円、20,000円といった具合で選択できると思いますが、ここでワンランクアップを試みた場合、1人当たり5,000円追加となると、60人では30万円の追加になります。そんな時の方法として、まずコースのランクを下げて、メインを豪華にしてみます。

あまり見栄えがしないようならば、途中にお口直しのシャーベットなどを挟んでもらいます。シャーベットは単価が安いので、それほど影響はないでしょう。こうすることでコースにメリハリが出てきます。

この時の一人当たりの総額が、ワンランクアップした時と変わらなくなってしまうならば、次はコースに一品を追加してみましょう。一品追加なら例えば一人当たり1,500円程度で済むかもしれません。60人なら9万円です。是非担当のプランナーさんに相談してみましょう。

メインのお料理が美味しい、蓋を開けたら自分の名前が入っていた、などの手間のかかる演出などでポイントを稼げれば、必ずしも最高級ランクのコースにする必要はありません。

5.季節が重要!

結婚式には、トップシーズンとオフシーズンがあります。春や秋など、比較的気候が安定していて過ごしやすい時期がトップシーズン、真夏や年末、真冬などがオフシーズンとなります。オフシーズンになると、結婚・披露宴の総額自体が半額~1/3になるようなプランを会場側が用意していますので、是非チェックしてみましょう。 結婚式には、トップシーズンとオフシーズンがあります。春や秋など、比較的気候が安定していて過ごしやすい時期がトップシーズン、真夏や年末、真冬などがオフシーズンとなります。オフシーズンになると、結婚・披露宴の総額自体が半額~1/3になるようなプランを会場側が用意していますので、是非チェックしてみましょう。

実際の相場を知りたい!

では、実際の披露宴の料理の相場を知るにはどうしたらいいのでしょうか。

とにかく試食

どんな味でどんな量なのかもわからないものを、ゲストに提供するわけにはいきません。とにかく試食をしましょう。模擬披露宴形式で、披露宴に参加したような雰囲気で一般的なコースを試食できるのが理想的です。

「試食」と肩に力が入った状態で臨むのと、模擬披露宴形式で実際の演出プランなどを見ながら、タイミングを見計らって料理が提供されるのとでは、料理の見え方、品数の多少の感じ方に違いが出てきます。この金額でこの量、この盛り付けの雰囲気で果たして相応なのかどうかをゲストの立場に立って見ることができます。

自分の記憶

披露宴の料理で難しいのは、実際の金額よりも、食べた人の印象にどう残るかという点を考慮しなくてはいけないことです。では、どうしたらそれが把握できるのでしょうか。一番正確なのは、これまでにあなたが出席してきた披露宴での経験です。もしも結婚披露宴に出席した時に、あなたが結婚することが決まっているのであれば、披露宴で用意されているメニューを持ち帰り、感想をメモしておきましょう。

自分が「イマイチ」と感じた式があれば、何がイマイチだと感じたのかを考えます。逆に、満足度が高かった式も、料理のどのようなところが良かったのかを考えます。そして、できればその式場の資料請求をしてみましょう。そして届いた資料で、自分が経験した内容に最も近い料理のプランがどういったものだったかを確認してみましょう。

お支払いは2度やってくる

多くの式場が、挙式・披露宴の予定日、1~2週間前に見積もりで出された金額の、全額を支払うように設定しています。通常、親族控室などで提供される飲み物や、披露宴でのお食事、シャンパンタワーやケーキの分もここに含まれているため、提供する飲食に関するお支払いのほとんどはこの挙式1~2週間前の段階でお支払い済みになります。

しかし、これで終わりと安心して、挙式当日に手ぶらで式場に行ってはいけません。挙式・披露宴の終了後に精算があります。この精算では、パッケージに含まれていたアルコールの規定量を超過した分、当日発生した不測の事態に対応した分の請求、例えば当日になって出席者が一名増えたので席を一つ増やした場合などと、招待客が宴席で注文した、パッケージに含まれていなかった飲み物などの分の請求が含まれています。

えぇ!?そんな勝手な事をする人なんている!?と思われるかもしれませんが、これはよくある事です。招待客の方にとって、こちらがどのような内容のプランで披露宴の飲食を契約しているかなんてまったく関係のないことです。

近々に結婚披露宴を経験した新婦友人などの場合、メニュー表やドリンクメニューを見て、例えばアルコールはビールとワインしか無かったら、ウイスキーは別料金だとすぐに気づき、あえて注文しようとはしないでしょう。しかし、年配の招待客や、ほろ酔い加減の親戚、かなり上機嫌になっている新郎友人などは意外にこういうところは鈍感なものです。お構いなしに自分のいつもの指定銘柄を注文したりします。

よほどのことが無い限り、あまりにも想定外の金額を請求されることはないでしょうが、そういった類の請求がある事を、あらかじめ予想しておくことも大切です。

ゲストの方にもおすそ分け

せっかくのお休みの日に、わざわざ自分たちの新しい門出を祝うために集まってくださるゲストの方々には、是非ともこの幸せをおすそ分けしたい!そんな気持ちでおもてなしをして差し上げたいものです。

しかし、どんなに花を豪華にしようと、素敵なドレスを何着も着ようと、ゲストの方にしてあげられる幸せのおすそ分けは、残念ながら、美味しいお料理をお腹いっぱい食べていただくことくらいしかありません。どうかこのお料理の部分で、集まってくださる親戚、同僚、友人たちを精一杯おもてなししてください。

最後に、筆者の経験談をご紹介いたします。当時の筆者は結婚式を挙げるには、あまり恵まれた境遇ではなく、義両親の事情で非常に準備期間が短く、そして本当に予算が低い結婚披露宴でした。そんな中で、ありとあらゆるものを削り、我慢し、オプションを加えず、用意されたプランで平々凡々に最低限の内容で行いました。しかし、料理だけは良いプランにし、ドリンクメニューもある程度のランクにしました。

そして6年後、いとこの結婚式で新婦の兄から一言言われました。「筆者ちゃんの式の方が格段に料理美味しかったよね」と。新婦は会場もドレスも、テーブルの花の色や品種にまでこだわって、かなり豪華な式だったのですが、会場の料理のウデにはあまりこだわっていなかったようでした。

せっかくの結婚式、そんなに我慢してやりたいこともできずに料理だけに力を入れて、後悔しないのか?と思われそうですが、意外にそれほど後悔はしていません。式を挙げられなかったわけではないですし、一応一通りのことはできたからかもしれません。後悔しているとすれば、ドレスではなく和装、キリスト教式ではなく、神前式にすればよかった、というくらいでしょうか。

この記事が参考になって、少しでも素敵なお式が挙げられますように。