【持ち家の火災保険】必要な補償・いらない補償をスッパリ仕分け!

今まではなんとなく入っていた火災保険。しかし家を購入するならしっかりとした補償を備えた火災保険に加入しておきたいですよね。とはいえいらない補償を付けて無駄な保険料は払いたくない…そんな人のために住宅の種類や住まいのある場所などから必要な補償をご紹介します。



火災保険の補償とは?

社宅やアパートなどに住んでいた時には火災保険に入っていなかったり、不動産屋さんに言われるがままに入っていたりという人が多いと聞きます。

なんとなく入っていると万が一の時に補償が受けられなかったり、無駄な補償がついていて保険料を払いすぎていたりする可能性があります。

マイホームを購入する際にはキチンとした内容で加入をしておきたいものです。加入する火災保険の内容を確認するために、まずはどのような補償があるかをおさえておきましょう。

補償されるのは火災の時だけではない!

火災保険といえばどのような補償があると思いますか?

「火災保険なんだから、火災の時の補償でしょ?」と思われていますが、実は火災以外の補償がついている契約も多く存在します。どのような補償がつけられるかは商品や住宅の種類(一戸建てかマンションか)などによって異なりますが、多くの保険会社や共済で販売している火災保険の主な補償についてご紹介していきます。

ちなみ火災の補償についてですが、自分の家から出火した時だけでなく、隣の家が出火してしまったため燃え移った時、また自分の家は燃えていなくても類焼防止のために家じゅうに水をまかれてしまったなどとにも補償されることがあります。

民法の中に「失火の責任に関する法律(通称:失火法)」という法律があるのですが、これは「故意または重大な過失がない場合には火元になった家の人に賠償責任はない」ということを定めています。

つまり隣の家が燃えてしまって、自分の家に燃え移ったり、燃えていなくても消防車で放水をされて水浸しになったりしても隣の家の人に弁償する義務はなく、自分で費用を出して家を修繕しなければなりません。しかし火災保険に加入していて補償の対象になれば大切な住まいを守ることができるのです。

火災は火災保険の基本補償なのですが、この補償は他にも落雷や破裂・爆発の時にも対象になります。落雷が原因で火災が起きることもありますし、プロパンガスが破裂・爆発して火災が起きることも考えられます。そのため基本の補償として用意されているようです。

【基本補償】火災、落雷、破裂・爆発|補償内容|じぶんでえらべる火災保険
参照先:セゾン自動車火災保険(2016年1月時点、筆者調べ)

マンガで見るマンション事件簿-火災で延焼編|株式会社セゾン保険サービス
参照先:セゾン保険サービス(2016年1月時点、筆者調べ)

台風や雪の被害にあった時

台風で窓につけていた目隠しが取れてしまった、大雪が原因でカーポートがつぶれてしまったなどという被害があった時には火災保険の対象になることがあります。

専門的な用語では「風災・雹(ひょう)災・雪災」と呼ばれる災害として認められると、補償を受けることができます。ただし契約によっては被害の金額(修理の金額や同等のものと交換した時の金額)が20万円を超えなければ補償を受けることができないことがあります。すでに加入済みの人は保険証券を見たり、保険会社や保険代理店に確認をしたりしてみましょう。

多くの住宅用火災保険では、保険の対象となっている建物の敷地内にあるカーポートや物置、門や塀などはそれぞれに保険に加入しなくても補償の対象となります。そのため建物に被害が無くても雪の重みでカーポートが壊れたなどは保険金が出ることがあるのです。

補償内容:風災、雹災(ひょうさい)、雪災 | 補償内容 | 『THE すまいの保険』 | 損保ジャパン日本興亜
参照先:損保ジャパン日本興亜(2016年1月時点、筆者調べ)

水濡れの被害があった時

水漏れの補償で対象になるものは、給排水管が壊れてしまって天井が水浸しになってしまったなどというものです。一戸建てで2階にキッチンやお風呂があるという場合には必ずつけておいた方がよい補償でしょう。

