遺産分割をサボってはダメ?口座と登記を放置したら罰則はある?

遺産分割といっても亡くなった人の口座に預金なんてほとんどないか、生活費くらいは残っているけれど暗証番号を知っているから下ろせてしまう。こんな状況でも遺産分割をして手続きをしなければいけないの?相続登記も、家にそのまま住み続けられるのなら特にしなくていいのでは?しないと何か処罰があるの?そんな疑問にお答えします。



放置では駄目なの?という疑問

世の中には遺産相続を解説した本が多数出回っていますし、インターネット上でも相続知識を検索すれば多数ヒットすることでしょう。しかし、遺産分割をする知識以前に、ふと疑問に思うことはないでしょうか。すなわち、遺産分割って必ずしないと駄目なの?と。

父親の名義の家にずっと住んでいる息子と奥さん。父親が亡くなってとりあえず相続が発生したけれど、家にはそのまま住み続けられるし、預金だって暗証番号を知っているから引き出せる。父親名義の預金口座からお金を丸ごと持って来て奥さんと息子の口座に移してしまえば、特に相続の手続きなんてやらなくてもいいんじゃない?と思われるかもしれません。大事な家族が亡くなり、確かに生活は変化しました。しかし、家も預金口座も特に変わりなく使えるという意味では、奥さんと息子の生活にはほとんど変化はありません。

あるいは、こんな状況もあるかもしれません。息子夫婦がおじいちゃんを介護していました。しかし、寿命は何時か尽きるものです。おじいちゃんは体が弱っていたこともあり、病院で息子夫婦に看取られて永眠しました。

相続が発生するのは死の瞬間

おじいちゃんが病院で亡くなった瞬間に相続が発生します。日本の相続は、死の瞬間に自動的に、遺産の中身すら知らない内に起こると決まっているのです。おじいちゃんの相続人が息子のみなら、おじいちゃんが永眠した瞬間におじいちゃんの遺産は全て息子に相続されてしまったことになります。

また、相続人が息子だけでなく、遠い昔離婚した前妻との間に儲けた娘がいれば、息子と娘の二人が相続人として、おじいちゃんの死の瞬間に、自動的に預金や不動産、借金、未払いの医療費などのプラスとマイナスの財産を受け継いでいることになります。娘は離婚した妻に育てられ実父にほとんど会ったことはなく、亡くなったことさえ知らなくても相続人として知らない内に遺産を手に入れていることになります。

日本の相続制度では、一度相続してから、遺産が不要なら放棄の手続きを取ることになりますし、相続人同士で自由に分けるなら遺産分割協議をすることになります。一度自動的に相続してしまってから捨てるか取り分を変えるかする。この点がポイントになります。

しかし、日本の相続制度は別として、やはり疑問に思わないでしょうか。遺産分割は必ずしなければならないの?と。

おじいちゃんに多額の預金があるなら別です。しかし、長年患っていたおじいちゃんの預金口座には年金が振り込まれるくらいで、残高は限りなく0に近い状況です。年金が振り込まれても息子が代理人として引き出し、すぐに介護費用として使っていました。介護にはお金がかかりますから、年金だけでは足りず、息子夫婦が足りない分を負担していました。家も息子夫婦の持ち家で息子の名義です。おじいちゃんには他に資産なんてありません。

それでも遺産分割するの?問題

相続人である息子には遺される遺産なんてありません。唯一あるとすれば、マイナスの遺産である未払いの医療費くらいです。後は、相続財産とは異なりますが、市町村から喪主に葬祭費の援助が数万円あることと、死亡日までの未払い年金を代わって受け取れるくらいでしょうか。口座はほとんど残金0。解約には手続きが必要ですが、面倒な手続きをしても見返りは何もありません。労力だけ使って終わりです。それでも遺産分割しなければいけないのでしょうか。

日本のほとんどの家は、相続が起きても相続税は発生しません。相続税を徴収されるだけの資産が相続される家は、日本ではごく僅かなのです。しかも介護をしていれば、介護施設の費用や入院費用が被相続人(亡くなった人)の口座から引き落としされていることも多いでしょうから、遺産があっても、亡くなった人の名義の土地や家くらいというケースも少なくありません。

家に息子夫婦が同居しているなら、そのまま住み続けることが多いでしょうから、息子夫婦にしてみれば「住めるのに相続手続きが必要なのか?」と疑問に思うかもしれません。不都合がないなら面倒なので放置でいいような気さえします。最初にお話した奥さんと息子のケースでも、預金が引き出せてお父さん名義の家にそのまま住み続けられるなら、特に遺産相続の手続きなんていらないんじゃない?とも思ってしまいますよね。

このケースでも何か手続きをしなければいけないのでしょうか。

やっぱり遺産分割放置は駄目?

