<先進医療の費用>そんなに高くないって本当?!

保険の「先進医療特約」という名前で知った人も多いかもしれません。先進医療って高度な治療っぽいな、高度だから保険外で高そう、そんなイメージをお持ちかもしれませんね。先進医療にはどんな種類があってどのくらいの費用がかかるのでしょうか?保険検討の際にも参考になる「先進医療の費用」についてご紹介します。



先進医療とは?

厚生労働省が定めています

「先進医療」の種類は厚生労働省が定めています。平成27年11月1日時点で108種類あります。また、実施する医療機関も決まっており、厚生労働省のHPで確認することもできます。

●先進医療を受けた時の費用
一般の保険診療の場合と比べて「先進医療に係る費用」を多く負担することになります。
・「先進医療に係る費用」:全額自己負担することになります。医療の種類や病院によって異なります。
・「先進医療に係る費用」以外の通常の治療と共通する部分(診察・検査・投薬・入院料等)の費用:一般の保険診療と同じ扱いです。

一般保険診療と共通する部分は「保険給付される」ことがわかりますね。ポイントは「先進医療の費用」が一体どのくらいか、ということになりそうです。

先進医療の概要について |厚生労働省
参照元:厚生労働省(2015年11月時点、著者調べ)

費用についての具体的イメージ

例えば総医療費が100万円だった治療を受けたケースで具体的にイメージしましょう。このうち先進医療に係る費用が20万円だった場合はどうなるでしょうか。

●先進医療費用20万円:全額負担
● 通常の治療と共通する部分は保険給付のため80万円の3割負担:24万円

ですから、負担は合計額44万円だけとなります。しかも保険給付分については高額療養費制度が適用されますから果てしなく高額になる、ということもありません。

思っていたよりも高くならない、という印象に変わったことと思います。では、先進医療費用にはどのくらいものがあるのか、続いてご紹介していきましょう。

先進医療費用の例

種類が沢山ある先進医療ですが、いくつかの例と技術料(先進医療費用)をご紹介しましょう。

【先進医療技術:技術料(1件当たり平均額):平均入院期間:年間実施件数】
●高周波切除器を用いた子宮腺筋症核手術:301,000円:11.3日:130件
●陽子線治療:2,635,433円:12.5日:2,916件
●自己腫瘍・組織及び樹状細胞を用いた活性化自己リンパ球移入療法:409,085円:3.3日:144件
●多焦点眼内レンズを用いた水晶体再建術:509,863円:1.3日:7,026件
●歯周外科治療におけるバイオ・リジェネレーション法:59,215円:-:371件
●前眼部三次元画像解析:3,857円:0.5日:7,458件

いかがですか?TVで紹介されることもあった陽子線治療=先進医療=高い、というイメージをお持ちの方も多いと思います。しかし、このように「先進医療」と言っても陽子線治療ほど高額なものはまれなのです。「先進医療」なのに数千円のものもあります。

先進医療のために保険を沢山かけなくては!と思っていた方もこのような現状を知ることで少し冷静になれるかもしれませんね。

先進医療とは? どれくらい費用がかかる?|公益財団法人 生命保険文化センター
参照元:公益財団法人 生命保険文化センター(2015年11月時点、著者調べ)



どこで受けられる?

医療機関が決まっているから

「先進医療」のためにはそれなりの技術と設備が必要ですね。そのため、医療機関が定められています。例えば陽子線治療はどのくらいの医療機関で受けることができるでしょうか?ご紹介しましょう。

・千葉県 国立がん研究センター東病院
・兵庫県 兵庫県立粒子線医療センター
・静岡県 静岡県立静岡がんセンター
・茨城県 筑波大学附属病院
・福島県 財団法人 脳神経疾患研究所附属南東北がん陽子線治療センター
・鹿児島県 財団法人メディポリス医学研究財団 がん粒子線治療研究センター
・福井県 福井県立病院
・愛知県 名古屋市立西部医療センター
・北海道 北海道大学病院
・長野県 社会医療法人財団慈泉会 相澤病院

北海道から九州まで、ある程度の医療機関で受けられることがわかります。安心ですね。

先進医療を実施している医療機関の一覧|厚生労働省
参照元:厚生労働省(2015年11月時点、著者調べ)

非常に高額なものはまれ

いかがでしたか?「先進医療」について「非常に高額」なイメージをお持ちの方も多かったかもしれませんが、陽子線治療以外の治療ではそれほど高くないものが多いことがお分かりになったことと思います。

また、一番実施件数の多い「先進医療」は白内障の治療である「多焦点眼内レンズを用いた水晶体再建術」ということ、先進医療費用も50万円程度ということがわかりました。ある程度の保険でカバーできていれば、「先進医療」を安心して受けることができます。また、陽子線治療の実施医療機関に比べ、「多焦点眼内レンズを用いた水晶体再建術」を実施している医療機関は多数あります。

安心して高度な医療を受けることができる環境ということですね。保険検討の際に考える「先進医療」分につき、この知識を活かしてみてはいかがでしょうか。 *本記事は一般的な情報に過ぎず、適用法令等の改正、前提事実や個人状況の違いおよび変化によって、掲載内容と実際の結果が異なってしまう可能性があります。従って本記事の掲載内容については一切の責任を負いかねますので、内容の解釈や実践はご自身の責任で行い、専門家に相談されることを推奨いたします。