【雇用保険の手続き方法】転職・退職を考えている人なら知っておきたいコト

仕事を転職したり辞めたりした後に、生活の助けとなってくれる雇用保険(失業保険)のことをご存知の方も多いかと思いますが、どのような手続きを取れば良いのでしょうか?今回は筆者が転職した際の経験も踏まえ、分かりやすくご紹介したいと思います。



雇用保険について知ろう!

まず初めに、雇用保険について大まかに説明したいと思います。雇用保険とは、厚生労働省が保険者となり行っている保険事業のことを言います。失業者への給付を行うために『失業保険』とも言われているようです。この保険は、労働者か何らかの理由で失業に陥った時に、再就職までの生活を安定させ就職活動を円滑に行えるように支援する制度として作られました。

受給するにはハローワークへ行くことが前提になってきますが、給付条件において一番に重要なことは『再就職をする意志があるか、そのために行動をしているか』です。万一、再就職の意志がない場合は保険給付を受けることは出来ないので注意する必要があります。

ただし、再就職の意志があれば全ての職種において強制加入する保険ですので、労働者の全員が対象となるようです。

雇用保険(こようほけん)とは – コトバンク
参照元:コトバンク(2016年1月、著者調べ)

[雇用保険]受給できる期間

雇用保険の受給期間は、原則として『離職した日の翌日から一年間』となっています。所定給付日数330日の方は一年と30日、360日の方は1年と60日のようになります。その際、けがや病気、妊娠、出産、育児等のやむを得ない身体的な理由により引き続き30日以上働くことができなくなった場合、その働くことのできなくなった日数だけ、受給期間は延長が可能のようです。

※延長できる期間は最長で3年間となっています。

所定給付日数330日及び360日の方の延長できる期間は、それぞれ最大限3年-30日及び3年-60日となります。この措置を受けようとする場合には、上記の理由により引き続き30日以上職業に就くことができなくなった日の翌日から起算して1か月以内に住所又は居所を管轄するハローワークに届け出なければなりません。(代理人又は郵送でも結構です。)

なお、再就職手当て受給後に倒産等によって再離職してしまった場合は一定期間、受給期間が延長される場合もあるようです。このように、さまざまな理由で離職をした人へ対しての支援をしてくれる制度ということですね。

[雇用保険]受給額に差はあるの?

一般離職者の支給日数は、年齢に関わらず被保険者期間が1年以上10年未満で90日、10年以上20年未満で120日、20年以上で150日となっています。

しかし倒産・解雇などにより離職を余儀なくされた場合は『特定受給資格者』とみなされ、年齢によって支給日数が変わってくるようです。例えば、被保険者期間が5年以上10年未満の時、30歳未満だと120日、45歳未満で180日、60歳未満で240日となっており、自己都合で退職した時より全年齢層で優遇されています。ま た、年齢があがるにつれ、その優遇度はアップしており、一般離職者とかなりの差がでてきています。

このように、一般離職者と特定受給資格者では支給日数に差があり、総支給額もかなり変わってくるようです。

[雇用保険]平均するとどれ位貰えるのか

失業給付金は在職中の賃金がベースとなってくるようです。一般的な基本手当が支給されるのは、以下の2つの要件があてはまる人です。

■就職しようとする積極的な意思があり、いつでも就職できる能力があるにもかかわらず、職業に就くことができない「失業の状態」にあること

■離職の日以前2年間に、雇用保険に加入していた月(賃金支払となった日数が11日以上ある)が通算して12カ月以上あること

※期間の定めがある労働契約の期間が満了し契約更新がなかった人、病気や妊娠など正当な理由で離職した人、会社の倒産、解雇などで離職をした人は、離職の日以前1年間に6か月以上の被保険者期間でOKです!

では実際にいくら支払われるかというと、1日当たりの支給金額(基本手当日額)は、在職中の賃金をもとに計算されます。また、年齢区分ごとに上限額が決められているようです。ちなみに筆者の場合は、自主退社ですので給与の三分の二程度を三ヶ月間受給した記憶があります。

ハローワークインターネットサービス – 雇用保険手続きのご案内
参照元:ハローワークインターネットサービス(2016年1月、著者調べ)



【雇用保険の手続き】いつ始めるのがベスト?