マンションの場合も水漏れの補償はつけておくことをおすすめします。ただしマンションでは状況によっては自分の火災保険では補償が受けられないことがあります。たとえば上の階の人が排水溝のつまりを放置していたため水漏れが起きた時には、上の階の人に賠償責任が発生しますので弁償をしてもらうことになります。

またマンションには専有部分と共有部分があります。一般的には共有部分の火災保険は管理組合が加入しますので、自分の加入しているものではなく管理組合の火災保険が適応されるケースもあります。

マンガで見るマンション事件簿-水漏れ事故編|株式会社セゾン保険サービス
参照先:セゾン保険サービス(2016年1月時点、筆者調べ)

盗難の被害にあった時

次に盗難の被害にあった時の補償です。実際に自分の所有物やお金が盗まれてしまった時はもちろん、ものは取られていないが窓ガラスを割られてしまったなど建物に被害があったという時にも補償されることがあります。

実際に保険金を請求する時には警察への届け出が必要となります。なお車だけが盗まれてしまった、ものがなくなってしまったけれども盗難の被害があったか不明(単なる紛失の可能性がある)などの場合は火災保険の盗難の補償が受けられません。車の盗難は自動車保険の車両保険で補償が受けられる可能性があります。

スイートホームプロテクション(ホームライフ総合保険) 補償内容 日常災害のリスク | AIU保険会社
参照先:AIU保険(2016年1月時点、筆者調べ)

洪水や土砂崩れの被害にあった時

2015年には集中豪雨による洪水が原因で多くの家屋が流されてしまったり、土砂崩れの被害にあったり、床上浸水で家じゅうに水が上がってきてしまったりなどという被害を受けました。万が一そのような被害にあってしまった時に補償されるものが火災保険にはあります。それは「水害」の補償です。

多くの保険会社の商品では台風や豪雨などによる水害によって保険金額(補償される上限の金額)の30%以上の損害、または床上浸水もしくは地盤面より45センチを超える損害があった時に、保険金が支払われます。

水害にあってしまった時の修理金額や立て直し費用は高額になることが多いようです。内容によっては600万円ほどかかることもあります。大切な住まいを守るために水害にも備えることをおすすめします。

平成27年9月関東・東北豪雨鬼怒川洪水関連情報
参照先:東京大学 生産技術研究所(2016年1月時点、筆者調べ)

日本損害保険協会 | SONPO | そんぽ早分かりゼミナール − これだけは知っておきたい − 大雨で床上浸水に!
参照先: 日本損害保険協会(2016年1月時点、筆者調べ)

第2回 浸水で被害総額850万円!?
参照先:不動産投資新聞(2016年1月時点、筆者調べ)

破損などがあった時

子供が外で遊んでいたら家の窓を割ってしまった、部屋の模様替えをしていたらテーブルをぶつけてしまいテレビを壊してしまった…このような時に補償されるためには「破損等(商品によっては「破損・汚損等」「偶然かつ突発的な事故」などと書かれています)」の補償がついているかどうかがポイントとなります。

商品によっては飛び石や車両・航空機が飛び込んできて家に破損があった時にも、この補償がついていれば補償される場合がありますので加入の際に確認しておきましょう。

破損等の補償は修理費や同等のものを買い替えた費用が全額出るのではなく、免責金額といって自己負担額があります。そのため損害額が免責金額を超えない場合には保険金を請求することができません。免責金額は、一定の範囲になりますが任意で設定可能な商品も多いようです。

仮に修理金額が10万円で免責金額が1万円の火災保険に入っていた場合、受け取ることができる保険金は次のようになります。

・10万円(修理金額(損害額))-1万円(免責金額)=9万円(保険金)

補償内容|火災保険 GK すまいの保険(家庭用火災保険)|三井住友海上
参照先:三井住友海上火災保険(2016年1月時点、筆者調べ)



建物の補償だけで大丈夫?意外と知らない家財の補償

あなたの保険、ちゃんと補償されている?

