医療費控除で所得税の金額が安くなる?!我が家はどうでしょう?

今年ご自分やご家族の医療費がたくさんかかった方、医療費控除について複雑でよくわからない方も多いと思います。今回は医療費控除についての申請の仕方、計算方法、気を付けるべき注意点についてわかりやすくご紹介いたします。



10万円が戻ってくるわけではないのです

1年間に10万円以上医療費を支払ったら一部が返ってくる、と思いがちですが、医療費控除というのは「申告をすることで既に支払った所得税が多かったのでその分に関しては戻ってくる」というものなのです。かかった医療費-10万円が控除の対象ではなく、そこから所得に応じた税率をかけたものが計算方法になります。

・195万以下/5%/控除額0
・195万を超えて330万円以下/10%/97,500円
・330万を超えて695万円以下/20%/427,500円
・695万を超えて900万円以下/23%636,000円
・900万円を超え 1,800万円以下/33%/1,536,000円
・1,800万円を超え4.000万円以下/40%/2,796,000円
・4,000万円超 45%/4,796,000円

出典:

www.nta.go.jp
例えば課税される所得金額が800万円の場合は800万×0.23-63万6,000円=120万4千円が所得税の税額になります。

課税される所得金額が3,000万の場合は3,000万×0.4-279万6,000円=920万4千円が所得税の税額になります。つまり所得の多い方ほど、もちろん払っている税金は多いはずですので戻ってくる税金も多いという計算になります。

No.2260 所得税の税率|所得税|国税庁

医療費とは治療を行った場合の治療費

医療費というのは、医者に行って治療を行った時の治療費、または治療に必要な薬などを購入した場合の代金を示します。ここでいう治療というのは、診療所、総合病院、歯科医院、眼科医院、産婦人科、薬局、はり・あん摩・マッサージ、介護施設、訪問看護・介護などがあります。

医療費控除ができる人の4つのポイント

医療費控除というのはご家族みんなの1年間病院にかかった金額が多かった場合に税金を軽くします、という意味です。

この場合、扶養親族かどうかは関係ありません。生計を一にしている親族が対象になりますのでいとこや叔父・叔母も対象となります。単身赴任中のお父さん、学校へ行くために一人暮らしをしているお子さんも該当します。

そして、その年の1月1日から12月31日までの間に支払った医療費であることが条件になります。(1月1日から12月31日までに支払った医療費の総額-保険金等で補填される金額)-(10万円もしくは所得金額の合計額の5%いずれか少ない方)になります。なお上限は200万円までです。

・保険金等で補てんされる金額
・生命保険や損害保険から出た保険金
・出産育児一時金
・高額療養費 など

所得が200万に満たない方は所得の5%以上支払っていれば医療費控除を使うことができます。
・所得が180万円の場合→9万円までの医療費で申請できます。
・所得が120万円の場合→6万円までの医療費で申請できます。

医療費を支払ったとき|税について調べる|国税庁
参照元:国税庁(2015年12月時点著者調べ)

医療費に含まれるのか含まれないのか判断しづらいもの

医療費に含まれるもの○           
・風邪をひいた場合に処方される風邪薬の代金    
・あん摩マッサージ・はり師などの施術    
・子供が行う不正咬合の歯列矯正       
・小さな子供の通院に付き添う交通費     
・視力回復手術               
・入院した時の食事代            
・出産で入院するときのタクシー代      

医療費に含まれないもの×
・病気予防に買ったビタミン剤
・疲れをとるために行ったはり治療
・美しくなるための歯列矯正
・自家用車を使って通院した場合のガソリン代・駐車場代
・インフルエンザの予防接種
・健康診断・人間ドッグの検査費用
・個室に入院した時の差額ベッド代
・出産のために帰省した場合の交通費
・手術をした先生への謝礼

と見てみると私たちの自己判断では医療費の対象になるのか、ならないのかわからない部分もありますので注意が必要です。治療をするためにかかった費用かどうかを考えるのがキーポイントとなります。

