《不動産投資ローン》で負けたくない!基礎知識と利用のポイント

サラリーマン、OLの副業としても最近人気の不動産投資。「そろそろお金も貯まってきたし、始めてみようかな……?」と思う人も多いかもしれません。でもちょっと待ってください!ふつうの住宅ローンは使えない、ということはご存知でしたか?「え、知らない……」という人は要注意です。不動産投資には、専用のローンを使うのが大前提なのです。そこで、不動産投資とローンの関係を解説します。



不動産投資に使えるローンは?

さて、「不動産+ローン」というと、どうしても自分の家=住宅を購入するときのローンを思い浮かべてしまうかもしれません。いわゆる住宅ローンですね。でも、不動産投資に使えるか?というと……答えはノーなんです。理由を説明します。まずはこれをしっかり頭に叩き込んでくださいね。

住宅ローンは使えない

そもそも、住宅ローンは「自ら居住する住宅を購入するための資金」に充てることを目的として、一般消費者が利用しやすい条件で資金を貸し付けるのが目的です。住宅ローンの中でも一番メジャーな「フラット35」の商品説明にも、次の一文が盛り込まれています。

お申込みご本人またはご親族がお住まいになるための新築住宅の建設・購入資金または中古住宅の購入資金

出典:

www.flat35.com
つまり、あくまで自分か家族、親戚が住むための家を買うためにしか、住宅ローンは使えません。少し前までは、中古住宅のリフォーム資金ですら、住宅ローンで賄えなかったくらいですから。なお、リフォーム資金も含めて貸してくれる住宅ローンが最近出てきました。

【フラット35(リフォーム一体型)】のご案内:長期固定金利住宅ローン 【フラット35】
参照元:フラット35(2016年1月時点、筆者調べ) 少し話がそれてしまいましたが、住宅ローンはあくまで自分(と家族、親戚)が住む家を前提としたものであり、自分で住まない不動産を取得するためには使えないのです。つまり、不動産投資に住宅ローンを使うのは原則として、無理です。

もし、住宅ローンを使って、不動産投資用の物件を購入したことが発覚した場合、目的外利用ということで裁判に発展する可能性もあります。危ない橋は渡らないほうが無難です。

なお、住宅ローンを使った不動産投資の例として、「アパートやマンションを建て、その一部に自分たちが住む」という手段もあります。しかし、専有面積の規定など、細かい規定をクリアしなければいけません。そのため、気軽に取り組める不動産投資ではないのは確かです。

アパートローンという名前が一般的

では、不動産投資にはどんなローンを使えばいいのでしょうか?答えは簡単です。「専用のローンを使うこと」です。一般的に、不動産投資用のローンは住宅ローンと分ける、という意味で「アパートローン」と呼ばれている場合がほとんどです。様々な金融機関でアパートローンが用意されているので、不動産投資に興味を持ち始めたら、まずは資料請求をしてみましょう。

みずほ銀行:アパートローン
参照元:みずほ銀行(2016年1月時点、筆者調べ)

賃貸マンション・アパートローン:三菱UFJ信託銀行
参照元:三菱UFJ信託銀行(2016年1月時点、筆者調べ)

アパートローン : 三井住友銀行
参照元:三井住友銀行(2016年1月時点、筆者調べ) リンクとして紹介した銀行以外にも、たくさんの金融機関で扱っています。まずはお近くの金融機関に足を運んでみましょう!「ちょっとアパート経営を考えておりまして……」とでもいえば、すぐに商品紹介をしてくれるはずです。説明を聞くだけならタダなので、まずは行動です!



不動産投資ローンの特徴

不動産投資ローンについて説明したところで、基本的な性質の話に移っていきたいと思います。

変動金利が基本

ローンには、変動金利と固定金利の2種類の商品があるのはご存知ですか?大まかに説明すると、次のような違いがあります。

・変動金利:市場金利に応じて、一定期間ごとに金利が変わる。
・固定金利:市場金利と関係なく、借入期間を通じて金利が一定である。

正確な定義はまだあるのですが、まずはこの2つの違いを頭にいれておけば十分でしょう。そして、基本的に不動産投資ローンは、変動金利を採用している商品が多いです。(※一部固定金利の商品もあります。)

