雇用保険未加入なの?アルバイトでも加入できる条件があるんです。

アルバイトやパートで時間制限されたりしてませんか?実はそれ雇用保険加入と大きな関係があるんです。一定条件を満たした場合は雇用保険は加入義務があります。では一定の条件とは一体なんでしょうか。



雇用保険、アルバイトの人は手続してる?

1週間あたり30時間、1年以上アルバイトをしていたのに、勤務先の移転で退職することになった人が、雇用保険に入ってなかったとしたら、どうなるでしょうか。

「雇用保険」とは、「雇用保険法」によって労働者が失業した場合などに失業給付を行うことで、労働者の生活や再就職の援助などを行い、雇用の安定を図る目的の制度になります。事業主はある一定の条件を満たす労働者については、必ず「雇用保険」の加入の手続きをとらなくてはいけません。

もし、この一定条件に該当するのに、「雇用保険」に加入していなかったとしたら、離職したときに失業保険を受取れず、次の仕事を探すまでの間の生活が立ち行かなくなる可能性もあります。

そのようなことの無いように、アルバイトやパートで働く場合も、「雇用保険」についてきちんと知っておいた方が良いことがあるんです。

雇用保険の適用範囲

「雇用保険」では、労働者を雇っている事業は、その規模・業種など関係なくすべて適用事業となります。適用事業に雇われて働く人は、「雇用保険」の被保険者になります。(事業主は届出などの義務があります)

被保険者の範囲は、一定の範囲内で継続的に雇用され働く人であり、臨時的な就労の方は被保険者にはなりません。このように一定の範囲内に該当するような、長期的に働くアルバイトやパートは適用される可能性があります。

雇用保険の加入手続はきちんとなされていますか!|厚生労働省
参照元:厚生労働省(2015年11月、著者調べ)



アルバイトなど労働者の加入手続

アルバイトでもパートでも、一定の基準に該当する場合は、「雇用保険」の手続きが必要になります。その適用基準は次の通りです。

【1】31日以上引き続き雇用が見込まれること
・期間を定めず雇用されること
・雇用期間が31日以上であること
・雇用契約が更新となっていて、31日未満で終了しないこと
・雇用契約に更新はないが、31日以上雇用されたという実績があること
つまり、1ヶ月以上働く場合は、これに当てはまるということです。
【2】1週間に所定労働時間が20時間以上であること
【3】65歳未満であること

以上の3つにすべてに該当する場合は、「雇用保険」の被保険者の対象になるため手続きが必要です。手続については事業主が行います。また労働者の方は、自分が加入しているのかどうかを、ハローワークにて確認することができます。

またこれらは、もし未加入の場合でも、過去2年以内は遡って「雇用保険」の加入手続きができる場合があるので、もしこの適用条件に該当していたら、事業主もしくはハローワークに確認をしてみましょう。

雇用保険に加入していますか|厚生労働省
参照元:厚生労働省(2015年11月、著者調べ)

1週間20時間働いて得をする

雇用保険は失業保険以外にも、教育訓練給付や育児休業給付・介護休業給付などの給付金が受け取れます。上記のように、雇用保険は加入したいから加入するというものではなく、条件に対して該当する場合に加入しなければならないものです。

保険料は数百円程度ですので20時間未満で働くよりも、雇用保険適用になる20時間以上で働いた方が、上記のように失業保険などの保障給付を受取れる権利が発生しますので、加入した方が得になりますね。

この20時間というのが目安になりますので覚えておきましょう。

雇用保険に未加入だったら?

