【30代、3人世帯の保険】必要な保障を絞って考えるポイントとは?

ライフプランを考える上で、大きなお金が動く機会は3つあると言われます。それは「住宅資金」「教育資金」「老後資金」です。それらの資金を得るために仕事をしているわけですが、将来のことは誰にもわかりません。現時点で予期しないことが将来起きることがあります。保険というしくみは現時点で将来の予期しない事態に備える仕組みなのです。今回は30代夫婦、子供一人の世帯に最適な保険を考えます。



保険のしくみ

ここでは、保険のしくみについて、生命保険を例をあげて考えてみます。現時点35歳で年収500万円の旦那さんが40歳で突然亡くなったとします。定年60歳まで働けたとして、20年分の年収が家計から失われることとなります。

失われた家計収入=500万円×20年=1億円、以後の残された遺族の生活費が年300万円、遺族年金が月12万円で20年間支給されるとします。

旦那さんが亡くなるという事故に対し、失われた家計収入は機会費用となり、国や会社から受け取る遺族年金は機会収入になります。生活費の年300万円は事故の有無に関係なく発生するものとし、保障対象から除外します。この場合、必要な保障額は7,120万円になります。ちなみに、日本人男性が40歳までに死亡する確率は、下記の資料を参照すると約2%だそうです。

●必要な保障額
・1億円-12万円×12か月×20年
=1億円-2,880万円
=7,120万円

平成26年簡易生命表(男)
参照元:厚生労働省(2016年1月時点 筆者調べ) これは同時に約98%の生存を意味します。つまり次の補完関係があります。

・2%の確率で7,120万円の保障が必要
・98%の確率で保障が不要(保障金0)

現在35歳の旦那さんが定年60歳まで働くとして、その間の25年を保険期間とすると、一年の保険料は次のように計算できます。

●年払い保険料
・(7,120万円×2%+0万円×98%)÷25年=56,960円
・月々保険料=56,960円÷12か月=4,747円

旦那さんが亡くなった後、家計を支えるために奥さんが月10万円で20年間働くと想定する場合、必要な保障額と保険料は以下になります。

●必要な保障額
・1億円-12万円×12か月×20年-10万円×12か月×20年
=1億円-5,280万円
=4,720万円

●年払い保険料
・(4,720万円×2%+0万円×98%)÷25年
=37,760円
・月々保険料=37,760円÷12か月=3,147円

このように必要な保障額により、月々保険料はかなり違ってきます。25年にわたり払い込まれた保険料は、保険会社によって投資に運用され、運用利回りで保険会社は利益を得て、収益の一部が保険契約者に配当として支払われます。

貯蓄型の場合は、保障に加えて払い込まれた保険料をもとに満期保険金で支払われます。その分、満期保険金のない掛け捨て型より保険料は高いです。以上は、あくまで保険のしくみを理解していただくために単純化した一例です。



保険の種類と有効性

保険の種類には大きくはヒトを対象にする商品とモノを対象にする商品に分けられます。ヒトを対象に、収入・支出保障を目的にする保険に次のような保険があります。

・生命保険
・介護保険
・年金保険
・学資保険

さらに、モノを対象に価値の維持・損害保障を目的にする保険に次のような保険があります。

・火災保険
・地震保険
・自動車保険

両親が30代、子供1人の3人世帯に必要な保障を考えてみましょう。この世帯は、一番保障が必要な世帯ですので、保険料の負担も大きくなりがちです。必要な保障は次のようなものがあります。

・収入保障
・医療保障(終身)
・学資保障

収入保障は、家計収入を担う夫や妻が不測の事故や疾病で働けなくなった場合に必要な保障です。医療保障は、怪我や疾病の際にかかる医療費や治療費、投薬に要した費用に対する保障です。医療サービスは一生涯にわたり必要なので終身タイプです。

学資保障は子供の進学に伴い増加する教育費の負担を軽減するための保障です。教育費の負担の少ない初等教育時期に加入しておけば、大学などの高等教育へ備えることができます。

