<老後はマンション?戸建て?>住み替えの選択はアリかナシか

老後の安心のためにマンション購入を検討する人がいるようです。また、戸建てからの住み替えを選択する人もいます。老後のためにマンションを購入した場合、どのような心配があるのでしょうか。また、戸建てと比較してのメリット、デメリットはどんなことが考えられるでしょうか。「老後のマンション」について簡単にまとめてみました。



老後のためにマンション購入?

住居確保という安心感

住居確保の安心感のために「老後を考えたマンション購入」を検討する人がいるようです。便利な立地であれば年をとったときに買い物や医療機関受診、友人と会うための交通機関利用などに困りません。また、賃貸暮らしだとどこか不安定なイメージがあり、「自分のマンション」なら安心感があるということのようです。

さらに、マンションであればバリアフリーの物件も見つけやすいということ、中古マンションであっても「自分の寿命の間持ってくれればいい」と考えられます。

リクルートのマンション契約者動向調査において「新築マンションを購入した理由」を世帯別にみると、「老後の安心のため住まいを持ちたいと思ったから」と答えた割合が多かったのは「シングル世帯」と「シニアカップル世帯」でした。それぞれの数字をご紹介します。

●シングル世帯:29.5%
●シングル男性世帯:20.6%
●シングル女性世帯:39.6%
●シニアカップル世帯:33.6%

他の理由がシングル世帯とシニアカップル世帯で異なるのも興味深いことです。

◆シングル世帯
・資産を持ちたい、資産として有利:29.8%
・金利が低く買い時だった:24.9%
・現在の住居費が高くもったいないから:25.5%

◆シニアカップル世帯
・もっと新しい家に住みたかった23.3%
・もっと生活の便利なところに住みたかった:31.5%
・もっと駅に近いところに住みたかった:27.4%

老後の安心以外の視点が異なるとしても「老後の安心」を求めてのマンション購入がシングル世帯とシニアカップル世帯に共通することのようです。

2014年首都圏新築マンション契約者動向調査
参照元:リクルート(2015年12月時点、著者調べ)

気になるのは購入以外でかかる費用

マンションで気になるのは、購入費用とは別にかかる「管理費」と「修繕積立金」です。マンションによって設定されている金額が異なりますが、この費用はマンションを所有している限りかかってきます。また、戸建て住宅と同様に「固定資産税」も払い続ける必要がありますね。

ところで、この「管理費」と「修繕積立金」はどのくらいかかるものなのでしょうか?リクルートがマンション契約者の動向調査をしていますのでその調査結果からご紹介しましょう。この調査結果によると首都圏平均で見て「管理費と修繕積立金の合計額」は1.5万円~2万円未満が最も多くなっています。次いで多いのが2万円~2.5万円未満です。地域別に見ると東京や神奈川では2万円~2.5万円未満が最も多くなっているのに対し埼玉や千葉は1.5万円~2万円未満が多いので、地域により異なることがわかります。

このくらいの管理費、修繕積立金の他に固定資産税がかかるわけですから、一般の住まいの家賃ほどではないにしろ、それなりの費用が継続して出て行くことがわかります。このことを考慮に入れた上で購入するか否か、あるいはマンション価格についてしっかり考えましょう。

2007年首都圏新築マンション契約者動向調査
参照元:リクルート(2015年11月時点、著者調べ)



マンションか戸建てか

「戸建て」から「マンション」への住み替えも

「老後のためにマンション購入」の他に「戸建てからの住み替え」を検討する人もいます。老後のマンションについては賛否両論。後は「価値観」「ライフプラン」で決めることになるでしょう。参考になりますので、様々な意見をご紹介しましょう。

【マンション賛成論】
・近所づきあいのないドライな関係がいい
・ゴミ出しが24時間可能なマンションもある
・古い戸建てからの住み替えの場合光熱費が安くなる
・田舎の戸建てより売却しやすい(資産価値として良い)
・2階以上であれば防犯上安心
・共用スペースも魅力
・バリアフリーを探しやすい
・上の階であればあるほど虫の心配がない
・管理人がいる安心感
・駅の近くに住める
・戸建てのような庭の草木の手入れがいらない
・戸建ては2階との階段の上り下りが大変
・雨戸の開け閉めが不要
・鍵一つかければ出かけられるのが便利(年をとると戸締りが不安)
・ベランダで小さい植物を育てる、あるいは室内の観葉植物で十分

【マンション慎重論】
・車の出し入れが不便(地下駐車場や機械式の場合)
・庭いじりができない
・上下階、左右の家の音が煩わしい
・外出の度にエレベーターなどを使うのが煩わしい
・老朽化したときに修繕積立金(が上がること)が不安
・購入時のローンが終わっても管理費、修繕積立金がかかることが不安
・老朽化して修繕できていない場合、売却が難しい
・戸建てなら土地代分の価値があるがマンションは老朽化したら価値がない

確かに「マンションがいい」「マンションはNG」と簡単に言えないくらいメリットデメリットがありますね。「何を大事と考えるか」がポイントとなりそうです。

田舎から都会、都会から田舎へも

いかがでしたか?老後の住まいとしてのマンションはアリとも言えますしナシとも言えます。結局はそれぞれのライフプランによるということがわかりました。

田舎で中古の広い家を購入し、家庭菜園などをして悠悠自適で暮らしている方もいれば、「田舎暮らしは合わなかった」と都会に戻る人もいます。駅から遠い戸建てから駅近のマンションに引っ越して正解という人もいれば、修繕積立金が上がって「こんなはずでは…」と思っている人もいるようです。

どんなメリットがありどんなデメリットがあるかを考えて「老後の住まい」の選択をすることが大事ですね。そのために今回の知識を活かしてみてはいかがでしょうか。

*本記事は一般的な情報に過ぎず、適用法令等の改正、前提事実や個人状況の違いおよび変化によって、掲載内容と実際の結果が異なってしまう可能性があります。従って本記事の掲載内容については一切の責任を負いかねますので、内容の解釈や実践はご自身の責任で行い、専門家に相談されることを推奨いたします。