奨学金と保証料の仕組みって?子供のために知っておきたい情報

子供の進学には奨学金を利用しようと考える家庭が増えていると聞いてます。しかし、奨学金がきっかけで苦労を背負ってしまったという声もあるのは事実です。その原因で特に多い、保証料についてよく知らなかったという意見に注目してみましょう。お金の苦労は準備しだいで軽くなる場合もありますので、奨学金と保証料の仕組みについて知ってほしいと思います。



生活費から奨学金と保証料を考える

子供を進学させるために、どうしてもお金は必要になります。現役の大学生からとったアンケートでは、大学で下宿生活する場合、1カ月の生活費は12万円ほど必要になると回答する人が最も多いようです。子供にアルバイトで生活費を捻出してもらおうにも、やはりそこは学生ですので限界があります。

どうにか生活費を助けてあげたい…親心としてそれは当然の考えなのですが、自分たちにも生活がありますし、12万円まるまる仕送りするというのは非常に大きな負担になってしまうかと思われます。

この入学後の費用をどうすればいいのか、という問題のために作られた制度が奨学金です。お金が作れるならすぐにでも奨学金制度を利用したいと思う気持ちは分かるのですが、保証料という分かりにくい問題もでてきます。直前になって困らないためにも、子供のために奨学金と保証料について勉強をして欲しいと思います。

親子で要チェック!大学生活ハウマッチ-STEP3 大学生活スタート|全国大学生活協同組合連合会(全国大学生協連)
参照元:全国大学生活協同組合連合会(2015年12月時点、著者調べ)



奨学金の保証料制度の仕組み

どうして奨学金に保証料が必要になるのか

奨学金という言葉のイメージから、苦学生に対する無償の援助と勘違いしている家庭が意外と多いようです。ところが実際は、日本国際教育支援協会という機関に対する借金をするのと変わらない制度となってまして、担保代わりに毎月一定の金額のお金を保証料という形で支払う必要があるのです。

日本国際教育支援協会は、勉学に励む意欲はあるのに家庭が恵まれないという子供たちのために学生生活を送るにあたって必要なお金を一時的に支払ってくれます。だだし、あくまで一時的なもので、その支払ってくれたお金は返済義務があります。

奨学金ってどんな仕組み?

奨学金の正確な名前は「機関保証制度」といいます。仕組みですが、まず日本国際教育支援協会が審査に通った学生に入学金と入学後の生活費の一部を支給してくれます。しかしこのお金は無償ではないので、返済の義務があります。しかし一括で支払うことは困難な金額でしょう。

そこで日本学生支援機構というところが取り持ってくれまして、分割支払いが可能になります。つまり保証金とは、日本学生支援機構に支払う分割返済金を兼ねた担保のようなもの、と言い変えたほうが分かりやすいかと思います。

JEES 機関保証制度のしくみ
参照元:日本国際教育支援協会(2015年12月時点、著者調べ)

奨学金の保証料はいつまで支払う必要がある?

さて奨学金は実質的な借金の制度なのですが、気になるのは保証料支払い期間がどれくらいかかるのかというところ。その答えですが、子供が学生生活をしている間が支払い期間になります。4年制大学ですと、4年間を12カ月で掛けた48回払いとなります。

では卒業後の奨学金の支払いはどうなってしまうか、という話ですが、奨学金の契約をした時の契約内容によって変わってきます。奨学金には全額繰上返還と一部繰上返還があり、全額繰上返還なら卒業と同時に返済が終了するプランが組まれます。一部繰上返還ですと、卒業後の不足分を日本国際教育支援協会に支払らう必要があります。

奨学金の繰上返還-JASSO
参照元:日本学生支援機構(2015年12月時点、著者調べ)

奨学金保証料のポイント 〈Q&A〉

Q.大学卒業後には、いままで支払ってきた保証料は戻ってくる?

奨学金の保証金とは、いわば借金の担保のような扱いですので、大学卒業で完済される全額繰上返還なら即保証料の一部が戻ってきます。卒業後も返済が残る一部繰上返還でも、全額完済が終わった時点で、保証料が戻ってくるようになってます。卒業後もなにかとお金は必要になりますので、奨学金保証料は積立貯金をしていると思えば、気分的に楽になるでしょう。

Q.もし大学を中退した場合、保証料はどうなるの?

大学中退をしないのが一番良いことなのですが、人生何が起こるか分からないものです。奨学金と保証料は、支払う機関は別物なのですが連動の関係にあります。大学に在籍しなくなった時点で、日本国際教育支援協会への関係が切れて保証金を支払う必要はなくなります。

しかし退学したからといって、大学に支払うべき入学金などの費用がなかったことになるわけではありません。その不足分については、日本国際教育支援協会へ退学後も奨学金返済を続けなければいけません。



奨学金制度の利用の前に話し合おう

子供不足で定員割れを出している日本の大学が増えてきている現状を考えると、大学進学があたりまえの環境に近づいているといえます。奨学金は実質的な借金なのですが、大学卒業という資格を持たないことで就職が不利になる、という考えから無理をして進学を子供に勧める家庭も多いようです。

しかし奨学金生活は借金を背負ってしまう厳しい道でもあります。学暦を重視するあまり、返済に追われて不自由を感じてしまう人生を送ってしまっては意味がないかもしれません。親心としてもいろいろ思うところはあると思うのですが、ひとりの人間の人生を左右してしまう出来事ですので、家族会議を開いてしっかり話し合ってほしいと思います。