借金50万円超えたらレッドゾーン!《借金返済大作戦》

給料の額にもよりますが借金が50万円以内であればまだ何とか返済することもできる範囲でしょう。生活費や固定費などを見直して無駄遣いしないよう強い意志を持つことで頑張りましょう。しかし50万円を超えたら多重債務の入り口に立ってしまったと思った方が良いかも知れません。借金を返済するためにまた借金を繰り返すとあっという間に100万円や200万円はもうすぐ目の前です。これから一緒に返済計画を立てましょう。



借金50万円するということ

人が借金をする動機はなんでしょうね。会社をやめて生活費が足りなくなった、ギャンブルで負けた穴埋め、カードで買い物をし過ぎて支払いに困ったなどそれぞれ理由はあるのでしょう。消費者金融業者が全盛だった1990年ごろは、今のようにインターネットで気軽にローンの申し込みという仕組みがありませんでしたので、「お金を借りる」のは消費者金融業者の営業所へ行って窓口で借用書を書かなければなりませんでした。

その場合も人目を気にしながら雑居ビルの階段を上がる、誰かに見られたらどうしよう、緊張のあまり動機が激しくなる、もし断られたらなどそれこそ一大決心をしないと簡単にはお金を借りることができなかったのがインターネットの普及や貸金業法の度重なる改正などから、業界は大変革。

自宅にいながら誰にも知られず「カンタン審査〇〇秒」や「すぐに口座へ振込」というキャッチコピーが目立ち、意を決して「借金する」のではなく自分のお財布のような感覚で「今月ちょっとピンチ」だからお金を借りておこうか、と「借金」のハードルが低くなったと思います。

借入金利も1990年代よりもずいぶん安くなり2016現在では、年14.5%から17.6%の年率が多いようです。実質年率の低減、借入限度額の引き上げ、申込から融資されるまでのスピードなどから安易に借金することができるシステムが良いか悪いかはともかく「借りたお金は返さなければならない」のは昔も今も変わっていません。

貸付金利の推移

お金を貸す際に「利息制限法」と「出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律(通称出資法)」の2つの法律によって金利が定められていましたが、多くの消費者金融業者は「出資法」に定められた金利で営業していました。

利息制限法は文字のとおり、お金を貸した際の上限金利を定めた法律で1954年に現在の金利体制となり貸付の元本の額によって年率15%から20%と定められてはいたものの、その金利以上の契約でも有効とされ取締りの対象にはなりません。

出資法の制定も同じ1954年です。この法律は「これ以上の金利の契約は刑事罰の対象です」という罰則を課することが主な目的だったため1983年10月までは年109.5%までの契約でも有効でした。今から考えると信じられないような金利でしたので、それこそお金を借りるには一大決心が必要だったわけです。

出資法はその後も改正され1986年10月までは年73%、1991年10月までは年54.75%、2000年5月までは年40.004%、同年6月から年29.2%そして2012年6月18日より現在の年20%と段階的に引き下げられ貸金業界は淘汰され多くは廃業または縮小、または大手銀行へ吸収合併へと進んでいくことになったのです。

そこで大きな問題が発生しました。いわゆる「過払い金」ですね。利息制限法の金利以上の契約は無効となり、その金利差の分だけ金融業者は利息を多く取り過ぎたと判断されお金を借りていた利用者に返還することを余儀なくされたのです。「グレーゾーン金利」とはこの金利差のことをいいましたが、2012年6月18日以降はクレーゾーン金利がなくなっています。

資料
参照元:金融庁(2016年1月、著者調べ)

貸金業法のキホン:金融庁
参照元:金融庁(2016年1月、著者調べ)

50万円借りると利息はいくらかかる?

利息制限法では借りたお金が10万円超100万円以下の場合最大で年15%と定められていますが、ローン会社によって年率が異なっているようです。年10%未満で融資している会社もあれば年15%ギリギリで融資している会社もあるようです。

最低金利と最高金利で5ポイントぐらいの差がありますが「たった5%の違いでは?」と勘違いしている方は多いのではないでしょうか。「5%」の違いではなく「5ポイント」の差であることに気がつかなければなりません。年10%と年15%の差は倍率にして1.5倍です。例えば利息が2,000円で済むところが3,000円必要だということです。この差は「5%」ではなく「150%」ですね。

50万円を年10%で借りて30日後に返済した場合の利息は4,166円ですが、年15%で借りた場合は6,250円です。差額は2,084円にもなりますね。50万円借りて30日後に一括で返済するのならまだいいとしても、分割返済となると支払う利息の額がそれだけ増えますので金利1%の違いをバカにすることはできないでしょう。