さて、ここからが本題となります。雇用保険の手続きはまず初めに勤めていた企業から『雇用保険被保険者離職票』というものを貰う必要があります。筆者の場合は辞めた後すぐに自宅へ会社から書類が送付されてきましたが、会社によっては自分で取りに行かなければならない場合もあるようです。万一、貰えなかった際は焦らず最寄りのハローワークで相談してみることをお勧めします。

管轄しているハローワークは、以下のHPで調べることが出来ますので確認することをお勧めします。

都道府県労働局(労働基準監督署、公共職業安定所)所在地一覧|厚生労働省
参照元:厚生労働省HP(2016年1月、著者調べ) 雇用保険の手続きのタイミングですが、一般的には仕事を辞めてから手続きをすれば良いと思っている方もいるかもしれませんが(私もそうでした)、ハローワークのHPによりますと『出来れば在職中に』と表記されています。

ハローワークに提出する『離職証明書』というものは、離職前に本人が記入押印(自筆による署名でも可)をしなければならないようです。離職理由等の記載内容についても事前に確認しておくと良いかもしれません。

離職後、『雇用保険被保険者離職票』が手に入り次第、それを最寄りのハローワークに持っていきましょう。また、離職票とは別に用意しなければならないものがいくつかあるので、以下のものを揃えましょう。

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■ハローワークへ持っていく書類一覧
・離職票-1、職票-2
・雇用保険被保険者証
・運転免許証・パスポートなどの身元証明書
・印鑑
・証明写真2枚(直近3ヶ月以内・たて3cm×よこ2.5cm程度)
・本人名義の銀行預金通帳(郵便局でもOK)
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[雇用保険の手続き]提出の次にすること

上記の書類をハローワークに提出して早速受給できる、というものではない点に注意してください。早くハローワークへ書類を提出しなければならない理由は、手続きをした日から7日間は失業保険を貰う期間に入らないという点にあります。

ハローワークで手続きをして通算七日間は、どのような条件の方も失業保険を受給することは出来ないようですので、注意してください。この期間のことを『待機期間』といいます。待機期間が生じてしまう理由は、国が完全失業者であることを確認するためのようです。

なお、この間に再就職をしますと当然ながら失業者ではなくなりますので、手当てを受給することは出来なくなるようです。ただし、待機期間の7日間というのは、連続して7日間でなくても通算して7日間あればOKなので、日雇い労働などは問題ありません。

その代わり、労働した日数だけ待機期間は延長されるようです。また、退職理由が自己都合の場合は、待機期間が終了した翌日から、今度は給付制限(3ヶ月間)が始まり、この間は失業保険の支給はなされないようですので注意が必要です。

■ポイント1
退職した理由が自己都合→待機期間(一週間)の後、更に三ヶ月支給はされません。
■ポイント2
退職した理由が会社都合→待機期間終了次第受給取得があります。

[雇用保険の手続き]説明会に参加する

無事に待機期間を過ごしますと、ハローワークの方から初回手続きの際に教えてもらえる日程、場所にて『雇用保険説明会』というものが開催されており、必ず参加する必要があります。

説明会では、主に雇用保険制度の解説・ハローワーク施設の利用方法などの説明がありますので、今後の求職期間の不安もなくなると思うので真面目に聞くよう勧めます。そして、説明会が終わると、第1回目の『失業認定日』というものが知らされます。

■失業認定日とは?
認定日より前の28日間における求職活動の実績を認めてもらう日です。認定日で求職活動実績が認められると、1週間~10日程度で失業保険の給付金が銀行口座に振り込まれるという流れになっています。※通常の認定日をクリアするためには求職活動が2回必要です。

認定日とは何をする日?
参照元:失業保険をもらおう!(2016年1月、著者調べ) 28日周期である認定日ごとにハローワークへ行き、失業認定申告書というものを書く必要があります。この認定日は4週間に1度、必ずありますので書類を提出することが義務となってきます。失業認定申告書には主に、4週間での求職活動状況や収入があったかどうかを確認するものです。

