<生活保護の支給額>私はいくらもらえるの?

いくら働いて頑張っても、生活していくのが困難になってしまった人にとって生活保護と言う制度は、非常にありがたい制度なのではないでしょうか?ただ、実際に支給されるための条件や、自分の状況だといくらくらいの金額が支給されるのかなど気になっている人もいるのではないでしょうか?その点について、まとめました。



生活保護とは?

生活保護とは、今もっている資産や能力など全てを利用してもどうしても生活が困難な方にたいして、生活困難の程度に応じて必要であろう保護を行い、国民が健康的に最低限の生活をおくれるように保障し、生活困難な状態からの自立を手助けする制度です。

生活保護は、受給する地域によっても支給される金額が変わることや、今現在の世帯状況でも変わってくるため、この金額が支給される!といったように固定額ではないため、事前に金額が知りたい場合には現在の状況を整理し、しっかり調べる必要がありそうです。

さらに、生活保護にはいくつかの種類があり、必要に応じて扶助が変わり受給できる金額もかわってくるようです。主に扶助の種類は、以下の8種類に分けられます。

・生活扶助
・住宅扶助
・教育扶助
・医療扶助
・介護扶助
・出産扶助
・生業扶助
・葬祭扶助

では、それぞれの扶助に関しての詳細についてみてみましょう。

生活保護制度 |厚生労働省
参照元:厚生労働省(2016年1月時点、著者調べ)



生活保護により支給される8つの扶助

それぞれどのような扶助になるのか、あわせて知っておくと良いと思われるのでまとめました。

生活扶助・住宅扶助

生活扶助とは、生活保護の基本になっている扶助になります。生活扶助には2つ分類がされており、第1類費は食費など個人的に使用される費用の事で、第2類費は光熱費など世帯共通で使用される費用の事になるようです。また、冬季には光熱費が別途加算される事や母子加算など、世帯により加算が増えると思われます。

住宅扶助とは、アパートなど住んでいる住宅の家賃を扶助してくれる事で、定められた範囲内で支給されるようです。

生活扶助
参照元:厚生労働省(2016年1月時点、著者調べ)

住宅扶助
参照元:厚生労働省(2016年1月時点、著者調べ)

教育扶助・医療扶助

教育扶助とは、子供が安心して義務教育が受けられるように必要な学費品を扶助してくれる事で、定められた基準額を支給してくれるものです。

医療扶助とは、医療費の負担をしてくれる扶助の事で、医療費は直接医療機関へ支払われるため受給者の負担がなくなります。

教育扶助
参照元:厚生労働省(2016年1月時点、著者調べ)

医療費扶助
参照元:厚生労働省(2016年1月時点、著者調べ)

介護扶助・出産扶助

介護扶助とは、介護関係の負担をしてくれる扶助の事で、医療扶助同様に直接介護事業者へ支払われるため受給者の負担はないようです。

出産扶助とは、出産にかかる費用を扶助してくれる事で、定められた範囲内で支給されます。

介護扶助
参照元:熊本県健康福祉部長寿社会局社会福祉課(2016年1月時点、著者調べ)

出産扶助
参照元:厚生労働省(2016年1月時点、著者調べ)

生業扶助・葬祭扶助

生業扶助とは、就労に必要だと思われる技能などの習得にかかる費用を扶助してくれる事で、定められた範囲内で支給されるものです。

葬祭扶助とは、葬祭にかかわる費用の扶助の事です。

生業扶助・一時扶助
参照元:厚生労働省(2016年1月時点、著者調べ)

葬祭扶助のポイント・生活保護者の葬儀とは | 葬儀と葬儀後の疑問解決サイト「エンディングパーク」
参照元:エンディングパーク(2016年1月時点、著者調べ)

生活保護の受給ポイント

生活保護を受給するにあたり、注意しなければならないことについてまとめました。

生活保護のメリット

生活保護を受けるメリットは、

・生活費が受給できる
・日常生活がサポートされる
・税金の支払いなど各種支払いが免除される

以上の3つが考えられます。また生活保護の保護費には、税金がかからないため住民税や所得税などの税金も払う必要がなくなると思われます。

・生活費が受給できる
生活保護により受給できるお金は、基本的に全てもらえるお金で返済する必要はないため、必要最低限のお金とはいえ生活が保障された暮らしが出来る事は、最大のメリットではないでしょうか?

