カードローンで増額審査に通るには?その留意点及び注意点を解説

金融機関でカードローンの増額審査を受けたことはありますか? その金融機関とカードローンでさらに取引を深めていくといずれこの増額審査を経験することになるでしょう。ひとつは金融機関の側からの提案として、もうひとつは利用者側からの申し込みを通じて。どちらにしても増額はよりカードローンの利便性を高めることにつながります。この記事ではその増額審査に際して利用者としてうまく通過するためのABCを解説します。



カードローンで増額審査

カードローンを利用していると、だんだんと利用残高が上がってきて、やがて決められた利用限度額内では不便を感じてくるようになります。その場合、利用者が考える対処のひとつがカードローンの増額です。そして増額は新しくカードローンを利用するときにどうしても通過しなければならない審査という手続きがあるように、同じく「増額審査」があります。

さらに増額審査に至るには基本的に二通りのルートがあります。
金融機関から増額の提案を受けるルートと、逆に利用者の側から増額の依頼を金融機関に対して行うルートです。以下ではそのふたつのケースについて解説します。

増額、限度額を引き上げるには│ローン総合案内
参照元:ローン総合案内(2016年1月 著者調べ)

金融機関から増額提案のケース

金融機関から利用しているカードローンの利用可能額の増額の提案を受けることがあります。
この場合は大まかに次のプロセスを経て提案を受けると考えられます。

金融機関では常に自社カードローン利用者の利用動向をチェックしています。理由のひとつはリスク管理の面から返済状態が悪くなっている利用者を早期発見すること、あるいは金融事故の発生の前にできるだけ未然防止を図るためです。一方ではできるだけ優良な顧客の囲い込みを図るため、良質なカードローン取引を継続している顧客には金融機関自らカードローンの増額を提案することで、より顧客との結びつきを強めることを目的としています。

提案に当たっては、前もって会社内で顧客データを分類して優良取引顧客をピックアップします。そのうえで電話やメールで直接その顧客に増額提案を持ちかけるのです。

一般的に言えば、顧客は提案を受けた段階で既に審査の主要な審査ポイントを通過している可能性が高いので、提案に応じて増額審査を申し込めば希望通りの増額を受けられる可能性が高いです。ただし、前回新規の審査の時と比べて審査条件が悪くなっている場合はこの限りではありません。

利用者から増額を依頼するケース

逆にカードローンの利用者から金融機関に対して増額を依頼するケースがあります。こちらの場合は、一般的に金融機関から増額提案を受けた場合と比べると、審査を通過する割合がかなり低下すると同時に、審査に係る時間も日数も新規審査の時よりかなり増える可能性があります。

もちろん金融機関によって異なり、その日のうちに審査が通過し増額後の極度額が利用できるところから、数日かかるところまでさまざまです。

増額そのものが与信額を引き上げることなので新規の審査の時より時間が掛かるのもその理由のひとつですが、それ以外に新たに利用者のこれまでのカードローンの利用実績や他行でのカードローン・キャッシング枠の増減チェック、金融事故のチェックなどチェックポイントが増加しているので時間がより掛かるのです。

利用者の側としては、このチェックポイントもよく理解したうえで審査金融機関に対し必要な判断情報を提供する必要があります。もちろん間違った情報や嘘の情報の提供は良くありません。後で金融機関にその事実が分かればより悪い結果につながります。

利用限度額の増額(増枠)方法や増額に適したカードとは? | クレジットカード審査まとめ.com
参照元:クレジットカード審査まとめ.com(2016年1月時点、著者調べ)



金融機関別増額審査のポイント

金融機関でもカードローンの増額審査に対してはそれぞれ特徴があり一律ではありません。利用者はその特徴を理解したうえで依頼をする金融機関を絞る必要があります。

消費者金融で増額審査

消費者金融(クレジット会社・信販会社含む)で増額審査をする場合を取り上げます。

消費者金融はカードローン利用可能額の増額に積極的なところが多いので、金融機関の側から提案してくることも多いです。既に審査の主要ポイントはチェック済みでしょうから、提案に応じれば増額審査を通過する可能性は高いです。ただ消費者金融には総額審査に際し、総量規制というカードローンの利用額を本人年収の3分の1に制限する規制が常に働いているので、おのずと増額の金額にも限度があります。一般的には消費者金融からの提案であれ、利用者側からの増額依頼であれ審査は比較的通りやすいと言われているので、必要なら増額審査を受けてみたらいいと思います。

総量規制とは | 貸金業法について
参照元:日本貸金業協会(2016年1月 著者調べ)

