ライフプランで考える。子供の教育費は人生の3大支出!

子供が生まれると急に周囲がこれまでと違って見えるようになり、家族のためにこれまで以上に働こうという気持ちになったり、子供のために教育資金をしっかりと積み立てたいと考えるようになりませんか。教育資金の準備にも様々な方法があり、今日は少し方法を選択するための順序を考えてみましょう。



いつから準備すれば良いか

教育資金の準備は、子供が生まれた瞬間から始まっているのかもしれません。文部科学省が定期的に公開している子供の学習費調査を見てみましょう。

1)「学習費総額」は、今回、公立では、いずれの学校種においてもほぼ横ばい。私立では、幼稚園と小学校において減少、中学校と高等学校において増加。
2)「学校外活動費」(学習塾、習い事などへの支出)は、公立、私立のいずれについても、中学校、高等学校、大学等への進学が近づくにつれて増加傾向。公立では中学3年生が、私立では小学校6年生が最多。
3)幼稚園3歳から高等学校第3学年までの15年間において、すべて私立に通った場合は約1,677万円となり、すべて公立に通った場合(約500万円)の3.36倍。

参照元:文部科学省(2014年1月発表、筆者調べ)

出典:

www.mext.go.jp
私立の高校卒業までに要する学習費総額1,677万円という金額は途方もない金額ですが、いつ教育費がかかっているかを注目して考えてみましょう。
小学校6年生と中学校3年生に大きな教育費負担の山があることが分かります。
これは受験勉強のために学習塾等に費用をかけているのですが、受験勉強そのものは中学校受験の場合は小学校5年生から、高校受験の場合は中学校2年生から始まっており、受験に必要な費用として予め準備しておく必要があります。
もちろん、幼稚園から私立に通う場合は、文部科学省の統計通り、子供が3歳から15年間で1,677万円が平均として必要になるのですから、3歳の時点でも相当の負担に耐える必要があります。

学習費のみで、この金額ですから食費や衣服費等を加味し、2人目の子供が生まれれば、必要な金額を計算するのは難しくなります。



どうやって教育資金を準備すれば良いか

教育資金の準備に必要なのは、計画的に積み立てることです。しかし、家計に余裕がなければ積み立てられるものも積み立てられません。そこで家族の将来設計のために家計の見直しが必要になるのです。

子育て開始時のライフプラン

家計の見直しを誰かに相談したほうが良いか?いえいえ、まったく解決しません。難しく考えることなく自分たちで考えることが必要です。結婚、出産、マイホームの購入といった大きなライフイベントを迎える時期が来ていますが、大きな支出により家計が破綻することを防止することが子育て開始時のライフプランです。

独身の頃から、家計をコントロールし十分な金額を貯蓄出来ていた人には関係のない話ですが、そういった人は、あまり多くありません。誰しも必要な金額を支出すれば、あまり手元には残らないからです。
これまで経験したことのない家計支出のビックウェーブに備えるわけですから、子供の将来のために重い腰を上げる時が来たと考えることにしましょう。

家計から一部の金額を切り取る

最初は思い切って、月々いくらかの金額を所得から分けることが大事です。あまり大きくする必要はありません。月々1万円~2万円を別に預けることで、年間12万円~24万円を貯蓄できます。大事なことは、ここで家計から切り取った貯蓄を教育資金として手を付けないことです。必ず家計を残った所得で賄えるように調整していくことが大切です。

まず子供が中学生までは、市区町村から支給される児童手当を教育資金に充てましょう。0歳から3歳未満は、子どもひとりにつき月15,000円。3歳から小学生までは、第1子、第2子がひとり1万円、第3子以降は15,000円。中学生はひとり月10,000円。

児童手当には、所得制限がありますが所得制限世帯にも5,000円が給付されます。所得制限よりも市区町村への手続きが必要なので忘れず手続きしましょう。

児童手当について |厚生労働省
児童手当についてについて紹介しています。参照元:厚生労働省(2015年11月時点、筆者調べ)

貯蓄の手段について(どこに預ける?)

