マイナンバー年金はどう関係しているのか?なるほど知識!

マイナンバーと年金の関係はどうなっているのでしょうか?マイナンバーの施行による年金への影響や私たち個人への影響を気にしている方も多くいらっしゃるのではないでしょうか?そんな疑問を解決するべく疑問点やメリットデメリットなど調べてまとめました。



マイナンバー施行による年金への影響

マイナンバーが施行されることによって年金システムがどのように変わっていくのか、多くの方が関心をお持ちになっているのではないだろうかと思います。私たち住民の実際の影響はどんなものになるのか気になっているのではないでしょうか?

年金機構では平成28年にシステムの構築、つまり年金受給者及び被保険者とマイナンバーの紐付け作業を行い平成29年から実際の運用が開始される予定でしたが、日本年金機構の個人情報流出問題を受けて基礎年金番号との連結は延期されたようです。

年金機構では各省庁や地方自治体の個人情報にアクセス出来るようになる事から、事務処理の効率上昇が期待されており私たち個人への影響はさほど大きいものではないと思われます。

マイナンバー導入による年金への影響について
参照元:ACTION なう!(2016年1月時点、著者調べ)

添付書類省略

年金の裁定(年金を受ける権利は、要件が調った際事実上発生します。要件を満たした人は、要件を全て満たしていることの確認を受ける事が必要になり、この受給権が存在しているという事実を確認すること。)
請求の際、加給年金や第3号被保険者の認定や初診日が20歳前の障害年金等については所得(課税)証明の添付書類が必要とされています。

これらの添付書類についてはマイナンバーの運用が開始されれば年金機構に出さなくても年金機構側がデータを把握出来るようになるので添付が不要になり、その他にも住民票なども提出不要になる可能性があるようです。

年金受給の手続き
参照元:DCハンドブック(2016年1月時点、著者調べ)

裁定・審査期間短縮

年金というのは請求をしてから実際に支給されるまで2~3カ月かかる事が一般的となっているようですが、手続きが簡略化されることによって情報照会する期間が削減されるものがあるようで、請求から支給されるまでの期間が短縮されると思われます。

同じように年金だけでなく保険料の免除申請などについても、審査機関が短縮される可能性があるようです。

2~3カ月程度かかる今のように審査が長引くと私たち個人にとっては、利益よりも不利益のほうが多く発生する可能性が高いと思われるので、審査機関が短縮される事はとても嬉しい事だと思います。

保険料金の正確、公正向上

マイナンバー施行により、国民全員の所得を瞬時に把握する事が可能になります。そのため、個人個人の正確な保険料と年金の金額を算定する事が可能になるようです。

一方保険料を未納している人は、今現在も一定以上の収入がある人を対象として財産を差し押さえるなど強制徴収が行われることもありますが、その対象者を調べるための作業効率がマイナンバーにより向上すると考えられており、強制徴収の事例が増加する可能性が高いようです。

マイナンバー制度と年金 | 年金情報部
参照元年:金情報部(2016年1月時点、著者調べ)



マイナンバーと年金の重要点

マイナンバーが私たち個人にあたえる影響というものは、年金に関して言えばとても限定的なものになると思われます。

政府がマイナンバーを導入する目的は、「国民の利便性の向上」だけでなく、「行政の効率化」と「負担の公正化」の2点をあげています。

ただ、行政の効率化を目的とするならば人件費の削除などとセットでなければ意味がないように感じられますが、マイナンバー導入を機にコスト削減という話を聞くことはないうえに、マイナンバーの担当部署や新たな組織を設立しなければいけないことから総コストは逆に増えるのではないでしょうか。

そうだとするならば、年金にマイナンバーを導入する本当の目的とは一体どんな理由なのか、以下の2つの事が考えられるようです。

マイナンバー導入目的について
参照元:ACTION なう!(2016年1月時点、著者調べ)

社会保障費の削減

平成27年5月19日の財政諮問会議が行われた際、収入が多い高齢者の基礎年金を減額する事が提言されたため今後の財政健全化計画に組み込まれる予定になったようです。

税金から高齢者に給付される老齢基礎年金(満額月額約6万5千円)の半分が支払われています。そのため、所得額に応じて老齢基礎年金額を減額する事によって、年金を支えている国の負担を減らす事や、現在税金を主に支払っている現役世代の将来の負担を軽くする事が狙いのようです。

今までは厚生年金の被保険者の給与・賞与しか年金機構は把握する事が出来なかったため、厚生年金の被保険者が受給している老齢厚生年金のみが減額の対象となっていましたが、マイナンバーの導入によってその他の収入情報を把握する事が出来るようになります。以上の事からおそらく老齢年金も所得に応じて減額されていくようになると考えられます。

