母子家庭の生活費、住まいと貯蓄プランのお悩みにお答えします!

色々と事情があって、お子さんと2人で生きていくことを決断された皆さま、まずはその決断に自信を持ってください。あなたの人生はあなたのものですから。しかし、そうなった場合に本気で考えなければいけないのが、住むところを屋締めとした生活基盤の築き方とお金のこと。そこで、具体的なケースを用いて、お悩みに本気でお答えします。



母子家庭の生活と貯蓄、どうすればいい?

現在の収入と資質26歳で3歳の娘を連れてまもなく離婚します。実家には戻らずに二人暮らしをはじめようと思っています。
幼い子供を連れてやっていけるのかが不安なので、現在の状況を踏まえてアドバイスをいただきたいです。

<現在の状況>
今は週5日でパートをしており、
月収:14万円~15万円
養育費:月5万円
慰謝料:毎月3万円(を約4年間で計150万円)
車:軽自動車(ローン返済済み)
合計23万円の手取りになります。

支出
・食費:2万円
・光熱費:15,000円
・通信費(携帯):1万円
・雑費:5,000円
・自分の小遣い:1万円
・保険:5,000円
・保育園:35,000円
合計10万円

現在、まずは住むところをさがしています。これから子供が成長する中でどれくらいの費用がかかってくるのかがわからず、家賃をいくらくらいに抑えればいいか迷ってます。

また、母子家庭は国からの援助も出ると聞いたのですが、どのような条件でどれくらいの補助が受けられるのかを知りたいです。

それ以外にも、母子家庭を続けていく上で知っておいた方がよい事や、安心して暮らすためにやっておいた方がいいことがあれば教えて頂きたいです。

悩みその1:家は賃貸と購入どちらがいいのでしょうか?

家を探す上で、まず賃貸にするか中古の安い物件を購入するかを迷っています。バツイチ子持ちなので、最悪老後も一人でいる可能性があると思っていて、その場合に持ち家でないと不安です。

少し調べたら、中古物件は頭金はほとんど無しで、月々の支払いも6万前後で済む物件もありました。現在26歳なので、今から払い続ければ60歳くらいには支払いが終わります。

周囲の話を聞いても、母子家庭で家を購入したという話はあまり聞かないので、自分の考え方が間違っていないかが不安です。
また、毎月の6万円という支払いの金額に関して、今のとこ無理ではないと思っているのですが、どうでしょうか?

また、軽自動車を所有していますが、別途で駐車場代が1万円ほどかかります。

悩みその2:母子家庭で得られる補助はどんなものがありますが?

「母子家庭」という条件だけで受けられる補助はあるのでしょうか?
もし条件があれば、その条件も教えていただきたいです。

悩みその3:貯蓄と生活費はどれくらいが目安でしょうか?

生活費は住宅にかかる費用は省いたとして、食費、光熱費、雑費、通信費、保険等を含めて10万円以内くらいでやりくりしようと思っているのですが、この金額は妥当でしょうか?

この位の生活費で収まれば、住宅の費用を支払っても、将来のための貯金は毎月6万円程度できる計算になります。現在、多少の貯金はありますが、離婚に伴う新たな生活基盤をつくることで全てなくなってしまうと思いますので、新たにゼロから始めなければなりません。今後の子供の成長を考えたときに、貯金の額が妥当なのかを知りたいです。



お悩みに回答してみます!

最初に家計のバランス診断についてお話しします

現在の支出および貯蓄の予定でも、十分に努力されていらっしゃると思います。「素晴らしい!」という言葉を差し上げたいです。ただ、一つ気にかかったのが保育料の金額です。35000円は離婚を考えているご主人の収入を考慮した範囲で定められている保育料でしょうか。

35000円という金額が相談者様の収入のみを考慮した範囲で定められている保育料であれば、提案がございます。ご存知かもしれませんが、公立の保育園であれば、地域によってずいぶんと保育料の扱いに差があります。

そして、相談者様のような「ひとり親世帯」では市民税が非課税になることもあり得ます。そうなった場合、保育料は0円か、かなり安い負担で済むはずです。参考までに、神奈川県横浜市では「ひとり親世帯」への支援を積極的に行っており、一定の水準までは市民税は非課税、保育料もかなり格安の水準となっています。

