家を建てる時の費用とは?「売り言葉」に含まれない費用がこれ!

「土地があるので家を建てたい!」「ハウスメーカーに頼んで、こだわりの家を建てたい!」注文住宅を考えている方、必見!建売住宅とは全く違う注文住宅の費用についてまとめてみました。



さあ、家を建てよう!

「本体価格1,500万円!?注文住宅って建売より安いの?」

ハウスメーカーのチラシを見て、安くてびっくりしたことはないだろうか?1,500万円なら建てられるかも…。でも、本当に1,500万円で注文住宅を建てられるのでしょうか?

実は家を建てるときにかかる費用はこの建物の本体価格以外に別途工事費と諸費用が必要なんです(土地を購入する場合は土地購入費用も必要です)。つまり残念ながらこのチラシの注文住宅の場合、1,500万円では建てられません。では家を建てるには、実際いくらかかるのでしょうか。



どのくらい費用がかかるの?

「色々資料を見たけど、家を建てるのにいくら必要なのかさっぱり分からない!」

そういう場合はこの数式で目安の金額を出すといいかもしれません。

・(土地購入費+本体価格×1.2)×1.1=総費用の目安

注文住宅の別途工事費は本体価格の15%~20%が目安だといわれています。また諸費用は土地購入費と建築費(本体価格+別途工事費)を合わせた値段の6%~10%が目安です。この数式は上限の20%と10%に合わせていますので、例えば土地購入費が2,000万円で本体価格も2,000万円の場合、総費用の目安は4,840万円。つまり4,840万円、用意すれば足りる可能性が高いことが分かります。

別途工事費ってなに?

「本体価格には全部の工事費用が入ってないのは分かったけど、別途工事費ってなんなの?」

本体価格に含まれるものはハウスメーカーや工務店にもよりますが、基礎工事といわれるものから木工事といって建物本体を作る工事、サッシ・ガラス工事などの窓などを取り付ける設備工事、コンセントや照明の配線を調える電気工事があります。

一方、別途工事費に含まれるものはそれ以外の項目です。先ほど触れましたが、別途工事費は本体価格の15%~20%が目安です。地盤があまり頑丈でなかったり、公道から離れた場所や住宅地以外で建設すると特殊基礎工事や引き込み工事の別途工事費が多くかかる可能性があります。

<主な別途工事の一覧>
・特殊基礎工事:地盤改良が必要な場合などにかかる費用。
・引き込み工事:水道管やガス管を敷地内に引く際にかかる費用。
・外構工事:門扉や庭などにかかる費用
・屋外電気工事:駐車場の照明や外にある水道を取り付けるための費用
・カーテン工事:カーテンレールなどを取り付ける費用
・空調工事:エアコンなどを取り付ける費用
・解体工事費:家を解体して新たに建てる場合に必要な解体費用

家を建てるとき特有の諸費用って?

建売住宅やマンションではかからず、注文住宅を建てるときだけかかる諸費用があります。つなぎ融資関連の諸費用と建築確認申請費用などを含む諸費用です。「そんな諸費用もかかるとは知らなかった!」という方も多いのではないでしょうか。

では、まずつなぎ融資とはなんでしょうか?そもそも建売住宅やマンションでは土地建物の費用は購入後、1度だけ支払うでけでよかったです。しかし、注文住宅の費用の支払い時期は3回~5回あるのが一般的です。

ハウスメーカー・工務店にもよりますが、大きく分けて土地購入時・工事契約時・建物の建設着工時・建設上棟時・引渡し時に分けて支払う必要があるんですね。しかも、多くの金融機関は土地購入時と建物引渡し時にしか住宅ローンを貸し付けてくれません。

でもそれじゃあ着工時や上棟時などに費用を払えなくて困りますよね。着工時や上棟時・引渡し時はそれぞれ建築費用の30%払うことも多いですから。では、その費用を自費で払えない場合はどうすればいいのでしょうか?そこでつなぎ融資の出番なんです。

<参考:土地付き注文住宅建設時の流れ>
①ハウスメーカー・工務店選び
②ハウスメーカー・工務店などによる地盤調査
③土地購入
④ハウスメーカー・工務店と工事請負契約締結
⑤設計図の完成・建築確認申請
⑥実際の建設
⑦引渡し

※②地盤調査は土地購入後に行うこともあります。すでに所有している土地の場合は③土地購入は不要です。設計事務所に依頼するときは、④の前に別途設計事務所との契約が必要です。

つなぎ融資ってなに?

