クレジットカードのスキミング被害急増!身を守るための6の対策

クレジットカードのスキミング被害が急増しています。最近では手口も巧妙化して被害に遭ったというのに気づくのが遅れがち。どんな手口が増えているのか、万一被害に遭った時はどうすればいいか、被害に遭わないためにどうすべきかについて見て行きましょう。



クレジットカードのスキミング被害急増!

クレジットカードのスキミング被害が急増しています。一般社団法人日本クレジット協会の調べによると、2014年のクレジットカード不正使用被害額は106億円にものぼります。2000年の300億円超に比べると3分の1に減ってはいるものの、昨年までの70億円台からは50%の増加です。

統計 | クレジット関連資料 | 一般社団法人日本クレジット協会
参照元:一般社団法人日本クレジット協会(2015年12月時点、筆者調べ) Wikipediaでは、スキミングを次のように定義しています。

スキミング(英語: Skimming)とは、カード犯罪で多く使われる手口の一つで、磁気カードに書き込まれている情報を抜き出し、まったく同じ情報を持つカードを複製する犯罪である。

出典:

ja.wikipedia.org
カード情報を読み取る機能を持ったスキマー(またはスキミングマシン)という装置を使って、カードの磁気部分に記録されている情報を盗み取り、偽造カードを作って使用するなどといった方法で犯罪は行われます。

最近はスキマーの技術が上がり、小型化・高性能化しているため、設置されていても気が付かずに情報が盗まれてしまいます。また、秋葉原で数千円程度で売られているとのことで、入手も簡単になっています。

そして、正当なカードの所有者は、手元にカードが残っているために利用明細書を見るまでスキミングされたことに気付かないことが、発見を遅らせる原因となっています。



スキミングの手口

クレジットカードの場合、「接触型」となります。Suicaなどの「非接触型」とは異なり、情報が記録されている部分に直接読み取り装置で接触させることで、情報を盗み取ります。

その装置をどう使って情報を盗み取るのか、ということなのですが、例えば、お店のクレジット決済を処理する端末にスキマーを仕掛けたり、ATM端末のカードリーダーの部分にスキマーを仕掛けることで情報を抜き取ります。そうすると、スキマーにカード情報が蓄積されていきますが、後日このカード情報が蓄積されたスキマーを回収し、偽造カードにコピーして不正に使用します。

2013年にセブン銀行ATMのカード挿入口にスキマーが仕掛けられ、その横には暗証番号を盗み取る小型カメラまで設置されて、カード情報が盗み取られるという事件が発生しました。あまりに巧妙で手が込んでいるため、とてもそのような不正が行われているなどと気が付くのは難しいと思われます。

セブン銀行のウェブサイトに、その時に取り付けられた器具とカメラ内蔵の箱の写真が出ているので、一度確認してみましょう。

重要なお知らせ | セブン銀行
参照元:セブン銀行(2015年12月時点、筆者調べ) この他、海外ではお店の従業員がカード情報を盗む例が後を絶ちませんし、ロッカーなどに荷物を預けている間にカード情報を盗まれるという事件もあります。後者の場合には、ロッカーの暗証番号を設定する時に暗証番号を盗み見る小型カメラを設置することで暗証番号情報を入手し、多くの場合、その暗証番号がカードの暗証番号と同じであることから、不正利用されるという手口が使われています。

空き巣に入られて、カード情報だけ盗んでいくという事例もあるようです。物が盗まれていないと、空き巣に入られたことすら気が付きそうにありません。

万一被害に遭ったら

利用明細書を見たら、身に覚えのない取引が…スキミングの被害に遭ったかも、と思ったら、ただちにクレジットカード会社に連絡し、そのカードの利用停止をお願いしましょう。

クレジットカードには通常カード盗難保険が付いていて、不正利用された金額が補償されることになっています。ところが、次のような場合にはカード所有者に過失があるとされ、補償がされないようです。