様々な選択肢がありますが、月々銀行口座から振り替えされる商品を選択しましょう。自然と決まった金額が貯まっていくでしょう。

いくつかの商品から選ぶことになりますが、選ぶポイントは貯蓄する期間が長くないため、リスクの低い商品を選ぶ必要があります。リスクの高い商品を選んだ場合、教育資金を取り崩す際に元本を割り込む可能性があり、折角準備したにも関わらず足りないという結果に陥る可能性があります。 財形貯蓄をまず検討しましょう。財形貯蓄のうち年金財形と住宅財形は、老後資金にするとか住宅購入などに充てるといった目的以外で解約した場合でも、解約する5年以上前についた利子には課税されません。一般財形にはこのような税金についてのメリットは無いのですが、年金財形と住宅財形は合わせて550万円までと積立額に上限があるので、一般財形と組み合わせて積み立てしましょう。

次は、自動積立定期預貯金です。金利は高くはありませんが、銀行の一般的な商品としてのメリットが流動性の高さです。引き出しに手間がかからないので、塾や入試準備などのまとまった支払いに充てやすいです。

かんぽ生命の学資保険を初めとしたこども保険は、教育資金準備として販売されている商品の代表といえるでしょう。自動的に積み立てる点は財形貯蓄や自動積立定期預貯金と同様ですが、途中で解約した場合、解約時に戻ってくる解約返戻金は元本を下回ること、また保障が厚い商品は利回りが低下するため、契約する前に十分比較したうえで選択する必要があります。

証券会社で取り扱う投信積立も子供が大学に進学するまでの17年間という期間を考えた場合、十分選択肢になります。株式等に投資する投資信託は預貯金に比べてリスクの高い商品ですが、今日投資信託が取り扱っているマーケットは様々にあり国債等の債券に投資するリスクが低く、信託報酬や手数料の少ない商品を上手に選べば預貯金に比べて高い利回りを得ることが出来ます。

ライフプランの見直し

子育てを行っていくうえで、大きな岐路に立たされることがあります。子供が大きくなってくると手狭になった住居を住み替えたり、転職や勤務先の業績によって収入が大きく変化するかもしれません。また子供の進学先によっても、さらに大きな教育資金が必要になることがあります。

このため、子供の進学時といった細かなイベントの都度ライフプランを見直す必要があります。住居費や自動車に関する費用が大きな支出ですが、近年はスマートフォンの普及により通信費の負担が大きい世帯もあります。住居費は、適正な水準と言われている収入の20%~25%に収まるよう調整したり、収入と支出のバランスが崩れないようにしましょう。

またペース配分も考える必要があります。子供が小学校1年生~4年生の時期は、受験に備え教育費がかさんでいる時期に比べ比較的家計に余裕が得られる時期でもあります。こういった時期は、貯蓄するチャンスと捉えて貯蓄する金額を増したほうが良いでしょう。

何か特別な方法ってあるの?

教育資金準備にウルトラCはあり得ませんが、普段の生活にには、教育資金準備にとって有益な情報が隠されています。筆者は、読者の皆様全てにアドバイスすることは出来ませんが、そういった情報を見つけるためのヒントをご紹介しましょう。 公務員の場合、共済貯金があります。各都道府県の市町村共済組合が実施しており、組合が補助を出すことで高い金利が設定されています。1%を超える金利が設定されている組合も多く、半年複利の預金商品のため大きく資産を増やすことが出来ます。

民間企業に勤める会社員の場合、社内預金や財形貯蓄制度があるなら、内容を確認しましょう。一度、勤務先で手続きをするだけで、毎月一定額を給与から自動積み立てすることができます。また有利な条件が設定されているかもしれません。

上記の二つは例ですが、公務員の世帯が羨ましいと考えないでください。どのような職業の世帯にも資産形成に繋がる商品やサービスが一つはあるものです。ちょっと見渡すだけで見つかります。



まとめ

教育資金準備は、計画的に積み立てていくことが大切であり、両親のライフイベントに左右されずに着実に形成していく必要があります。安全な商品を選択することも重要ですが、時には周囲の情報を集めて賢く貯蓄していくことが大事です。 ※本記事の情報は、一般的または筆者個人の調査によるものです。法令などの改正、前提事実や個人状況の違いや変化によって、掲載内容と実際の結果が異なってしまう可能性があります。 従って本記事の掲載内容については一切の責任を負いかねますので、内容の解釈や実践はご自身の責任で行い、専門家に相談されることを推奨いたします。