横浜市 こども青少年局 こども家庭課 ◆ひとり親家庭の方への支援◆
横浜市こども青少年局 ひとり親家庭への支援 そのため、できる限り、横浜市のように積極的な公共の取組みがなされている市に新居を構えるのも手段の一つです。保育費を安く抑えることができれば、それだけ貯蓄に回すことができ、結果として生活にも余裕が生まれます。

「悩みその1:家は賃貸と購入どちらがいいのでしょうか?」につきまして

家を買おう、という判断は決して悪いことではないと思います。中古住宅を買って、将来はリフォーム、リノベーションをしながら住む、という選択肢もあります。今後の人生において何があるかわかりませんが、再婚をせず、お嬢様が独立し、単身で暮らす場合、持ち家があるのは心強いでしょう。

しかし、現状では賃貸で暮らすことを考えた方がよろしいかと思われます。理由は、住宅ローンの存在です。毎月6万円程度の負担であっても、分割で家を買うことになる以上、住宅ローンを申し込むことになります。

誠に申し上げにくいですが、勤務形態がパート、かつお仕事で得ている年収が約170~180万円、となると、住宅ローンの審査に通るのは厳しいです。最大の理由として、金融機関の大半は、主たる職業がアルバイト、パートの人の住宅ローン申し込みを受け付けていないことがあげられます。

そのため、現在の相談者様の状況では住宅ローンを組むことができない可能性が高いです。
それを踏まえてご提案させていただきます。

まず、相談者様のお仕事に関してのご提案です。今なさっているパートのお仕事の経験が長いようでしたら、勤務先に契約社員(等に雇用契約を変更してもらえないかを検討していただくことをお勧めします。

それが無理なようでも、契約社員、正社員での就職口がないか探るのも手です。26歳というご年齢なら間に合う可能性が高いです。そうすれば、給料アップも望めますし、仮に毎月6万円程度の支払いの物件を買ったとしても、貯金に回すことができるお金が出てきます。

次に、住宅ローンに備えた準備です。仮に60歳付近で住宅ローンを完済することを目指すのでしたら、30歳まで頑張って頭金を貯めましょう。そして、先ほどのお仕事の問題がクリアできたら、その時点で30年の期間で住宅ローンが組めないか検討してみてはいかがでしょうか。

大きな金額を用意できないにしても、頭金があるかないかで審査に通る確率はかなり違います。そのため、今は公営住宅など家賃の安い住宅に賃貸で住み、浮いた部分を頭金のために貯蓄する、ということをおすすめします。

「悩みその2:母子家庭で得られる補助はどんなものがありますが?」につきまして

母子家庭には様々な公的補助が設けられています。主要なものについて解説いたします。

・児童手当:日本国内に住む0歳以上中学卒業までの児童が対象。
受給額は3歳未満が月額10,000円、3歳以上の場合、第一子、第二子が月額5,000円、第三子以降が月額10,000円。

・児童扶養手当:ひとり親家庭等の児童のために地方自治体が支給する手当。
金額は基本額と、所得に応じた所定の支給停止額から決定される。

・児童育成手当:18歳まで(正確には、18歳になった最初の3月31日まで)の自動を扶養するひとり親家庭が対象となる。児童1人につき月額13,500円が支給される。
ただし、所得制限がある。

また、補助金とは異なりますが、税金、保険料についても減免制度があります。
それについても、ご説明します。

・所得税、住民税の減免制度:納税者が寡婦である場合に受けられる所得控除。
寡婦、とは次の条件に該当する人のことを言う。
1)夫と死別、あるいは離婚後に単身で生活している人や、夫の生死が不明の人。
  なおかつ、扶養親族あるいは、生計を同じくする子どもがいる人で、その子どもの
  総所得金額が38万円以下の場合。
2)夫と死別、あるいは離婚後に単身で生活している人や、夫の生死が不明の人。
  なおかつ、合計所得金額が500万円以下の場合。

また、寡婦に該当する人がさらに次の3つの条件に該当する場合、寡婦控除に上乗せした控除を受けることができる(特定の寡婦)。
3)夫と死別、あるいは離婚後に単身で生活している人や、夫の生死が不明の人。
4)合計所得金額が500万円以下の場合。
5)扶養親族が子どもの場合。

これにより、所得税の控除額と住民税の控除額が以下のようになります。
A.一般の寡婦控除の場合
 ・所得税の控除額:27万円
 ・住民税の控除額:26万円
B.特定の寡婦控除の場合
 ・所得税の控除額:35万円
 ・住民税の控除額:30万円

