[有料老人ホーム]気になる費用と選び方とは?

これから、さらに続いていく高齢化社会。自分の両親の心配も然ることながら、自分が年老いた時の心配もありますよね?特に、介護施設は、たくさんの種類があり、どれがどう違うのか?も私たちには、なかなか区別がつきづらいものです。その中でも、有料老人ホームにかかる費用について。また、そのホームの選び方について、調べてみました!



老人ホームの種類について

老人ホームには、「リハビリや認知症介護」などを目的とした施設や、必要な介護の「度合い」により、利用できる施設がいくつかあります。 <老人ホームの種類>

■老人保健施設:「65歳以上、要介護1以上」の方が入所できる施設。リハビリに重点をおいた介護を目的としているため、ほとんどの場合は、入所期間が約3~6カ月程度です。

■特別養護老人ホーム:常に介護が必要で、自宅での介護ができない方のための施設。食事や介護など、日常生活の介護や健康管理を受けられます。施設サービス費が、他の施設に比べて安価であることから、入所希望者も多く、長期間入所待ちの状況が予想されます。

■有料老人ホーム:特別養護老人ホーム同様、自宅で介護ができない方のための施設。すべての部屋が個室となっています。入居時に支払う一時金の他、費用負担も特別養護老人ホームに比べ割高でしょう。

■グループホーム:「軽い認知症・知的障害者・精神障害者」の方が、少人数のスタッフから最低限の援助や世話を受けながら、自分たちで食事の用意をしたり、掃除をしたりと共同生活し、「自立」を目指す施設。

■養護老人ホーム:経済的、または環境上の理由により自宅での「生活が困難」な高齢者が入居できる福祉施設。一定の条件を満たせば、「特定施設入居者生活保護」が受けられ、施設内での介護サービスも提供されます。

■ケアハウス:軽度の介護サービス。日常生活を「自立」して送ることができる高齢者向けの施設。

■サービス付き高齢者住宅:全室バリアフリーで、安否の確認や生活相談などが行われています。訪問介護サービスなど、自宅で介護保険を利用する場合と同様に利用が可能です。

■シルバーハウジング:高齢者向けバリアフリーを備える「公営賃貸住宅・公団賃貸住宅」。安否の確認、緊急時の対応などのサービスを行う生活援助員がいますが、介護を受けることは出来ません。 ここに挙げたように、老人ホームには、たくさんの種類の施設が存在しますが、介護の度合いにより、入れる施設と入れない施設があることが解かります。この中でも、全室個室で人気の高い、「有料老人ホーム」をみていくことにしましょう。



有料老人ホームについて

その種類とは?

有料老人ホームは、分類すると、

■(介護付)有料老人ホーム:介護が必要な方が対象となる施設。
■(住宅型)有料老人ホーム :介護が必要な方・必要のない方の両方が入居可能。
■(健康型)有料老人ホーム :自立した人が対象の施設。(介護要となった場合、退去となる)

の3種類に分けられるでしょう。それぞれによって、「特徴」や「入居基準」、「サービス内容」が異なります。入居者の健康状態によっては、入居できるタイプが限定される場合もあります。事前に、どのタイプへ入居が可能なのか?調べておく必要があるでしょう。

各ホームの特徴について

<元気な方向けのホームの特徴>  
・ホームの規模:50室以上の大規模なところが多い。
・居室設備:トイレやお風呂、ミニキッチン等がついたマンションのような造り。居室環境重視。
・共用施設:食堂、大浴場、ラウンジ、図書室、トレーニングルーム等
・入居時の年齢:自分で選択して入居する方が多く、75歳前後が多い傾向。
・居室の住み替え:介護が必要になったら、介護の方向けの居室に住み替えるホームもあり。

<要介護の方向けのホームの特徴>
・ホームの規模:50室未満の小規模なところが多い。
・居室設備:居室にトイレ、洗面台等がつき、ワンルーム形式の部屋が多い。介護しやすい居室。
・共用施設:食堂、浴室、リハビリスペース等。
・入居時の年齢:家族が選択する場合が多い。 本人が要介護認定を受けており、80歳を超えての入居が多い傾向。
・居室の住み替え:基本的には、入居時の居室で介護サービス。要介護の状態により、居室を住み替えることもあり得る。

有料老人ホームとは : 公益社団法人 全国有料老人ホーム協会
参照元:公益社団法人 全国有料老人ホーム協会(2015年11月時点、著者調べ)

有料老人ホームの費用<相場>は?

みなさんが最も気になるのは、入居するのに、一体いくらかかるのか?ですよね。

有料老人ホームの施設を利用するためには、

■入居時に必要な「初期費用」
■毎月必要となる「月額費用」

の2つを負担する必要があり、月額費用は、

■「介護サービス費」
■「その他生活費」

にわけられます。

目安となる費用とは?

