REITとは何か?基礎からまるっと話題の投資術を教えます!

カンタンに世界中の物件の大家さんになれる「REIT」を知っていますか?投資を考えるとき、よく耳にする株式やFXもいいですが、REITも一緒に検討するのはいかがでしょうか♪



REITとは、そもそも何?

略称で言われると何のこっちゃですが、REITというのは不動産投資信託(Real Estate Investment Trustを略したもの)のことです。もっと身近な言葉で言うと、気軽にビルやマンション、商業施設やホテルといった不動産オーナーになれる仕組みを持った金融商品です。

個人でオフィスビルやマンション、ホテルなどに投資しようとすると莫大な資産が必要ですが、たくさんの投資家から資金を集めて複数の不動産を所有するのであれば、銘柄にもよりますが、数万円から投資し、その口数に応じて賃料収入を受け取ることができます。

REITの歴史は古く、1960年代にアメリカ合衆国で制度が確立されました。その後、ヨーロッパやアジアなど、世界の多くの国で導入されました。日本市場でも2001年9月にはじめて国内の銘柄が上場、今日多くの投資家がその資産を保有するに至っています。

日本に住む私たちは、気軽に日本国内のREITを買うことができますし、もちろん世界各地のREITにも気軽に保有することもできるようになっています。世界のREIT投資資金のうち、実に60%ほどがアメリカに集中しているようです。

日本の法律に基づいて作られた日本の不動産投信は、よく「J-REIT」と呼ばれます。詳しくは後ほどお伝えしますが、証券取引所に上場しているものと、そうでないものがあります。

そもそもJ-REITとは? – 投資信託協会
参照元:投資信託協会(2015年11月時点、著者調べ)



REITって、いい商品なの?

カンタンに世界中のいろいろな物件の大家さんになれるREIT。ただ、投資するに値する商品なんでしょうか?まずは他の商品との比較や、実際の不動産との違いについてお話します。

分配金利回りが魅力的!

たとえばJ-REITの分配金利回りは3.51%(2015年10月末、著者調べ)と、銀行の金利と比較すると魅力的な水準です。もちろん、銀行金利は1000万円まで元本が保証される商品、REITへの投資は元本が変動する商品という違いがあることに注意は必要です。

少額から、実質的に不動産を持てる!

ふだんの生活の中で「あのショッピングモールはいつも賑わっているな」とか「あのビルに入ってる会社、どんどんフロアを広げて会社を大きくしてる」とか、そういったことに気づくだけでは、収入には結びつきません。もちろん、そのビルのオーナーになろうと思うと莫大な資産が必要です。

ですが、もしその建物がREITで運用されていて、あなたがその銘柄を持っていれば、建物の賃料収入が口数に応じて分配されることになります。REITも時価で取引されており、時価もそれぞれではありますが、大体一口7-8万円前後から買うことができます。(2015年11月30日現在、著者調べ)

一つの銘柄に色々な物件がある

昔からある投資の格言でも「卵は一つのカゴに盛るな」というものがあります。一点に集中投資すると、うまくいけば大きな成果が得られますが、万が一それが上手くいかなかった時には思わぬ損失が発生することがあります。

投資する対象を複数に分散することがリスクの分散につながるというのが、投資にかかわる一般的な共通認識です。国内の物件へ投資をするなら、地震や台風といった天災の起こりうる日本だからこそ、地域を分散するなどの手段をとるのも一考かもしれません。

もちろん、伸びざかりの地域があり、そこに集中して投資している銘柄に投資して、利益が出れば回収するというのも作戦のひとつです。

面倒なことはプロにお任せ

物件の取得から入居の募集、日ごろのメンテナンスなど、煩雑な作業を運用会社に任せることができます。実際に不動産を所有した場合、このノウハウや膨大な手間を専門の方に任せることができるので、ラクさが段違いだそうです。

いつでも売買できる

証券取引所に上場しているものであれば、市場が開いていればいつでも売ったり買ったりすることができます。現物の不動産は買い手がいないと売れないため、資金が必要になってから現金を手にするまでに、想定以上の時間がかかることがあるようです。