変動金利の場合、市場金利に応じて返済計画が全く違ったものになってしまう可能性もあります。金利の動向に常に気を付けるとともに、わからないことがあったらすぐに金融機関の担当者に話を聞くという細かなフォローが大事です。

また、ローンの書類は知識がないと読みこなせないことが多いです。ローンに関する知識はしっかり勉強して臨みましょう。これもやっぱり、わからない場合は金融機関の担当者に聞けば、大抵解決してしまいます。

住宅ローンより金利は高い

これも一般論ではありますが、住宅ローンに比べると、不動産投資ローンは金利が高めに設定されています。不動産投資は利益を上げるためにやるのが基本であり、当然それに見合った金利をもらうのが当然である、という考え方があるのかもしれません。金利の高さを考慮した資金計画を立てるのが、不動産投資成功のカギでしょう。くれぐれも、無理は禁物です。

メガバンク>信用金庫、地方銀行>ノンバンク

いきなり不等号を使ってなんだ?と思われたかもしれません。これは何を示しているかというと、「右に行けば行くほど、借りるのが簡単になる」という意味です。つまり、審査通過の難易度を示しています。メガバンクで借りられれば、信用されている証ともなりますので、不動産投資を続けていく上で有利になります。でも、なかなか審査に通るのは難しいです。

一方、ノンバンクは比較的借りやすいとも言われています。しかし、金利が高いです。また、他の金融機関に新規で申し込みを行う場合、ノンバンクでの借入実績がマイナスに響く可能性もあるというのも現実でしょう。一体どこで不動産投資ローンを借りるのがいいのか、というのは、その人によって答えは異なります。しかし、可能であれば、できるだけ左の金融機関で借りられるよう、努力をしたほうがいいかもしれません。

人と物件、両方見られている

不動産投資ローンの審査に当たって、見られている項目はなんでしょうか?住宅ローンの場合、「借りる人」の属性が重視されています。例えば、こんなポイントです。

・継続して安定した収入があるか?
・勤務先のスペックはどのくらいか?
・他のローン、クレジットカードの利用状況はどうか?
・そのほか、ローンの返済に当たってリスクとなる要因はないか?(持病の有無など)

もちろん、不動産投資ローンにおいても、これらの点は重視されます。それに加え、不動産投資ローンでは「投資対象となる物件の属性」が見られているのです。大雑把に言えば「その物件に投資したところで儲かるのか?」という点です。不動産投資ローンを組む際は、この点にも留意する必要があるでしょう。

不動産投資ローンを利用するには?

不動産投資ローンの基礎知識について学んだところで、実際に利用していく上での注意点をいくつかまとめたいと思います。

頭金0は危険

このコラムを読んでいる人の中には、住宅ローンを組んでマイホームを買った、という人もいるかもしれません。そんな人に質問です。「頭金、どれぐらい用意しましたか?」大事な買い物の話なので、さすがに覚えていますよね。0、という人もなかなか少ないのではないかと思います。一般的に、頭金は物件価格2割は用意しておきたいところです。

住宅ローンの頭金と毎月の返済額の目安|賢く暮らす|ハトマークサイト
参照:ハトマークサイト、2016年1月参照、筆者調べ もちろん、不動産投資ローンだってこの例にはもれません。ある程度は頭金を用意するのが基本、と考えてください。不動産投資の案件を扱う業者の中には「頭金0から投資ができます」といったキャッチコピーを使っている会社もあります。しかし、頭金0だと不動産投資ローンの審査に通るのはかなり厳しいです。また、無理な返済計画を立てる可能性もあるので、オススメはできません。ある程度お金を貯めてから望むか、自分が用意できる頭金の範囲で物件を探すかの選択が必要になります。

自分の身の丈をわきまえる

となると、不動産投資ローンに通るにはどうしたらいいのでしょうか?そのあたりの話もしてみましょう。一番大事なのは、「自分はどれぐらい頭金を用意できて、どれぐらいローンで賄えばいいのか?」という数字を明確にすることです。資金計画は「現実にいくら用意できるか」を冷静に分析するところから始まります。言い換えれば、自分の身の丈をわきまえることです。いくら魅力的な物件があったとしても、無理な資金繰りで買うのはやめましょう。途中で不動産投資ローンが支払えなくなって、泣く泣く物件を手放さざるを得ません。そうなってしまうと元も子もないのはお分かりですよね。