前置きが長くなりました。よくある日本の相続パターンをご紹介しました。

こんなパターンでは、相続手続きと言われてもしっくり来ないような気がします。遺産分割と言われても「分ける遺産ないです!」としか答えようがないですし、家も預金も特にそのままでも不都合はありません。しかし、現実に相続は発生しています。

遺産分割は必ずしなきゃ駄目?不都合がなければ家の名義や預金は放置じゃ駄目?放置したら何か罰則があるの?デメリットはあるの?そんな疑問にお答えします。



遺産分割をしないと罰則はある?

遺産分割とはいうけれど、亡くなった人の口座にお金は入っていないし、家の名義は亡くなった人でも住み続けられれば特に問題ないと思う。それに、遺産分割、相続というけれど、相続税が発生するような財産はない。こんな時は別に何も手続きをする必要はないんじゃない?葬儀をして、葬祭費用の助成金をもらって、年金の未払い分があれば受け取って、未払いの寮費があれば支払う。その他、亡くなった人が友人に2万円借りていたら、仕方ないなあと思いつつそちらも支払う。それでいいのではないか。残金がほぼ零円の口座なんて手続きが面倒だから、放置しておけばいいのではないか?

確かに、気持ちは分かります。何も得るものがないのに面倒な手続きをしなければいけない。これは確かに疲れますよね。しかし、「口座にほとんど何もないから」「名義を替えなくても使えるから」と遺産分割や相続手続きをせずに放置をすると、相応のデメリットがあります。

口座の放置に罰則はあるの?

亡くなった人の預金口座をそのままにしておいても、基本的に罰則はありません。例えば、その預金口座が何かの詐欺に使われていて、違法なお金が定期的に振り込まれるのを知っていて放置し豪遊していた、なんて話であれば別ですが、亡くなった人の預金を放置していたからといって特に罰則はありません。

遺産分割をされずに残る口座

口座の残金が例え100円でも、亡くなった人の口座を動かすには相応の手続きが必要になります。この手続き、実はとても面倒なのです。だからこそ、現在の日本では放置口座が大きな問題になっています。たかだか100円、たかだか1,000円なら放置してしまえ!というわけです。

罰則も特にありませんしね。どのくらい面倒か、たかだかこのくらいの遺産を分割するためにこの手続きをやるのか!の参考例として新生銀行をご紹介します。

相続 – 諸手続き一覧 | 新生銀行
参照元:新生銀行(2015年12月、著者調べ) 新生銀行だけが面倒なのではなく、金融機関で亡くなった方の財産を動かし分割するということはすべからく面倒であると御認識ください。他の金融機関の手続きも全て面倒です。しかも、証明書類を取得する時の手数料が高くつく可能性があります。

口座放置という問題

金融機関は定期的にずっと動きのない預金口座をチェックしています。この、暫く動きのない口座を睡眠預金といいます。動きがないまま、ずっと放置されていて、最後の動きから見ておそらく口座名義人は亡くなっているのではないかと推測できるものもあるのですが、相続人が動いてくれないと、金融機関側から「暫く動きのない口座があるのですが」と連絡するくらいしかできません。

多分亡くなっている?で金融機関は動けませんし、動きのない口座を勝手に銀行のお金にもできません。名義人が亡くなっているかどうかは相続人が知らせてくれないと金融機関側は分かりません。もし動きのない口座のお金を金融機関のものにできるなら、金融機関は大喜びでもっと積極的に動いていると思います。けれど、動かない。どうしてでしょう?簡単です。金融機関に得るものがないからです。

相続人が「メリットがない!」と言うのなら、銀行側だって「メリットがない!」のです。銀行のお金にできるわけでもないから、相続人が何もしないとこっちも何もできないから放置しておこうというスタンスです。実際、金融機関には死んでいるのか生きているのか分からないまま放置されている口座がごまんとありますよ。

本来なら残金が100円でも相続人で分割するか、「預金口座の中身は息子が相続すること」などの遺産分割協議をして、その上で、金融機関で口座の手続きをするのが基本です。しかし、現実は、されていない口座がかなりあるということです。

国も問題視している?

