養護老人ホームってどんな施設?家族の将来のための基礎知識

老人ホームといってもたくさんの種類があります。今回は65才以上の自立した人が国の補助金制度のもと安く入所できる「養護老人ホーム」についてご紹介します。知っておくだけでもいざという時あなたや周りの人の助けになるかもしれません。



老人ホームの種類もたくさんある

最近の日本の経済状況は厳しさが増していて生活保護受給者の数も増えています。生活保護受給者も高齢化が進み、一人で生活する事が難しいという人も増えてきています。

老人ホームにも種類がたくさんあって一時金や月額の利用料として15万円以上を支払うホームもありますが、自治体が運営する「養護老人ホーム」というものもあります。税金で作られたもので行政から補助が出ているので入居者も低額な費用でサービスを受けることができます。

平成23年10月現在、養護老人ホームは全国に893施設、定員数は60,752人に対して入所者数が56,381人となっています。1970年以前に設置した施設が約半数を超えているので、改修工事をふくめてもまだまだ古い施設の場合もあります。

全国老人福祉施設協議会
参照元:全国老人福祉施設協議会(2015年12月時点著者調べ)



養護老人ホームの入居条件

養護老人ホームは65才以上で、身体や精神に障害があるか、環境においての理由もしくは経済的理由などにより自宅で生活することが難しくなった高齢者が入所する施設になります。基本的には「自立」が出来ている人が対象です。

例えば心身に障害があって日常生活を送ることが難しく、お世話をしてくれる人が身近にいない場合、もしくは生活保護を受けている場合などをいいます。入居費用は市町村によって異なり、入所者の収入と扶養義務者の課税状況によって負担額が決まります。

入所した場合の費用について

前年の収入から税金、社会保険料、医療費などの必要経費を引いた収入で考えます。1万円ごとに月額が違うのでここでは20万円ごとに表示をしてみました。

【収入/月額費用】
・0~27万円以下/0円
・27万1円~40万円以下/1,000円~9,100円
・40万1円~60万円以下/10,800円~25,800円
・60万1円~80万円以下/27,500円~39,800円
・80万1円~100万円以下/41,800円~49,800円
・100万1円~150万円以下/51,800~81,100円
・150万円以上/対象収入のうち150万を超えた額×0.9÷12+81,100

利用料は所得に応じた負担になるのですが、生活保護を受けている方は無料になります。年金額を閑雅ると月額7万円~15万円を払っている方が多いかと思われます。今回は東京都の例をのせましたが自治体によって違ってくるところもありますので詳しくはご自身のお住まいの福祉事務所までお問い合わせください。

入所の申し込みから決定まで

入所希望者は区市町村の養護老人ホーム担当窓口または福祉事務所に相談します。そして本人や扶養者の生活状況や体の具合、その他必要な事項について区市町村が調査を行います。そして本人の健康診断等に基づいて区市町村が判定をします。決定が出た方は施設との面談などののち養護老人ホームでの生活が始まります。

「大都市東京の養護老人ホーム」パンフレットを作成しました!|東京都社会福祉協議会
参照元:東京都社会福祉協議会(2015年12月時点著者調べ)

特別養護老人ホームと養護老人ホームの違い

よく間違われるのが特別養護老人ホームと養護老人ホームです。養護老人ホームは自分で生活できるのに対して特別養護老人ホームというのは介護が必要で自宅にて介護することが難しい場合の高齢者が入る施設です。2015年度からは要介護3以上の人が対象となりました。

養護老人ホームのサービス メリットとデメリット

養護老人ホームは「自立」した人が入る場所ですので、もちろん施設の中に看護職員さんや支援員もいますが、基本的には自分でなんでもこなすことが目的とされています。風邪をひいたときに病院に行くのも一人で行く場合もありますし、職員が送迎を行う場合もあります。

朝昼晩の3食の食事、週2回以上の入浴、季節ごとの行事やクラブ活動などができます。集団生活でのルールがそれぞれのホームによって異なります。みなさんが生きがいを持って元気に生活できる場所になっています。食事の心配もしなくて済みますし、昼夜逆転してしまった方はホームのスケジュールによって朝起床、夜就寝の生活が送れます。

その他一人でひきこもりがちになっている方にとってはたくさんの仲間と暮らせるとてもよい空間になると思います。

この養護老人ホームのデメリットとしては、常に介護が必要になり、施設での生活が難しくなった場合や施設では難しい医療行為が必要になった場合、ホームでの規則を守らない場合、周りの方に迷惑をかけてしまった場合、そして地域で自立した生活が送ることができるようになると、退去しなければならないのが大きなデメリットです。

65歳以上の方が入所しているわけですから、やはり年を取れば介護が必要な場合もでてくるでしょう、そこがデメリットなのです。

さいごに

一番初めにご紹介しました施設ですが、定員よりも実際の入居者が少ないのに気付いたでしょうか。社会保障費用の増大などが原因して行政によっては養護老人ホームの措置を控えるところが出始めています。実際に困って必要になった時に高齢者が安心して暮らせる施設が増えるといいですね。 ※本記事の情報は、一般的または筆者個人の調査によるものです。法令などの改正、前提事実や個人状況の違いや変化によって、掲載内容と実際の結果が異なってしまう可能性があります。 従って本記事の掲載内容については一切の責任を負いかねますので、内容の解釈や実践はご自身の責任で行い、専門家に相談されることを推奨いたします。