「火災保険の補償は分かったけれども、何に対して保険がかかっているかわからない」「ちゃんと保険に入っているつもりだったのに、保険金を請求したら対象外と言われた!」

このような人たちに共通することは「保険の対象は何か」ということが分からない、もしくは知らずに入っているということかもしれません。保険に加入する時に「十分な補償に入っていますよ!」と言われて安心してしまって、中身を確認せずに契約していたということはありませんか?

住宅を購入する時に不動産業者や金融機関が提案する火災保険は、多くの場合「建物」のみを補償するものです。しかし住宅の火災保険は「建物」「家財」「建物および家財」という3パターンの加入方法があるのです。

セコム安心マイホーム保険全般について|火災保険はセコム損保の【セコム安心マイホーム保険】
参照先:セコム損害保険(2016年1月時点、筆者調べ)

家財とは何か?

家財とはどのようなものをいうのでしょうか?

家財の基本的な考え方としては「生活に用途として使われるもの」です。住宅にあるテーブル、ベッドやソファーなどの家具、テレビやパソコンなどの家具、洋服や靴、食器、おもちゃ、果てはボールペンまでも家財になります。ちなみに自宅兼店舗や店舗で使われているものは「什器(じゅうき)・設備」と呼ばれ、家財とは別枠で火災保険をかける必要があります。

また30万円を超えるような高額な貴金属や骨とう品、美術品などは、万が一保険の対象となるような被害があった時に十分な補償を受けるために「明記物件」といって1点ずつどのようなもので、いくらの価値があるかを申告する必要があります。

「建物」・「家財」ってナニ?|火災保険の基礎知識|じぶんでえらべる火災保険
参照先:セゾン自動車火災保険(2016年1月時点、筆者調べ)

建物の補償だけでは保険金が出ない!?

仮にあなたの家が火事にあってしまい、家の中のものがすべて焼けてしまったとします。保険会社に確認したところ、あなたは建物の火災保険にだけ加入しています。

「被害が大きかったからきっと保険金も出るだろう。火災保険に入っていたから生活はやり直せる!」と思っていたのですが、査定の結果、建物の被害は300万円で壁紙やキッチンなどを直したらお金は残りませんでした…。

極端な例ですが、多少なりともこのような経験をしているという人が意外といるようです。建物はもちろん、家財も大切な財産です。家財の補償は必要ないと判断して加入しないのであればよいのですが、補償が必要だと思う人は現在加入しているかどうかを確認し、加入してなければ加入を検討してみましょう。

また一度入った火災保険を見直していない場合、補償される金額が時価額である可能性があります。時価額の場合、実際の損害額よりも少ない金額の保険金しか受け取ることができなくなってしまうかもしれません。万が一の時に十分な補償を受けるためには、火災保険の切り替えも考えておきたいものです。

保険金額は「再調達価額」に 火災保険を見直そう :日本経済新聞
参照先:日本経済新聞社(2016年1月時点、筆者調べ)

住宅別に解説!必要な補償額はいくら?

一戸建ての場合

一戸建ての場合、建物の保険金額は「まったく同等の設備の家を建てる場合にかかる金額」を設定します。これは保険の専門用語では再取得価格といいます。注文住宅の場合は土地と建物の金額が分かれていることが多いので、建物の金額を設定しやすいと思います。

建売物件の場合は土地と建物の金額が合算されていることがありますので、そこから土地の金額を差し引きます。土地の金額がわからない場合は建物のある都道府県や構造別に決められている建物1平方メートルあたりの単価に延べ床面積をかけて保険金額を算出します。

家財は、家の中にある家財道具すべてを同等のものに買い替えた時にかかる金額を設定します。ひとつひとつの金額を積算していけば正確な金額が出ますが、手間がかかりますので概算でよいと思います。

「家財をいくらで設定すればいいかわからない」という人には保険会社が家族の年代や人数、家の所有形態(持ち家か賃貸か)、家の面積などに分けて提案している保険金額がパンフレットなどに載っていますので参考にしてもよいでしょう。