◆暗証番号が使われてしまったとき
暗証番号が誕生日や電話番号など他人が簡単に類推できるようなものにしている場合、カードにメモしている場合、などで暗証番号が他人に漏れ不正に利用されてしまった場合には、補償されません。

◆クレジットカード裏面の署名欄にサインがないとき
◆カード会社へ連絡した時から遡って一定日数(60日など)を超えているとき
このように明らかにカード所有者本人に落ち度がある場合には、やはり補償されないので自分でできることをきちんと対処するようにしましょう。また、実際の補償の範囲や手続きなど、カード会社によって細部が異なるようですので、一度ご自身のカードの規約などを確認されることをおススメします。

スキミング被害を早期発見できるようにすることも大切です。利用明細書は必ず確認するようにしましょう。また、クレジットカード会社が提供しているウェブサービスを利用すれば、いつでも利用明細を確認することができます。このサービスは、スキミング被害に遭っていないことを確認するという目的以外にも、カード利用状況をチェックすることで家計管理にも役立ちますから、おススメです。



被害に遭わないための対策は?

スキミングの手口を見てみますと、100%防御するのは難しいことがわかります。それでも、一定の対策をすることで、被害に遭う可能性をとても低くすることはできます。ここではそれらの対策を見て行きましょう。

1.ICカードに切り替える

最近のクレジットカードはほとんどICチップが搭載されたカードに切り替わっています。磁気タイプのカードの場合、0.5秒あれば情報を盗めると言われますが、ICチップの場合には瞬時に情報を抜き取ることは難しいようです。ただし、ICチップが搭載されていれば安心というわけではなく、むしろ暗証番号取引のほうが暗証番号が盗まれた場合に補償外になるため危ないという声もあります。

2.利用するATMをいつも利用する銀行などに限定する

ATMのカード差込口がいつもと違うと気付くには、いつも同じ個所を利用していないと難しいと思われます。また、ATMによるスキミング被害はショッピング・モールなどに設置されたATMでの事例が多いと言われています。いつも場当たり的にお金をおろしている場合には、この習慣を変えなければいけないので最初は大変かもしれません。でも、むしろお金の管理には有効だと思いますので、この機会に行動を変えてみてはいかがでしょうか。

3.暗証番号を入力するときは、手で覆う

小型カメラでも読み取れないように、手で覆って入力することは大きな防衛策となり得るでしょう。

4.暗証番号を推測されやすいものにしない

推測されやすい暗証番号は、被害に遭いやすいうえに、「万一被害に遭ったら」で書きましたように被害に遭っても補償されない可能性が高くなります。

5.レストランなどでの精算はテーブルでは行わない

カードが自分の視界から離れることを避けるようにしましょう。特に海外でのお店では要注意です。

6.クレジットカードのキャッシング枠を廃止する

キャッシングは暗証番号取引になるので、補償の対象外になる可能性が高くなります。利用しないのであれば、枠をゼロにするなどしたほうが被害に遭いにくくなります。そもそも借入になりますし、利用しないような金銭管理を心掛けるように習慣を改善したほうがいいでしょう。
こう見ると、やれることは簡単なものも多い一方で、これと言った決定打がないこともご理解いただけると思います。ですから、こまめに明細を確認するなどの「早期発見」対策も組み合わせることがより有効な手段となるのではないかと思います。

自分の身は自分で守ろう!

ここではクレジットカードにフォーカスしてきましたが、ATMによるスキミングはキャッシュカードにも同様に当てはまります。私自身、キャッシュカードはICチップが入っていない古いものだということに気が付いたので、さっそくICチップ入りのものに変えてもらおうと思っています。

また、Suicaなどの非接触型カードに対するスキミングも多く発生しており、こちらにも注意が必要です。便利になる一方で、その負の側面としての犯罪のチャンスも増えていると言えそうです。

誰でも起こり得ることなので、自分でできる限りのことは行って、このようなことから身を守りたいですね。