カードローンを解約する。そのメリットとは?デメリットとは?

金融機関で開設したカードローンを解約した経験はありますか? カードローンは他の個人ローンと異なり、一度契約したらよほどのことがない限り、恒常的に繰り返し使用できるローンの一種です。それだけに利便性も高く、また同時に使い過ぎる可能性も秘めている金融商品です。ですから解約の判断にあたっては、カードを持ち続けることの利便性と解約によるデメリットを両天秤にかけてしっかりとした判断をする必要があります。



カードローンを解約する時って?

カードローンを解約する時って一体どんな時でしょうか?

一般的には利用者が借金の返済が完全に終了して、次に借金をする予定が当面ない場合だろうと思います。これが自動車ローンなど目的別ローンなら話は簡単です。元金返済が終了したのち、金融機関から借り入れ当初に差し入れした金銭消費貸借証書を済印付きで返済してもらい受領書を作成するので、その借金が済んだことが自覚できるのですが、これがカードローンだと少し話が異なってきます。

利用者の中によく誤解があるのが、カードローンの残高をゼロにしたらそれでカードローン取引は終了したという認識です。

これは間違いで、もともとカードローン取引は極度額取引ですから、仮にいったん残高がゼロになっても、双方に特段の理由が発生しない限り、この極度額取引は定期的自動更新されて延々と続いていくのです。もし利用者の側に「解約」の意思があるのなら、ちゃんと別にそれぞれの金融機関のルールに基づき解約手続きを完了させる必要があります。

それを知らないで利用者がカードローン極度額をゼロにしたまま長期間放置する場合も多く、その場合、以後の色々な取引の局面でそれに伴う現象が発生してきます。以下ではそのカードローン解約に伴うメリット・デメリットを中心に解説していきます。

極度額(きょくどがく)|与信管理用語集|リスク管理情報研究所
参照元:リスク管理情報研究所(2016年1月時点、著者調べ)



カードローンを解約するメリット

カードローンを解約するメリットは何でしょうか?

カードローンは極度額取引なので繰り返し利用が可能です。大変便利な借金システムなのですが、その分資金管理が甘くなります。一般的な消費者ローンなら返済期限があるのでメリハリがつきますが、カードローンの場合は期限が基本ありませんので、借りっぱなしにして長期間返済をだらだら続けがちです。

結果として気が付かないうちにかなり利息を含む総支払額が膨らみます。

その点で、いったん借金に目途がついた段階でカードローン契約を解約しておくと、そのまま使い続ける癖も解消されて結果として支払額の減少にもつながります。時期が経過してカードローンの必要性を感じたら、あらためてカードローンの申し込みをしたらいいと思います。

ただこの場合、カードローンを解約して半年もたたないうちにまた新規にカードローンを申し込むと、金融機関の側から悪印象を持たれて拒否されることもありますので、最低1年以上開けて申込する配慮が必要と考えます。あるいは、カードローンは持っていても残高がゼロのままなら、別にクレジットカードのように年会費がいるとか金利が掛かるとかいうこともないので、次回使う時まで解約せずそのまま持ち続ける選択もあります。解約を検討するときにはそのプラスマイナス面をちゃんと比較したうえで判断されることをお勧めします。

カードローンを解約するデメリット

それではカードローンを解約せず放置すると発生するデメリットは何でしょうか?
カードローン取引は極度額取引と呼ばれていて、利用者がいったんカードローンを作ると、その極度額の範囲で繰り返し出し入れが可能になります。すなわち残高がゼロになっても取引終了ではないのです。

ところがたまにしか利用しない顧客が残高をゼロにしたまま長期間放置する理由のひとつがもうカードローン取引がなくなったと思い込んで誤解してしまっていることです。ところがもしその顧客が新たに他のローン取引(住宅ローンや消費者ローン、あるいは別のカードローン)を同じ金融機関、あるいは他社で組もうとしたときに、いきなりこのカードローンが審査面での不利益になる場合があるのです。

すなわち、カードローンは極度額取引ですので、審査をする金融機関からすればすでにその極度額一杯のローン残高があるのと同じ意味でとらえて審査をするからです。そうすれば、その分が加えられ、新しいローンに関する返済比率を押し上げる効果を持ちますので、場合によれば希望したローン申込額を減額されるばかりか、時には否決さえされる可能性があるわけです。

