国民年金を滞納してると大変なことに!その解決法あります。

国民年金保険料は支払っていますか?実は支払いを滞納していると、差し押さえの処分がされることもあるんです。そうとは言っても支払えない場合もありますよね。ここでは国民年金保険料の滞納についてとその支払い免除や猶予についてを詳しく解説してきます。



国民年金の概要

国民年金は、20歳から60歳までの国民が加入する義務があり、必ず支払うことになっています。そして、現在の年金制度の仕組みは、今支払っている年金保険料が今受取っている人の年金受給を支えています。つまり、年金制度は積立というわけではないのですね。

高齢化社会はこの先も深刻になっていきますので、国民年金はますます厳しい状況となっていくでしょう。そんな中、本当に受取れるかわからない国民年金に支払いはしたくないという人も増えてきているのも事実です。

しかし「みんな滞納してるから大丈夫でしょ?」って思ってはいませんか?実は支払える人が国民年金保険料を滞納すると、ペナルティが課せられるんです。



国民年金保険料を滞納すると

国民年金保険料の滞納は、現在若い人を中心に多くなってきていますが、所得があって支払えるのに支払わないと財産の差し押さえられてしまう事があるのです。え?本当に?って思いましたか?本当なんです。

では、どのような経緯で財産が差し押されてしまうのか、それを防ぐ方法があるのか、国民年金保険料の支払いについての知識を身につけていきましょう!

支払いの催促状から督促状へ

基本的に、国民年金保険料はその月の分を翌月末までに支払わなければならないことになっています。この支払いがされなかった場合、未納となり「催促状」が届きます。催促状には未納金額と納める方法が記載されています。

それでも支払われない期間が続く場合は「最終催促状」が届くことになります。そこには納付期限が書かれていて、その期限までに支払われない場合は法的手段をとる旨が書かれています。ここで滞納している分をまとめて支払えば、延滞金などの利息もつくことなく問題もありません。

しかし、まとめて支払うとなると、かなりの金額になることも予想できます。支払えないままにしておくと、最終的に「督促状」が届くことになります。督促状は法的な通知となります。そこには、期限までに支払われない場合について、延滞金が課せられることと、財産の差し押さえをする可能性があることが書かれています。

「督促状」が送られた人に対しては、年金を支払えるのかどうかという調査をされることになります。

控除後所得400万円以上の人が対象

2015年度の厚生労働白書では、所得が400万以上で未納が7ヶ月分の滞納者に、督促を実施するとのこと。この所得というのは、年収ではなく、サラリーマンのような給与所得の人も、事業主の人も、経費などを差し引いた残りの金額、いわゆる控除後の所得が対象になります。

また、本人だけではなく、配偶者や世帯主の収入も一緒に計算されますので、支払えると見なされた場合は、差し押さえ予告の勧告が届くのです。このような状態になった場合は、預貯金や車、土地、家などが差し押さえられることになってしまうのです。

若者も高齢者も安心できる年金制度の確立|厚生労働省
参照元:厚生労働省(2015年12月、著者調べ)

放置はしないことが大切

実際に差し押さえをされる人の多くが、何度も差し押さえの勧告をしているにもかかわらず、何も対応をしない人なのだそうです。そのような場合は、強制的に徴収を実施するのです。

しかし、一度に滞納した保険料を払えない場合はどうしたらよいのでしょうか。

その場合は、誠実さや対応の早さなどがあるようです。滞納した保険料をどうやって払うのかということを、市役所などの役場や年金事務所にまず相談に行くことが大切です。少しでも滞納分を納付することや、分割で支払うなどの意思を見せることです。

そういった行動により、差し押さえといった最悪の状態にならなくて済みます。滞納に対しての放置が一番いけませんので、何かしらのアクションを起こすようにしましょう。

延滞金と時効

滞納している保険料には、延滞金は年に14.5%もかかります。かなり大きな利息がつくことになりますので、できるだけ早めに滞納分は支払った方が良さそうです。

滞納分については、2年で時効といわれますが、督促状が発行された時点で時効が中断してしまいます。ということは2年過ぎても払わなければいけないわけです。

時効を目的に逃げ切ることを考えるよりも、支払いをする方向で市役所や年金事務所に相談へ行きましょう。

未納のままだと年金はどうなる?