日本損害保険協会 – 損害保険Q&A – すまいの保険 – 問56 火災保険
参照先:日本損害保険協会(2016年1月時点、筆者調べ)

家財に付ける保険金額の目安はいくらですか?/損保ジャパン日本興亜
参照先:損保ジャパン日本興亜(2016年1月時点、筆者調べ)

マンションなど集合住宅の場合

マンションなどの集合住宅の場合、一般的に建物については専有部分だけを自分でカバーすればよいことになっています。

先述のとおり、共用部分については管理組合が火災保険に加入しているはずですが、規約で共用部分であるバルコニーも自分で加入する火災保険に含めるようにと定めていることもあります。どの部分に火災保険をかけるかは加入前に必ず確認しておきましょう。

集合住宅の場合、分譲価格と建物の保険金額は必ずしも一致しません。5,000万円の物件を買っても建物の保険金額が1,000万円となることは珍しくありません。「あんなにお金を払っているのに、本当にこの金額で十分な補償といえるの?」と思う人もいるでしょう。

マンションなどの場合、分譲価格には専有部分の建物代だけでなく土地代、建物の建設費、広告費、販売業者のマージンなどが一戸あたりの金額に按分(あんぶん)され、上乗せされています。そのため仮に5,000万円の物件を購入しても、その物件自体に5,000万円の補償を付ける必要がないということになるのです。

5,000万円の保険金額に設定して火災保険に加入することはできますが、万が一全焼した時には建物の価値が支払われる保険金の限度となりますので、5,000万円より少ない金額しか受け取ることができない可能性が高いです。

保険金額が上がれば保険料が上がるという比例関係にあります。5,000万円の補償に対して保険料を払っていても、部屋への被害が少なく実際に補償された金額が2,000万円だとしたらどうでしょうか?それならば、2,000万円の補償が受けられるように保険料を払えばよいですよね。つまり過分な補償を付けていると、無駄な保険料を払い続けることになるのです。

建物の保険金額は一戸建ての時と同じように、建物のある都道府県別に設定されている1平方メートルあたりの料率と専有部分の面積をかけて算出します。家財の保険金額は一戸建てと同じく積算するか、パンフレットに載っている保険金額を参考にするとよいでしょう。

2/2 元営業マンがこっそり教える マンション価格の内訳<前編> [マンション購入術] All About
参照先:オールアバウト(2016年1月時点、筆者調べ)



ケースで確認!必要な補償といらない補償

海や川の近くに住んでいる

リバーサイドやシーサイドと呼ばれる、川や海に近い物件は人気があると聞きます。川や海の場合、埋め立てない限り目の前に建物が建つことがないので日当たりが確保できますし、景観もよいというメリットがあります。マリンスポーツをする人は海の近くにいれば、思い立った時に楽しめるという特長もありますね。

火災保険の補償についていえば、必ず入っておきたい補償は「水災」です。水に近いところに住んでいるとやはり高台に住んでいる人よりも洪水のリスクは高いです。

最近では今まで経験したことないような豪雨が降ることが多く、また川の上流で大雨が降ったため下流で氾濫するという可能性もあります。川や海から少し離れていても、近くに山や崖などがある場合土砂崩れの危険性もあるでしょう。このようなリスクに備えるために水災の補償が必要となります。

後述しますが、地震や噴火、津波などで建物や家財が水浸しになってしまった時には地震保険でカバーされます。火災保険とあわせてぜひ加入を検討しましょう。

マンションの高層階に住んでいる

先ほど水災の補償の話をしましたが、マンションの上の階に住んでいる場合にはこの補償は不要といえます。川沿いのマンションに住んでいても、20階の自宅まで水が上がってくる確率が低い、というような理由があるからです。保険会社によってはマンションの場合、水災の補償を外して加入することもできます。

