カードローンが減額された!そんな事態に遭わないためのポイント

カードローンは便利ですね。資金がいきなり必要な時にも金融機関のATMを利用すればいつでも用立てることができます。ところがいざ利用しようとしてATMにローンカードを差し込んでもお金が出てこないとなったらあなたはどうしますか?じつはこれは現実として起こりうるのです。そして金融機関はその減額の事実や理由をあなたに知らせてくれません。こんな事態に遭わないためにも対策が必要です。今回はそれについて学びます。



カードローンが減額されたら?

皆さんはお持ちのカードローンがある日突然減額されてしまったとしたらって想像されたことありますか?じつは、これは実際よくある話なのです。
ある日、いつものようにローンカードを出してお取引の金融機関の提携ATMで必要なお金を引き出そうとしたら、出てくるはずのお金が出ない…。何度ATMの前で同じ操作をしてもお金が出ない。普通の人なら何が起こったのだって狐に包まれます。

ところがしばらくして理由が分かります。まだ利用可能額に余裕があったはずのカードローンの利用可能額がいつのまにか取引金融機関によって減額されていて、減額された利用可能額以上の出金請求をしたためにお金が出なかったのです。しかも利用者には何の通知もありませんでした。これでは利用者が狐に包まれる感情になるのも無理はありません。

しかし金融機関の側からすれば、減額を行うには妥当な理由が存在あるいは発生したのです。そこでこのような事態に遭遇しないためにも、カードローンの利用者はちゃんとその理由を知っておく必要があると思います。



どうして減額が発生するのか?

どうしてカードローンに減額が発生するのか?皆さんはカードローンを金融機関に作ってもらった時にちゃんとその金融機関が用意している規約について詳細を読まれたことはありますか? もしなければ一度詳細を再読されることをお勧めします。

今回は減額の理由を説明するのに良い事例を見つけましたので、この会社の規約を見ながら、どうして突然連絡もなしにカードローンが減額されるかチェックしてみたいと思います。事例は消費者金融業大手のモビットです。以下ではモビットカード会員規約からの抜粋です。

第1条(会員)
 会員とは、モビットカード会員規約(以下「本規約」といいます。)を極度借入基本契約の契約条項として適用されることを承認のうえ、株式会社モビット(以下「モビット」といいます。)に入会を申込み、モビットが申込を承諾した方(以下「お客様」といいます。)をいいます。
第2条(契約の成立)
1.本規約にもとづく契約は、入会申込をモビットが承諾したときに成立します。
2.契約が成立した場合、モビットは、契約内容確認書を交付します。
第3条(極度額および利用限度額)
1.極度額は、お客様が希望した借入極度額を上限とし、本規約にもとづく契約成立にあたりモビットが極度額としてお客様に告知した金額とし、契約内容確認書に記載します。
2.モビットは、お客様とのお取引状況に関するモビットの審査により、極度額を上限として利用限度額を定めます。お客様は、利用限度額の範囲内で繰返し借入ができます。
3.お客様に次の各号のいずれかにあたる事由が生じた場合、モビットは、利用限度額を減額することができます。
①本規約に違反したとき、または債務不履行があったとき。
②貸金業法その他の法令等にもとづき必要とされるとき。
③お客様とのお取引状況に関するモビットの審査により、モビットが相当と認めたとき。
4.前項に定める他、モビットが相当と認めた場合、モビットはあらたな借入を停止することができます。
5.お客様のお取引状況に関するモビットの審査により、モビットが相当と認めた場合、モビットは、利用限度額を増額し、また、あらたな借入の停止を解除することができます。

出典:

pc.mobit.ne.jp
まず、減額そのものについて触れる前に重要な言葉の理解からスタートします。モビットの規約の中にある「極度額」及び「利用限度額」という言葉です。ここで、「極度額」というのは金融機関と利用者の契約によって利用者に貸せる最大限の金額のことを言います。

一方、「利用可能額」というのはその「極度額」の範囲内で変動する金融機関が都度定める利用の上限の額のことで、通常カードローン利用者がお金を出し入れできている枠はこの「利用可能額」のことを指します。つまり、常に極度額が利用可能額に対し大きい、もしくはイコールの関係になっています。

なぜこのようなややこしい形にしているかというと、金融機関は利用者のカードローンの利用状況や信用状況を常にチェックしていて、その状況の変化に応じて臨機応変に「増額」や「減額」あるいは「利用一時停止」の対応をすることでリスク管理をしているからです。

これをひとつひとつ個別のローン契約によってやっていると、時間もコストも掛かりますのでこのような形にすることで弾力的にカードローンの管理が可能になります。

減額が発生する理由

それでは引き続きモビットの規約に注目してください。規約第3号にはっきりと減額の理由が書かれています。

①本規約に違反したとき、または債務不履行があったとき。

「本規約に違反」というのはかなり広範囲なのでひとつひとつ書くのは難しいですが、例えば「お客様が個人情報に関する重要な変更があった時遅れることなく連絡してください」となっているにも関わらず、住所や電話番号など変更したにもかかわらず連絡しておかなかったため、金融機関の側から連絡不能になった時、あるいは転職をしたにもかかわらず転職先の連絡先を金融機関に届けていなかったなどがあるでしょう。

