貧乏な国を調べてわかった、本当の「幸せ」とは?

日本やアメリカのように、モノが見の周りにあふれている国で生活することは、一見すると幸せに思えます。逆に、所得が低い国など貧乏な国の人々は、幸せではないように感じてしまいます。しかし、貧乏な国であっても、工夫次第で幸せに生活できるケースがたくさんあります!



貧乏な国とは…?

「貧乏な国」というと、どこを思い浮かべるでしょうか。国内で民族が対立している国や、国土が狭くて産業が発達しにくい国など、様々な国が出てくるでしょう。まずは、いくつかの基準で、どこが「貧乏な国」なのかをリストアップしてみたいとおもいます。

国内総生産(GDP)が低い国

まずは、国内総生産(GDP)が低い国を取り上げます。IMFが発表している2014年のデータで見てみると、南太平洋の国ツバルのGDPが3,800万米ドルと、もっとも低い結果です。ツバルのほかにも、キリバス、マーシャル諸島、パラオなど、南太平洋地域の国々が、ランキング下位に多く含まれています。

世界の名目GDP 国別ランキング統計
参照元:Global Note・世界の名目GDP 国別ランキング統計(IMF)2014年、2015年11月20日参照、著者調べ

栄養摂取量が少ない国

人間が生きていくためには、カロリーを摂取する必要があります。貧乏な国では、十分な食べ物が得られずカロリー不足になっていることが考えられます。そこで、栄養摂取量が少ない国がどこかを調べてみました。

すると、低カロリーの農産物の生産しかできず、その農産物すら十分に得られないことがあるアフリカ諸国で、栄養摂取量が少ないことがわかります。欧米諸国では食べ残しの発生が問題視される中、対照的に食べ物が十分に得られない地域があるのでしょう。



貧乏な国の幸福度は…?

国内総生産(GDP)が少なかったり、栄養が十分に摂取できなかったりする国々の幸福度はどのくらいなのでしょうか。ここでは、国民総幸福(GNH)という指標をもとに検証します。

国民総幸福(GNH)とは?

国民総幸福(GNH)とは、1972年にブータン国王が提唱した概念です。ブータンは、インドの近くにある、南インドの山がちな国です。ブータンはGDPや栄養摂取量の観点から見れば決して豊かではありませんが、これらの数値を上げることにこだわらずに幸福を追求しています。

「幸せの国」ブータン

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国民総幸福(GNH)の向上を目指すブータンは、「幸せの国」と呼ばれています。国民に聞き取り調査を行い、どの程度の幸福度が達成されているかを確認しています。

国民の幸福度を高めるために、ブータンでは教育費や水道光熱費などが無料となっています。そのため、先進諸国をはじめとする多くの国々で問題となっている教育格差や経済格差が生じにくい環境です。格差がないと、他人に対するねたみなどから不満が生じることが少なくなり、国民の幸福度を高めることができます。

南太平洋諸国も不幸ではない!

国内総生産(GDP)が低い国が多くみられる南太平洋地域も、決して不幸な生活を送っているわけではありません。南太平洋諸国のGDPが低いのは、海に囲まれていることから貿易が行いにくく、GDP額を大きくする工業などが発達しにくいことが背景にあります。人口が少ないことも一因です。

そのため、一概にGDPが低いからといって、国の幸福が達成されないとは言えません。実際、自殺率などは先進諸国のほうが高い傾向がみられます。医療が進歩し、病気にかかっても治る確率が高いなど、先進諸国のほうが苦境でも希望を持ちやすいにもかかわらず、自殺率が高いのです。

南太平洋諸国では、船を使ってのんびりと移動しながら生活を営んでいる人々が多いです。時間に対する意識が薄い国民性が指摘されることもあり、1分やそれ以下の単位で綿密な運行をしている日本の鉄道ダイヤなどと比較すると、どちらがより幸福なのか考えさせられます。

貧乏な国でも幸せになれる理由

数字にとらわれない

貧乏な国でも幸せな生活を送ることができる理由の1つとして、「数字にとらわれない」ことが挙げられます。そもそも、「貧乏」を定義するときに、GDPなどといった数値データを用いるのが一般的ですが、「貧乏」とされる国々では、自分たちを「貧乏」だと意識していないケースがみられます。

「貧乏」と思って生活するか、「そこそこ」と思って生活するかによって、幸福度は大きく異なると考えられます。したがって、ブータンのように、GDPなどの数値データにこだわりすぎず、格差を減らすなどの取り組みを行えば、幸福度が高まることが期待できます。

自分たちは幸福だと意識する

数値データにとらわれないことに加えて、自分たちの意識改革をすることも幸福につながります。具体的には、「自分たちは幸福である」という意識を強めることが幸福につながります。

例えば、食料が豊富な国では、食事をすることに対して強い喜びを感じていない人が多くいます。これに対して、食糧不足の国では、わずかな食べ物が得られるだけでも大喜びする人々がたくさんいます。この例は、意識の差によって幸福度が変化することを示しています。

意識を買えて幸福になるためには、自ら幸せを探すことが大切です。雪が舞い散る冬の寒い日に、「寒くてイヤな日だ」と思うか、「雪が舞っていてキレイだなぁ」と思えるかの違いです。無理やり意識改革をするのはストレスかもしれませんが、少しずつ幸福を増やせるようにすれば、物質的にも精神的にも幸せになれそうです。