・日常生活がサポートされる
生活保護で受給する事の出来るお金は前述のとおり8種類あるようです。そのため、日常生活の様々な所で必要なお金が受給できるような仕組みになっているそう。その他にも一時扶助(物の購入費用、住宅維持費、入院費等)という扶助があり、一時的に費用が必要になった場合には、一定の条件を満たせば受給できるようです。

・税金の支払いなど各種支払いが免除される
生活保護を受給している間は、公共料金などの支払いが免除されるとされています。免除される例として、国民年金保険料やNHK受信料や各種医療に関する費用などが含まれる事や、さらに自治体による事ですが、交通機関の無料パスが配布される事もあるようです。

生活保護のメリット
参照元:camatome.com(2016年1月時点、著者調べ)

生活保護受給のデメリット(お金)

生活保護を受給するデメリットでお金に関しての事は、

・貯金が出来ない
・借金が出来ない
・車を所有できない
・一時的収入の返還

以上の4つが考えられます。

・貯金が出来ない
生活保護を受給している間は、貯金をする事は不可能になっており、保護費が少し余ったからと保護費を貯金することは出来ないず、また仕事で収入を得て、給与から貯金することも不可能になるようです。さらに、収入がある場合には受給額が減額されるか、受給停止や廃止される事もあるようです。生活保護のお金は、生活に必要最低限のお金として支給しているため、貯金は原則無理だと考えられます。

・借金が出来ない
生活保護のお金は、最低限生活に必要なお金であるため、借金の返済に使用することが出来ず、受給後に新しく借金をする事も認められていないようです。そのため、各種ローンを組む事も不可能になると考えられます。

・車を所有できない
自動車などのように高額なものは、購入する事が出来ないと思われます。自動車の場合には、所持すると維持費がかかることや、事故にあえばさらに費用がかかることから所有を制限していると考えられます。ただ、地域によっては車の所有が認められているケースもあるようです。

さらに、パソコンや電化製品などに関しては、生活に必要と判断されたものは購入できるようです。最近では、パソコンはほぼ生活必需品となっているため購入が認められる事が多いようですが、自治体や担当するケースワーカーの判断によるため絶対と言う事はなさそうですね。

・一時的な収入の返還
臨時収入など急に収入があった場合は、申告しなくてはなりません。収入がある場合、生活保護費を返還する対象になってしまうと思われます(返還を免除される事も有)。また、パチンコや競馬などで得た賞金のようなお金は、全額返還の対象となるため注意が必要です。

生活保護デメリット
参照元:camatome.com(2016年1月時点、著者調べ)

生活保護受給のデメリット(ルール)

生活保護を受給するデメリットでルールに関する事は、

・収入申告義務
・ケースワーカーの支持に従う義務
・住居の制限
・病院の制限
・生命保険の未加入

以上の5つが考えられます。さらに、生活保護を受給している間は定期的に担当のケースワーカーが自宅を訪問するため、周囲の人の目が気になる事もあるのではないかと思われます。担当ケースワーカーが地元で顔を知られている場合、生活保護を受給している事が周囲に知られるのではと不安に思うこともあるかもしれません。

ですが、生活保護を受給しているという事は重要な個人情報になりますので、情報が外部に漏れないよう厳しい管理がされているため心配する必要はあまりないと思われます。

・収入申告義務
生活保護を受給している間は、毎月の収入状況を申告する義務が発生します。収入がなかった場合でも、収入が無かったことを申告する必要があります。収入があったのに申告しなかった場合や、実際よりも少なく申告した場合には、生活保護費の返還を要求される事や、受給廃止になる可能性もあるようです。

・ケースワーカーの支持に従う義務
生活保護を受給している間は、ケースワーカーの指導や指示に従うことが必要です。病気療養中であれば、療養に専念するように指導される事や、仕事が出来る状態にある場合は就職するように指導されるそう。さらに、生活費の使用の仕方や生活態度まで指導を受ける事も考えられます。

ケースワーカーの支持に従わない場合、生活保護費が減額されることや受給停止、廃止になる可能性もあるようです。ただ、受給者の自由や意思を尊重し指導や支持を行わなければならないと、法律で定められているため、到底無理な事を言われるような心配はないと思われます。

・住居の制限
賃貸住宅に住む場合、住宅扶助より家賃が支給されるようです。(家賃上限有)

・病院の制限
医療扶助により、自己負担なしで受診が可能とのこと。(救急の場合以外指定医療機関)

・生命保険の未加入
貯蓄が認められないため、貯蓄タイプの保険への加入は出来ません。

生活保護デメリット
参照元:camatome.com(2016年1月時点、著者調べ)



生活保護を受給するには?