例えば、週に30時間のアルバイトを1年続けていて、退職することになった人が「雇用保険」に入っていなかった場合はどうなるのでしょうか。

まず週に30時間のアルバイトを1年続けているので、「雇用保険」の被保険者に該当してきます。これは労働者の権利になりますので、「雇用保険」の手続きがされていないという事にかかわらず、雇用時からその権利が発生しています。

これは自己都合であっても、会社都合であっても、離職日から2年以内に所定の期間(自己都合は通算12ヶ月以上・会社都合は6ヶ月以上)があれば、失業保険の受給が出来ることになります。

この方の場合、失業保険を受給するためには、まず今の段階で被保険者であるという、公的な確認をする必要があります。それは事業主からハローワークへ被保険者である証明をとってもらわなければなりません。

もし、事業主がこれを拒否するのであれば、自分でハローワークで直接請求することです。ハローワークは事業主に、雇用保険の届出をするよう指導をするでしょう。

支払われていない雇用保険料は?

遡って被保険者の認定がされた場合は、その期間の雇用保険料を支払わなければなりません。この雇用保険料は事業主と折半(半分は事業主で半分は労働者が負担)になりますので、その分の支払いになります。もちろん事業主も支払わなければなりません。

この支払いをしたくないがために、拒否されることもあるようです。

ハローワークへ相談へいくときは、何か証明になるものを持参しましょう。例えば、その期間の給料明細書や労働契約書などです。こういうときの為に、給料明細書などは保管しておくべきですね。

雇用保険の通知書の交付

「雇用保険」は働く人を守るためのものです。事業主はそこで働く人が一定の要件を満たす場合、雇用保険に加入させる義務があります。その労働者が被保険者となる場合、「資格取得届」を雇い入れた日(被保険者となった日)の属する翌月の10日までに、ハローワークに提出をします。そして公共職業安定所長の確認を受けます。

この確認がされて始めて「雇用保険被保険者証」と「雇用保険資格取得等確認通知書(被保険者用)」を交付します。これは労働者の人が、加入手続きをされたという事を把握するためのもので、必ず被保険者に渡すことになっています。

もし受取っていない場合は、事業主に問い合わせてみると良いでしょう。

雇用保険加入の有無の確認

「雇用保険」は、自分で「雇用保険」に加入されているかどうかを確認することが出来ます。これは、事業主が一定の要件を満たす人を雇い入れたにもかかわらず、ハローワークに「雇用保険」の手続をしなかった場合、失業保険の金額に左右する日数が違ってくる可能性があり、もらえるはずの失業保険がもらえない状態になることがあるためです。

こうした事は、被保険者にとって不利益となるため、働く人が自分で「雇用保険」の手続きがされているのかを、ハローワークに確認することができるようになっています。

これも働く人を守るための処置となっています。

照会手続の方法

「雇用保険」の加入手続きがされているかどうかを確認するには、ハローワークで配布されている「雇用保険被保険者資格取得届出確認照会票」の用紙に記入をします。照会結果の受取り方法は、本人か代理人がハローワークへ出向くか、もしくは簡易書留で送るかを選ぶことができます。

原則は、事業所の所在地管轄のハローワークへの提出になります。照会結果は「雇用保険被保険者資格取得届出確認照会回答書」にて確認ができます。電話での照会はできませんので注意してください。

雇用保険の加入手続はきちんとなされていますか!|厚生労働省
参照元:厚生労働省(2015年11月、著者調べ)



雇用保険の内容

「雇用保険」は、離職などで失業したときに生活の心配をせず、新しい仕事に1日でも早く再就職できるように、ハローワークの窓口で職業の紹介や相談を受けられ、失業保険などを支給される制度になります。

この失業保険などを受取るためには、ハローワークでの手続きをする必要があります。

失業保険の給付

失業保険を受けるには、失業の認定を受ける期間中に、原則2回以上の求職活動をした実績が必要です。また、自己都合での退職は、その理由によって待機期間が3ヶ月ありますが、その間は受給ができません。この場合、期間とその後の認定を受けた期間を合わせた間に、原則3回以上の求職活動をした実績が必要です。

