住宅ローンの選び方!変動か固定かあなたに合うのはどっち?

こんな家に住みたーい!とモデルハウスを見て思ったけれど、実際住宅ローンってどうやって選んだらいいの?と思ったあなた。変動金利や固定金利?変動の方が金利は安いけど固定ってどんなもの?等々、あなたの疑問がここで解決します。あなたに合う住宅ローンの選び方をお教えします。



住宅ローンの仕組み

住宅ローンとは?

住宅ローンとは、簡単に言えば家を買うにあたって銀行などの金融機関がからあなたが受ける融資のことです。銀行はあなたに代わって一括でハウスメーカーに払い、その払ってもらったお金に利子を付けた金額を、あなたが長い期間にわたって毎月返済していくという仕組みです。

よっぽどのお金持ちでないかぎり、一括で家を買うことが難しいですし、だいたいの方がご自分の年収の何倍もするお家を購入されます。人生で一番の買い物ですよね。住宅を買う=住宅ローンを組むといっても言い過ぎではないでしょう。

貸出条件ってどんなもの?

勿論、住宅ローンは誰しもが好きなだけ借りられるわけではありません。各金融機関等住宅ローン取扱機関には貸出条件が設定されています。貸出金額、年収、勤続年数、雇用体系、年齢、団体信用保険の加入、その他のローンはないか等々、それは取扱機関によって様々です。

巷ではメガバンクは厳しく、ネット銀行はそうでもないという噂もチラホラありますが、おそらくそれは借りられる方によって違うでしょうから、もし既に目を付けた良い物件があるというのであれば、一度事前審査をされてみるといいでしょう。



変動金利と固定金利の違いって?

変動金利と固定金利

住宅ローン金利は、大きくは変動金利もしくは固定金利の二つに分類されます。簡単に説明すると下記の通りです。

・変動金利…金利は半年に一回見直され、返済額は5年に一度変わる(125%ルールあり)
・固定金利…完済まで当初の金利が適用される為、返済額は変わらない

今日2015年11月現在、日銀の異次元緩和の影響で、住宅ローン金利は最低水準となっています。例えば住信SBIネット銀行の2015年11月度の変動金利は2.775%で、全期間基準金利からの引下げ幅が△2.187%のため、実質0.588%というから驚きです。フラット35に関しても楽天銀行で確認をすると、1.55%です。住宅購入の世代として多い30代40代の方の親世代からすると、目から鱗の低金利です。

日本政府はデフレ脱却に向けさまざまな政策を推し進めてはいますが、なかなか実体経済はついてきていない様子です。これから2017年の消費税増税など、消費が冷え込みそうな材料を抱え今暫くは利上げも無さそうなこの状況は、ある意味住宅購入のチャンスとも言えそうです。

ネット専用住宅ローン – 金利一覧|住信SBIネット銀行
参照元:住信SBIネット銀行(2015年11月、著者調べ)

フラット35S – 新規お借り入れ|住宅ローン【フラット35S】|楽天銀行
参照元:楽天銀行(2015年11月、著者調べ)

変動金利はその低さが最大の魅力

変動金利のメリットは何と言っても、金利の低さでしょう。先ほども例に挙げましたが、住信SBIネット銀行の2015年11月の実質金利は0.588%です。

住宅ローンの変動金利はどのように決められているかというと、銀行の短期プライムレートに連動しています。短期プライムレートとは、銀行が企業に対して短期貸付をする際の金利のことです。銀行が個人に貸出す金利とこれが連動しているということです。近年続く日銀のゼロ金利政策によりそのレートはかなり低くなっています。

もしあなたがハウスメーカーや販売店の担当者と気に入った物件について、返済シミュレーションを立てることになったとします。よほどあなたが固定金利を使って計算してほしいと頼む以外は、この変動金利を使ってシミュレーションするはずです。

例えば、3,000万円借り入れる必要があるとして、35年の返済期限で金利は0.588%ですから、月額返済額は79,048円となります。現在払っている家賃はおいくらですか?80,000円ですか?でしたらそれより少ない金額で夢のマイホームが手に入りますよ!