生活保護を受給したいと思ったときに、受給条件など詳しくわからないといった方も多いのではないでしょうか?そんな悩みを解決するため、生活保護を受給するための条件や、金額の算出方法などについてまとめました。

生活保護を受給するための資格

生活保護受給の主な要件は、以下のようになっています。

・資産活用
・能力活用
・ありとあらゆる物の活用
・扶養義務者の扶養

生活保護は、個人に支給されるものではなく世帯単位に対して支給されるため、世帯全体の状況により受給できるかどうか決まるようです。

そのため、1つの世帯に含まれている全員がもつ全ての資産、能力その他のありとあらゆるものを、最低限の生活を維持するために利用し、それでもなお生活する事が困難である場合に受給資格を得る事が出来るようです。扶養義務者の扶養がある場合には、生活保護法による保護を優先すると考えられています。

資産活用とは、預貯金や生活に利用していない土地や家屋などがあれば売却し生活費に充てる事を言い、能力活用とは、世帯内で働く事が出来る方は、その人の能力に応じて働く事を言います。

ありとあらゆる物の活用とは、年金や他の制度により手当が受給できる場合は、それらの制度を先に活用する事を言いい、扶養義務者の扶養とは、親族などから援助を受けることが可能である場合には、その親族などから援助を受ける事を優先とする事を言うようです。

以上の事をした上で、世帯収入が厚生労働大臣の定める基準により計算された最低生活費よりも低く、最低生活費に満たない場合生活保護を受給することが出来ると思われます。

生活保護制度 |厚生労働省
参照元:厚生労働省(2016年1月時点、著者調べ)

生活保護の支給金額

生活保護の支給金額は、地域によって異なる事や家庭環境や状況によっても変わってくるため簡単にこのくらいの金額だと断定する事が難しいと考えられます。

それぞれの市町村に、等級が存在しているようでその等級が地域ごとに支給額が異なる原因となっているようです。各市区町村の等級一覧表について調べましたので、一度自分のお住まいの地域の等級を調べてみると良いかもしれません。

また、生活保護制度の生活扶助の基準金額を算出するための表も厚生労働省のサイトに記載されているため、先ほど調べたお住まいの地域の等級欄をみる事でおおよその生活扶助額を調べることが出来るようです。

ただ、生活扶助以外にも世帯の状況によっては、他の扶助を受給することが出来るため、他の扶助を受給することが出来る場合は、その表により算出された金額よりも多い金額が受給できる可能性があると思われます。

生活保護制度 |厚生労働省
参照元:厚生労働省(2016年1月時点、著者調べ)

市町村の等級一覧表
参照元:厚生労働省(2016年1月時点、著者調べ)

生活保護制度における生活扶助基準額の算出方法
参照元:厚生労働省(2016年1月時点、著者調べ)

生活保護支給までの手順

生活保護を受給しようと思ったけれど、手続きの仕方がわからないどうしたらいいのだろうと思っているかたも少なくないと思います。生活保護の手続きの流れは、大きく以下の3つの項目に分けられます。

1、事前相談
2、保護申請
3、保護費支給

それぞれについて詳しくまとめました。

1、事前相談を行う

生活保護の受給を希望する場合は、ご自身がお住まいの地域の福祉事務所にある相談窓口に行き、生活保護の受給を希望している事を相談しなければならず、窓口に相談すると、生活保護担当職員と面接する事が可能になり、まず生活保護をどうして受給しなければならないのか現在の状況について聞かれるようです。

相談した結果生活状況が、生活保護以外の制度を利用する事により生活していけるような場合には、生活保護よりもその他の制度の活用が優先されるため、生活保護以外を受給するようにすすめられると思われます。

さらに、住んでいる地域や担当される職員によっては、不正受給を防止するため簡単に生活保護は申請できないと言った話をされる事もあるようです。生活保護を担当する職員の話を良く聞き、本当に生活保護が必要で困っているのだと言う事を、担当職員に強い意志をもって申請を願い出る事が必要になるかもしれません。

また、福祉事務所って何処にあるの?と思っている方もいるのではないでしょうか。厚生労働省のサイトでは、現在住んでいる地域の福祉事務所を調べる事が出来るようになっているため、相談に行きたいと考えている方におすすめしたいと思います。

生活保護と福祉一般:福祉事務所一覧|厚生労働省
参照元:厚生労働省(2016年1月時点、著者調べ)

2、生活保護の申請手続き

生活保護の事前相談を行い、生活保護の申請が認められると生活保護を申請するために必要な書類をいただく事が可能になります。また、生活保護の申請に必要な書類は以下のとおりです。

・生活保護申請書
(保護を受給する人の住所、氏名、扶養有無、家族状況、申請理由等)
・収入申告書
(世帯全員の収入状況)
・資産申告書
(預貯金、現金、土地、生命保険等の資産)
・同意書
(収入や資産に関して、関係先などに問い合わせて福祉課が調査する事への同意書)
・印鑑
(申請時に印鑑は忘れないように注意が必要なようです)