毎月の支払額の目安

両親が30代、子供1人の3人世帯に必要な保障に対する保険は以下の3つがあげられます。

・収入保障保険(夫)
・医療保険(終身)
・学資保険

収入保障保険は妻が専業主婦の場合は夫が加入します。夫の年齢が35歳、保険期間および払込期間は60歳までとし、保険金額が20万円の場合で月々の保険料は5千円ぐらいです。保険タイプが掛け捨て型の場合の金額です。

終身医療保険は保険期間および払込期間は終身、入院日数60日・日額5,000円、手術給付金20万円、がん診断給付金50万円の場合で月々の保険料は3千円ぐらいです。保険タイプが掛け捨て型の場合の金額です。

学資保険は保険期間および払込期間は0歳から18歳、学資一時金200万円の場合で月々の保険料は8千円ぐらいです。保険タイプが貯蓄型の場合の金額です。月々の保険料を合計すると1万6千円ぐらいになります。



ライフパターンごとのプラン

筆者は、収入保障と医療保障、および学資保障の3つを基本とし、これ以外については各世帯のライフプランやライフスタイルに合わせて加入すればよいと考えます。例として次の3つの場合をあげました。

1: 共稼ぎの場合
2: マイホームを取得した場合
3: マイカーを取得した場合

1: 共稼ぎの場合

育児が一段落し共稼ぎとなる場合、妻が収入保障保険、医療保険に加入してもいいでしょう。パートとして働くとした場合の収入保障で保険金額が月5万円の場合で月々の保険料は900円ぐらいです。

2: マイホームを取得した場合

マイホームを取得した場合に加入するのは火災保険、地震保険があります。今、選ばれているのは必要な保障だけを選択できるタイプです。戸建てとマンションで価格は違いますので購入する住宅のタイプと保障内容を吟味して選べばよいかと思います。

保険の保障のうち、受けるリスクが少ないと思われる災害について、保障の対象外とすれば保険料が安くなる場合があります。最近は異常気象で台風被害や豪雨被害が増えており、保険料は値上がりする傾向のようです。

3: マイカーを取得した場合

マイカーを取得した場合に加入する自動車保険ですが、走行距離や加入するドライバーの年齢で異なります。また、通販・ダイレクト型と代理店型で保険料金が大きく異なります。

筆者も経験がありますが、車を買うときについでで勧められる保険会社に加入しがちです。理由は車の値段と比べて少ないこと、保険自体への関心が低いことなどでした。

インターネットで情報は容易に入手できますから比較してよく吟味したほうがいいです。損保を選ぶポイントは次のように情報を集めることが重要です。

・複数社から見積もりをとって金額を確認
・価格を比較しつつ、サービス内容についてクチコミやランキングをチェック
・値段とサービスへのクチコミを総合的に評価して自分に合う会社を選ぶ

サービスを選ぶポイント

保険会社では、複数の保障をパックにした商品を販売していると思います。個々に保障契約をするよりもパック商品の場合は割安となっているはずです。ただし、割安となっているからといって不要な保障に対する保険費用を払うことにならないかを検討することが必要です。

また、保険契約をライフステージに応じて柔軟に見直すことができるかもチェックポイントです。家族の年齢に応じて必要な保障は変わってきます。同じ保険会社で見直しをしたほうがお得になると思います。

保障の優先順位については、先に述べたように収入保障と医療保障を最優先にして、各世帯の事情におうじて必要な保障を追加していけばよいかと思います。

保険会社を選ぶ際はソルベンシーマージン比率を比較して下さい。ソルベンシーマージン比率とは、予測を超えるリスクに対する支払い能力の高さを示す指標です。200%を超えていれば十分な支払い余力があると考えられています。

ソルベンシー・マージン比率
参照元:Wikipedia(2016年1月時点 筆者調べ)

まとめ

家族構成を含めたライフプラン、ライフステージにより、必要な保障の内容は変わってきます。家族のライフステージに応じて最適な商品を選択するようにしましょう。

また、保険はあくまでも将来の不確実性に備えるための手段ですから、必要な最低限度の保障を考えて、ムダをなくすようにします。さらに保険料は数十年という長い期間の支払いとなることから、吟味せずに加入してしまうと大きな出費となってしまいます。将来の家族の姿を描いて、よく検討することが重要でしょう。