借金50万円の利息

利息計算の基本

利息がいくらになるのか実際に計算して実感してみましょう。利息額自体の計算はいたって簡単ですよ。

・利息額=借りた金額x年率/365日x利用期間

たったこれだけで計算ができます。利息額は月によって30日、31日または28日(29日)と一定していませんので日割り計算が基本です。しかがってうるう年の場合は上記の計算式は「年率/365日」の部分が「年率/366日」で計算しなければなりません。

しかしここでは分かりやすく1年を365日、1カ月は30日として計算することにしましょう。では上記の式に実際の数字を入れて計算します。

■50万円借りて30日後に一括返済、年率は9.8%の場合

・利息額=50万円x9.8%/365日x30日=4,027円(1円未満は切り捨て)

■50万円借りて30日後に一括返済、年率は14.5%の場合

・利息額=50万円x14.5%/365日x30日=5,958円(1円未満は切り捨て)

これが利息額を求める基本的な計算方法です。一括返済なら以上の利息額に借りたお金50万円をプラスすれば完済となりますが、利息額は借りたお金の残高に対して年率を乗じますので一定ではありません。毎月の返済額が利息額より多ければその分のお金を50万円から差し引かなければなりません。

毎月の返済額によって利息は変わる

50万円を借りて毎月分割で支払う場合の利息額は月の返済額によって変わります。毎月3万円の支払いで年率14.5%の場合の計算例です。

■1回目
・利息額=50万円x14.5%/365日x30=5,958円
・元金充当額=3万円-利息額5,958円=2万4,042円
・借入残高=50万円-元金充当額2万4,042円=47万5,958円

■2回目
・利息額=47万5,958円x14.5%/365日x30=5,672円
・元金充当額=3万円-利息額5,672円=2万4,328円
・借入残高=47万5,958円-元金充当額2万4,328円=45万1,630円

■3回目
・利息額=45万1,630円x14.5%/365日x30=5,382円
・元金充当額=3万円-利息額5,382円=2万4,618円
・借入残高=45万1,630円-元金充当額2万4,618円=42万7,012円

利息の額や借入残高が変化していることをお分かりいただけましたでしょうか。毎月3万円支払っていても元金に充当されるのは利息を差し引いた額になります。したがって毎月の返済額が多ければ支払い回数は少なく、返済額が少ないと完済するまでの回数が増えることになります。

この計算例で完済するまでの支払い回数は19回となります。

年率や毎月の支払額による概算

利息の計算方法が分かったところで、借入利息や毎月の返済額によって支払い回数がどのようになるのか筆者が計算してみましたのでいくつかご紹介しましょう。借入金額は50万円です。

■年率の違い
・毎月の支払額:2万円
:年率9.8%の場合29回払い
*総支払額約56万3,500円(うち利息分6万3,500円)

:年率14.5%の場合30回払い
*総支払額約59万9,000円(うち利息分9万9,000円)

■返済額の違い
・年率9.8%の場合
:支払額5万円
*支払回数11回

:支払額3万円
*支払い回数28回

:支払額1万円
*支払回数64回

・年率14.5%の場合
:支払額5万円
*支払回数11回

:支払額3万円
*支払回数19回

:支払額2万円
*支払回数31回

:支払額1万円
*支払回数76回

ご覧のように年率の差でも支払い回数は違ってきますが、肝心なのは毎月の支払額ということが分かりますね。年率14.5%で借入し毎月5万円を支払えば11回で済みますが、返済額を2万円にすると31回払いとなり1万円の返済額だと76回払い(6年4カ月)とかなり長い返済期間となってしまいます。

毎月の返済額が少なければその分支払いはラクですが元金の減り方が遅くなり長期間の返済計画を立てなければなりません。またその間に何か急な出費が合った場合対応に困ってしますね。ほとんどのカードローンはリボ払いとなっているようですが、利用限度額までは出し入れ自由となりまるで自分の口座から引き出しているような感覚になってしまうでしょう。

少し残高が減ったら借入するようなことを繰り返してしまうと、ますます完済までの期間が延びいくら払っても終わらないという悪循環となりがちです。



50万円が境目?

