経理の派遣は潰しがきく?給与相場や応募のコツまとめ

事務職の派遣の中でも、経理は専門的な仕事が多いことやキャリアアップが見込めることから、長く事務職で働きたい人にも人気が高い職種の一つです。経理事務をやってみたい人のために、給与の相場や応募のコツなどをまとめました。



経理って何するの?

経理はお金の管理とデータの収集が仕事

経理といえば「お金を扱う仕事をする人」という漠然としたイメージになりがちですが、会社の中で経理職の役割は、ズバリ「お金の管理といろいろなデータを収集する」ことです。経理には、お金の情報もそれ以外の情報も全てが集まってきます。

会社の中でのデータベースとしての側面も持っていて、いわば会社の核といってもいいかもしれません。では具体的にどんな仕事をしているのでしょうか?これは会社によって本当にさまざまと言えます。

例えば、会社の規模がさほど大きくないところなどは経理職の社員は1人か2人で、経理の全ての業務をこの1人か2人でこなしているというところもあります。その場合には、経理に関わる業務のほとんどを経験できるかもしれません。

一方で大企業に多いようですが、経理課の中にもさらに部署が分かれて、合計すると経理を担当している社員が何十人といるばあいもあります。このような場合には、経理の業務が細分化されて各社員に振り分けられることが多いようです。

例えば、買掛金担当の部署や売掛金担当の部署などがあり、そこに所属する人は買掛金の管理のみを行う、というようなケースです。このような場合は経理全般の業務を担当することは難しくなるため、全体のお金の流れは把握しにくいかもしれません。

入出金の管理

経理の主な仕事の中には、取引先とのお金のやり取りや社員の費用清算といった日常的なお金のやり取りもあります。現金で支払った現金を受け取る場合の他に、銀行での振り込みやネットバンキングでの振り込みなども行います。会社によっては小切手や手形を扱うこともあるかもしれません。

派遣社員は入出金の管理を任されることも多いかと思いますが、この中で現金の取り扱いに関しては正社員が行い、派遣社員は振り込み確認や手続きをするというふうに役割が分担されていることもあります。また、1日の終わりや週、月の終わりには、現預金残高が帳簿に記載されている残高と一致するかの確認業務も発生します。

伝票起票

経理は毎月ごとや決算ごとに数字を確定させ、貸借対照表や損益計算書などの表を作成します。貸借対照表や損益計算書は会社の期間内のお金の動きをまとめた表になるのですが、この表を作る元となるのが日々の振替伝票の起票です。

例えば会社で使う備品を現金で購入した場合には、現金が動きますし備品の総金額が増えます。そこで現金と備品という項目の数字を動かす必要があります。この数字を動かす作業は振替伝票と呼ばれる伝票を起票して行われます。

ちなみにほとんどの会社が会計ソフトを使って振替伝票を作り、データを入力しています。会計ソフトにはいろいろな種類がありますが、基本的には振替伝票が貸借対照表や損益計算書などといった各種書類と連動していて、日々の振替伝票を会計ソフトに入力していくことによって数字が自動的に集計されて貸借対照表や損益計算書に反映される仕組みです。

決算作業と各種税金の申告書作成

会社によって経理課の派遣社員が経理の業務のどこまでを担当するかはさまざまですが、決算にはなんらかの形で関わることが多いかと思います。一般的には決算は税理士が入ることが多いのですが、税理士と連携して決算の補助をすることもあります。

決算が終わると法人税や消費税といった税金の計算と申告業務が待っていますが、この税金の算出と申告業務だけを税理士に任せて、決算書の作成は経理課で行うところもあるようです。また、全く税理士に頼まず、税金の算出と申告業務まで全ての業務を経理課で行うところもあります。