国民年金が未納の状態にしておくと、老齢基礎年金のがもらえなくなるだけでなく、障害基礎年金や遺族基礎年金などが受けられなくなる可能性があります。

障害基礎年金はや遺族基礎年金は、病気やケガなどで障害状態になったときの保障や、死亡したときの保障なのですが、その障害の原因となった初診日、または死亡日の月の前々月までの1年間が未納であった場合、その支給がされないのです。

簡単に言えば、障害状態になったときや死亡したときの国の保障がないということになります。国民年金は老後の保障だけでなく、障害時や死亡時の保障でもあるのです。

保険料を納めることが、経済的に難しいとき|日本年金機構
参照元:日本年金機構(2015年12月、著者調べ)

国民年金保険料の支払いが難しいとき

国民年金保険料を支払いたくても支払えない人も、中にはいると思います。実はそんな人に対しては督促がされません。調査をした結果、支払えない条件だと判明した場合は、差し押さえなどの実力行使にはでることはありません。

しかし、支払えないのに催促状や督促状を受取ると、罪悪感が増してしまいますよね。もし支払いがむずかしいときは、「保険料免除」や「納付猶予制度」の手続きを行いましょう。

この場合、保険料免除や納付猶予となった期間にたいしては、年金の受給資格期間としてカウントされます。ただし、年金額の計算は通常に比べると、免除の場合は2分の1となります。また納付猶予の場合は、その期間分は年金額には反映されません。

もちろん、免除や猶予となった分についての保険料は、後で収めることもできるので、その場合は受取れる年金額はその分増えることになります。

保険料免除制度と納付猶予制度

■保険料免除制度
前年所得が少ない場合や失業した場合など、国民年金保険料を支払うのがむずかしい場合に、申請書を提出し承認されることで、保険料を免除されます。
免除される額については次の4種類です。
・全額免除
・4分の3免除
・半額免除
・4分の1免除
審査については、本人・世帯主・配偶者、それぞれ所得審査をすることになります。

■若年者猶予制度
所得の少ない20歳~30歳未満で、本人や配偶者の前年所得が一定額以下の場合に、申請書を提出します。その後の承認により、保険料の納付猶予がされます。審査については、本人と配偶者、それぞれ所得審査をすることになります。

■学生納付特例制度
20歳以上の学生については、申請をすることで保険料の納付猶予がされます。学生でも本人の所得が一定以下の場合となっています。本人のみの所得が対象で審査をしますので、家族の所得については関係がありません。

■失業による特例免除
失業した方が申請することで、保険料の免除や納付猶予となる可能性があります。失業の特例免除の場合、世帯主や配偶者、それぞれ所得審査をすることになります。

手続するメリット

保険料免除や納付猶予を受けることで、国民年金保険料の支払いを一時ストップさせることができますが、国民年金の受け取りはどうなるのでしょうか?

まず保険料を免除された期間の年金計算は、2分の1となります。また、保険料免除や納付猶予を受けている期間中に、病気やケガでの障害や死亡したときには、障害基礎年金や遺族基礎年金は受け取れます。これは老齢年金とは違い、受け取る金額が半分になるようなことはありません。

しかし、保険料免除の手続や納付猶予の手続きをしなかった場合は、老齢基礎年金はもちろんのこと、一定期間の未納の場合は障害基礎年金や遺族基礎年金も受け取れません。

もし支払えない状況にあるのであれば、保険料免除や納付猶予の手続きをしておいた方が良いのです。

保険料免除と納付猶予の所得基準

国民年金の保険料免除や納付猶予の所得基準は、前年度(1~6月の場合は前々年度)の所得で判断されます。その額は次の計算式での額の範囲内です。

■全額免除の場合
(扶養親族の数+1)×35万円+22万円

■4分の3免除
78万円+扶養親族等控除額+社会保険料控除額

■半額免除
118万円+扶養親族等控除額+社会保険料控除額

■4分の1免除
158万円+扶養親族等控除額+社会保険料控除額

■若年者猶予制度
(扶養親族の数+1)×35万円+22万円

年金受取額の目安

国民年金で受取れる年金年額の目安は次の通りです。(平成27年度の金額です)

