【郵便為替】どうやって使うの?仕組みと利用方法が知りたい!

「郵便為替」で送ってください、という記述を見て「郵便為替ってどうやって使うの?」「窓口でしか扱いがないの?」「土日に送る方法は?」などと慌てる人も多いようです。専門学校や看護学校への願書提出時など「郵便為替」が必要になった場面のために「郵便為替」の基本情報についてわかりやすくまとめました。



郵便為替とは

専門学校への入学を考えている加奈子さん。母親に「郵便為替」のことを尋ねている様子です。

便利な送金手段

加奈子(以下:K):ただいまー、ねぇ、郵便為替って何?

母親(以下:M):おかえり。早く手を洗ってきなさい。郵便為替がどうかしたの?

K:専門学校の願書を出すときに、選考料として郵便為替で2万円払うようにと願書の書類に書いてあるの。

M:郵便為替、使ったことないの?

K:ないわよー、何に使うのよ。郵便局もあまり行かないし。年賀ハガキだって今はコンビニでも売っているのよ。郵便物はポストに出せばいいし。

M:そうね。郵便為替って使う用事がないと知らないものかもしれないわね。なんていうのかな、送金のための便利な手段、といったところかしら。

入学要項 | 入学案内 | 上野法律ビジネス専門学校
参照元:上野法律ビジネス専門学校(2016年1月時点、著者調べ)

口座がなくても利用可能

K:送金ってことはATMでする振込みとか、そういうのと同じということよね?

M:そうよ。「お金を送る手段」の一つだからそういう認識でいいわ。ATMを使うときは銀行に口座があって、その口座と相手方の口座の間でお金のやりとりが発生するでしょう?でも、郵便為替は口座がいらないというところが特徴かしら。

K:口座なしでの送金か…。考えてみると、それって他の方法ではありえないかも。現金書留以外では郵便為替だけの特徴という気がする。

M:そうよ。郵便為替では郵便局、ゆうちょ銀行が為替証書を発行して電文により送金をするの。郵便局やゆうちょ銀行の窓口で対応して送金してくれるシステム。

K:為替証書?!なんだか仰々しい…!

普通為替-ゆうちょ銀行
参照元:ゆうちょ銀行(2016年1月時点、著者調べ)



普通為替の仕組み

郵便為替は3種類

M:そもそも郵便為替って「普通為替」「電信為替」「定額小為替」の3種類があったの。郵便局が民営化される前ね。

K:そういえば民営化っていつからだった?

M:2007年よ。

K:もうそんなに経つのか…よく覚えていないけれど。あ、ごめんごめん、それで3種類あってどうしたの?

M:普通為替と定額小為替は民営化になっても変わらず取扱いされているけれど、電信為替がなくなって、電信現金払という形になっているのよ。

K:それで、今回私が願書申込みに利用する郵便為替は?

M:普通為替のことだと思うわ。

郵便為替・郵便振替の送金サービス等のお取扱い-ゆうちょ銀行
参照元:ゆうちょ銀行(2016年1月時点、著者調べ)

普通為替証書で送金する

M:「普通為替証書」という名前が仰々しく感じられるってことだったわね?

K:そう、そう!どんな形で送金されるシステム?

M:お金を送るということだから、きちんとした形がとられると思っておけばいいわ。まず、送りたい側が郵便局あるいはゆうちょ銀行の窓口に行くでしょう。送金する金額と送金するためにかかる料金を合わせて窓口で申し込むの。そうすると為替金、つまり送るお金ね、の額が記載された「普通為替証書」というものが発行されるわけ。そこに受取人欄があるから受取人(送りたい相手)の名前を記入して送るという仕組み。

K:ATM手数料みたいに手数料がかかるってことね?当たり前か…。

M:そう。「普通為替証書」1枚につき、送金額5万円未満なら430円の料金がかかる。5万円以上なら650円。でも送金額の上限が1枚あたり500万円以下となっているから、大金を送りたい場合に安全だし、便利と言えるのではないかしら。10万円を超える金額を送る場合は本人確認書類を窓口で提出するらしいわ。

普通為替を受け取る手続き

K:なるほどね。窓口でお願いするから安心感もあるかなぁ。受け取るときも窓口?

M:そうよ。送られてきた「普通為替証書」をどこでも近くの郵便局あるいはゆうちょ銀行へ持っていけばいいの。証書と引き換えに記載されている金額を受け取れるわ。お金の受け渡しだから、本人確認できる書類等を持って行くといいわね。10万円を超える金額の場合、確認を求められる場合もあるそうよ。手続き上、印鑑も必要よ。

K:金額が大きい場合はそうしておいた方が良さそうだよね。ATMみたいに暗証番号があるわけではないのだし。

6カ月の有効期間に注意が必要

M:そうね。それから、有効期間があるからそのことも注意が必要ね。

K:有効期間?いつまでも放置しないで早くお金を受け取る必要があるということ?