また、マイナンバーを預金口座にも適用する事が平成27年5月21日に行われた衆議院本会議で可決されました。はじめは任意との事らしいですが、2021年以降には義務化を検討しているようです。

社会保障費削減について
参照元:ACTION なう!(2016年1月時点、著者調べ)

社会保険料の徴収強化

マイナンバーと預金口座を関連付ける事によって収入の捕捉が簡単に出来るようになる事から、社会保険料の強制徴収に乗り出そうという狙いがあるようです。

社会保険(厚生年金・健康保険)というものは法人であれば法律的には人数問わず加入する義務が生じるため、加入していないという事は違法行為を行っている事になります。

ただ長期にわたる不景気の影響などもあり、経済的な状況で仕方なく本来入るべき社会保険に入っていない会社が存在しているというのが現状のようです。

実際加入義務が存在しているにもかかわらず平成25年度の国税庁のデータによると、年末調整を行った人数と厚生年金の被保険者の人数に約700万人の差が生じているようです。この700万人全てが短期雇用者という事は考えにくい事から、この中に社会保険未加入の人がいると考えられます。

現在、財政健全化に頭を抱えている政府にとってこの未加入の人から強制徴収をする事によって、数兆円以上も収入が増えるとすれば早期にマイナンバーを導入し強制徴収したいと考えるのも当然の事かもしれません。

保険料の徴収強化について
参照元:ACTION なう!(2016年1月時点、著者調べ)

マイナンバーと年金の疑問点

マイナンバーと年金の関係について理解してきても良くわからないなど、実際に質問形式にして疑問点をいくつか調べました。

高齢受給者のマイナンバー配布についての疑問

Q、高齢者の年金受給者です。マイナンバーが配布されていますが、このナンバーは実際個人ではどのような場面で使用するのでしょうか?市役所、県庁などでマイナンバーを求められるのでしょうか?具体的に教えて下さい。

A、マイナンバーは、日本国にいる全ての住民に振り分けられ配布される番号で拒む事は不可能です。居住者の追跡や所在証明に使うことをもともとの目的としており、住居移転のときについて回ります。役所の各書類にはすでに記載されているので行政が特に提示を求める事はないようです。

金融機関などとの連携が始まれば、金融口座の所有者確認のために写真付きのマイナンバーカードの提示を求められる事があるかもしれません。

年金機構情報流出からのマイナンバー制度に対する疑問

Q、年金機構の情報流出事件が起こりマイナンバー制度に対する疑問が多々出てきていますが、公務員(国家・地方)のマイナンバーはどのようになっているのでしょうか?年金では国民と公務員の厚生年金と共済年金と扱いが違っているように、マイナンバーも差別化されるのでしょうか?

年金問題で国民に入る年金は酷い扱いを受け問題が発生しましたが、共済年金は厳重に管理され問題がなかったようです。マイナンバー制度でも国民と公務員の間に差別は存在しないのでしょうか?個人情報保護法に守られ、このような問題が隠蔽されてしまうような気がして心配です。

A、マイナンバーには、国民と公務員の間に差別は存在しません。そのことから逆に安倍政権は、国民のプライバシーを軽視しておりずさんであると言えるかもしれません。

マイナンバー制度も年金機構のように流出する?

Q、マイナンバー制度も、日本年金機構のように個人情報が流出する可能性はありますでしょうか?私たちの個人情報を行政に任せるのは不安があります。サイバー攻撃などで全ての個人情報が流出するならば、このようなマイナンバー制度は、即刻やめる必要があるのではないでしょうか?

銀行口座など、金融機関に関する個人情報についてはマイナンバー制度からは外すべきではないでしょうか?金融機関の口座情報などが流出した場合、詐欺師に狙われる事はほぼ確実といえるのではないでしょうか?

A、マイナンバー制度は絶対に安全と言える制度ではないと思われます。米国や韓国でもかなりの被害が実際に出ています。特に金融機関のマイナンバーは、税金の収集には便利だと思いますが銀行預金口座など金融機関に関する個人情報はマイナンバー制度とは別にするべきだと私も思います。

年金滞納がばれる?

Q、マイナンバー制度について質問です。年金の滞納があり、現在は免除申請中になります。主人の会社にマイナンバーの提出をしなくてはならないのですが、私の年金滞納状況が主人の会社にバレる事はあるのでしょうか?