残高スライドリボ払い

多くのカードローン会社は「残高スライドリボルビング方式」を採用しているといわれています。この方式は毎月の返済額を一定にせず、借入残高によって返済額を決める方法です。例えば50万円借りた当初は3万円の返済額、次第に残金が減り40万円になると返済額が2万5,000円、30万円になると返済額は2万円という具合に借入残高に応じて返済額が決められてしますます。

利用している側にとってみるとお手軽で良いような気がしますが、先ほどの計算例のように返済額が減れば支払回数が確実に増えてしまいます。何回返済しても元金がちっとも減らない状態になりますので、借りるときに計画した返済金額を下回ったら、その額を繰上げ返済するようにした方が良いでしょう。そうすれば計画通りに返済できますよ。

借金が生活費のためなら危険かも

お金を借りる理由に「生活費が足りない」という方は多重債務に陥りやすいといえます。ギャンブル代が必要とか旅行に行きたいから、飲み代の費用という理由ならそのことをしなければ借金をする必要はないのですが「生活費」となると、お金を借りても消費するだけで今月はそれで賄ったとしても来月になれば再び「生活費」が足りないという事態になるでしょう。

ただでさえ生活費に困っているのに、来月はプラスして借金の返済が始まります。「ない袖は振れぬ」とは良くいったもので、お金を借りた当初は毎月1万円の返済なら大丈夫、と思ってもその1万円の出所をちゃんと見通しておかないと結果的に払えなくなり、新たにキャッシングをしてしまうこともあるといえます。

新しい支払先が増えれば当然返済額も増えますので、翌々月も生活費プラス返済額が足りないという繰り返しです。同じ50万円の借金でも1社から借りるのと10万円ずつ5社から借りるのではおそらく返済額の違いがあるのでないでしょうか。もし数社から借りているのなら1社にまとめ、支払額を抑えるような処置を考えることをお勧めします。

借金は50万円までに抑えよう

先ほどの計算例で年率14.5%で毎月2万円の支払いなら31回払いで終わります。2年7カ月ですね。このくらいの期間であれば返済計画も立てやすいといえますし、割合近い将来のため今後の見通しがききますね。その方が精神的にも良いのではないかと思います。

また毎月2万円という金額なら生活費を見直し無駄な出費を抑えることで何とか捻出できる金額でしょう。もし借金が50万円を超え100万円になると完済するまで77回払い(6年5カ月)かかる計算です。また200万円となると120回払い(10年)でも終わらないどころか利息額だけで2万4,000円を超えてしまい、10年で完済するためには毎月約3万2,000円が必要です。

さすがに3万円となると生活の見直しだけでは済まないと思います。また10年の間になにが起きるかも予想さえつきませんね。

やはり借金の額は50万円までが通常支払うことができる上限ではないかと思います。

借金を返済するために

通帳を3つ作りましょう

効率よくかつ強制的に借金を返済するために通帳を3つ作りましょう。1つは給料が振り込まれる口座、2つ目は借金返用の口座、3つめは生活費のための口座です。

給料が振り込まれたら、すぐ借金返済用の口座へ例えば2万円振替します。それと同時に生活費用の口座へ1カ月に必要な食費や家賃、水道光熱費、雑費など見積もった金額を振替します。給料が振り込まれた口座にお金が残っていてもそれには手をつけないようにしましょう。いってみれば貯金のような感じになりますね。

あなたは3つ目の口座にあるお金で1カ月生活しなければなりません。食費を節約、飲み会の節約、晩酌の節約などいろいろ節約できることがあると思います。1カ月経ってお金が残ったら1つ目の口座にお金を振替しその口座の残高をゼロにします。2つ目の借金返済用口座に入っているお金は、ローン会社の自動引き落とし口座にしておけば強制的に引き落とされるはずです。

つまり通帳を家計簿の代わりとして使うことで、1カ月の支払額が分かり家計簿つける手間を省くことができます。あと重要なのは3つ目の口座は自分の財布代わりにし、毎日必要なお金だけを引き出すようにしましょう。余分なお金を持っているとどうしても使ってしまうことが多いですから、最低限必要なお金だけを財布に入れ余ったらその口座へ戻すことも忘れないようにしてください。

固定費のチェック

同時に固定費の見直しもしてみましょう。アパート代や生命保険料、携帯電話料、電気ガス水道料金も契約内容や基本料金を見直すことで生活費を抑える効果が期待できます。また毎日自動販売機で飲み物を買っているのならその分も節約の対象となります。

食品関係も休みの日に大型店からまとめて買えば、お得になるケースが多いのではないでしょうか。できる範囲でムダをなくしその分を借金の繰上げ返済に回すことができれば、返済期間を短縮できるでしょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか。生活費が足りない原因は無駄な出費の積み重ねにあるのかも知れません。節約の仕方は人によって違いますので、自分に適した方法を見つけ出すことがなにより重要といえるでしょう。