という大変耳障りのよい営業トークが繰り広げられること間違いなしです。

と、少し意地悪な書き方をしましたが、これは当たり前の事ですよね。営業マンとしてはどれだけこの物件が魅力的なのかを説明しなくてはいけませんから、なるべく安い金額を提示するのです。

でもこれは、あなたが完済するまでこの金利が続けばという前提付きです。それにマイホームとなれば、集合住宅であればローン返済以外に管理費も必要ですし、集合住宅であれ戸建であれ、修繕費用の積み立ても固定資産税も別途かかるわけです。そこは是非ご留意ください。

変動金利が元金が早く減らせる!

低金利が最大のメリットである変動金利ですが、それに付随して元金の減りが早いということがもう一つのメリットです。

例えば、3,000万円を0.6%で30年で借りた場合と2%で借りた場合を、簡単なシミュレーションで比較してみましょう。まず簡単にですが、一ヶ月分の利息計算は下記の通りとなります。

■毎月の利息額=前月借入残高×利息/12ヶ月

つぎに、それぞれ二ヶ月をシミュレーションしてみます。

●0.6%の場合:1ヶ月目/2ヶ月目
・返済額:79,208円/79,208円
・利息額:15,000円/14,968円
・元金:64,208円/64,240円
・借入残高:29,935,792円/29,871,552円

●2%の場合、一ヶ月目/二ヶ月目
・返済額:99,378円/99,378円
・利息額:50,000円/49,918円
・元金:49,378円/49,460円
・借入残高:29,950,622円/29,901,162円

いうまでもなく、利息が違いますので総支払額と月々返済額は違います。その返済額の内訳を計算してみますと、2ヶ月経った時点での元金の残高が0.6%の場合29,871,552円、2%の場合29,901,162円と29,610円の差が出ています。0.6%は2%より返済額は小さいにもかかわらず、元金は早く減らすことができるのです。

このように低金利であること、そしてそれに伴って元金を早く減らすことができることが、変動金利のメリットといえるでしょう。

変動金利、金利が上昇したらどうなる?

変動金利のデメリットは、金利の上昇リスクがあるということです。近年のゼロ金利政策により変動金利は低水準で推移していますが、今後日本の景気が良くなり経済が上手く回れば、ゼロ金利政策は打ち切られることになり、金利は上昇するというシナリオです。

本当にそんなことが起こるのかどうかは、誰にも分かりません。2015年11月現在、アベノミクスによって物価上昇し好景気に転換させることができると考えている専門家は多くは無さそうです。実際経済が成長するには、やはり人口の増加というものも根本的に必要だと著者は考えていますので、移民を受け入れたりしない限り過去の高度成長期のような経済成長は見込めないと考えています。これはあくまでも個人的な考えですが。

一つ言えることは、どれもこれも推測にすぎません。実際に、変動金利は今現在低金利であるというメリットの裏側には金利上昇のリスクがある、ということです。

しかしながら金利は毎月見直されるわけではありません。半年ごとに見直しが行われます。そしてほとんどの方が選択される元利均等返済の場合、金利が変わったからといってすぐさま返済額が変わるわけではなく、返済額が見直されるのは5年に1回です。また、返済額の増加は125%までというルールがあります。例えば100,000円だった返済額が金利の上昇で見直されたとしても125,000が次の5年間の返済額としての上限になるわけです。このような金利上昇に対する措置があるのです。

とはいえ、万が一金利が高沸したとき、一番怖いのが未払利息が発生することです。あり得ない話だとは思いますが、借入残高2,500万円、借入残年数30年で0.6%だった金利が5%に高沸したとしましょう。その場合、下記のようなことが起こります。

●0.6%の時
・返済額:75,899円
・利息額:12,500円
・元金:63,399円

●5%の時
・返済額:計算上134,205円だが、125%ルールで94,873円
・利息額:104,166円
・元金:0円
・未払利息:△9,293円

診ての通り、返済額は125%ルールでなんとか抑えられたとしても、実際はその全てが金利部分で元金を減らすことは出来ず、あげくには未払利息が発生し借金が増えてしまうのです。