マンションの高層階に住んでいる場合、必ずつけておきたい補償は「風災・雹災・雪災」と「個人賠償」です。タワーマンションの場合、高層階になればなるほど風が強くなりますので、窓ガラスが割れてしまう可能性が下の階よりもあるでしょう。風災の補償は火災と同じく基本補償となっていますので、補償を少なくして保険料をおさえたいという人でも加入できる商品は多いです。

次に個人賠償ですが、これは日常生活で第三者に賠償責任が発生した時に補償されるもので、基本補償ではなくオプションです。希望すればつけることができますが、同じような補償が自動車保険やけがの保険(傷害保険といいます)などに付帯されている可能性があります。補償が重複していると保険料が無駄となってしまいますので、すでにつけていないか確認した上で加入しましょう。

なぜマンションの高層階に住んでいる人が必ずつけておいた方がよいのかといいますと、水漏れを起こして下の階の人に迷惑をかけたり、ベランダからものを落として通行人にけがをさせたりというリスクがあるからです。

自宅の洗濯機が壊れて水漏れを起こした時にはもちろんですが、配水管の損傷による水漏れの場合でも上の階の人に賠償責任があるという判断がされることもあります。そのような時にでもカバーできるような補償として個人賠償を付帯しておくことをおすすめします。

マンション購入講座 | 上の階の水漏れは誰の責任? | ライオンズマンションの大京
参照先:大京(2016年1月時点、筆者調べ)

特約 | 商品について | トータルアシスト住まいの保険 | 東京海上日動火災保険
参照先:東京海上日動火災保険(2016年1月時点、筆者調べ)

角地に住んでいる

道路に面している角地は2方向から光が取れるため人気があり、土地の価格も高くなる傾向にあります。しかし角地には「車両衝突のリスク」があるのです。

車や自転車などがぶつかって建物に損害が出た場合、通常は相手方の自動車保険や個人賠償の特約で補償されますし、保険を使わないにしても相手から弁償してもらうことになります。しかし当て逃げをされた、事情があって相手から賠償を受けることができないという時には自分で直す必要が出てきます。

その時に役立つ補償が「破損等」です。商品によっては「外部からの物体落下など」というような表現になっていることもあります。外部から来た車、自転車、航空機などがぶつかって保険の対象となる建物に損害があった時に保険金を受け取ることができる補償をつけていれば、万が一自分で直す必要がある時にも火災保険でカバーされます。

ただし自分が自動車を運転していた時に建物にぶつけてしまった時には、保険金が出ないという契約もありますので、どのようなケースで保険金が出るかを事前に知っておく必要があります。

一戸建て/分譲マンション向け火災保険【未来住まいる】 | 富士火災海上保険
参照先:富士火災海上保険(2016年1月時点、筆者調べ)

小さい子供がいる

小さい子供がいる家では「破損等」の補償と「個人賠償」をつけておくとよいでしょう。

子供がいると家の中で走り回りますし、家のものをひっくり返されることも多いです。テレビを倒されて壊れてしまったり、デスクトップのパソコンにジュースをこぼされて使えなくなってしまったりなどというリスクに備えるために家財の火災保険に破損等の補償をつけておきましょう。

もちろん建物の火災保険にも破損等の補償が必要です。外で子供がキャッチボールをしていたらボールコントロールが悪く窓ガラスを割ってしまったなどという可能性があるからです。家に小さい子供がいない家庭であっても、学校や公園が近くにある場合には同じようなリスクがありますので破損等の補償をつけておきたいものです。

個人賠償は火災に関することだけでなく、子供が自転車に乗っていたところ誤って人にぶつかってけがをさせてしまった、友達の家にある高価な家具を壊してしまったなどという時にも補償されることがあります。

けがをさせてしまった場合、万が一相手が亡くなってしまったり高度障害になってしまったりした場合には数億円の賠償を命じられたという判例もあります。個人賠償の補償される金額はさまざまですが、ぜひ「無制限」のものに加入しましょう。

「個人賠償責任保険」とは(1/2) ~基本的な知識~|保険とくらし|保険なるほど知恵袋|お客様とソニー損保のコミュニケーションサイト
参照先:ソニー損保(2016年1月時点、筆者調べ)

こんな時には保険金が出ないかもしれない!?