また求職活動は、単にハローワークやインターネット、雑誌などでの求人情報の回覧だけではいけません。次のような求人活動を行う必要があります。

・求人へ応募する
・許可や認可のある民間機関の行う職業案内や職業紹介、セミナーなどを受ける
・公的機関の職業相談を受ける、個別企業説明会の参加や受講などを受ける
・再就職に必要な国家試験や検定などの資格試験を受検する

なお、公共職業訓練などの受講期間や採否通知を待っている期間は、求職活動の実績は必要としない場合もあります。また、ハローワークが求人活動をしていたことを認定するための、事実確認をすることもあります。

※失業保険を受けられる期間は、原則、離職の翌日から1年間となります。

ハローワークインターネットサービス – 雇用保険の具体的な手続き
参照元:ハローワーク(2015年11月、著者調べ)

失業保険の不正受給

失業保険の不正受給は、あってはならないことです。不正受給にならないように、以下のことがあった場合は、必ずハローワークに届出をして下さい。

・就労や就職(アルバイト・パート・日雇などを含む)をしたり、自営を開始した場合
・内職や手伝いをして収入を得た場合

収入が発生するこのようなことは、「失業認定申告書」に記入をし申告します。正直に申告をしておけば、失業保険が減る可能性がありますが、きちんと計算され失業給付は受け取ることも出来ます。もちろん、その収入によっては受取れなくなる場合もあります。

また、求職活動を行っていないのに、行ったと嘘の申告をするのも厳禁です。

不正受給の典型的な例

ありがちな不正行為での不正受給の例は以下の通りです。

・実際に求職活動をしていないのに、求職活動をしたと申告して受給を受けた。
・アルバイトやパート、派遣、日雇など、仕事をしたことを申告せずに受給を受けた。
(この場合、研修期間や試用期間なども含みます)
・自営や請負の仕事を始めていること、その収入などを申告せずに受給を受けた。
・内職や手伝いによって、収入を得たことを申告せずに受給を受けた。
・定年後に、就職する気がないのに、失業給付をしばらく受けて、後は年金をもらおうと考えているにも関わらず、申告して受給を受けた。

失業保険を受取りたいがために、こういった嘘の申告を軽い気持ちで行いがちです。しかし、このような不正な行為は、その嘘の申告をした日以降の失業保険は、一切受け取れなくなります。もし受取っている分があれば返還しなければならなくなります。

更に恐ろしいことに、その返還分とは別に、不正受給した額の2倍に相当する額を納付しなければならなくなります。これはいわゆる3倍返しです。

結局、失業保険をもらいたいが為の嘘の申告で、大損をすることになりますので、こうした申告は正直にすることが大切です。

ハローワークインターネットサービス – 基本手当について
参照元:ハローワーク(2015年11月、著者調べ)

雇用保険はアルバイトでも必要!

アルバイトでもパートでも、「雇用保険」の適用要件に当てはまる方は、必ず加入しなければなりません。これは事業主が手続する必要があるので、もし適用要件に当てはまるのに「雇用保険」に入ってないのであれば、事業主に依頼をしましょう。

万が一拒否をされる場合は、直接ハローワークに相談に行きましょう。これは国が定める制度ですので、ハローワークから事業主に勧告をしてもらえます。このとき、後ろめたい気持ちなどは持たなくても大丈夫です。これは労働者の権利になります。

また、失業保険を受け取っている時のアルバイトなどについては、それが「雇用保険」の適用要件に当てはまらなくても、後々のトラブルにならないよう、必ずハローワークで申告をしておきましょう。

不正受給は返還の金額が3倍になる可能性もあります。十分に心得ておいて下さい。事実をありのままに申告することは、人としての常識になります。

アルバイトでも、適用要件に当てはまる働き方をするのであれば「雇用保険」に加入することになります。その勤め先によっては、雇用保険料を払わないで済むように、提要要件に当てはまらない時間内での募集しか受け付けていないこともあります。

労働時間に関しては、自身できちんと把握しておくことで、その働き方を考えることができると思います。雇用保険についても、知っておくことは自身を守ることに繋がりますね。

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