これが変動金利の一番の怖さでもあると思います。実際にこのような金利上昇が起こるかどうかは、わかりませんが…。

固定金利のメリットは安心感

固定金利のメリットは何と言っても、金利が変わらない安心感です。固定金利は新発10年物国債の利回りに非常に密接した関係を持っています。現在の日銀の国債の買上げ政策によって、2015年11月現在長期金利は0.3%をウロチョロしている状態です。それに伴い、今は住宅ローンの固定金利もかなり低くなっています。

金利上昇というリスクを、債務者の代わりに銀行などの貸出機関が背負っているということですね。金利は変動に比べて高くなりますが、その分の安心料といえるでしょう。

固定金利は各銀行が個別に商品も作っていますし、銀行などの取扱機関と住宅金融支援機構が提携して融資を行っているフラット35があります。フラット35に関して言えば、一程度の基準を満たした住宅にはフラット35Sという一定期間金利が優遇されるというプランがあります。通常は△0.3%の優遇金利ですが、2014年度の補正予算により△0.6%の拡大優遇を実施しています。

先程、2015年11月の楽天銀行でのフラット35の金利が1.55%と申し上げましたが、フラット35Sが利用できる住宅であれば、最大10年間は0.95%の金利になるわけです。もはや変動金利並みの低水準ですね。固定で借りたいと考えているならば、今が狙い目といえそうです。

ただし、この金利優遇の拡大は2016年の申込受付分までもしくは予算の上限に達した時までとされていますので、ご興味がある方はお早めに。

また、固定金利は、総支払額を最初に知ることができるのがもう一つのメリットです。変動金利は完済したときにしか、自分がこの住宅に利息を含めいくら支払ったのかがわかりません。最初に総支払額を計算することができる固定金利は、将来の資金計画が立てやすいのも、魅力の一つです。

【フラット35】Sのご案内
参照元:フラット35(2015年11月、著者調べ)

固定金利のデメリットはこれに尽きる

変動金利に比べて、はやり金利が高いというのが固定金利のデメリットでしょう。やはり今現在の生活の中で支払わないといけない月々の返済額を目にしてしまうと…、固定金利は高いなぁと感じてしまうものです。

また、金利上昇のリスクを伴わないかわりに、金利下落の恩恵も受けられないという事もデメリットとしてあげられます。これ以上金利が下がることがあるのかどうかわかりませんが、万が一そうなった場合は借換えを行えばいいことなのでデメリットと言い切るほどではないように著者は感じています。

変動金利と固定金利、あなたにはどっちが向いている?

さて、ここまで変動金利と固定金利のメリット・デメリットを見てきました。どちらも良く見えるし、どちらも不安…というところが本音でしょうか。

変動金利と固定金利、どっちがお得か?はナンセンスな質問です。それは今の現時点で誰にもわからないからです。金利の変動ももちろんありますし、あなたの生活が、あなたの将来の計画が、どのようなものなのかによっても違うと思うからです。

簡単にどちらがいいかという答えを出すのは難しいです。ですが著者が思う変動金利と固定金利に向いている方はこんな感じです。

■変動金利に向いている方
・経済の動きと金利の変動に常に敏感でいられる方
・しばらく低金利で推移すると予想している方
・万が一金利が上昇しても対応できる資金的余裕のある方
・借入額が少ないまたは返済期間がが短く、ある程度の繰上げ返済が可能な方

■固定金利に向いている方
・常に金利のチェックなど面倒と思う方
・今後金利は上昇すると考えいてる方
・金利上昇の不安を抱えながら生きていきたくないという方
・借入額が多いまたは返済期間が長いという方

これはあくまでも著者個人の考えですが、いかがでしょうか。

住宅を購入することはとても大きなライフイベントです。そして住宅ローンの返済はあなたの人生と共に長く付き合わなければいけないものです。一度きっちりとライフプランを立て、それにそった資金計画を出してみてください。どちらの金利で借りた方があなたの人生を、無理のない充実したものにできるのか見えてくるかもしれません。この記事をその一助となれば幸いです。

※本記事は一般的な情報に過ぎず、適用法令等の改正、前提事実や個人状況の違いおよび変化によって、掲載内容と実際の結果が異なってしまう可能性があります。従って本記事の掲載内容については一切の責任を負いかねますので、内容の解釈や実践はご自身の責任で行い、専門家に相談されることを推奨いたします。