求職の証明をするには

これは筆者の経験談ですが、失業認定申告書を提出し認めてもらう前提として、企業を探して面接等の予約をしているか、一次審査の書類を送付した企業があるか等を問われた記憶があります。

簡単なのは、ハローワークに赴いた足でその場で求人をチェックし提出するという方法です。ハローワークで面接する企業と確認を取ってもらうことが分かれば簡単に書類の審査は終了すると思います。なお、ハローワーク以外で求人を見つけたりしている場合はその証明が必要となります。

求職中ですと、更なるキャリアアップを目指して資格取得をしたい方や、慎重に会社を選びたい方など様々な目標を掲げていると思います。そのような場合も求職活動をしているとみなされるので、以下の点を参考にしてみてください。

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■求職中とみなされる活動
・求職やキャリアアップに関してのセミナーを受けている
・キャリアアップを目指すために資格を取得しようと勉強している
・ハローワークに定期的に通ったり求人誌などから企業数社に応募、面接等をこなしている
・職業訓練学校へ通っている
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『再就職する意思がある』とみなされれば、皆様の熱意をサポートしてくれる手当てだと思いますが、念のためハローワークにて今後の就職活動のことを相談することをお勧めします。

失業保険のために求職活動の実績を作る!資格試験などがおすすめ|シツホ
参照元:シツホ(2016年1月、著者調べ)

雇用保険の手続きが困難な場合

雇用保険の手続きや認定日など、どうしても都合があり行くことが出来ない場合はどのようにすればよいのでしょうか?

冠婚葬祭や急用がある場合

突然不幸があったり、風邪をこじらせてしまったりと、定められた認定日に突然急用が入ってしまった場合は、事前にハローワークへ連絡をすることで認定日を変更することが可能なようです。その際はしっかりと事情を説明し変更をしてもらうことをお勧めします。

怪我や病気で行くことが困難な場合

大怪我をしてしまい動くことが出来なかったり、『鬱病』などの精神の病で仕事を退職した場合、30日以上働くことができないという証明があれば代理人に頼んで申請や、認定日へ赴いてもらうことが可能となります。

雇用保険関係の届け出書類には通常代表者の氏名及び代表者印を押印が必要なのですが、代理人を選任することで、代理人の氏名及び代理人が使用する印により届け出をすることが出来るようです。代理人選任および解任届は5枚複写となっており、以下合計5枚が必要になります。

・雇用保険分2枚
・労災保険分2枚
・事業主控

また、雇用と労災両保険について代理人を選任する場合は雇用保険分を安定所へ提出し労災保険分を監督署へ持ってくことをお勧めします。

[雇用保険の手続き]最大のポイント

最大のポイントは、【すぐに働ける状況にあるか】という点にあるようです。ハローワークに本人が来れないということは「すぐに働けない状態」もしくは「ハローワークで求職活動をしていない」と判断されるようです。 求職活動をしていないとみなされてしまうと、給付手続きを行うことは出来ません。

「すぐに働ける状態」ではないと判断された場合のみ、失業給付を受ける手続きが可能のようですので注意するようにしてください。



然るべき手順で申請をしよう

失業保険を受けるということは、多くの手続きが必要となりますが大切なことは『早めに手続きを行う』ことかと思います。待機期間などどうしても給付までに時間がかかってしまう手続きなので、生活にゆとりを持たせるためにも迅速に手続きすることをお勧めします。

資格を取ったり勉強をしてスキルアップを目指せることも利点かと思いますので、有意義な就職活動期間を送ることが出来たら、人生において有意義な時間になるなあと筆者は感じました。

※本記事の情報は、一般的または筆者個人の調査によるものです。法令などの改正、前提事実や個人状況の違いや変化によって、掲載内容と実際の結果が異なってしまう可能性があります。従って本記事の掲載内容については一切の責任を負いかねますので、内容の解釈や実践はご自身の責任で行い、専門家に相談されることを推奨いたします。