〈生活保護の問題点〉不正受給からパチンコまで疑問を一気に回答!

生活保護の問題点っていったいなあに?不正受給をはじめ、受給者の世帯数まで皆さんが気になる生活保護の実態を分かりやすく説明します!



生活保護の基本

そもそも生活保護って何なのでしょうか?漠然としたイメージはあるけれど実際の決まりは知らない、という人も多いはず。どのような制度であるのか、またどのような人が受けることができるのか、そして何人くらいの人が生活保護を受けているのか、さらに申請はどこからどのようにするのかをまとめてみましたのでどうぞご覧ください。

生活保護とは何か

生活保護とはさまざまな事情で生活最低限の収入を得られない人たちが得られる国からの金銭補助です。現在日本では2,166,381人の人が生活保護を受けており、日本全国の人口の1.7パーセントに当たります。つまり100人いたらそのうち1.7人が生活保護を受けている計算です。

そのうち高齢者世帯が724,121世帯と最も多く、全体の45パーセントを占めています。次に多いのが母子家庭世帯で112,743世帯、7.1パーセントだそうです。

もらえる金額は世帯によっても住む地域にもよりますが、例えば郊外での一人暮らしの場合生活扶助費と呼ばれる光熱費や食費をまかなうお金で7万円、家賃に4万円ほどがもらえ、それに医療費と水道代、NHKの受信料などが免除になります。つまり現金は合計11万円です。

障害者の方はもっとお金をもらっているんじゃないかと思われているようですが、1級の方でも月に2万円程度が加算されるだけですので、けっして裕福に暮らせる金額ではありません。

また収入がある人はその分が生活保護から差し引かれますので、先ほどの金額の11万円をその地域の相場と考えて、もし収入が月に6万円だったとするともらえる生活保護は月に5万円ということになります。

なお最低生活費基準は住んでいる場所によって厚生労働大臣がラインを定めています。お住いの地域ではそれがいくらなのか気になる方は、リンクの厚生労働省のウェブサイトからPDFで見ることができます。

資産や能力等すべてを活用してもなお生活に困窮する方に対し、困窮の程度に応じて必要な保護を行い、健康で文化的な最低限度の生活を保障し、その自立を助長する制度です。

出典:

www.mhlw.go.jp

生活保護制度 |厚生労働省
参照元:厚生労働省(2016年1月著者調べ) 生活保護制度について紹介しています。

生活保護受給人員・世帯数

では、生活保護を受けている人の世帯数と、その内訳について見てみましょう。被保護世帯は1,598,818世帯、そのうち高齢者世帯が724,121世帯と最も多く、全体の45パーセントを占めています。次に多いのが傷病者・障害者世帯が466,113世帯で、全体の29.3パーセント。母子家庭世帯で112,743世帯、7.1パーセント。そしてその他の世帯が287,570で18.1パーセントとなっています。

生活保護受給人員・世帯数
参照元:厚生労働省(2016年1月著者調べ)

生活保護の申請はどこでするか

では実際に生活保護を受けるには、どのような手続きが必要なのでしょうか?生活保護の申請や相談にはお住いの地域の「福祉事務所」に生活保護担当が設けられていますので、そこで行ってください。「市」もしくは「区」にお住いの人は市役所か区役所に、村、町、部にお住いの人は都道府県の役所へ行って下さい。

生活保護制度 |厚生労働省
参照元:厚生労働省 (2016年1月著者調べ)

生活保護を受けられる条件

生活保護の条件で覚えておかなければならないのは、まず世帯単位で見られることです。以前に芸能人の母が生活保護を受けていた事件が話題を集めましたが、実はあの芸能人には母を金銭的にサポートする義務は法律上無いのです。「扶養義務者の扶養」とはあくまでもその一世帯の中でできるだけのサポートをしあうことが義務となります。

そして貯金や資産は全て生活費に当てなければなりません。なので土地を所有しながら生活費が足りないと言ってもまずはその土地を売って生活費に当ててください、となるわけです。これを「資産の活用」といいます。貯金や家族全員の収入、他に受けている保護などはまず報告しなければなりません。これは「あらゆるものの活用」と法律で記されています。