それに比べ、たとえば、日本市場で上場している日本のREITを売却する場合は平日の取引時間中であれば、売却注文を出し、成立後はその日から平日で4日めには現金化できます。万が一、何か大きな問題が発生した場合は買い手がつかず、現金化まで時間を要する場合もないとはいえません。

また、後ほど詳しく紹介しますが、投資信託でたくさんのREITを保有する場合でも、ほとんどの銘柄で上場しているREITを組み入れていますから、その銘柄が取引されている市場で売買後に現金化ができる仕組みとなっているようです。

もし投資信託でREITを保有する場合は、現金化までに要する日数などをあらかじめ把握しておくと良いのではないでしょうか。

確定申告の必要がない

●特定口座(源泉徴収あり)にしていること
●その口座内で投資信託か国内上場REITを保有しているか、あるいはNISA口座内で保有している場合

以上2つの条件を満たせば、現物不動産投資と違ってREIT投資分の利益の確定申告は不要になります。もし投資信託を一般口座内か特定口座(源泉徴収なし)で保有していた場合は、年間取引報告書等を利用し、ご自身で確定申告を行うことになります。

税金に関してご不明点があれば、管轄の税務署にご相談いただくのが間違いありません。

制度上、分配金が増えやすい

J-REITは会社の形をとってはいるものの、制度上、従業員が存在しません。ここで集めた資金を賃貸用の不動産に投資して、そこから得られた利益から、不動産の管理会社への運用に関わる手数料などの経費を差し引いた金額のほとんどが分配金として投資家に分けられる仕組みとなっています。

メリットのお話の冒頭に書いた高い分配金利回りは、こうした仕組みから発生している部分もあるでしょう。

REITを買う方法とは?

REITを買うには、二つの方法があります。証券会社でREITそのものを買う方法と、銀行か証券会社で複数の銘柄をプロがまとめて運用している投資信託の形で買う方法です。

上場しているREITを買う

J-REITで東京証券取引所に上場しているものは、平日の取引時間中に時価で好きな銘柄を買うことができます。国内の銘柄では52銘柄(2015年11月18日時点、著者調べ)から選ぶことができ、また、内容も様々です。

例を挙げれば、東京23区のオフィスへ重点的に投資しているもの、あの「六本木ヒルズ森タワー」に投資できるもの、「星野リゾート」などラグジュアリーホテル等に投資できるもの、介護施設、全国の一等地に立つマンションを所有するものなど様々です。

もちろんネームバリューのあるものを保有すれば儲かるとか、絶対安全だということもありませんので、そこは注意が必要です。

REIT銘柄一覧 | 日本取引所グループ
参照元:日本取引所グループ(2015年11月時点、著者調べ) また、海外の個別銘柄のREITも直接買える証券会社もあるようです。銘柄の取り扱いは各社異なりますので、会社のページや電話等での問い合わせをすると、間違いがありません。国ごとの状況ですとか、個別の銘柄でおもしろいものがあるかなど、気になることがあれば、連絡してみると良いでしょう。

投資信託でREITを持つ方法

REITものの投資信託は、多くの窓口で取り扱いがあります。ただ、金融機関によって取り扱い銘柄が異なります。

そのため、「日本のREITを買ってみたい」ですとか「やはり世界一の大国、アメリカの不動産を所有してみたい」といった希望がある場合は、まずはインターネットで下調べをしていくといいでしょう。値上がりの実績や、分配金がどれくらいもらえるのか、そういったことも全て簡単に調べられます。

証券会社に勤務していた筆者のおすすめは、まずはお電話で問い合わせをしてみることです。実体験として、お客様にせっかくご来店頂いたのに、その時によい資料が店舗に揃っておらずお渡しできなかったことがあり、大変申し訳なかったのを覚えています。

事前に連絡をしておけば、必要な資料やREITに関わる他の資料等も合わせてお渡しできたり、金融機関側でも改めて情報を集めて資料に添えてお話しする準備もできるため、飛び込みで金融機関へ行くよりはおそらく有意義な時間になるのではないでしょうか。



いつ買えば儲けを出せるのか?