睡眠口座に眠るお金は莫大です。少し前に時の政府が「睡眠預金を国のお金にできるようにしよう」という考えを表明し、大騒ぎになりましたよね。相続財産は相続人がいないと最終的に国庫に帰属されますが、個人名義のお金でかつ生きているのか死んでいるのか分からず、相続人すらいるのか分からないというお金を勝手に国のものにもできません。

ですが、現状として、亡くなった人の口座を放置することはよくあることで、特に罰則もないということは頭の片隅に置いてください。しかし、時の政府がこのような発言をしているということは、いちおうそれだけ大きな問題になっているということも留意しておく必要があります。

遺産分割せずに使うとダメ?

亡くなった人の口座を放置しておくことは現状として特に罰則はありません。では、亡くなった人の口座からお金を引き出し、遺産分割をせずに使ってしまうことはどうなのでしょう?

亡くなった旦那さんの口座から奥さんがお金を引き出し、生活費に充ててしまう行為などがこれにあたります。相続の流れで行けば、亡くなった人の財産はきちんと分割して手続きするのが当然。しかし、使えてしまうからといって相続人が適当に使ってしまう。これっていいのでしょうか?

借金から逃げられなくなる!?

亡くなった人の口座の暗証番号を知っていてお金を使ってしまうという行為、実はとても危険なことなんです。え、もしかして警察に捕まるの?と思われたでしょうか。いいえ、違います。いざという時に助けてもらえないというデメリットが生じるという意味でとても危険なのです。

借金が多い場合、特に遺産200万円に対し借金が2億や2千万といった多額な状況では、相続放棄は非常に有効な手段です。また、死後暫くして債権者から督促が届き、亡くなった父親が連帯保証人になっていたという場合も相続放棄は有効な手段です。

相続放棄の期限は「自己のために相続があったと知ってから三カ月」です。亡くなってから三カ月ではありません。相続が発生してから三カ月でもありません。亡くなった瞬間に相続が起きるわけですから、言葉の解釈に気をつける必要があります。相続人が「え、私が相続人だったの!」と理解してから三カ月という期間です。

旦那さんが亡くなった際の奥さんは旦那さんが亡くなったと聞いた瞬間に自分が相続人であると把握しているだろうから旦那さんが亡くなった瞬間から三カ月と算定される場合もありますし、遠縁の姪の場合は被相続人が亡くなって数か月後に自分が相続人であることが発覚して、じゃあ相続放棄の期間算定は姪が相続人だと発覚した瞬間からにしようという場合もあります。全て裁判所が個々人の事情に当てはめて期間を算定します。

相続後に亡き人の口座のお金を勝手に使ってしまうと、この相続放棄が可能な期間内でも相続放棄ができない可能性が高いのです。

ずるはダメ!という決まり

相続財産を使って得をしておいて、借金などのマイナスからは逃げたというずるはいけません。亡くなった人の預金を使い込んでしまうと、借金などのマイナスも含め全て遺産を相続するとみなされることがあるため、裁判所に「相続放棄したいです」と申し出をしても、「あなたは預金を使ったでしょ。駄目」と言われることがあります。法律では民法921条にこのような内容が規定されています。

民法第九百二十一条
左に掲げる場合には、相続人は、単純承認をしたものとみなす。
一  相続人が相続財産の全部又は一部を処分したとき。但し、保存行為及び第六百二条に定める期間を超えない賃貸をすることは、この限りでない。
二  相続人が第九百十五条第一項の期間内に限定承認又は放棄をしなかつたとき。
三  相続人が、限定承認又は放棄をした後でも、相続財産の全部若しくは一部を隠匿し、私にこれを消費し、又は悪意でこれを財産目録中に記載しなかつたとき。但し、その相続人が放棄をしたことによつて相続人となつた者が承認をした後は、この限りでない。