M:そんなに慌てなくても有効期間は6カ月あるわ。過ぎてしまった場合は再発行を請求できるみたいだけれど、そんなの面倒でしょう?あまり放置しておくことはオススメできないわね。それに、5年間放置してしまうと為替金の受け取りができなくなってしまうようなのよ。

K:宝くじだって引き換えに期限があるものね。普通為替証書も、受け取ったら早くお金を受け取るという意識が大切だ!

普通為替-ゆうちょ銀行
参照元:ゆうちょ銀行(2016年1月時点、著者調べ)

定額小為替とは

少額の送金に便利

K:普通為替以外の…えーと、定額小為替?は何?どう違うの?

M:定額小為替は「定額小為替証書」を使って送金する方法なのよ。普通為替との違いとして、少額の送金に使われることが多いということが言える。

K:少額ってどのくらい?

M:12種類あるのよ。

【定額小為替の種類】
・50円
・100円
・150円
・200円
・250円
・300円
・350円
・400円
・450円
・500円
・750円
・1,000円

K:500円までは50円刻みで、そこから1,000円までは250円刻みだね。

M:そう。その金額を組み合わせる形で「定額小為替証書」が発行されるわ。普通為替と同様、証書の受取人欄に送りたい相手の名前を記入して送る、という仕組み。料金は定額小為替証書1枚につき100円と一律で決まっているのよ。

K:え?50円送る場合も100円送る場合も100円の料金?

M:そういうことになるわね。普通は1,000円とか1,500円、あるいはそれ以上で利用するパターンが多いと思うけれど。受け取り方や有効期間は普通為替と同じよ。

定額小為替-ゆうちょ銀行
参照元:ゆうちょ銀行(2016年1月時点、著者調べ)

民営化の影響

K:なんだか料金が高いなぁ。

M:そうね。郵便局に対して、まだ「民営化」する前のイメージが残っているからでしょうね。以前は料金がとても安かったのよ。便利な制度だったの。「送金しやすくして経済をよくまわすもの」としての位置づけでもあったからね。でも、民営化することになって適正料金となった経緯があるの。

K:確かにね、高い気はするけれど、公的なサービスではないしね。仕方ないのかな。



電信現金払とは

送る側だけ口座保有条件

K:じゃあ、残り一つの…えーと…。

M:電信現金払ね?

K:そう、それはどんな送金方法?

M:送る側が口座を持っていることでできる送金方法よ。口座通帳を窓口に出して送金額を指定、相手先の郵便局、ゆうちょ銀行を指定することで送られた側が窓口で受け取ることができるの。手続きのときには通帳のお届け印も必要よ。オンラインでの処理だからスピーディに相手側が送金額を受け取ることができるのよ。

K:なるほど。普通為替や定額小為替との違いは「送る側」が口座を持っているということなのね。

M:そうよ。1回の送金上限は500万円だから、上限額も普通為替と同じなの。

K:料金は?

M:1件あたりで648円。

電信現金払(窓口払)-ゆうちょ銀行
参照元:ゆうちょ銀行(2016年1月時点、著者調べ)

利用するためのポイント

窓口手続きだから平日昼間のみ

K:送金方法としていいことはわかったけれど、ATMと違って窓口対応だから取扱いは平日昼間だけでしょう?店舗の場所も限られているし。

M:そうね。そうなるわね。

K:だとすると不便に思う人もいるでしょうね。普段働いている人とか。

M:そうね。だから、代理人でも受け取れる仕組みになっているのかもしれない。

K:代理人?!でも受け取っていいの?

ゆうちょ銀行 店舗取扱状況一覧
参照元:ゆうちょ銀行(2016年1月時点、著者調べ)

代理人でも受け取り可能

M:証書の委任欄に記入することで、代理人が受け取ることができるのよ。

K:それなら便利ね。

M:他の手続き、つまり送るときや払い戻しをする際には委任状が必要。委任する人が自筆で記入することが条件となっているの。代理人は窓口に本人確認書類や印章を持っていくことが必要となる。また、場合によっては本人に電話確認する場合もあるわ。お金の受け渡しだからそのくらい慎重に行うことになっているようよ。確認がとれないとお金を渡さないようね。

普通為替-ゆうちょ銀行
参照元:ゆうちょ銀行(2016年1月時点、著者調べ)

委任状の記載例
参照元:ゆうちょ銀行(2016年1月時点、著者調べ)

ゆうゆう窓口では手続き不可

K:時間外窓口はどうなの?夜間とかの?

