年金収入があると息子さんの扶養に入ることができる?できない?

年金受給していても扶養に入ることはできるのでしょうか?もし入れることができるとしたらどんな方でしょうか?年金はいままで掛けてきた厚生年金や国民年金を年金基金に預けていたにも関わらず、年金を受給されるようになっても納税義務があるのでしょうか。所得税だけにとどまらず健康保険料も納付しなければいけないのでしょうか。年金の源泉徴収票から色々な情報が読み取れます。



公的年金で年金収入がある場合

公的年金とは国民年金や厚生年金、国家公務員共済組合、恩給、確定給付企業年金のことで、生命保険会社の年金や互助年金は該当されません。

さて公的年金は、2ケ月に1回受給されます。そして年間で受け取った年金は翌年の1月かに年金の源泉徴収票が送られてきます。これは前年の2月支払い分から12月支払い分までの分です。翌年の1月に支払があった方は、この1月分も含めた額が源泉徴収票に記載されています。

No.1600 公的年金等の課税関係|所得税|国税庁
参照元:国税庁(平成28年1月 著者調べ)

年金の源泉徴収票

この源泉徴収票をよく見てみると健康保険料が差し引かれています。

さて、年金も収入にあたるので税金が差し引かれているのでしょうか?そもそも源泉徴収票という文言自体が、源泉所得税を納付した内容を記載した明細書です。

年金の中でも配偶者を扶養親族として入れていたりすると所得税の扶養控除と同じように各種扶養控除がありますので、その額を差し引いて税金が計算されますのである程度年金収入がある方は、扶養者がいる場合は扶養親族等申告書を記載された方がよいと思います。年金機構では毎月税金を徴収するので詳細の計算方法があります。

年金収入で税金がゼロの方

もし年間で考えると、いくら以上の方が税金を納付しなければいけないのでしょうか?それは65歳未満と65歳以上の2段階で税金が違ってきます。

・65歳未満の方
●年金収入が70万円以下:所得がゼロ:税金がゼロ
・65歳以上の方
●年金収入が120万円以下:所得がゼロ:税金がゼロ

所得がゼロの方は税金がかかりません。しかし、この年金収入以上の場合でも扶養にいれているなど各種扶養控除がある場合は税金がかからない方もいます。

年金でも、障害年金や遺族年金の方は非課税所得に該当するため、源泉所得税はかかりません。源泉所得税がかからないということで、源泉徴収票が送られてくることはありません。

高齢者と税(年金と税)|税について調べる|国税庁
参照元:国税庁(平成28年1月 著者調べ)



扶養の範囲は?

どんな方が扶養に入る?

さて、上記のように65歳未満の方は、年金収入が70万円以下、65歳以上の方は年金収入が120万円以下の方は税金がゼロということでした。税金の計算とは、収入から所得を割り出してその所得に税率を掛けると税金が計算されるというしくみになっています。

裏返せば65歳未満の方は、年金収入が70万円で税金がゼロでかからないということは所得がゼロということです。

給料でもそうですが、103万円の収入の方は、所得は38万円以下となります。所得が38万円以下なら旦那さんや親などの扶養に入ることができます。扶養範囲は、金銭的に扶養されているという事はもちろんですが、6親等内の血族、3親等内の姻族といった親族であることと生計を一にしていることです。

給料と同じように年金も所得が38万円以下なら扶養に入ることができます。

・65歳未満の方なら所得38万円以下なら、年収70万円+38万円=年収108万円、
・65歳以上の方なら所得38万円以下なら、年収120万円+38万円=158万円以下なら扶養に入ることができます。

扶養控除に入るようならば、年末調整時に配られる扶養控除申告書に記載しましょう。年末調整以外でも気づいたら会社の担当の方に問い合わせてみるのがよいと思います。そして上記の年金収入額に該当する方は、毎月もし年金で源泉所得税を徴収されているようであれば確定申告すれば、税金が全額戻ってくる可能性は高いです。

扶養に入るときに注意したい事

なお注意したいのは、年金だけの収入であれば扶養に入りますが、他に不動産収入や株の売却、給料収入などの収入がある場合は扶養に入りません。ちなみに給料収入は、年収103万円未満であれば所得が38万円以下になりますので扶養に入ることができます。

また母親の年金が少額なので扶養に入れようと思っていても、父親の年金の扶養になっている場合もありますので、そのことも確認される必要があります。扶養は1人にしか入ることができません。

扶養に入った場合の特典

そして扶養に入れるのはもちろん、被扶養者の側からしてみても税金が減額されます。しかも一般の扶養者と違い老人扶養控除というのが設けられておりますので控除額も多くなります。

例えば一般の扶養者は38万円の控除額となりますが、70歳以上の方は48万円の控除をうけることができます。同居していればされに10万円控除額が増え、58万円の扶養控除をうけることができます。

高齢者と税(年金と税)|税について調べる|国税庁
平成28年1月 著者調べ

まとめ

年金を受給しているので扶養に入る事ができないと思っていたら、もしかして息子さんの扶養に入ることもできるかも知れません。

実際70歳以上の同居の場合では、58万円の控除となりますが、いったい税金はいくら減額されるのでしょうか?だいたい年収500万円の場合は、税率が10%の方が多いです。

人によって控除額が違いますので一概には言えませんが、たいていの方が10%になると思います。58万円の控除額だと税率10%を掛けて5万8000円税金が減額できるという事です。この額、結構大きいですよね。是非、確認のためにも家族と話し合われると良いと思います。

No.2260 所得税の税率|所得税|国税庁
国税庁(平成28年1月 著者調べ)