これは誰にも分からないというのが正解です。ただ、そういう中でも、技術的にいろいろな作戦が練られています。その内から、いくつかご紹介しましょう。

売買のタイミングをはかる

たとえばリーマンショック後などの暴落のタイミングでは、分配金利回りが30%を超える銘柄が複数あり、それを買うとみるみるあがって数年で10倍に…といった、景気のいい話もありました。

ただ、やはりそういったタイミングはそうそうやってきませんし、不動産価格が暴落し、マスコミが「日本経済は終わった」等と騒ぎ立てる中で、大切な貯金をこういった投資に振り分けよう!という気持ちになるのもまた、難しいものです。

世の中には、値動き等の経験則などから、株価の安いゾーンを予想して大もうけしている人たちもいます。ただ、やはりそういったことができるのは、長年相場を研究し続けてきたような限られた層です。まだ投資を始めようと思ったばかりでは、なかなかタイミングを見極めての投資は難易度が高いのではないでしょうか。

定期的に買い続ける方法?

誰でもカンタンに始められ、かつデータとしても有効とされる手があります。

毎月自分で決めた金額を購入する「ドルコスト平均法」という手があります。たとえば月に一度、決めた銘柄を1万円ずつ積み立てると手続きすれば、自動的にお金が引き落とされて買い付けになる方法です。

これは個別のJ-REITでも投資信託でも利用でき、買い付けるものが高値のときは少量、安くなっていれば多く買い付けができることから、長く投資を続ければ買い付けたときの値段が平均して高くならないので、儲けを出しやすいと言われています。

以下の全国銀行協会のPDFでは、38ページにこちらの仕組みが解説されていました。良ければご参照ください。

一般社団法人全国銀行協会 [全銀協] | 長期分散投資を活かそう
参照元:一般社団法人全国銀行協会(2015年11月時点、著者調べ)

長期投資をする

経済には浮き沈みがありますから、投資を始めたあとで不景気がやってきても、好景気になるのを待っていれば、投資金額を損せずに回収することもあるかもしれません。

筆者も、数百人のお客様の投資相談を伺ってきましたが、ちょっと損しては売ってしまうような取引を繰り返すような方もいれば、60歳のとき、バブル崩壊後に買った株を、売ったら損の出る状態でも15年じっと我慢して持っていたら、16年目にアベノミクスで3倍になって売れたという方もいらっしゃいました。

もちろん、待っていれば必ず報われるというわけではありませんが、「待てる」のは、長い時間軸で投資をできる人だけです。そういった事からも、早くに投資を始める意義はあるのかな、と思います。

複利のパワーを味方につける

複利というのは、投資で得た利益、あるいは銀行預金の利息をそのまま次回に投資する際の資金に組み入れすることです。逆に、利益は投資に回さずによけてしまうことを単利といいます。複利と単利、数ヶ月や数年といった短期でしたらそれほど差は出ないのですが、年を重ねるうちに差が大きくなってきます。

たとえば、あなたが100万円を年率5%で運用できたとします。20年後には、単利での運用の場合には200万円ほどですが、複利の場合、だいたい265万円にまで殖えます。それより長い間、資金の運用を続けていけば、その差はもっともっと広がります。手元にお金が少しでも多く残った方が安心、という方は、複利の力を利用して悪いことはないはずです。

最後に

長くなりましたが、REITについてお話させていただきました。

バブルの頃には銀行などの10年預金金利が8-9%ということもあったようですが、政府の借金も最大級に膨らんだ今、そういった恩恵にあずかるのは難しそうです。

お金に働いてもらって資産を殖やすぞ!という場合、投資先はもちろんFXでも株式でもいいですが、REITという選択肢もあるということをお伝えできれば、と思いました。

「卵は一つのカゴに盛るな」分散投資のたとえもありますが、不動産=REITは先に挙げた商品とは違った値動きをするクセもあり、合わせて検討してみてもよい商品ではないでしょうか。  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
※本記事は一般的な情報に過ぎず、適用法令等の改正、前提事実や個人状況の違いおよび変化によって、掲載内容と実際の結果が異なってしまう可能性があります。従って本記事の掲載内容については一切の責任を負いかねますので、内容の解釈や実践はご自身の責任で行い、専門家に相談されることを推奨いたします。
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