No.1122 医療費控除の対象となる医療費|所得税|国税庁
参照元:国税庁(2015年12月時点、著者調べ)



医療費控除の申請の仕方

確定申告書申請用紙を準備

確定申告書を手にするには、国税庁のホームページからダウンロードするか、税務署の窓口へもらいにいく
もしくは自宅へ郵送してもらうように手配するという便利な方法もありますので都合がよい方法で申告書を手に入れてください。

【申告書用紙】|確定申告期に多いお問合せ事項Q&A|国税庁
参照元:国税庁(2015年11月時点、筆者調べ) レシートや領収書などを見ながら地道に電卓でする計算方法もありましたが、国税局のHPには医療費集計のフォームがあります。支払年月日、支払った医療費、交通費、人や続柄、治療内容、医薬品名や病院の名前などが入力できるようになっていて、自分で計算するよりも正確性が高いです。交通機関を使って通院をした場合も交通費も入力できるようになっているので、非常に便利です。

さらにこちらの医療費集計フォームに入力・保存したデータは、確定申告書等作成コーナーの医療費控除画面で読み込み、反映することができます。よって、医療費の領収書の枚数が多い方の申告は、「医療費集計フォーム」を利用した入力をお勧めします。後で見返す場合や自分自身で記録として残しておくにもとても便利です。

【確定申告書作成コーナー】-医療費集計フォーム
参照元:国税庁(2015年11月時点、筆者調べ)

ネットで申告する場合の注意点

今回ご紹介したパソコンで医療費控除を申告するというのは、家から出なくても土日関係なく24時間自由な時間に作業ができますし、添付書類もなくて簡単にできる…と思いがちですが、ついつい期間ギリギリに申告書を作り始めるかもしれないというデメリットがあります。

まず、e-taxを利用するには事前の準備が必要なのです。利用環境の確認、電子証明書の取得、ICカードリーダライタの購入の3点が必要となります。

e-Taxをご利用になる場合の事前準備:平成26年分 確定申告特集|国税庁
平成26年分 確定申告特集

申告書の受付は2月16日から3月15日までです。

準備が出来たら提出しましょう。郵送の場合は注意を。

ネットで申告をした方の場合、作成した申告書はe-taxを使った場合はそのまま送信して完了です。領収書の添付は必要ありません。

申告書を打ち出して、郵送で申告する方は、添付書類とともに郵送して提出します。今回の申告書は「信書」に当たりますので税務署に送付する場合には郵便物または信書便物として送付します。宅急便やゆうパックは不可です。
 
直接持参する方は、所轄の税務署に持参して提出することもできます。添付書類を忘れずに。それが終われば後は指定した口座に税務署が振込みをしてくれます。振り込まれるまでには約 2ヶ月程度かかりますので、振り込まれたかどうかの確認を忘れずに行いましょう。

万が一わからなくて相談をしたい方、実際に税務署に持参する方は土日・祝日は開いていないので気をつけてくださいね。

申告と納税|税について調べる|国税庁
参照元:国税庁(2015年12月時点、著者調べ)



最後に

今回は医療費とは何か…から申告書の作成、注意するべき点などをご紹介しました。我が家では毎年領収書をとっておいて年末に計算をしています。私の住んでいる地域では子供の医療費は無料となっているので、歯の治療代と風邪をひいた数回の通院プラス処方箋で合計47,850円となりました。おそらく今年は医療費控除の申告はできないと思います。

今年たくさん病院にいったなぁとご自身で思う方、入院をした方、妊娠・出産をした方、家族の人数がたくさんいらっしゃるかたはぜひ参考にして計算をしてみてください。フォーマットもあるので、領収書と少しの時間があれば計算できるのでぜひ条件に該当した方は、申請をおすすめします。 ※本記事の情報は、一般的または筆者個人の調査によるものです。法令などの改正、前提事実や個人状況の違いや変化によって、掲載内容と実際の結果が異なってしまう可能性があります。 従って本記事の掲載内容については一切の責任を負いかねますので、内容の解釈や実践はご自身の責任で行い、専門家に相談されることを推奨いたします。