M:ゆうゆう窓口のことね。あそこは集荷とかをやっているだけで郵便為替は取り扱っていないわ。残念だけど。

K:あくまでも普通の窓口の時間内でのサービスなのか…。

M:そうねぇ、基本的に9時から16時かしらね。一部の郵便局では17時あるいは18時まで取り扱っているらしいから、調べてみるといいかもしれない。

ゆうゆう窓口・集荷に関する連絡先を調べる – 日本郵便
参照元:ゆうちょ銀行(2016年1月時点、著者調べ)

郵便局・ATMをさがす‐日本郵政
参照元:ゆうちょ銀行(2016年1月時点、著者調べ)

土日は不可能

K:だとすると、平日だったら17時か18時まで取り扱っている郵便局があるから探してみるという方法があるとして、土日はNGということ?

M:そうね。どうやらなさそうだわ。平日の対応時間が長いところでも土日はやっていないもの。郵便為替は平日限定の業務と考えておいていいみたいね。

K:日数の余裕を持って手続きしておかないと「明日は土曜日だから駄目だ!」ということになってしまうものね。気を付けないといけないかも。

郵便局・ATMをさがす‐日本郵政
参照元:ゆうちょ銀行(2016年1月時点、著者調べ)

金券ショップにもない

M:確かにね~、金曜日になってから「明日の土曜日に定額小為替を手に入れたい!」と思う人などは困るでしょうね。

K:金券ショップにはないのかな?

M:ないわよ。そもそも、定額小為替は窓口で払い戻しできるもの。わざわざ金券ショップで安く売るメリットは何もないわ。

K:なるほど。やっぱり時間の余裕を持って手に入れておくしかないね。平日に時間がないなら誰かに頼むとかして。

定額小為替-ゆうちょ銀行
参照元:ゆうちょ銀行(2016年1月時点、著者調べ)

銀行手数料はどのくらい?

銀行ATMの振込み手数料

K:やっぱり時間の制約を考えるとATMの送金が便利だなぁ…。手数料を比較するとどうなるのだろう。

M:気になるわね。

K:調べてみる!例えば…三菱東京UFJ銀行のATMの場合だと、三菱東京UFJのキャッシュカードを使えば三菱東京UFJの他店への振込みであれば一律108円。他行への振込みだと3万円未満が270円。3万円以上が432円。

M:現金での振り込みだとどうなるの?

K:三菱東京UFJの他店への振込みで3万円未満216円、3万円以上が432円。他行への振込みだと3万円未満が432円、3万円以上が648円。

M:ATM手数料はどうなっていたかしら?

K:それもあるね!えーっと、平日8時45分から21時までは無料、その他の時間は108円。土日祝日も同じ。

M:土日祝日も8時45分から21時まではATM手数料が無料なのね!知らなかった…。

K:「もっと便利になりました」って記載されているから以前は有料だったみたい。

M:そうよー、そのイメージがあるわ。

振込手数料 | 三菱東京UFJ銀行
参照元:三菱東京UFJ銀行(2016年1月時点、著者調べ)

当行ATMサービス改訂のお知らせ | 三菱東京UFJ銀行
参照元:三菱東京UFJ銀行(2016年1月時点、著者調べ)

コンビニ手数料の場合

K:銀行の場合、コンビニでも振り込みできるけれど、コンビニ手数料もあるよね。

M:いくらくらいなの?

K:提携先コンビニATM利用手数料が平日8時45分から18時までが108円。それ以外は土日祝日も含めて216円。

M:提携先コンビニって?

K:セブン銀行ATM、ローソンATM、E-net ATM。

M:振込手数料にATM手数料、あるいはコンビニATM手数料を足すことで、合計の手数料がわかるということね。

平成25年12月20日(金)より、提携先コンビニATMご利用手数料を改定しました。 | 三菱東京UFJ銀行
参照元:三菱東京UFJ銀行(2016年1月時点、著者調べ)

貯金窓口が開いている平日に利用

M:確かに銀行のATM振込料もさほど高くないし、時間が自由で便利よね。加奈子が「郵便為替」を知らないのも無理ないわね。民営化で料金が上がったから尚更ね。

K:うん、そうかも。願書の受付で「郵便為替」と書いてあったから必要だっただけで、通常の振込みは大抵ATMで済むもの。

M:そうねぇ。為替だと口座を持っていなくてもいいし、口座番号を教えなくていいという利点があるから、そういった場合にはいいと思うけれどね。定額小為替なら料金も安いし。でも、民営化以前が1/10の料金10円だったから「高くなった!」って思う人も多いみたいなのよね。

K:10円!それが安すぎただけのような…。

M:でも、願書で必要な場合など「郵便為替で」と指定されている場合はしっかり指定日までに用意して送ることが大事ね。

K:うん。そのためにもどういう仕組みか理解できて良かった!