そして大切なのが「能力の活用」です。これは働ける人は働きましょうという意味です。生活費が無いのであればまずは働く努力をすることが条件で、何らかの理由で働けない人が生活保護を受けることができます。また働いていても最低生活費が足りない人は、その足りない分だけ保護を受けることができます。

生活保護に申請すると、国がハローワークなどを通して就職のサポートをしてくれます。実際ハローワークを通じて再就職する人が確率しては一番高くなっています。もし病気で働けないのであれば医師の診断書を提出しそれを証明しないと生活保護はもらえません。

このように

・資産の活用
・能力の活用
・あらゆるものの活用
・扶養義務者の扶養

を駆使しても最低生活費に足りない場合のみ生活保護を受ける資格が与えられます。

生活保護制度 |厚生労働省
参照元:厚生労働省 (2016年1月著者調べ)



生活保護の問題点

近年さまざまな生活保護の問題点が重大化されています。どのようなものがあるか見てみましょう。

生活保護の不正受給

まず生活保護の問題点と聞いて思い浮かべるのが不正受給ではないでしょうか。ネットでリサーチをしてもこれが皆さんの注目を一番集めているようです。不正受給の47パーセントが仕事があるのに全く申請をしないケースで、現金で報酬をもらっているため銀行口座から調べが付かないことから、収入があるのに生活保護の援助を受けているのだそうです。

次に多いのが年金をもらっているのに申請をしないケースでこれは全体の20パーセントにのぼります。次は収入を実際より少なく申請するケースです。ちなみに不正受給はほとんどの場合密告でばれるのだそうです。連絡があるとケースワーカーが自宅へ行って調査をするのが流れのようです。

しかし、日本の不正受給は全体の割合から見るととても少ないうえに、例えば高校生の息子のアルバイト代を報告していなかった、など完全に「不正受給」とは呼べないようなものも含まれています。世間が不正受給に過敏になりすぎると、本当に必要な人が申請できなくなってしまいますので、必要以上に厳しい目で見ることも考えものです。

生活保護の不正受給 20年余りで初の減少に NHKニュース
参照元:NHKニュース(2016年1月著者調べ) 昨年度、生活保護の不正受給が明らかになった件数は全国で4万3000件余りで、罰則が強化されたことなどから、この20年余りの間で初めて減少に転…

日本弁護牛連合会
参照元:日本弁護士連合会(2016年1月著者調べ)

本当に必要な人が保護を受けられない

不正受給と同じもしくはそれ以上に問題なのは、本当に援助が必要な人が生活保護を受けていなことです。本当に必要なのに審査に通らない人もいれば、逆に申請をすれば審査に通るはずが、真面目な性格のゆえ人の迷惑になりたくない、自分でなんとかしなければいけないなどと考え、申請に踏み切れない場合もあります。

ある芸能人の母親が不正受給をしていた事件をきっかけに、生活保護者への目はますます厳しくなるばかり。生活保護が受けられなかったもしくは申請しなかった結果、極端な場合餓死や自殺に陥るケールも実際にあります。経済大国日本になぜ餓死が存在しなければならないのでしょうか?

不正受給問題であたかも犯罪者扱い!?生活保護受給者が脅える凄惨な仕打ちと悲惨な日常|男の健康|ダイヤモンド・オンライン
参照元:http://diamond.jp/(2016年1月著者調べ) タレントの河本準一さんの母親が生活保護を受給していたとして女性週刊誌が報じたのを皮切りに、大きな注目を集めている生活保護不正受給問題。これを受け、今、怯えて生活をする生活保護受給者が増えている。彼らは実際、どんな生活を送っているのだろうか。(3/7)

親子連鎖

調べによると、親が生活保護を受けている場合、その子供世代の25パーセントがやはり生活保護を受けることになるという事実があります。親が金銭的に困っている姿を見て育った子供たちは進学などお金のかかる進路を選べないといった状況が当然ながらあるようです(リンク参照)。

これは国の経済についてだけでなく、子供の人生においてとても悲しい問題です。親にとってもこんなに心苦しいことはありません。奨学金を含めさまざまなプログラムによってお金がなくても子供が進学できる制度がありますので、どうか夢をあきらめず頑張ってつらぬいて欲しいと思います。