さすがに派遣社員にすべての業務を任せるという会社はほとんどないかと思いますが、決算や申告業務の一部を担当することは少なくありません。

給与計算や年末調整

給与計算や年末調整は労務にも関わるので、経理課ではなく総務課が担当している会社もあるかもしれません。しかし、経理課が行うところもあります。



経理の仕事概要

勤務パターンは決まっていることが多い

経理は事務職なので、フルタイム勤務でも基本的には平日9時-17,18時までといった勤務形態が一般的です。また、経理も業務は毎日決まった仕事というよりも、支払いが集中する15日や月末に業務量が増えたり、前月の数字を月初に確定させなければならなかったりするため、1カ月の中で忙しい期間と比較的余裕がある期間との波があるのも特徴です。

年間でいうと、決算の前後は特に業務量が増えてきます。この時期は残業が続いたりすることもあるようです。

給与の相場

派遣社員であれば、経理事務の時給は地域にもよりますが1,800円前後が相場のようです。中には時給が2,000円前後の求人もありますが、そこで求められるスキルやキャリアはかなり高いようです。経験を積んでスキルアップしていけば収入も増やすことが可能な職種と言えます。

経理派遣の時給相場 | 経理派遣.com
参照元:経理派遣.com(2016年1月時点、著者調べ)

経理に必要な資格やスキル

経理はつぶしがきくとよく言われますが、経理は業務が専門化していくほどに即戦力を求められる職種です。しかしこれまで経理の職務経験がないという人もいますよね。初めて経理職に就くにあたっては、少なくとも日商簿記3級は取得しておきたいものです。

できれば簿記2級まで持っておくと、実務経験がなくても採用に引っかかりやすくなります。簿記3級は経理職が行う帳簿作成の基本知識を問われますので、もしも応募までに簿記3級を取得することができなかったとしてもひととおりは知識を頭に入れておくことが望ましいと思います。

面談の際には、「今簿記の資格を取得するために勉強しています」と一言アピールすると、資格を持っていなくてもやる気があることを伝えることができますし、基本的な経理の知識は持っていますよということも合わせて伝えられます。

簿記 | 商工会議所の検定試験
参照元:商工会議所(2016年1月時点、著者調べ) 簿記検定のページです

経理に向いているのはこんな人

個人的にはこんな人が経理に向いていると感じます。

・コツコツ作業ができる人
経理の仕事は数字を追いかける仕事です。例えば現金管理をしていて、帳簿上の残高と実際の残高が1円でも違っていた場合には、何が原因で数字がずれているのかを探し出さなければいけません。そのためには数カ月分の領収書の金額を照合したり、過去の取引を洗い出したり…

時には原因を探し出すために1日のほとんどを費やすことも。1円くらいいいじゃないか、と思ってしまう人は経理に向いていないかもしれません。

・コミュニケーションが取れる人
経理は黙々と作業を行う面もありますが、他の部署の社員とのやり取りも多い面もあります。領収書の清算や、他の部署で使う収支データなどの作成を依頼されたり、取引先とのやり取りが多いかったりするためです。税理士を雇っているのであれば、税理士とのやり取りも生じます。

他部署や社外の人とも円滑にコミュニケーションが取れる人は経理に向いていると言えます。

経理の仕事 ここが面白い!

スキルアップできる

経理の仕事は多岐にわたるため、未経験であってもできる仕事から専門的な知識と経験がモノを言う仕事まで幅広いのが特徴です。例えば、伝票起票などは経理未経験であっても慣れてくればできるようになりますが、決算書を作成することや税金の計算などは経理の基本的な知識の他に税務に関する知識が必要です。

経理職の良いところは、自分次第でスキルアップしていけるところです。派遣社員として勤務するのであれば基本的に数カ月から1年単位での契約になりますので、もしも今の会社よりもスキルアップできる会社に行きたいと思った時にもスムーズに動きやすいです。スキルアップするに従って給与アップも見込めます。

事務職でこのようにスキルアップしていける職種はあまりないのではないでしょうか。

会社のことがよくわかる

株式投資をする際には、決算書をみてその会社の業績などを判断しますが、まさに経理は会社の今の姿を見ることができるポジションです。経理は会社の数字を扱うので、会社がどう動いているのか、業績は上がっているのか下がっているのか、会社で打ち出した方針は正しかったのか修正が必要なのかなど、数字を通して会社のいろいろな側面が見えてくるのは面白いです。