つなぎ融資というのは、住宅ローンの提供金融機関が注文住宅などを建てるお客様に対し、住宅ローンが支払われるまでの間、着工金などの支払いを貸し付けてくれることです。しかし、ここでで注意したいのはつなぎ融資期間中につなぎ融資の利子とその諸費用を現金で支払う必要があるということです。

つなぎ融資の利子と諸費用っていくら?

では、その気になるつなぎ融資の利子と諸費用ですが大体いくらなのでしょうか?下記をご覧ください。

<つなぎ融資の利子計算方法>
・借りたお金×金利÷365×借入日数

<つなぎ融資の諸費用>
・つなぎ融資契約書の収入印紙代:1,000万円超え~5,000万円以下の場合は20,000円。5,000万円超え~1億円の場合は60,000円。
・金融機関への申込み手数料:0円~100,000円
・印鑑証明などの雑費:1,000円

おおよそ、つなぎ融資の金利は2%~3%。3,000万円つなぎ融資で借りて、年率3%の金利・借入期間180日とした場合は443,835円。つまり、つなぎ融資関連費用だけで50万円近くかかることも多いことが分かります。結構、手痛い出費だと個人的に思います。

諸費用、つなぎ融資以外にはないの?

「つなぎ融資は分かったけど、他に注文住宅特有の諸費用はないの?」

家を建てると別途工事費やつなぎ融資関連の諸費用が、建売住宅と比べてかかることが分かったかと思います。思った以上に家を建てる費用がかかることに驚いている方もいるかもしれません。しかし注文住宅にはこれら以外にも建売住宅にはなかった費用がかかります。先ほど触れた建築確認申請費用などの諸費用です。こちらもみていきましょう。

<その他の注文住宅特有の諸費用>
・工事請負契約書の収入印紙代:1,000万円超え~5,000万円以下の場合は20,000円。5,000万円超え~1億円の場合は60,000円。
・建築確認申請費用:建設前に役所に申請する費用。100,000円~200,000円。
・地鎮祭:着工時に神主へ支払う費用など。30,000円~60,000円。
・上棟式:大工さんと行う棟上げの儀式。100,000円。
・設計監理料:数十万円~数百万円。ハウスメーカー・工務店は安く、設計事務所の場合は高いことが多いです。  

上記の諸費用だけで20万円以上かかる可能性があるのが分かります。原則、現金で用意した方がいいといわれる諸費用。注文住宅独自の諸費用だけで場合によっては100万円近くかかるかもしれません。またまだ紹介していませんが、注文住宅独自の諸費用ではなく通常かかる登記費用などの諸費用も、もちろんあります。

通常かかる諸費用はいくら?

ここまで家を建てる注文住宅特有の諸費用を見てきましたが、注文住宅も建売住宅やマンションのときと同様に登記費用などの諸費用がかかります。その内訳は「<家の購入にかかる諸費用>安くおさえて得した人から学ぶ心得」でも書きましたが、ここでもう一度みていきましょう。たくさんの項目がありますが、ざっと目を通すことをおすすめします。

①売買契約書の印紙税:物件価格が1,000万円超え~5,000万円以下の場合は20,000円。5,000万円超え~1億円の場合は60,000円。

※ただし平成26年4月1日から平成30年3月31日の間はその半額(軽減措置)。

不動産売買契約書の印紙税の軽減措置|印紙税目次一覧|国税庁
国税庁(2015年11月、著者調べ) ②金銭消費貸借契約書の印紙税:住宅ローン申込みのときに交わす契約書。住宅ローンの価格が1,000万円超え~5,000万円以下の場合は20,000円。5,000万円超え~1億円の場合は60,000円。