銀行で増額審査

一方銀行でカードローンの増額審査を受ける場合は注意が必要です。

まず、一般的に銀行の側から利用者に対し増額審査を提案してくるケースはまれだと認識してください。銀行は取扱商品も多く、またカードローンの商品性(金利、利用可能額等)も消費者金融のそれと比べても高いので、銀行の側からわざわざ増額提案しなくても利用者のほうが自ら依頼にくるケースがほとんどだからです。そのため、金利の低さや利用可能額の大きさから消費者金融の増額審査に比べると、その審査の通過率は一段と低くなり、さらに審査そのものにかける時間も一段と長くなる傾向があります。そういう意味では資金を急ぐ人には不向きな金融機関と言えるので、最初から消費者金融に相談に行ったほうがいいと言えます。

ただし、銀行は貸金業法における総量規制の対象外なので、所得制限の影響を受けません。そのため、銀行でカードローンの増額審査対象になれそうな方には、より低金利で大きい極度額のカードローンが利用できるのが魅力的です。

みずほ銀行カードローン
参照元:みずほ銀行(2016年1月)

増額審査のメリット・デメリット

メリット

増額審査に伴うメリットはふたつ考えられます。

①増額によりカードローンの利用枠が増えますので、現在より多面的な目的に資金が利用できます。緊急の出費は言うに及ばず、極度額の大きさによっては複数の金融機関の借金を一本化できるおまとめローンとしても利用可能です。こうすれば、返済日の一本化が可能になり管理が容易になります。

②増額の効果のふたつめは金利の低下が見込めることです。金融機関のカードローンの極度額と適用金利の一覧表を見ると、一般的に極度額の増加に合わせてより低い水準の金利が適用されています。増額により適用金利が下がれば、同時に返済額や金利を含む総返済額の軽減も図れます。

デメリット

増額審査はいいことばかりではありません。増額審査を受けることで逆にデメリットになる場合があることも知る必要があります。

①増額審査はあらためて利用者の審査をするので、審査内容によれば現在のカードローンの利用可能額を減らされたり、あるいは利用そのものをストップさせられたりすることもあります。あるいはリスク回避のため金利を引き上げられるかもしれません。理由は新規審査時より明らかに審査条件が悪くなっているケースです。例えば、転職で正社員から嘱託社員やパートになっている場合、給与水準が落ちている場合、あるいはこの間に返済の延滞や滞納をその金融機関か他社で起こして新たにブラックリストに載せられていた場合です。

そのようなデメリットの可能性が考えられるのであれば、無理してその金融機関で増額審査を受けようとせず、金利は高くても他の金融機関で新たにカードローン枠の審査を受けたほうがいい場合もあります。



増額審査で注意したい点

金融機関で増額審査を受ける場合、できるだけ審査を通りやすくするためのポイントを上げておきます。

①増額審査の時点で金融機関が重視する点は利用者の取引実績と信用情報です。そのため、取引実績のために増額審査を申し込むタイミングは新規取引時から最低6カ月、通常1年以上開けてから申し込みしたほうがいいと言われています。さらに極度内での利用があまりにも少ないのも取引実績として説得力はありませんが、同時に常に極度額一杯の利用も金融機関には利用者の資金繰りの厳しさを連想させてよくありません。常に適度な利用限度枠内での利用を心がけておきましょう。

②信用情報はさらに重要です。新規取引から増額審査を受けるまでの間に、返済に伴う延滞や滞納、ましてや任意整理とか特定調停などの債務整理などの事実があった場合、増額が不可ばかりか、最悪、カードローンそのものの取引もストップされる可能性を考えておかねばなりません。それだけに常日頃の取引でしっかり返済日を守って返済する習慣をつけておきましょう。

③増額審査の場合は時には増額後の極度額の関係で、新規時には求められなかった所得を証明する書類を求められることがあります。そのつもりで準備しておきましょう。さらにもし、増額審査のタイミングが年度をまたがる時で、翌年昇進昇格によって所得そのものが増える場合には、利用者はネットや自動契約機で増額依頼をするのでなく、電話や直接店舗に出向いてそのような書類に表すことのできない点もアピールしていたほうがより審査が通りやすくなると考えます。

④増額審査にさいしては再度勤務先の確認として「在籍確認」が行われます。もし転職している事実があるのなら、増額審査を受ける前に早めにその事実を金融機関に連絡しておきましょう。増額審査の際にその事実を知らせたら手続きを怠っていたということで、印象が悪くなり増額審査の結果にも影響が出るかもしれません。

⑤増額審査のチェックポイントのひとつが他社の借り入れ件数、総借り入れ額です。4社以上の取引がその時点であれば増額審査は通らないと認識してください。可能ならば審査までに返済や解約をして他社借り入れは極力数を減らしておいたほうがベターです。

最後に

カードローンの増額審査を金融機関に依頼するときに、うまく審査を通過するための利用者の留意点や注意点についてさまざまな角度から検討を加えてみましたがいかがでしたか?

増額審査に関しては新規にカードローンを申込する時以上に審査が難しいことを前提として、前もって色々な準備が必要であることはご理解いただけたと思います。さらに増額がうまく行った後も引き続きカードローンについては節度ある利用としっかりと返済を行っていくことはいうまでもありません。そうすることでカードローンの便利な機能が引き続き使えることにつながります。