いずれも利用者の信用を落とします。あるいは「債務不履行があった時」というのは返済が遅れた、あるいは何か月も放置して滞納状態になった時のことです。

②貸金業法その他の法令等にもとづき必要とされるとき。

これは銀行ではなく主に消費者金融や信販・グレジットカード会社のキャッシングに関わる事項ですが、貸金業法では総量規制により利用者の年収の3分の1以内までにローンの利用額を制限するよう定めています。

そのため、もし利用者がモビット以外に他の同業者等でカードローンを利用してこの所得制限に抵触しそうになったら、モビットは法令違反を避けるため「減額」により、全体として所得制限以内に収まるように自衛します。もちろん利用者に「連絡なし」に減額しますので、利用者からすればいきなり使用制限、あるいは使えない状態が生まれてしまうのです。

③取引状況に関するモビットの審査が行われたとき。

これは色々なケースが考えられますが、ひとつはモビットが利用者のカードローンの信用状況を定期的にチェックしていて、顧客が複数のカードローン取引を複数の金融機関で過剰にやっていたことが判明した時が該当するでしょう。

あるいは総借入額がモビットの与信判断を越えた時、あるいは他社取引で返済の延滞など、信用を落とす行為が判明した時などです。いずれもモビットはカードローンの「減額」あるいは利用の「一時停止」で防御しようとします。

総量規制とは | 貸金業法について
参照元:日本貸金業協会(2016年1月 著者調べ)

モビット公式サイト
参照元:モビット(2016年1月 著者調べ)

減額あるいは利用停止を避ける方法

それではカードローンの突然の減額を避けるにはどうしたらいいでしょうか?単純に書けば今まで学んできたことの逆をすればいいのです。ただ逆をすればいいと言っても世の中、そんなに自分の都合のいいようにはできないことも十分承知しています。

だから「減額」あるいは「使用停止」という事態を避けるためにも、前もって準備したり心がけたりすることで最悪の事態を避けるよう努力したらいいのです。ここではそれを具体的に見ていきましょう。

①返済をしっかり守る。

当たり前のことですが、ローンの基本中の基本は「返済をしっかり行う」ということです。「一日ぐらい返済を遅らせてもいいだろう」なんて考えではダメです、完全にアウトでしょう。決められた返済日にはちゃんと決められた額の返済をきちんと行う、これが信用を維持するための基本です。

②できるだけ他社での借り入れをしない、安易に借入総額を増やさない。

縁あってその金融機関での取引ができたのですから、できるだけその金融機関を通じて取引の程度を深めてください。カードローンについても「増額」という方法があります。借り入れと返済という実績を重ねていけばその金融機関は増額にも応じてくれます。

安易に他社での取引を増やしていけば、いずれ限界にぶち当たります。そして下手すればそれがメインの金融機関にも知られて信用が落ちてカードローンの「減額」にもつながりかねません。まずはメイン取引重視の姿勢が重要でしょう。

③個人情報の変更は遅滞なく金融機関に連絡する。

これも返済をしっかり守ると同時に金融機関に対して自分の信用を上げるあるいは維持する大事な約束事です。住所、電話、転職などの重要事項の変更は特に大事です。もちろん連絡することで逆に信用懸念から金融機関の態度を硬化させて「減額」や「使用一時停止」ということは起こるかもしれません。

しかし重要事項の変更を知らせず放置したり、隠すことよりはるかにそのほうが「信用の維持」という側面からは大事であるということを認識してください。なぜなら、状況が改善したらふたたび「原状回復」や「使用停止解除」ということもあるからです。

「極度額」が常に「利用可能額」より大きいという事実を思い出してみてください。これは「減額」と同様、逆に利用者の融資条件が復活したら(たとえば転職先で嘱託から正規社員に格上げされた)ふたたびカードローンが「原状回復」される可能性を示しているからです。

それから絶対にやってはいけないこと、「虚偽申告」です。たとえば収入の過大親告です。いずればれます。ばれたら完全に信用失墜で、せっかくのカードローンも永久使用停止になります。



最後に

さて、カードローンが減額されたケースについてその主な理由、および対策について述べてきましたがいかがでしたか?

一般的にカードローンがいったん減額されてしまったら回復するのはかなり難しいと言われています。それは事実かもしれません。金融機関も一度信用を落としてしまった顧客の信用回復を気長に待つより、あらたな顧客の開拓に力を入れたほうが手っ取り早いことも理解はできます。

それだけにカードローン利用者の側はその金融機関の気持ちも踏まえたうえで、できるだけ減額されないように前もって対策を組んでおく必要があります。

それさえできていれば、カードローンは利用限度額の範囲内で繰り返し利用できる便利なローンであることはいうまでもありません。これからも「減額」されることのないような賢いカードローン利用者であることを心がけたいものです。