住宅の賃貸契約をすると加入するように言われ、なんとなく入っている火災保険。きちんと補償や内容を知っていますか?無駄な保険料を払っていませんか?本当に必要かどうかを確認して加入しましょう!
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賃貸の火災保険とはどんなもの?
なんとなく入っていませんか?
多くの方が、不動産店で契約や更新する時に手続きの流れで「火災保険入ってね。2年間で2万円ね」というように金額を提示されているのではないでしょうか。そして「よくわからないけど、必要なら…」と思ってそのまま契約していませんか?
実は、保険の中身を確認することで保険料の節約できるかもしれないのです。早速中身について確認していきましょう。
賃貸の場合、自分の持っている家財にかけます
火災保険は保険契約者やその家族が所有している建物、家財、またはその両方を保険の対象としています。
賃貸契約の場合、建物は大家さんの持ち物なので、自分の持ち物である家財に保険をかけていることが多いです。
家財とは家具や家電製品、洋服、カバン、食器などのことをいいます。ただし、携帯電話など補償の対象外になるものもあるので、加入する前に確認しておきましょう。既に加入している方は、加入した不動産店や保険代理店、保険会社のカスタマーセンターなどで問い合わせて確認することができますよ。
必要な保険金額を設定しましょう
「保険金額」とは、保険金が支払われる場合の上限金額のことです。たとえば家財500万円という契約をしている場合には、万が一火災などが起きても家財は500万円までは補償されているということになります。
この保険金額は自分の家財すべてを同等の商品に買い替えた時の合計金額を設定します。保険金額は任意で設定できるようです。
保険金額が保険料節約のポイント!
節約のポイントは、保険金額を見直すことにあるといえます。保険金額は、先ほどのとおり必要な補償額として設定したものです。ただしこの保険金額は、支払の時に保険会社が査定した金額より少ない場合はその分しか支払われないことが多いようです。仮に500万円で契約していても、実際には合計金額が300万円だった場合、300万円までしか補償されないということになります。
本来は300万円の補償に必要な保険料だけ払えばいいのに、支払われない200万円分もあわせて無駄に保険料を払い続けてしまうのはもったいないとおもいます!保険料を言い値で払うのではなく、自分たちに必要な金額が設定されているか確認して、補償を見直してみることをおススメします。
実はよく知らない…火災保険の補償とは?
火災だけじゃない!いろいろな補償があります!
火災保険ってどんなイメージがありますか?
「火事になって、家が燃えたら出るんでしょ?」と思われる方が多いと思います。確かに火災の時には保険金が支払われることがありますが、それ以外にも保険金を請求できる場合があります。では火災以外の補償とはどのようなものがあるのでしょうか?
落雷や水濡れ、盗難などをカバー!なかには破損リスクをカバーするものも
たとえば雷が落ちてテレビが壊れてしまった、泥棒に入られて大切なカバンが盗まれてしまったなどという時も保険金が支払われることがあります。
また、契約している保険の種類によっては「破損」の補償がついていることがあります。この補償がついていると子供が家の中でボール投げをしていたらガラスのテーブルを割ってしまったというようなケースで支払の対象になることがあります。
地震保険にも入れるんです
震災が不安な人は、希望すれば地震保険に入ることもできます。支払った地震保険料は地震保険料控除の対象となります。
控除を申請するためには、年末調整や確定申告で地震保険料控除証明書を提出する必要があります。控除証明書は保険証券に添付されていたり保険会社から郵送されたりするのでしっかり保管しておきましょう。
そもそもなんで火災保険に入らないといけないの?
自分よりも他人に迷惑をかけないために入るのです
別に大した家財もないし、何かあっても自分でなんとかするから保険は入らなくていいと思う方もいるかもしれません。しかし火災保険は賃貸契約の場合、入っておくべきなのです。その理由は他人に迷惑をかけた時、主に次の2つの賠償が必要だからです。
大家さんへの賠償をするため
賃貸契約をする場合、借りている人には「原状回復義務」というものが発生します。簡単にいうと「借りている人は退室する時には最初に借りた時の状態に戻してね」ということです。退室する時に部屋にキズがあって敷金が返ってこなかったというのはこの「原状回復義務」によるものです。
敷金の範囲で済めばいいですが、住んでいる間に万が一自分が火事を出してしまい部屋を全焼してしまったら弁償できるでしょうか…。そうなってしまった時のトラブルを避けるために大家さんへの賠償として「借家人賠償責任」の補償がついている火災保険に加入しておいた方がよいでしょう。
隣人や下の階の住人への賠償のため
たとえば洗濯機が壊れて水があふれて下の階やお隣さんに迷惑をかけてしまった…。うっかりベランダの鉢植えを落としてしまい、たまたま下にいた人にけがをさせてしまった…。
そんなトラブルがあって弁償しないといけない時に役立つ補償が「個人賠償責任」です。この補償があれば経済的なトラブルについては和らげることができるでしょう。この「個人賠償責任」の補償は火災保険だけでなく、自動車保険やけがの保険で同じような補償がついていることがあります。加入しているどれか1つの保険についていれば補償されますので、保険証券などで確認してみましょう。
まとめ
なんとなく入っている火災保険ですが、実は賃貸契約の場合は重要なものだといえます。火災だけでなく、落雷や水濡れ、盗難などに合った際も補償されたり、自分だけでなく大家さんや隣人さんへ迷惑をかけるリスクも抑えることができるからです。
契約や更新手続きの前に、自分が加入する火災保険の内容が自分に見合ったものか?不要な保険料を払っていないか?をしっかり確認して、安心できる補償を無駄なく加入することをおススメします!