No.7140 印紙税額の一覧表(その1)第1号文書から第4号文書まで|印紙税その他国税|国税庁
国税庁(2015年11月、著者調べ) ③土地所有権移転登記の費用:登録免許税として固定資産税評価額(土地部分)の20/1,000。ただし平成29年3月31日までは固定資産税評価額(土地部分)の15/1,000。

④建物所有権保存登記の費用:登録免許税として固定資産税評価額(建物部分)の20/1,000。ただし平成29年3月31日までは固定資産税評価額(建物部分)の3/1,000。

⑤住宅ローン抵当権設定登記の費用:住宅ローン金額の4/1,000。ただし平成29年3月31日までは住宅ローン金額の1/1,000。

No.7191 登録免許税の税額表|印紙税その他国税|国税庁
国税庁(2015年11月、著者調べ) ⑥司法書士代:上記③~⑤の登記手続きを司法書士に依頼したときに掛かる費用。10万円~20万円程度。

⑦固定資産税:引渡日からその年の年末まで日割りした固定資産税評価額(土地建物)を物件引渡し後に支払います。一定の条件を満たせば新築物件は3年または5年固定資産税が半額になります(軽減措置)。

⑧不動産取得税:物件引渡し後に支払う。固定資産税評価額(土地建物)の3/1,000。ただし平成30年3月31日までの税率。

⑨仲介手数料:中古物件や土地・新築を仲介で買った場合、売買契約成立後に仲介会社に支払います。金額は(税抜き物件価格×0.03+60,000)+消費税。

⑩適合証明書発行手数料:フラット35を利用する場合のみ必要。物件がフラット35を提供する住宅金融支援機構の基準を満たしている、という証明書を発行する手数料。30,000円~50,000円程度。

⑪保証料:住宅ローンを借りるために保証会社に支払う料金。住宅ローン返済が滞ったときなど万が一のために必要です。金利を0.2%程度上乗せする方法(利息に組み込む方法)と一括で前払いで払う方法があります。返済期間・金融機関によって異なりますが、35年ローンで2,000万円借りて40万円、4,000万円借りて60万円など数十万円~百万円単位でかかることもあります。

⑫融資手数料:住宅ローンを借りるために金融機関に支払う手数料。定額30,000円~50,000円や、定率住宅ローン価格の2.16%(3,000万円借りた場合は648,000万円の手数料)まで金融機関によって金額が異なります。

⑬火災保険料・地震保険料:物件の所在地や構造、保険会社によって異なります。数十万円~百万円単位でかかることも多いです。

⑭団体信用保険料:ほとんどの金融機関は金利に含まれるので諸費用として払う必要はないです。ただし、フラット35は任意加入のため諸費用として支払う必要があります。期間や住宅ローンの金額によって異なりますが、例えば期間35年・元利均等返済・1,000万円借入の場合、初年度の支払い額は35,800円。夫婦ともに加入の場合、2人分支払う必要があります。

10-4. 保険料(特約料)は?:長期固定金利住宅ローン 【フラット35】
独立行政法人 住宅金融支援機構(2015年11月、著者調べ) ⑮住宅ローン斡旋手数料:住宅ローンの手続きを不動産会社にサポートしてもらったときに支払う料金のこと。無料のこともありますが5万円~10万円程度かかるところが多いです。

⑯引越し代:引越し業者・サービス内容などによります。5万円程度から数百万円程度まで人によって様々です。

⑰インテリア・家具・家電代:前の住宅のものをそのまま利用するなどほとんどかからない方のいる一方、オーダー家具などで数百万円単位でかかる場合もあります。 家を購入しようと思ったとき、その費用は土地・建物の値段だけだと思っていませんか?家の購入はそれだけではなく諸費用がかかります。予想外に高いと思う諸費用。その具体的な内容と節約方法をみていきましょう。これをみれば数十万円単位で節約できる!? やはり結構な金額がかかることが分かりますね。注文住宅独自の諸費用とこれらの諸費用を合わせるとやはり土地建物価格の10%程度は諸費用にかかる費用として用意しておいたほうが安心といえます。



坪単価ってなに?

