<少ない年金で暮らす>年金受給額と受給年齢に注意!

「少ない年金で暮らせるだろうか」、そんな不安を抱えている人は多いものです。「年金生活もなんとかなりますよ」と慎ましく楽しく暮らしている人もいれば、年金と生活保護を受給している人もいます。また、定年後から年金受給開始年齢までの期間の対策も大事です。年金の基礎情報について「少ない年金で暮らせるか」の視点でまとめてみました。



定年と受給年齢の関係に注意

ある程度もらえるなら

「年金だけで暮らせますか?」そんな疑問、不安を持つ方も多いようです。国民年金(老齢基礎年金)だけでなく、ある程度会社勤めをしていた人であれば老齢厚生年金も受給できますから「何とかなる」という意見があります。住居を確保してあり、貯蓄もある程度しているという前提もあるでしょう。

ただ、そのようなケースの人でさえ心配なのは「定年」になった年齢と「受給開始年齢」の間の期間。国民年金の保険料を60歳まで払い続けてきた人がもらえる「老齢基礎年金」は65歳からの支給です。会社勤めなどをしていた人がもらえる老齢厚生年金もある年齢以上の世代の方は65歳前にも支給されていたのですが、男性であれは昭和36年4月2日、女性であれば昭和41年4月2日以降生まれの方からは65歳からの支給となります。

つまり、60歳で定年を迎えた場合、年金支給開始となる65歳までの間をどうやりくりするか(食いつなぐか)が重要なポイントとなります。この期間を心配して対策を考える人が多いようです。

これから受給する方(60-65歳)|日本年金機構
参照元:日本年金機構(2015年12月時点、著者調べ)

働くか個人年金か貯蓄か

「60歳から65歳までをどうやりくりするか」については、大きく分けて「働く人」「個人年金で備えておく人」「貯蓄をして備えておく人」となるようです。

働く人は継続雇用という形(給与はそれなりに下がりますが)を選択する人もいれば、他の仕事を選択する人もいるようです。現役時代に備えておく個人年金あるいは貯蓄で賄う人も生活レベルを下げてなんとかやり過ごすようですね。



年金を受けながら生活保護?!

年金だけで暮らせない

最も大変なのが自営業などで「国民年金」にしか加入しておらず、もらえるのが「老齢基礎年金のみ」の人です。少ない年金で将来やりくりできるのだろうか?そんな不安を抱えている人が多いようです。現実、生活保護を受けている人の約40%が高齢者。年金を受給しながら「足りない分を生活保護に」頼っているということのようです。

NHKのニュースでもその様子が放送されました。2010年時点で年金と生活保護で暮らしている高齢者の数が35万人、10年前と比べて2倍の人数ということです。なぜそのような事態になってしまっているのでしょうか。

そもそも、国民年金は40年間しっかり保険料を納めたとしても受給できる年額は780,100円(平成27年度の場合)です。つまり一カ月あたり約65,000円です。NHKのアナウンサーが解説したところによると「国民年金は衣食住全てを賄うものではない」とのことです。どういうことかと言うと、「年金時代に向けて貯蓄をしてある」「住居もある」状態という前提があり、その上で「足りない部分を賄う」のが(老齢基礎)年金ということです。

改めて日本年金機構のパンフレットを見ると確かに書いてあります。「貯蓄など個人の蓄えでは限界があります」と。その一文にはもちろん障害を負ってしまうリスクや物価変動リスク、一家の働き手が亡くなってしまうリスクが含まれているのですが、そもそも「個人の蓄え」があることを前提としています。

年金について勘違いをしている人も多いのではないでしょうか。「細々とやっていけば年金だけで暮らせる」「ずっと払い続けてきた分、年金がもらえるのだから大丈夫」と思っていた。ところが、いざ年金生活が始まるとやっていけなくて愕然とする、というパターン。そのようなことが起こっている可能性もありますね。

日本の国民年金制度
参照元:日本年金機構(2015年12月時点、著者調べ)

知っておきたい年金のはなし
参照元:日本年金機構(2015年12月時点、著者調べ)

老齢基礎年金だけでは厳しい

住居と貯蓄は必要

60歳から65歳までの間、つまり定年を迎えてから年金が受給されるまでの間も「国民年金保険料」や「介護保険料」、持ち家があるとしても「固定資産税」などある程度の固定費は出て行きます。年金が支給されるようになってからも同様です。持ち家がない場合は家賃分を考慮に入れて貯蓄をしておく必要があると言えるでしょう。

「少ない年金で暮らせるか」の問いに対しては、老齢厚生年金の上乗せがあれば何とかなっても「老齢基礎年金」だけでは非常に厳しいという回答になるかもしれません。なぜなら「老齢基礎年金」の発想自体が「日々の生活費」分ということであり、「老後の衣食住全てを賄うもの」ではないからです。



「慎ましく暮らす」としてもある程度の備えを

いかがでしたか?年金の話はあまり明るい話ではないことが多いのですが、「生活」に関わるので基本的な知識を持ち若いうちから備えておくことが大事ですね。

年金生活が近づいていても「気づいたそのときから対策をする」ことは有効です。心配になったから「慎ましく暮らすペースに慣れておく」ようにする人、「個人年金」を検討する人、「酒、タバコを減らす」人など、それぞれのやり方で備えています。前向きな人では定年後に少しでも収入を得ることができるようにと資格取得にチャレンジするというケースも。

慎ましく暮らしながらも「楽しいですよ」と笑顔で答える人もいます。笑顔で過ごせる老後のために、今回の知識を活かして少しずつ備えてみてはいかがでしょうか。 *本記事は一般的な情報に過ぎず、適用法令等の改正、前提事実や個人状況の違いおよび変化によって、掲載内容と実際の結果が異なってしまう可能性があります。従って本記事の掲載内容については一切の責任を負いかねますので、内容の解釈や実践はご自身の責任で行い、専門家に相談されることを推奨いたします。