火災保険にはさまざまな補償があり、自然災害や突発的な事故の場合に保険でカバーされます。

しかし事故の状況、原因などによっては火災保険の支払い対象外となってしまうことがあるのです。どのような時に支払い対象外になってしまうのか、いくつかの例をご紹介します。

建物の経年劣化によるもの

建物の老朽化や経年劣化が原因となるような事故では火災保険の支払い対象外となります。火災保険を含め損害保険は偶然かつ突発的に起きた事故によって人体や所有しているものに損害が出た場合に補償されるものです。老朽化や経年劣化は偶然かつ突発的な事故ではありませんので対象とならないのです。

たとえば雨漏りがしたとしましょう。台風などで屋根の瓦が飛んで行ってしまい、そこに雨が吹き込んできてしまって雨漏りがした場合には風災による被害として保険金が出る可能性があります。

しかし建物の構造や外壁に大きな損傷はないですが、建物が老朽化していたため雨水が外壁からしみ込んできて少しずつ屋根裏に浸水し、雨漏りとして天井にあらわれた場合には対象とならないことが多いようです。

リフォーム業者などで「火災保険を使って無料で修理しましょう」などという提案をすることがあるそうです。しかし事故状況や原因によっては必ずしも保険金を受け取ることができるわけではありません。

また本来は経年劣化が原因であるにもかかわらず「風災や水災が原因といえば問題ないですよ」という業者もいるようですが、保険会社の保険金支払い担当者や査定をする人(鑑定人やアジャスターと呼ばれる人)たちが現場を見れば異なった原因ということが分かります。保険金を受け取るために虚偽の申告をした、つまり保険金詐欺をしたとみなされてしまうこともあります。

トラブルに注意!! – 日本損害保険協会 | SONPO
参照先:日本損害保険協会(2016年1月時点、筆者調べ)

故意に行われた場合、または重大な過失がある場合

明らかに保険金を得るために故意に行った場合や重大な過失がある場合、または法令違反の場合には保険金が支払われないことになっています。故意とはわざと行ったこと、重大な過失とはわざとではないが、気を付けていないと危険なことだとわかっているにもかかわらず注意を怠ったということです。

故意にあたる行為としては契約者やその家族が放火をしたというようなことが該当します。これは法令違反にも当てはまる行為ですので保険金が出る可能性はかなり低いです。

重大な過失にあたる行為は寝たばこ、天ぷら油の入っている鍋を火にかけてそのまま放置した、親の使っているライターを子供が遊んでいたため火災が起きた、石油ストーブに給油する際、ストーブの火を消さずに行ったためこぼれた石油にストーブの火が移って燃えたなどがあります。

これらの例は事故状況によっては故意や重大な過失とはみなされないこともありますが、自分では「ついうっかり」と思っていた行動でも保険金が出ないような重大なミスと判断されることもあるのです。

ガスコンロの消し忘れは重大な過失となるか?|火災保険の知恵袋|じぶんでえらべる火災保険
参照先:セゾン自動車火災保険(2016年1月時点、筆者調べ)

第三者による被害が明らかな場合

第三者による被害が明らかで、かつその第三者が誰なのかが明白な時には保険金が支払われないことがあります。乱暴な言い方になりますが、保険会社としては「相手がわかっているならその人から弁償してもらってよ」ということになるからです。

たとえばAさんの家にBさんの車が誤ってぶつかったためAさんの家に損害が出てしまったとします。この場合BさんはAさんに対して弁償しなければならないという状態になりますので、Aさんの火災保険で修理をする必要がありません。このことから火災保険では支払い対象外となるのです。ちなみにこのケースではBさんが自動車保険に加入していれば、対物賠償で補償されるでしょう。