必要書類に必要事項を記入し、福祉事務所に提出する事で申請を行う事が可能になり、さらに申請状況によっては、以下の添付書類も必要になるようです。

・給与証明書
・地代・家賃証明書
・扶養義務に関する届出書

生活保護の申請は、世帯主本人と扶養義務者もしくは同居の親族が代理で行うことも可能になっているので、入院中のようにどうしても直接申請できないような理由がある場合には、病院などを通して申請することも出来ます。

生活保護の申請方法 – 生活保護ガイド
参照元:株式会社B・O(2016年1月時点、著者調べ)

3、生活保護の支給

生活保護の申請書が提出されると、福祉事務所の担当職員が申請者の家庭を訪問します。通常2人の職員で訪問し、現在の生活状況や生活保護を受給する条件を満たしているかどうか調査を行われ同時に、確認を取るため金融機関や保険会社などに調査や照会も行うようです。

家庭訪問により調査が終わると、その後福祉事務所より生活保護を受給することが出来るか、出来ないかについて決定した書類が送付されます。生活保護が受給できるかどうか決定されるまでの期間は、だいたい2週間ほどかかり、遅くても30日以内には決定されることが多いです。

なお、生活保護が受給できるとなった場合、国民健康保険証を返却しなければならないと考えられます。

生活保護制度 |厚生労働省
参照元:厚生労働省(2016年1月時点、著者調べ)

生活保護の支給額は?

生活保護の受給額について、いくつかのパターンで計算してまとめました。また生活扶助には、第1類費と第2類費があり、第1類費は食費や被服等個人の費用の事で、第2類費は光熱費などの世帯単位の費用の事です。

計算は、厚生労働省の生活扶助基準額の算出方法(平成27年度)を使用し、小数点以下は切り捨てで筆者が行いました。なお、計算に使用した等級は、1等級地-1になります。

生活扶助基準額の算出方法
参照元:厚生労働省(2016年1月時点、著者調べ)

3人家族の家庭

東京在住A男さん33歳、妻29歳、子4歳の場合

生活扶助基準(第1類費)
1、41,440(A男)+41,440(妻)+27,110(子供)=109,990
2、38,430(A男)+38,430(妻)+29,970(子供)=106,830×0.835=89,203

生活扶助基準(第2類費)
1、+54,840(3人分)=164,830×0.9=148,347
2、+59,170(3人分)=148,373
2の合計が1よりも低い場合1の金額になるため、この場合は、2が支給額です。

加算額 児童養育加算
2+10,000(3歳以上の児童)

合計158,373円が生活扶助基準額になります。
その他扶助があれば、上記合計に更に加算される事になります。

高齢夫婦の家庭

東京B男さん68歳、妻65歳の場合

生活扶助基準(第1類費)
1、37,150×2=74,300
2、38,990×2=77,980×0.885=69,012

生活扶助基準(第2類費)
1、+49,460(2人分)=123,760×0.9=111,384
2、+50,180(2人分)=119,192
2の合計が1よりも低い場合1の金額になるため、この場合は、2が支給額です。

合計119,192円が生活扶助基準額になります。
その他扶助があれば、上記合計に更に加算される事になります。

生活保護支給に関しておすすめサイト

生活保護の申請の仕方やシステムについて理解しても、いざ自分が受給できる金額を計算するのは難しいと思っている方もいるのではないでしょうか?

以下リンクにて、必要項目を入力するだけで自動計算してくれるものをご紹介しています。実際に受給出来る支給額とは少し差が出るかもしれませんが、だいたいの金額が知りたい方には自分で計算する必要がないためおすすめです。

生活保護費(最低生活費)計算シート – 山吹書店
参照元:山吹書店(2016年1月時点、著者調べ)

生活保護 金額 計算
参照元:布施弘幸 行政書士事務所(2016年1月時点、著者調べ)

まとめ

生活保護の支給額を調べるには、等級を調べて表をみて年齢や構成をあてはめていく必要があり、計算するのが面倒だと感じる人には、実際難しいのではないかなと思いました。

私も、計算してみて簡単にすぐ計算できなかったため計算したあとに、自動計算してくれるサイトであっているかな?と確認してしまったほどに難しいと思いました。

基礎的な受給額は計算できますが、その他の部分はご家庭により違うことや何処までが扶助の対象となるかも、担当する職員や地域によっても違うため受給を考えている方は1度ご相談に行かれる事をおすすめします。