出典:

www.neway.jp
このように、借金があったから相続放棄したい、被相続人の死後に借金が発覚したから相続放棄したいという場合に亡くなった人の口座のお金を手続きもきちんとせずに勝手に使っていると、いざ助けて欲しいという時に「駄目」と言われることがあるのです。

連帯保証人が死後に発覚した場合も同様です。相続放棄の期間は「相続が自己のためにあったと知ってから三カ月」ですが、連帯保証人の場合は例外的に知ってから三カ月以降に相続放棄が許されるケースがあります。裁判所が「相続放棄できる期間に連帯保証人になっていることを知っていたら相続人は相続放棄を選んだだろうから、まあ、期間は経過していますが相続放棄を許しましょう」と判断した結果です。

もちろん、全てのケースにおいて裁判所がこのような判断を下すわけではありませんが、こんな時も、相続の手続きはせずに口座は放置、放置した口座からお金を下ろして使っていたということが分かれば、せっかく連帯保証人を相続してしまう相続人側に同情的だった裁判所はどう考えるでしょうか?

裁判所|相続の放棄の申述
参照元:裁判所(2015年12月、著者調べ)

税金の控除が受けられなくなる?

口座にお金がなにもないと思っても、実は別の金融機関に隠し財産があるかもしれません。また、銀行だけでなく証券会社の方で過去に株を買って、その後に株価が高騰した状態が依然として続いているかもしれません。そんな上手い話あるかと思われるかもしれませんが、金融機関に口座があるということに気づかないことって結構あるんですよ。

面倒だしこのままでも不都合はないから放置しておいた場合、税金の控除が受けられない場合があります。税金は期限まで申告する必要があるため、面倒だと放置すると恩恵が受けられないことがあります。手続きを放置すると後に高くついてしまうこともありますよ。

No.4158 配偶者の税額の軽減|贈与税|国税庁
参照元:国税庁(2015年12月、著者調べ)



相続登記をしないと罰則はある?

登記をさぼっていると、その登記の種類によっては登記懈怠による過料という罰則があります。

登記の目的の一つが、不動産や会社の重要な事項を広く世間に見える状態に置くという目的があるため、変更があっても放置していた場合は「怠けるな!」という意味で過料という制裁があるのです。どのくらいの金額かというと、登記の種類や放置した年数により変わりますが、大体1万円から数万円程度と言われています。

不動産登記法第百六十四条
第三十六条、第三十七条第一項若しくは第二項、第四十二条、第四十七条第一項(第四十九条第二項において準用する場合を含む。)、第四十九条第一項、第三項若しくは第四項、第五十一条第一項から第四項まで、第五十七条又は第五十八条第六項若しくは第七項の規定による申請をすべき義務がある者がその申請を怠ったときは、十万円以下の過料に処する。

出典:

law.e-gov.go.jp
不動産登記法の条文にも、「登記を怠けたら過料に処すぞ!」ときっちり書かれています。しかし、現実として不動産を相続しても登記をしていないという方は見かけます。それに、相続登記で過料に処されたという話を聞いたことがあるでしょうか。

実は、相続により名義人が変わった場合に申請する登記は、この過料対象にはならないんです。つまり、しなくても罰則なしです。164条に列挙されている不動産登記だけが過料の対象になりますが、この中には相続登記は書かれていません。

じゃあデメリットもないのか?

特に罰則もないからじゃあデメリットもないでしょうと思ったら大間違いです。相続登記をしなくても確かに制裁はありませんが、大きなデメリットが二つあるんです。

不動産が守れない?

デメリットの一つは、いざという時に法律に守ってもらえない可能性が高いということ。

例えば名義を替えずに放置している間に、親族に家を勝手に売られてしまって、買い手が登記を備えてしまったとします。法律の解釈でいえば登記を備えている者の勝利ですから、相続登記を放置しておくことのデメリットはいざという時に権利を主張できないかも?不動産を失うかも?というものです。

相続登記をしておけば勝手に親族が売買もできなかった可能性も高いですから、相続した不動産を勝手に扱われないため、権利を強化し守るためにも相続登記は必須といえます。

不動産が売れない?