ところでハウスメーカーや工務店のホームページを閲覧するとよく見かける坪単価ってなんでしょうか?これはハウスメーカーや工務店にもよりますが、一般的には建物の本体価格を延べ床面積で割ったものです。50坪の延べ床面積の家を坪単価40万円のハウスメーカーで建てたい場合は、おおよそ建物の本体価格が4,000万円になるということです。注文住宅を建てるとき、参考になる数字だと思います。

実際、いくらで家を建てたの?

諸費用も含めるとやはり建売住宅より少々割高な感じが否めない注文住宅ですが、実際みんなは家を建てるのにいくらかかったのでしょうか?フラット35利用者の実際の平均建設費用を都道府県の上位と下位ごとにみていきましょう。

<平成24年度都道府県別の注文住宅建築費用上位>
・東京都:3,617万円
・神奈川県:3,327万円
・愛知県:3,293万円
・大阪府:3,214万円
・滋賀県:3,148万円

<平成24年度都道府県別の注文住宅建築費用下位>
・宮崎県:2,173万円
・鹿児島県:2,354万円
・熊本県:2,459万円
・長崎県:2,499万円
・秋田県:2,508万円

ちなみに全国平均は2,968万円でした。では、土地代を含めた注文住宅の所要資金の平均はいくらでしょうか?こちらも都道府県の上位と下位ごとにみていきましょう。

<平成24年度都道府県別の土地付き注文住宅所要資金上位>
・東京都:5,154万円
・神奈川県:4,489万円
・愛知県:4,132万円
・大阪府:3,916万円
・埼玉県:3,823万円

<平成24年度都道府県別の土地付き注文住宅所要資金下位>
・秋田県:2,535万円
・宮崎県:2,655万円
・青森県:2,689万円
・徳島県:2,778万円
・北海道:2,872万円

平成24年度フラット35利用者調査報告
独立行政法人 住宅金融支援機構(2015年11月、著者調べ) こちらの全国平均は3,562万円。上位は人口比率が高いところが多い印象ですね。東京都では土地付き注文住宅を建てる場合は平均5,154万円と頭金が多いか世帯収入が平均以上でないと手が出せない金額だと個人的には思います。

家を建てる費用は結構かかる?

ここまで家を建てた場合の費用をみてきましたが、いかがでしたか?

「思った以上に諸費用が多い!」

「別途工事費がかかるなんて知らなかった!」

そういう声も聞こえてきそうです。確かに費用は建売住宅と比べると高いことが多いといえます。しかし注文住宅は自分のこだわりを家に反映することが建売住宅と比べて簡単だと思います。その費用を払った分、満足度の高い家になるのではないでしょうか。また土地を持っている方や親族の敷地内に家を建てる場合は建売住宅という選択肢はなく、最初から注文住宅を選ぶことになると思います。

注文住宅の場合は、家を建てるにあたって譲れないポイントを明確にるすこと、そして複数のハウスメーカーや工務店に見積もりをお願いすることで費用を節約できる可能性があります。

この機会にご夫婦でもしくはご家族で、理想の家について話してみてはいかがでしょうか? ※本記事の情報は、一般的または筆者個人の調査によるものです。法令などの改正、前提事実や個人状況の違いや変化によって、掲載内容と実際の結果が異なってしまう可能性があります。 従って本記事の掲載内容については一切の責任を負いかねますので、内容の解釈や実践はご自身の責任で行い、専門家に相談されることを推奨いたします。