経営に関わっていなくても、経営者の目線を持つことができる職種です。経理にはあらゆるところから数字としてデータが集まります。他部署にとどまらず、取引先や顧客などからもさまざまなデータが集まるのが経理という部署です。このように会社の中核で仕事ができるのも経理の良さです。

プライベートの予定が立てやすい

経理に限らずですが、事務職の場合はサービス業などとは違い、勤務時間や曜日が固定なところがほとんどではないでしょうか。そのため、平日の夜や土日の予定が立てやすいという私生活上のメリットもあります。

時期によっては残業や休日出勤が発生することもあるかもしれませんが、1年やってみれば業務が集中する時期もだいたいわかるようになります。



応募する際のポイント

応募から採用の流れ

派遣会社を通して派遣社員として採用される流れは以下の通りです。

・派遣会社に登録する
・派遣会社から自分にあった企業を紹介してもらう、または案件のなかから探す
・派遣会社の社内選考、応募先企業の選考
・応募先企業との面談
・採用

自分にあった企業を紹介してもらう

派遣会社に登録に行くと、大抵はその日のうちに自分の希望にあった勤務先を紹介してくれます。ここでミスマッチが起こると就職するまでに時間がかかってしまう可能性がありますので、自分がどんな会社に勤めたいのか、どんな仕事をしたいのかを正確に伝えることが大切です。

もしもすでに応募したい企業が決まっているのであれば、雰囲気や業務内容など、エージェントの方が知っていることをできるだけ聞き出して判断しましょう。仕事の内容以外にも、自分のライフスタイルと無理なく両立できるかの確認も大切です。

主婦の方であれば、急用が入った時にどの程度欠勤を考慮してもらえるか、残業ができない場合もあるがその辺の融通がきいてもらえそうか、というような事項も合わせて確認しておきましょう。

落ち着いた雰囲気を出す

応募企業に面談に行く際には、あらかじめ派遣会社のエージェントに、どのような雰囲気の会社なのか、どんな人材が求められているかをよく確認して、それに合わせることも大切です。経理はお金を扱う大切な部署であることもあって、信頼できる人かどうか、実直に正確に仕事をこなしてもらえそうか、という点はチェックされていると思います。

これまでの経験や資格をアピールする

経理の求人はある程度即戦力になる人を求めているところが多いです。そのため、経理の求人に応募する場合、実務経験の有無については必ずと言っていいほど聞かれるでしょう。まずは派遣会社のエージェントにこれまで自分がやってきた業務を伝えておきましょう。

実務経験があるのであれば、どのくらいの規模か(社員数は何人か)・何年くらい従事してきたかといったことも合わせて話しておくと、派遣会社のエージェントが経験に見合った求人を探してくれます。応募先企業との面談の際にも、具体的な実務経験を聞かれることは多いです。

例えば決算補助の経験がある場合であれば、具体的にどれくらいの範囲を自分が担当していたかなどを聞かれる可能性は高いです。もしも、先方が求める実務経験のレベルよりも自分が積んできた経験の方が足りておらず、先方が少し不安に感じている気がする場合は、

「これから御社で勉強させていただきながらさらに経験を積みたいと思っています」などの一言を加えると印象が良くなると思います。もしも経理自体が未経験であれば、派遣会社にその旨相談すると未経験でも大丈夫な企業を探してくれます。

実務経験がない場合には日商簿記などの資格を持っていることが望ましいです。経理の求人では、最低でも簿記3級を持っているか、3級程度の知識があることを応募要件にする企業も多いからです。

まとめ

経理は事務職の中でも専門性が高く、一般的に求人も多い職種の一つです。幅広い業務内容なので、経理職として生涯スキルアップしていくことも可能です。実務経験はないけど経理の仕事に就きたい、という人は、まずは日商簿記3級を取得するところから始めてみませんか?

経理の仕事は単調で忍耐が必要な面もありますが、慣れてきていろいろなことがわかり始めるととても楽しいですよ。