ちゃんと解約手続きさえ取っておけばこのようなことにはなりませんので、注意が必要です。

さらに同様な解釈であちこちの金融機関で残高ゼロのカードローン取引を放置していれば事態はもっと悪くなります。不必要なカードローン取引はもし住宅ローン等の計画があるのなら早めに解約しておく必要があります。



カードローンを解約する時の注意点

カードローンの解約の判断を行う時に注意しなければならない点がいくつかあります。

①既に年月が経っていて、解約したと思い込んでカードローン通帳や専用カードを廃棄してしまい、どこでカードローンを組んだか思い出せない場合

このような場合は一つの方法として、現在3つある個人信用情報機関へ本人が信用照会する方法があります。そうすれば、自分がどの金融機関でカードローン取引があったか確認することが可能です。ただし照会は有料です。

②カードローン解約後、短期間で住宅ローンを申込しようとした場合

これは前記の個人信用情報機関の登録期間とも関係しますが、一般的にカードローンは解約されても、その事実並びに過去の利用実績、返済情報などは5年程度は登録されたままです。これは他の金融機関の信用照会に応ずるための措置と言われています。

そのため、もし他の金融機関で住宅ローンの申し込みをしたら、そのカードローンの極度額がそのまま個人信用情報機関で登録されたままになっている可能性がありますので、申込者はカードローンの「解約済み証明書」をカードローン取引金融機関からもらって、住宅ローン申込先の金融機関に提出する必要があります。ただこの「解約済み証明書」も発効までに一定期間必要なので、早めに手にしておく必要があります。

③クレジットカードのキャッシング枠も銀行や消費者金融のカードローン枠と同様、審査に影響を与えますので解約での配慮が必要

ただ、キャッシング枠の場合は、同時にショッピング枠も設定されていますから、銀行のカードローンのように単独で解約というわけにはいきません。カードローンに比べると解約に時間が掛かります。理由の一つは仮にキャッシング枠がゼロになっていても、ショッピング枠が利用されていてまだ決済が終わっていない場合などです。この場合は完全に決済が終了したのを確認してからの手続きになりますのでより時間が掛かります。

3分でわかる全国銀行個人信用情報センター(全銀協・KSC)の信用情報開示報告書の読み方 | クレジットカード審査まとめ.com
参照元:クレジットカード審査まとめ.com(2016年1月 著者調べ)

カードローン解約方法及び必要書類

カードローンの解約手続きおよび必要な書類について解説します。

解約に際しては、金融機関ごとに異なる対応になっていますので、具体的にはそれぞれの金融機関のHPにアクセスして詳細を確認してください。

一般的には店頭もしくはネット・電話、郵便等で解約を申し出て必要な手続きをします。店頭の場合だと、必要な書類としてはカードローンのカード、返済用普通預金口座の取引印鑑、運転免許証等の本人確認資料などが必要です。その場合、当然カードローンの残高はゼロにしておく必要がありますが、金利の計算がまだ確定していない可能性がありますので、別途解約時に現金で精算する必要があります。

以下にいくつかの金融機関の解約に必要な書類のリンクを貼っておきます。参照してください。

カードローンを解約したい | みずほ銀行:FAQ(よくあるご質問)
参照元:みずほ銀行(2016年1月 著者調べ)

カードのご解約手続き|クレジットカード・カードローンのオリコ
参照元:オリコ(2016年1月 著者調べ)

ヘルプ – カードローン:解約|住信SBIネット銀行
参照元:住信SBI銀行(2016年1月 著者調べ)

FAQ | 新生フィナンシャル公式ホームページ:キャッシング・消費者金融・新生フィナンシャル カードローン
参照元:新生フィナンシャル(2016年1月 著者調べ)

最後に

カードローンの解約に関して解約に至る理由、解約に関するメリットやデメリット、ならびに注意しておきたい点、そして解約手続きなどについて解説してきましたがいかがでしたか?

解約するということはカードローン取引に関してその金融機関との取引を終わらすということを意味します。しかしカードローンはいったん開設したらよほどのことがない限り、借り入れしている間金利以外のコストは掛からず恒常的に利用できる利便性の高い個人ローンです。それだけに解約に当たっては、メリット・デメリットを総合的に判断してあくまで慎重に決めたいものです。