物件の魅力度を考える

資金計画とともに、考えてほしいことがあります。それは、「不動産投資は、物件を借りて住んでくれる人がいないとお金にならない」ということです。繰り返しになりますが、不動産投資は家賃収入で収益をあげることを前提とした投資です。つまり、魅力のない物件を買ってしまったら、誰も住んでくれない可能性があることは肝に銘じてください。では、何をもって魅力的な物件とするのかを考えてみましょう。次のポイントに着目してみるといいかもしれません。

・立地:インフラが整っている、学校の公共施設が近いなどはプラス要因です。
・築年数:新築は確かにいいです。しかし、新築物件であっても、誰かが住んだ時点、もしくは誰も住まないで1年経過した時点で中古物件になります。あくまで、物件の状態がどうかで判断するべきです。
・構造:耐震構造がしっかりしていれば、プラス要因となります。
・治安:借りてもらう人のターゲットとして女性を想定している場合、特に重視すべきポイントでしょう。

もちろん、ここであげた以外にも、物件の魅力を形作る要素はたくさんあります。一番大事にしてほしいのは、案外「自分だったらこの物件に住んでみたいか?」という気持ちかもしれません。

書類はきっちりそろえる

不動産投資ローンの手続きは、言い換えればお金を借りるという大事な手続きです。書類に不備があるだけで、審査からはじかれる、というのも全く珍しいことではありません。書類は時間をかけて、しっかり用意しましょう。どこに何を書くかチェックし、下書きをしてみるといいかもしれません。また、印鑑を押す場所もかなりたくさんあります。押印漏れがないように気を付けましょう。可能なら、不動産投資をあっせんする会社の担当者と打ち合わせをして、書類のチェックをしてもらうといいでしょう。

複数の金融機関をあたる

不動産投資ローンの審査に通るのは、案外難しいです。特に初心者の人なら、どうすればいいかもわからないので、一度で審査に通るのは厳しいでしょう。でも、「一度で通らなくて当然」という気持ちでいたほうが、心理的には楽かもしれません。そのためにも、複数の金融機関を当たるつもりで取り組みましょう。これもやはり、不動産投資をあっせんする会社の担当者との綿密な打ち合わせが必須です。「A銀行がだめならB銀行、B銀行がだめならC銀行……」というように、スケジュールを組むのも悪い選択ではないです。

審査に通らなかった場合のことも考える

審査に通らないのには、何等かの原因があるはずです。本人の属性に問題があるのか、物件の属性に問題があるのか……どちらともいえない、のが現実でしょう。しかし、本人の属性に問題がある、とみなされていたなら、今持っている属性で通る金融機関からの融資を受ける方向で動きましょう。一方で、物件の属性に問題があるなら、新たな物件を探す方向で動くのも一つの手段です。



まとめ~不動産投資で成功するために

ここまで、不動産投資ローンについて、まとめてみました。最後に、不動産投資で成功するために必要なものは何か、ということを真剣に考えてみたいと思います。

一つのビジネスと同じ

やはり、一番大事なのは「手間をかけること」ではないでしょうか?不動産投資は、家賃収入を得る、という意味で不労所得が得られる手段とみなされがちです。しかし、実際は綿密な情報収集、入居者のフォローなど本当にやることがたくさんあります。立派なビジネスです。

ちなみに、筆者の知人にも不動産投資をしている人がいますが、「誰だよ、不動産投資が不労所得なんて言ったのは……」が口癖です。「何もしないでお金が入ってくる」手段として不動産投資を考えているなら、その考えを捨てるのが先決です。手間暇かけなければいけないという意味では、不動産投資だって立派な労働かもしれません。

ただ、その手間暇を惜しまなければ、いい結果が得られるでしょう。上手に使えば、あなたの人生を豊かにする手段であるのは間違いないようです。不動産投資をしたいと思ったら、まずは勉強して、「どういう物件なら人を集められるか?」を真剣に考えてみてください。その思いが固まれば、不動産投資ローンの審査でも、いい結果が出せるかもしれません。