とは言え、経済的に苦しいときには希望を持つことすら難しいことがあります。信頼できる人に相談したりカウンセリングなどのサービスを探し心の健康にも気を付けることがキーとなりそうです。

働く力を取り戻せ – NHK クローズアップ現代
参照元:NHK クローズアップ現代(2016年1月著者調べ)

再就職率

生活保護を受けている人の就職率はハローワークを利用したものが一番多く、それでも約50パーセントと言われています。ということは他の半分の受給者は一度生活保護を受けるとそこから抜け出せないのが現状です。身体的に働けない場合もありますし、精神的に働く意欲が湧かず就職が難しい人たちもいるようです。

さまざまなサービスを介して是非就職につながるようになって欲しいと願います。

生活保護問題についてのQ&A

生活保護が抱える問題についてよくある質問とその答えをまとめてみました。

Q.①生活保護の不正受給の数は?

よく不正受給が問題と言われる生活保護ですが、実際に受けている人は何人くらいいるのですか?

A.①4万3000件

NHKニュースによると、2015年度の生活保護の不正受給件数は全国で4万3000件余りだそうです。金額にして174億7900万円余りということで、かなりの金額に驚かれる方もいるかもしれません。しかしこれでも12億1000万円余りも減少しているのです。

そして件数にして前の年度より209件の減少で、過去23年間で初めて減少したということです。なぜ初めて減少したのかというと罰則を強化したり自治体などが調査にもっと力を入れるようにしたり、といった努力が実ったようです。

生活保護の不正受給 20年余りで初の減少に NHKニュース
参照元:NHKニュース(2016年1月著者調べ) 昨年度、生活保護の不正受給が明らかになった件数は全国で4万3000件余りで、罰則が強化されたことなどから、この20年余りの間で初めて減少に転…

Q.②生活保護のデメリットは?

働かなくてお金がもらえるなんて楽でいーなと思うかもしれませんが、生活ほどにもデメリットがあります。

A.②多くの制限があります

生活保護を受けているのだから多くの制限があって当然と思うのが当たり前かもしれませんが、制限は大変厳しく多くの人が窮屈に感じています。もちろん収入はどんな収入でも報告する義務がありますし、住むところも決まっています。いくら生活費を削っても貯金をすることもできません。

車などの高価な買い物が禁止されているのもよく知られているルールの1つですね。以前仕事に必要な車を諦められないがために生活保護を受けられない母子家庭の話をドキュメンタリーで見ました。3人の子供たちは栄養不足で皆とても細く、長男は中学校を登校拒否していました。それでもお母さんはパートに行くために車を手放せないのです。

病院代が免除されるのも生活保護の一部ですが、行ける病院が指定される場合もありますので注意が必要です。

Q.③パチンコをしてしまうのはあり?!

「生活保護を受けている人が働かずパチンコばっかりしているのですが、これはありなんですか?」というような質問がネット上でも繰り返しされていましたが、実際はどうなのでしょうか?

A.③実は「あり!」なのです

生活保護でもらったお金を趣味に使うのは許されていることです。なのでパチンコが趣味である人もいるでしょうから、それは法律的にはあり、となります。しかし地域によってはいけない所もあるので気を付けましょう。そしてパチンコで稼いだ賞金は収入として報告する義務がありますので得、ということにはなりません。

また日ごろからパチンコ屋に出向いていると、健康なのに働いていないと思われ生活保護の打ち切りにつながることもあります。また周りの人にとっても快い光景ではないと思いますのでやはり極力控えたほうが良さそうです。

生活保護お金でパチンコギャンブルしていいか?使い道は | 手続きの窓
参照元:手続きの窓(2016年1月著者調べ) 生活保護で渡されたお金でパチンコをしてもいいかについて解説します。 パチンコやギャンブルについて 法的・生活保・・・



まとめ

さて、生活保護の問題についてまとめてみましたがいかがでしたでしょうか?日本では何世帯が生活保護を受けているのか、またいくらもらえるのかなど参考になりましたでしょうか?不正受給の他にも生活保護の問題点はいくつもあることが分かりました。気になる受給者とパチンコについても少し触れました。

これから生活保護の申請を考えている人やただ興味がある人もリサーチをしてみることを是非おすすめします!生活保護がもっとよくなるよう一緒に考えていきましょう!