「悩みその3:貯蓄と生活費はどれくらいが目安でしょうか?」について

お子様はまだ3歳ということで、体がどんどん成長していきます。この段階で食費をあまりに切り詰めるのも成長上よくありません。そのため、住居関連費を除いたところで貯蓄に回すお金として、6万円程度を想定されているというのは、妥当なラインではないかと思います。

問題はその6万円をどう配分するかということです。一つのご提案としておすすめしたいのは、30歳になるまでの約4年間は家賃の抑えられる住宅(想定家賃4万円程度)に住み、本来想定していた住居費(6万円)との差額(2万円)をマイホームの頭金に充当することです。

それに加えて、6万円のうちから3万5000円をマイホームの頭金に充当するお金として貯蓄します。これを4年(48ヶ月)続ければ、「5万5,000円×48ヶ月=264万円」となり、約270万円のお金を貯めることができます。

そこから150万円を実際に頭金として使い、残ったお金(120万円)は予備費(お子様の将来の学費の一部)として貯蓄しておくといいかもしれません。また、月の6万円のうち、1万5000円は日常の予備費として貯蓄しましょう。

急に出費が必要になった場合はそこから出すことも考えれば大丈夫です。1年間で「1万5000円×12ヶ月=18万円」貯めることができます。では、残りの1万円はどうするかというと、お子様の教育費のために貯蓄することをお勧めします。

学資保険を契約することも考えましょう。学資保険の中には返戻率(途中で解約したときに戻ってくるお金の率)が低いものもありますが、高いものを選べば十分に学費の一部に充当できる可能性が高いです。また、返戻率以外にもチェックすべきポイントがあります。

・祝い金をもらう回数はなるべく少なくする:保険商品の中には「高校入学で10万円」「大学入学で100万円」と祝い金を分けて給付する商品もあります。しかし、保険は出したお金を運用して戻してもらうもの。途中で戻してもらった分は途中で運用が終わってしまうので、運用成果を求めるなら、なるべく長く運用してもらったほうがいいのです。

・祝い金以外の保障はつけない:祝い金以外にも、医療保障などがついているプランもあります。しかし、医療保障がついている以上、学費に回ってくるお金は少なくなります。実際には、15歳以下の子どもには地方自治体から医療費の補助が出たり、入院した場合の自己負担額の上限は決まっていたり(「高額医療費制度」と言います)と、子どもの医療費に関しては案外カバーできるものです。つけない方向で検討しましょう。

これらのポイントを押さえ、しっかりと相談して学資保険を選びましょう。相談者様には失礼ですが、御不幸があった、もしくは病気やケガで働けなくなった場合に以後の保険料の支払いが免除される特約がついている商品を選ぶと安心かもしれません。これ以外に貯蓄に回せるお金があるとしたら、先にも書いた保育料の部分です。浮いた部分は貯蓄しましょう。

小さなことから、こつこつと

以上をもちまして、ご質問への回答とさせていただきます。参考になりましたでしょうか。最後に私の方から相談者様へのメッセージを書かせていただきます。
総合的に見て、相談者様が色々なことに気を配られ、努力されていることが素晴らしいと思いました。お子様と新しい生活を始める、と決断するまでには、様々な葛藤や苦労があったこととは思います。

その中でも、「自分にできることは何かないだろうか」ということを念頭に考えて、ご質問されたということがうかがえました。その姿勢は素晴らしいです。頭が下がります。その姿勢でを忘れずに歩んで行けば、お子様との新しい生活もきっとうまくいくと思います。

とはいえ、解決しなければいけない問題はたくさんあるはずです。一例を申し上げますと、現状では住宅ローンが組めないため、家を買う、ということはできない可能性が高いです。しかし、ご自分の可能性を信じ真摯な努力を積み重ねていけば、住宅ローンを組むことができるようになることも考えられます。

この他の問題も、相談者様の真摯な姿勢があれば、何とでもできる可能性は高いでしょう。相談者様はまだ26歳とのことで、人生の可能性はいくらでもあるお年だと思います。「自分を信じ、できることを誠実にやること」このことを、お金の使い方を考える上でも忘れないようにしてください。こちらでご紹介させていただいた情報がその一助になれば幸いです。

※本記事内で書かれている内容は、その効果、利益、等を保障するものではありません。書かれている内容をもとに何かを実行・利用する場合は、ご自身の責任においてご自身の判断で行うとともに、事前にきちんと専門家に相談することをお勧めいたします。