■老齢基礎年金
・40年納付の場合:780,100円
・40年全額免除の場合:390,100円

■障害基礎年金
・1級:975,100円
・2級:780,100円

■遺族年金
子がある配偶者(子1人):1,004,600円

保険料を納めることが、経済的に難しいとき|日本年金機構
参照元:日本年金機構(2015年12月、著者調べ)



保険料免除や納付猶予の申請方法について

国民年金の保険料免除や納付猶予の申請は、基本的に住所登録している市役所・区役所・役場などの「国民年金担当窓口」か、近くの年金事務所への申請となります。

申請書は、市役所・区役所・役場などの担当窓口にありますし、年金事務所にもあります。また申請書をHPからダウンロードして印刷し、郵送で送付することも可能です。

ちなみに問い合わせ先は、近くの年金事務所となります。

申請に必要な書類

申請に必要な書類などは次の通りになります。
■必ず必要なもの
【1】国民年金手帳、もしくは基礎年金番号通知書
■場合によって必要なもの
【2】前年(もしくは1~6月までの申請の場合は前々年)の所得証明書
【3】所得の申立書(所得の税金の申告をしていない場合)
【4】雇用保険受給資格証のコピー、もしくは雇用保険被保険者離職票のコピー(失業の申請の場合)
【5】厚生労働省の実施している、総合支援資金貸付の決定通知のコピーもしくはその申請書の添付書類のコピー
【6】学生納付特例制度の場合は、学生証もしくは学生だったことが証明できる書類

※【7】以降は失業している状態の申し立てが必要になります。
【7】履歴事項全部証明書、もしくは閉鎖事項全部証明書
【8】個人事業開廃業等届出書、もしくは事業廃止届出書のコピー(税務署での受付印があるもの)
【9】異動届出書(税務署での受付印のあるもの)
【10】保険所へ提出した廃止届出書の控え(保健所での受付印のあるもの)
【11】公的機関が発行した証明書で失業した事実確認のできる書類など

保険料を納めることが、経済的に難しいとき|日本年金機構
参照元:日本年金機構(2015年12月、著者調べ)

国民年金保険料の後納制度

後納制度とは、過去5年分について、時効で納められなかった年金保険料を、平成27年10月から3年間に限って納められる制度になります。

後納制度を利用すれば、今まで納められなかった分により年金額が減っていた人も、年金額が増えますし、期間が足らずに年金受給資格がなかった人も、資格を得ることができる可能性があります。

ちなみに、過去10年分の納付ができた制度は2015年9月で終了して、新しく2015年10月よりこの後納制度が利用に切り替わったそうです。

国民年金保険料の後納制度|日本年金機構
参照元:日本年金機構(2015年12月、著者調べ)

まとめ

国民年金保険料は、滞納すると催促や差し押さえの勧告がされます。それを防ぐためには、やはり保険料を支払うことが一番なのです。しかし、滞納の金額が大きい場合は一度に払うのはむずかしくなる可能性が高いですね。そんなときは、一度年金事務所や、市役所などの国民年金相談窓口へ行きましょう。

支払いの方法などをきちんと相談することで、誠意が伝わり、差し押さえということにならないで済むでしょう。また、市役所などの国民年金相談窓口では、どんな支払い方法があるのか一緒に親身になって相談にのってくれます。悩む前に一度行ってみることです。

また、もしも収入が少なく年金保険料が負担が大きすぎて支払えないときは、保険料の免除や納付の猶予の申請ができます。収入によってそれが承認されるかどうかが決まりますが、承認されれば支払いをしなくても、国民年金の権利はそのままでいることができます。

国民年金は、老後の年金だけでなく、障害状態になったときの保障や、亡くなったときの遺族の保障なども含まれますので、国の保障を受けるためにも、年金保険料は支払うことが大切です。

基本は国民年金は必ず支払わなければならないものです。その事をしっかりと考えて、安易に滞納しないようにしましょう。
本記事の情報は、一般的または筆者個人の調査によるものです。法令などの改正、前提事実や個人状況の違いや変化によって、掲載内容と実際の結果が異なってしまう可能性があります。 従って本記事の掲載内容については一切の責任を負いかねますので、内容の解釈や実践はご自身の責任で行い、専門家に相談されることを推奨いたします。