施設の種類ごとに、費用の目安をみてみましょう。

■(介護付)有料老人ホーム
・初期費用:0~数千万円
・月額費用(介護サービス費):約18,000円~28,000円程度
     (その他生活費):10万~27万円

■(住宅型)有料老人ホーム
・初期費用:0~数千万円
・月額費用(その他生活費):12万~30万円

■(健康型)有料老人ホーム
・初期費用:0~数億円
・月額費用(その他生活費):12万~30万円 初期費用が「ゼロ」も可能な場所もあるようですが、「数億円」かかるところもあるようですね!?これは、後々自分が苦労する原因になるかもしれませんので、値段だけで決めるのではなく、必ず下見して検討する必要があると言えるでしょう。

有料老人ホーム・介護施設を探すならHOME'S介護:株式会社Lifull Senior
参照元:株式会社Lifull Senior(2015年11月時点、著者調べ)

介護保険を利用する場合は?

有料老人ホームでの「特定施設入居者生活介護」を利用される場合、介護保険から支払われる介護報酬額は次のようになります。介護報酬は、短期の外泊や入院などの期間は除いて計算されます。

■特定施設入居者生活介護の介護報酬(30日当たり)
<介護の度合><介護報酬><本人負担額の目安>
■要支援1:53,700円:5,370円
■要支援2:92,400円:9,240円
■要介護1:159,900円:15,990円
■要介護2:179,100円:17,910円
■要介護3:199,800円:19,980円
■要介護4:219,000円:21,900円
■要介護5:239,400円:23,940円

※上記の本人負担額の目安は、1割負担の場合になります。 事業者の体制によっては、以下の加算があることも考えられるでしょう。

・個別機能訓練加算
・夜間看護体制加算
・医療機関連携加算
・介護職員処遇改善加算
・看取り介護加算
・サービス提供体制強化加算
・認知症専門ケア加算

介護保険を利用(費用負担):公益社団法人 全国有料老人ホーム協会
参照元:公益社団法人 全国有料老人ホーム協会(2015年11月時点、著者調べ)

介護報酬について:厚生労働省
参照元:厚生労働省(2015年11月時点、著者調べ)



かかる費用の内訳について

その内訳とは?

ここでは、上記で見た「かかる費用」の内訳について、詳しく見ていくことにしましょう。有料老人ホームを利用するためには、

■建物費用
■サービス費用(公的介護保険以外)
■運営費用

など、が必要となります。最初に払う「初期費用」については、入居者の「全額自己負担」が原則となるでしょう。また、長期にわたる契約であるため、総額がたいへん高額になることも予想されます。 ■家賃:居住する居室、共用施設を利用するための費用になります。居室の広さ、共用施設の多寡、立地場所等により、価格に差が生じるでしょう。家賃の支払い方法は、

・「全額前払い」:想定居住期間を勘案して、入居時に全額を一括で支払う。
・「一部前払い+一部月払い」:入居時に一部を前払いし、残りを月払いで利用期間中支払う。
・「月払い」:家賃を月払いで利用期間中支払う。

全額前払い方式は、生涯そのホームに居住することを前提に、平均余命等を勘案した一定期間分(想定居住期間)の家賃を入居時に一括で支払うことです。長期間分の家賃を一括して支払うため、高額になることも有り得るでしょう。

但し、想定居住期間を超えても、家賃の追加支払いはありません。それと、期間内で退去する場合は、入居契約書に基づいた返還式により、未償却分(契約終了日から償却期間満了日までの期間分)が返還されます。月払いの場合は、利用期間中、家賃を払い続けることになります。

※敷金は、家賃の6カ月相当額が上限となり、退去時に居室の原状回復費用を除き、全額返還するとされています。 ■管理費:事務管理部門の人件費、事務費、共用施設等の維持管理費、生活支援サービス提供のための人件費等が含まれます。管理費の支払い方法は、月払い。有料老人ホームの管理費が、一般のマンション等に比べ、管理費が高額になのは、人件費が含まれるためです。

■食費:食事サービスを利用した場合に支払う費用。支払い方法は、月払い。食費には、食材費、厨房人件費、厨房維持費等が含まれる。朝食・昼食・夕食毎に費用が設定されており、喫食分を支払うのが一般的。食事を摂らなくとも、人件費や厨房を維持するための費用として、全ての入居者に月々一定額を負担させるホームもあるので、注意が必要です。
■介護費:要支援・要介護認定者は、介護保険サービス利用時、要介護度に応じた自己負担分を「毎月」支払う必要があります。

「介護付有料老人ホーム」において、介護保険では賄えない手厚い介護サービスを行うための職員を配置しているため、人件費がかかる場合もあります。支払い方法は、入居時に介護費の前払金として「一括して支払う方法(全額前払い)」もしくは、介護費として「毎月支払う方法(月払い)」があるでしょう。

職員が特定施設として、介護保険対象サービスを提供するホームと、自宅と同じように外部の介護サービス事業所が都度提供する訪問介護等の居宅サービスでは、介護保険サービス利用時の自己負担の金額にも違いが生じると思われます。