A、ここ数年はおそらく大丈夫だと思われますが、将来はその限りではないと思います。年金については将来マイナンバーと関連付けされる事が予想されるため情報漏洩に抑止力がないと思われます。

さらに詳しく知りたい方は以下の記事も参考にしてください。 年金を払っていない人いませんか?年金未納者が若い世代を中心に増えているといいます。マイナンバーの導入が本格的に始まれば、これまで未納通知を受けていなかった人の所にも納付勧告が届くかも?!マイナンバーと年金未納の関係とは?年金未納するとどうなるのか。他人事じゃない年金滞納問題についてまとめてみました。

マイナンバーと年金について

Q、マイナンバーについて、現在厚生年金暮らしをしており年金が少ないため、県市民税が非課税なのですが、働いているときにコツコツと貯金したお金で、投資信託を購入し今の所元本割れしてはいますが、配当金は税金を引かれて年間約46万円あります。

マイナンバーになると、県市民税が非課税ではなくなるのでしょうか?それとも申告をしなくてはならないのでしょうか?現在は申告をしていません。マイナンバーについて理解できにくいものですのでよろしくお願いします。

A、配当金は源泉徴収されているため、確定申告する必要はないです。また確定申告をすると国民健康保険料が値上がる可能性があります。マイナンバーには関係ありません。

年金受給額の減額も?マイナンバー制度の「不都合な真実」 – まぐまぐニュース!
参照元:まぐまぐニュース!(2016年1月時点、著者調べ)

マイナンバーと年金分野に関する問題点と対応方法 | マイナンバーの基礎知識
参照元:MFクラウドマイナンバー(2016年1月時点、著者調べ)

【マイナンバー】マイナンバー導入でわたしたちの年金や暮らしはどのように変わるのか?署名サイト ACTIONなう!
参照元:ACTIONなう!(2016年1月時点、著者調べ)



あわせて知ってお得な知識

マイナンバーと年金のかかわりについて知っておくとちょっと便利な知識と、マイナンバーのメリットデメリットについて簡単に調べてみました。

基礎年金番号とマイナンバーの違いとは?

基礎年金番号とは公的年金に関するデータの照会や検索、管理に利用されている番号で年金システムの根幹となる番号になっています。基礎年金番号が導入されるより以前は国民年金や厚生年金など年金ごとに番号を振っていました。

しかし、学生から社会人になって国民年金から厚生年金に切り替わる度に番号が変更されると整合性が保てなくなる可能性が考えられます。そこで全ての年金で共通して番号を振る事にし「基礎年金番号」が導入されました。

基礎年金番号は住民票を有さない海外居住者にも付番されるが、マイナンバーは住民票を登録している場合のみ発行されます。

基礎年金番号は年金に関するデータしか取り扱っていませんが、マイナンバーは税・社会保障・災害などの分野において横断的に情報を網羅する事が出来る。

以上の事からマイナンバーが発行されない海外居住者への対応のため、基礎年金番号を全てマイナンバーと関連付ける事が出来ず、基礎年金番号を完全に廃止する事は困難であるという事が考えられるようです。

基礎年金番号とマイナンバーの違いについて
参照元:株式会社マネーフォワード(2016年1月時点、著者調べ)

マイナンバーによるメリット

行政側ではなく私たち国民のメリットは、年金受給手続きの際年金番号や雇用保険番号がわからなくても、マイナンバーを表示するだけで良くなる事や、今後所得証明や住民票、戸籍謄本などの書類が添付する必要があるものでもほとんどなくなると考えられます。

平成29年1月からは、インターネット上で「マイナポータル」というサービスが使えるようになるようです。このマイナポータルでは現在「自分の個人情報をいつ、誰が、何故提供したのかの確認」、「行政機関などが持っている自分の個人情報の内容確認」、「行政機関などから一人一人に合った行政サービスなどのお知らせ受信」などが出来る事になっているようです。

マイナポータルで行える機能などの詳細はまだ明らかになっていませんが、年金給付に関してや金額や給付日の確認が出来るようになる可能性など利便性への期待が非常に高いと思われます。これからマイナンバーはおそらく、年金受給者にとって非常に便利で必要不可欠なものになっていくと考えられます。

マイナンバーによるデメリット

利便性がよくなり必要不可欠なものになっていく一方でデメリットもしっかり考えなくてはいけないと思います。全ての情報がマイナンバー一つに集約される事によって常に重大な個人情報が流出、漏洩してしまう危険性があることを忘れないようにしなければならないと思います。

マイナンバーが記された書類や個人番号の管理は、会社などはもちろんですが個人でも何処から漏れるかわからないため厳重に管理する必要が考えられます。今後は個人番号カードの収納に適している金庫を用意するなどオーバーに思われるくらいの厳重さを求められると思われます。

まとめ

マイナンバーの施行により申請など手続きの際私たちも申請書類が少なくすむ事や、情報が統一されることにより行政側もスムーズに対応できる事から非常に利便性が増しとても良いことだらけに思えました。

ただ、情報が統一されることによりマイナンバーが流出、漏洩してしまった場合全ての情報が第三者に知られる事になってしまうリスクをしっかり理解し、行政での管理はもちろんですが私たち一人一人もマイナンバーをしっかり管理していかなくてはならないと思いました。