基本的には相手がわかっている場合には保険会社が保険金を支払うことはないのですが、保険会社が先に保険金を支払って、損害を与えたと思われる人に賠償を要求することもあります。これを専門用語で請求権代位といいます。簡単にいうと「あなたが弁償しないといけないお金を建て替えたから、そのお金ちょうだい」ということです。

請求権代位により保険者が取得する権利 – 早稲田大学
参照先:早稲田大学(2016年1月時点、筆者調べ)

地震・噴火・津波が原因の場合

火災保険だけに加入している場合、地震・噴火・津波が原因となる損害は保険金支払いの対象外となります。確かに火災保険はさまざまなリスクに備えている保険商品ですが、地震・噴火・津波の被害については台風などの自然災害よりも損害の出る規模が大きく、損害額の想定が難しいといわれています。

また地震や噴火、津波が原因となる火災も火災保険では支払い対象外となります。大震災が起き、火災によって家や家財を焼失してしまった場合、地震が原因なのか別の原因による火災なのかが判断が難しいため、火災保険だけでは補償されないということもあるのです。

地震・噴火・津波が原因となる損害でも補償されるようにするためには地震保険の加入が必要となります。

日本損害保険協会 – SONPO | お役立ち情報 − 損害保険の解説 − 地震保険
参照先:日本損害保険協会(2016年1月時点、筆者調べ)

地震保険制度の概要 : 財務省
参照先:財務省(2016年1月時点、筆者調べ)

地震保険はどのように加入するのか?

地震保険は加入している、またはこれから加入する火災保険にオプションとして付帯するようにして加入します。契約の途中で付帯することも可能です。「火災保険はA社で入って、地震保険はB社で入りたい」という方法はできないようです。

なお地震保険は保険会社や共済と政府がともに運営している保険のため、どの保険会社や共済で加入しても保険料は同じです。支払った地震保険料は所得税や住民税の地震保険料控除の対象になりますので、節税にもつながるでしょう。

保険の対象となるのは居住用の建物と生活用の動産(家財)で、事業用の建物や什器・設備などは加入できません。地震保険は、万が一地震などの被害にあった時に生活をしていくための一時的資金を確保する目的の保険ですので、事業の損害を補てんするものではないからです。

「建物は強固な作りになっているから地震保険はいらないけど、地震の揺れで家具や家電が壊れたら困るから家財だけ加入したいな」というような人は家財だけ地震保険に加入することもできます。また建物だけ地震保険に加入するということも可能です。

保険金額は建物、家財それぞれの火災保険における保険金額の30%から50%の範囲で設定します。万が一地震などの被害にあった時には損害の程度によって「全損」「半損」「一部損」と3段階に分かれ、その段階に応じた割合で保険金が支払われます。

補償内容|地震保険|三井住友海上
参照先:三井住友海上火災保険(2016年1月時点、筆者調べ)

No.1145 地震保険料控除|所得税|国税庁
参照先:国税庁(2016年1月時点、筆者調べ)

まとめ

今まではなんとなく入っていたり、そもそも入っていなかったりしていた火災保険ですが、マイホームを購入するとなったら、しっかりとした補償に加入することを検討しておきたいものです。

火災保険といっても火災だけでなく、風災や盗難、洪水などの被害にあった時でも補償を受けられるように加入することができます。ただし、家のある場所や家族構成などによっては不要な補償もありますので、必要な補償は何か、無駄な補償は何かをチェックしておきましょう。

十分な補償に入ったと思っても、実は建物だけの火災保険に入っていて家財の補償がなかったという人もいます。建物の補償だけでは家財は守られませんので、必要な補償額を算出して加入しておく必要があります。

火災保険はさまざまなリスクに備えた保険商品ですが、経年劣化や重大な過失がある場合、第三者による被害が明らかな場合などには保険金を受け取ることができないこともあります。

また地震などによる損害に備えるためには地震保険に加入する必要があります。

大切なマイホームを守る火災保険は、保険代理店や不動産業者、金融機関の担当者などに任せきりではなくよく内容を確認して加入しましょう。