■その他の費用:ホームの生活では、月々に支払う管理費や食費、介護費等に含まれない費用も発生します。毎月支払う方法や都度払い等、ホームにより支払い方法が異なります。

・光熱水費:自室の電気、ガス、水道等の費用
・通信費:電話代、インターネット使用料等
・生活支援サービス・介護保険対象外サービス
・食事の居室配膳費
・行政手続き代行
・買い物代行
・協力医療機関以外への通院介助
・外出付き添い等
・介護関連費
・おむつ等の消耗品費
・週2回を超える入浴介助等
・医療費:医療を受ける場合、医療保険を利用する際の自己負担分等。

便利な支援金などの制度は?

高齢者施設へ家族の誰かが入居する際、家族の「経済的負担」を軽減するための制度があります。

■「高額介護合算療養費制度」:1年間にかかった医療保険と介護保険の自己負担額を合計し、基準額を超えた場合に、その超えた金額が支給される制度。

老人ホームや介護施設に入居している要介護者が、介護保険を使って介護サービスを利用したり、保険(国民健康保険など)で医療機関にかかったりした場合、その合算額に上限額(基準額)があり、基準額を超えた金額は、請求することにより返還されるという制度です。

■「高額介護サービス費制度」:介護サービスを利用して支払った1割の負担額が、1ヶ月合計で一定額を超えた場合、その超えた分が申請を出すと戻ってくる制度。 ■介護付有料老人ホームでの医療費控除:介護サービスを利用するためにかかる費用の1割負担と、食費・生活消耗品などの自己負担で支払った費用の一部が、所得税の医療費控除に適用されます。老人ホームに入居している家族のために支払った費用の領収書は、捨てないでおきましょう。

■その他の保障制度:介護で仕事を休んだときの補償制度として、「介護休業給付金」制度があります。要介護状態にある家族を介護する方が、通算93日まで取得できるという制度。

育児休業給付金と同じく雇用保険から支払われるので、会社に申請を出すことで、休んだ期間の金銭的保障が受けられる仕組みです。

ホームの「選び方」について

選ぶ際のポイントは?

ここでは、有料老人ホームを選ぶ際のポイントについて、みていきましょう。突然、現地へ出向いて契約するようでは、自分に合った生活空間には巡り合えません。ホームの情報をどのように集めれば良いのか?など、いろいろ調べることをおすすめします。

ポイント1:有料老人ホームについて、いろいろな情報を集める。
どこにどんなホームがあるのか?調べましょう。有料老人ホームは、法律により、都道府県・政令指定都市・中核市への届出が義務付けられています。都道府県等の窓口に問い合わせたり、届出のあるホームの一覧表などを入手することをおすすめします。ホームの住所や連絡先など、基本情報が手に入ります。

ポイント2:集めた情報を基に、資料請求してみる。
希望の条件に合ったホームがいくつか見つかったら、そのホームから、パンフレットや「重要事項説明書」を取り寄せてみましょう。複数のホームの資料を取り寄せて、内容を比較検討することをおすすめします。それぞれの違いがよく分かるでしょう。

ポイント3:ホームへ見学しに行き、入居体験も出来たらしてみる。
環境やホームの設備、雰囲気など、実際に足を運んでみないと分からないこともあるでしょう。各ホームには、「体験入居制度」もあるので、それを利用してみるのもいいでしょう。自分に合ったホームを見つけるためにも、複数のホームで体験入居すると良いでしょう。

契約する際に注意すること

入居する際に支払う「初期費用」は、原則「クーリングオフ制度」が設けられているでしょう。入居から、3ヵ月以内に契約を解除する場合、原則として一時金の「全額」が返却される制度です。

理由を問わず「3ヵ月以内」に届け出が出来ることになっていますが、そのホームによっては、「入居申込金」や「準備金」といった名目になっている場合もあり、クーリングオフの「対象外」とする場所もありえるでしょう。入居金がクーリングオフの対象かどうかは、確認した方が良いかもしれません。

※費用の規則については、その地域によって異なる場合もあります

もし、解らないことや困ったことがあれば、「公益社団法人全国有料老人ホーム協会」へ問い合わせすることをおすすめします。

有料老人ホームについて:公益社団法人 全国有料老人ホーム協会
参照元:社団法人 全国有料老人ホーム協会(2015年11月時点、著者調べ)

まとめ

ここまで、有料老人ホームについて、費用やその選び方など、詳細をみて参りましたが、いかがでしたでしょうか?老人ホームと言えど、かなりの種類の施設が全国に存在することが判りましたね。また、費用についてもある程度、目安がついたのではないでしょうか。

かかる費用についても、介護保険やその他の制度を利用することで、かかる負担を抑えることも可能だということも判明しました。今後、自分にも降りかかってくるかもしれない「介護問題」。ぜひ、参考にしてみて下さいね!