カードローンの申し込みをしたけどキャンセルしたくなっちゃった!

急遽お金が必要になったのでカードローンに申し込みをしてはみたものの、お金が何とか用意できたり、やっぱり借金は怖くなったり、その申し込みをやめたくなることもあるでしょう。カードローンの申し込みをキャンセルすることは出来るのでしょうか?



一度申し込んだ契約だけど、キャンセルはできる?

「約束は守りましょう。」日本人ならば幼い頃にこのような教育を受けた方も多いと思います。約束を守ることはもはやマナーといっても過言ではないでしょう。契約も約束と似た性質を持ちます。「カードローンを作りたいです。」といった以上、それを「やっぱりやーめた!」と撤回することはできるのでしょうか。

法律的にキャンセルは認められる?

民法では承諾期間を定めて申込みを行った場合には、
承諾期間中は申込みを撤回できないと定められており、
承諾期間中に相手方から承諾の通知を受けなかったときは、
申込みは効力を失うとされ、他方で承諾通知が承諾期間経過後に到達した場合であっても、
通常の場合にはその期間内に到達すべき時に発送したものであることを知ることができるときは、
申込者は、遅滞なく承諾した者に対して承諾通知が延着した旨の通知を
発しなければならないとされています。

出典:

naiyoushoumei.jp
上記のように民法の定めに従うと、契約書に「~日までに審査結果を通知します」等とカードローン会社が申込者と契約をする(承諾)か否かの結果を通知する期間を決めていた場合には、「~日まで」と指定された日にちまでは申し込みをキャンセル(撤回)することができません。指定された日にちまでに結果が通知されない場合には、申し込みはなかったことになります(民法第521条)。

法律的に考えると、制約はあれど「約束は守りましょう」と申し込みのキャンセルを一律に却下されるということはないようです。

法律に従ってキャンセルは認められる?

民法では制約はあれど申し込みのキャンセルが可能なことがわかりましたが、実は日本の法律は私的自治の原則という立場をとっています。

私的自治の原則(してきじちのげんそく)

 個人の私法関係は、その意思に基づいて事由に規律することができる、とする原則を、私的自治の原則と言います。
契約自由の原則や、遺言自由の原則等が、当該原則の表れと言えます。

出典:

www.chubu-law.jp
私的自治の原則とは、民法に規定されている法律と違う内容の契約をすることができるという立場のことをいいます。もちろん無制限に法律と違う内容の契約を結ぶことができるわけではありません。例えば「わたしはあなたから借金をしますが、仮にその期間が過ぎても時効の利益(時の経過によって借金を返済しなくてよくなる利益)を主張しません。」といった内容の契約は強行法規(当事者間の合意に優先して適用される条項)違反として無効です。

カードローンの申し込みの撤回による民法の定めは強行法規ではありません。当事者で民法の定めでない契約内容を作ることができます。一般的にはカード会社が契約書を作成することが多いでしょう。すなわち、申し込み後のキャンセルを認めるか否かはカード会社次第となります。

強行法規と抵触する条項の取扱い
参照元:小倉総合法律事務所(2016年7月時点、著者調べ)

会社はキャンセルを認めてくれる?

さて、法律的には制約はあれどキャンセルはできることを学んだ上で、必ずしも法律に従わなければならないことも学びました。結局、カードローン会社はカードローンの申し込みのキャンセルを認めてくれるのでしょうか?

実際のところ、カード自体が発行されていない段階であればキャンセルに応じるというカードローン会社が大半のようです。
ですから、キャンセルしたいのであればできるだけ速やかに、カードローン会社に電話で連絡するようにしましょう。審査がまだ始まっておらず、
カードローン発行の手続きもまだ行われていない状況であれば、ほぼ間違いなくキャンセルに応じてもらえるはずです。

出典:

www.slainteimages.com
審査中であり未だにカードローンの発行手続きに移っていない段階であれば、キャンセルに応じてくれる会社が大半のようです。ただし、先ほど学んだように契約内容は当事者(実際はカードローン会社が作成する)で自由に決めることができます。申し込み後のキャンセルには応じないと定めている会社があることも十分に考えられます。

自身が申し込みをしたカードローンのキャンセルをする際、もっと言えば、カードローンの契約をする際には契約書の内容をよく確認することが必要です。



今後の審査には影響があるの?

 クレジットカードを作ったりローンを組んだ場合,顧客情報が「信用情報機関」に登録されます。しかし,ある一定期間返済が滞ったり,破産が生じた場合,「事故情報(異動情報や延滞情報,ネガティブ情報ともいいます)」として登録されてしまいます。
 これを通称「ブラック情報」,俗的に「ブラックリスト」と呼んでいます。

「事故情報」=「ブラック情報」=「ブラックリスト」

 このように,実際には「ブラックリスト」というリストは存在しませんが,「事故情報」として登録されている状況を「ブラックに載っている」と表現しています。

出典:

www.adire.jp
カードローンの申し込みのキャンセルは返済の滞りや破産といった事故とは無縁のようですが、いわゆるブラックリストとは本当に無縁なのでしょうか。

カードローンやクレジットカードの申込は、申込を行った時点で個人信用情報機関に登録されます。ですから、その後のキャンセルや解約についても逐一登録されてしまいます。そしてその後ほかのカードローンやクレジットカードに申し込むと、その情報が不審な履歴として見なされ、審査に悪影響を及ぼすことも考えられるのです。

出典:

www.slainteimages.com
事故ではなくとも、実務的には金融会社間で共有される情報として履歴が残ってしまうようです。「この人は一回申し込みをしてもキャンセルをしたことがある人だ。あまり信用できないから今回は契約をお断りしよう。」と考える金融会社がいないとは言いきれないということです。

なお、いわゆるブラックリストは国が作成しているわけではなく、金融会社間で情報として共有されているものです。「その内容を消せ!」と主張しても、金融機関は直ちに削除等を義務付けられません。

Q 登録されている情報を削除できるのですか?

A 登録内容が事実であれば、訂正・削除することはできません。

出典:

www.cic.co.jp

まとめ

お金が必要なときにどうしても手持ちがない!親戚なんかに借金なんてとても頼めない!そんな時に簡単な審査でお金が借りられることは間違いなく便利です。銀行や消費者金融会社等カードローン契約を結ぶことができる金融機関は少なくありません。自分にとって安心かつメリットのある金融機関を選ぶことができます。

一度は申し込んではみたけど、やっぱり怖くなった等キャンセルしたい理由はいくつでも考えられます。しかし、申し込みのキャンセル自体も必ずできるかも不明であり、かつ実際に借金をしていないにも関わらず事故情報を扱ういわゆるブラックリストにて情報が共有されることは誰しも本望ではないでしょう。

無人契約機やポップでかわいらしいCM等、現在は一昔前よりも消費者金融を利用することに抵抗がなくなっている時代といっても過言ではないように思います。カードローンも借金の1つです。大多数の金融機関が利息を設定しています。気軽にするべきものではないと考えます。

カードローンに限る話ではありませんが、契約をする際には面倒ではあっても必ず契約書の内容を全て理解して、文言が難しければ恥なんか捨てて担当の方に説明を求めることも必要でしょう。契約を結ぶということは、少なからずそこには責任が発生するのです。 お金がどうしても必要になって、カードローンでお金を借りて工面することもあると思います。でも、カードローンでお金を借りる前にちょっと待ってください。カードローンを使うのと使わないのでは待っている未来が全然違います。今回はその辺りについて考えていきたいと思います。