もう一つのデメリットは、好機を逃してしまうというもの。基本的に名義を変えておかないと取引はできません。

例えば、相続した家屋敷を売りたくて買い手を探していたとします。すると、亡くなった父親の知人だという人が、店を開業したいから是非家屋敷を売ってくれないかともちかけてきました。相続人である息子にとっては、特に住む予定もなく固定資産税だけを食う不動産でしたから、じゃあ売ります!と即決しました。しかし、息子は相続登記を怠けていました。

基本的に登記は所有権が渡った順番に全て登記をしなければいけません。裁判所の判決でもない限り、お父さんの名義からいきなり友人の名義に移すことはできず、息子の相続登記をしてから友人へと所有権移転登記をしなければいけないのです。しかし、息子が相続登記をさぼっていたので、相続登記から手続きをしなければいけません。ですが、相続登記には相続を証明する書類を取得して申請書と共に提出しなければならないので、書類集めに手間取っていました。相続登記ができないうちに父親の友人が「他にいい場所が見つかったから」と売買を断ってきました。

不動産の取引を望む場合は、前段階として相続登記をしておくことが条件です。不動産屋に「家屋敷を手放したいんですが」と相談しても、「まずはあなた名義に相続登記をしてくださいね」と言われることでしょう。

買い手がついた時に即チャンスを掴みたい場合は、準備を整えて待っている方が吉と言えます。売買の際に相続登記と売買の所有権移転登記を連続で申請する手もありますが、買い手としては相続の手続きをしていない?なんで?相続で揉めてるの?連続で申請するにしてもひと波乱あるんじゃないか?今買っても自分にちゃんと登記を移してもらえるの?と思うことだってあります。

事業の相続は話が別?

家や土地を相続した時に相続登記をしなければデメリットはあるとはいえ、特に罰則はありません。しかし、事が事業に及ぶと話は別です。

夫が小さいながら会社を経営していた。赤字も多いし、夫は資産家というわけではなかった。不動産の相続登記も特に罰則がないらしいから、じゃあ会社の方も遺産分割だとか手続きは特にいいよね?では済みません。会社の場合は変更があったらきちんと2週間以内に登記をしなければ過料の対象になりますのでご注意を。

会社法第九百十五条
会社において第九百十一条第三項各号又は前三条各号に掲げる事項に変更が生じたときは、二週間以内に、その本店の所在地において、変更の登記をしなければならない。
2、前項の規定にかかわらず、第百九十九条第一項第四号の期間を定めた場合における株式の発行による変更の登記は、当該期間の末日現在により、当該末日から二週間以内にすれば足りる。
3、第一項の規定にかかわらず、次に掲げる事由による変更の登記は、毎月末日現在により、当該末日から二週間以内にすれば足りる。
一 新株予約権の行使
二 第百六十六条第一項の規定による請求(株式の内容として第百七条第二項第二号ハ若しくはニ又は第百八条第二項第五号ロに掲げる事項についての定めがある場合に限る。)

出典:

law.e-gov.go.jp

遺産分割と手続きは夏休みの宿題

亡くなった人の口座を放置しても、相続登記をせずにおいても特段に罰則は定められていません。しかし、後で誰かに助けを求めても必要なことは何もしていないのに助けだけ求めないでください、助けませんと言われる可能性があります。デメリットの最たるものはこれでしょう。

夏休みの宿題を放置すると、夏休み終了後に先生に怒られますよね。しかし、先生に怒られるだけで特に罰則があるわけではないと思います。けれど、宿題をやらずに放置して助けだけ求めると、先生にも親にも「あんたが悪いんでしょう」と呆れられてしまいます。相続の手続きも同じことが言えます。

罰則はありません。お金のほとんど入っていない口座は放置されていることも多いですし、相続登記もしないで放置されていることがあります。当面の生活費として亡くなった人の口座から、相続手続きや遺産分割を踏んで手続きをしてから下ろすのではなく、勝手に下ろしていたということも、金融機関に勤めていれば何度か目にすることはあります。しかし、本当にそれでいいのでしょうか。

分割するものはなくても勝手に使わない。手続きをする。やることをきちんとやっていないと思わぬデメリットを被り、国や裁判所に「やることをやっていない人は助けません」「お金は勝手に使って借金の放棄がしたいなんて認めません」なんて言われてしまうかもしれません。

面倒でも、自分を助けると思って、確実に手続きをしておくことはお勧めします。面倒と感じるのであれば専門家に代理してもらえる手続きは全て依頼してやってもらいましょう。